走り書記

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2005年4月2日(土) 楽天鬱憤晴らしの大爆発

楽天16−5西武
ロッテ5−0ソフトバンク
オリックス7−5日本ハム
中日4x−0横浜
ヤクルト6−1阪神
広島4−2巨人

 打てない打てないといわれ続けた楽天が恐ろしいまでの猛攻。不振を極めていた礒部を一番に起用して、それがいきなりホームランを放って完全に呪縛が解けた。先発の岡本も経験不足をさらけ出してしまったかも。出鼻を挫かれてすっかり舞い上がってしまった。こういう展開で二番手以降の失点は多少割り引いて見ないと。しかし良く打ったもんだ。
 巧妙にタイミングをずらして丁寧に投げた清水の勝利。ソフトバンク打線がほとんど崩れた形で鈍い当たりばかりだったのが印象的だった。それでも2点差ならわからなかったが、ここで効果的な一打が役者の初芝。読み勝ちといった一撃で、これは決定的だった。ここまで終盤に集中打で連勝してきたソフトバンクだが、今回はほぼチャンスなし。
 前回すごく良かったのに、次でもうミラバルの悪い病気が出てしまった。立ち上がりからリズムを崩しっぱなしで5回持たず。新人の光原は毎回走者を出しながらも見事初勝利。新庄に満塁弾を浴びたあとは生きた心地がしなかったろうが。しかし日本ハム、6試合ですでに満塁弾が三本出ているのに勝ちにつながっていないというのは…。

 去年の川崎先発も驚いたが、今年もサヨナラ満塁決着という中日。それまで二安打に沈黙していながら土壇場で勝利を拾う勝負強さも去年同様。しかし満塁の状況を呼び込んだ鈴木の守備も気になるところ。多村・ウィットを欠いて鈴木を起用した訳だが、まさかこんな土壇場で弊害が出てしまうとは…。開幕らしい投手戦ではあったが。
 ヤクルトがきっちりチャンスをものにして、硬軟織り交ぜた攻撃で快勝。青木はさすが今年の注目株、開幕から溌剌と活躍してくれた。いいときの井川なら踏ん張れたのかもしれないが、要所で中軸に打たれてしまった。石川は序盤落ち着かなかったが、中盤以降はすいすい。逆に阪神打線は5回以降1安打と無抵抗。
 何も開幕からわかりやすい課題を晒さなくてもいいと思うのだが。ミセリはオープン戦でもなんとも微妙な雰囲気だったが、クィックができない上にああまで飛ばされてしまうのでは不安一杯。守備も悪そうだし、ずいぶん弱みを見せちゃったな。黒田は内角を鋭く攻め込む投球で完投勝利。球数も少ないし、安定感の高い投球だった。

2005年4月3日(日) 金本おめでとう…ホントはエラーだった気もするけどね

楽天5−3西武
ソフトバンク5−4ロッテ
オリックス10−0日本ハム
中日5x−4横浜
阪神9−1ヤクルト
広島5−4巨人

 松坂相手に競り合いで勝ったんだから、これはチームにとって大きな自信になるでしょう。松坂は確かに良くなかったが、それでもそうたやすい障害ではない。ロペスはここまであまりクリーンな当たりではないながらも、いいところで打ってくれる運は持っていそう。藤崎もしっかりリベンジ。小山が厳しい状況で2イニング抑えて、いよいよ覚醒か。
 改めて、回の先頭を出す出さないというのは大きい。新垣は7回以外ほぼきっちり抑えていたのに、先頭を出した途端に一気に追いつかれてしまった。この辺りがこの投手のツメの甘いところ。渡辺俊は制球が悪かった。4四死球というのはらしくない。しかし初芝の持つ雰囲気は、特に本拠地では独特のものがある。
 トーマスの投球、前回はゾーンの狭さもあって判断保留していたんだが、これはちょっと酷い。制球難の上に高めにしかいかないのでは…。いいように打たれまくって大炎上、これでは次はないかも。オリックスが20安打でチーム打率も一気にリーグ2位まで跳ね上がった。日本ハムは初回に“また”満塁を逸機。7試合で何回満塁があったんだろう。

 いやはや、こんなことになるとは…。横浜としては効率のいい攻めで懸命にリードを保ってきたのだが、仕上げの段階で大誤算。佐々木はフォークを見切られた上に球威のない直球が全部高目。これは一時の不調という問題ではないのでは。これでますます相手が名前に怯えてくれなくなるのは必定。目立たないけど、ウッズはやはりチャンスに微妙。
 坂元にガッカリ。チームの危機は、逆に絶好のアピール機会なのに。初回はともかく、二巡目に同じ相手にやられたのはいただけない。阪神としては福原が快調に飛ばして、打線も好循環で快勝。実に楽な展開だった。ヤクルトはラミレスの守備の拙さも含めて、いいとこなし。ユウイチのプロ初ホームランが唯一の光明。
 両チームの中継ぎ投手の踏ん張りが光った試合。特に広池は3イニングパーフェクトにしとめる好投で、最少得点差をきっちりしのいだ。巨人の林も良かった。嶋が好守で盛り立てたのも見逃せない。ただ広島としてはラロッカが負傷退場。連勝とはいえ、手放しでは喜べない事態になってしまった。内海は、本番では結局弱点を出してしまったかな。

2005年4月4日(月) 各地でプロの洗礼

西武7−1楽天
ロッテ5−2ソフトバンク
日本ハム5−1オリックス
横浜14−6中日
阪神9−5ヤクルト
広島8−7巨人

 4番の差がくっきり明暗を分けた。カブレラが覚醒とばかりに2ホーマーで勝負を決したのに対し、ロペスは前日とは打って変わってノーヒット2三振。連敗ストッパーの役割を果たす西口はさすが。しかし和田の不振は依然続き、こうなるとますますカブレラは歩かされるかも。和田は春先悪いことも多いんですがね。マイエットはちょっと問題だな。
 苦手小林宏から速攻で2点を先制したものの、2回から7回まで走者なしと以降音なし。お互いワンチャンスしかなかったが、とにかくソフトバンクはいいように打たされてしまった。馬原は3回だけが悪かっただけに悔やまれるが、チーム全体として二度のバント処理を立て続けに失敗したのは弁護のしようがない。形としてはほぼ自滅。
 前日の猛打で打ち疲れ? いや、ここは素直に金村を誉めよう。やっぱりエースはミラバルではなくこの人。100球未満の完投はお見事。川越は3回の2失点が痛かった。1点返してくれた直後だけに、勝つためにはここを抑えなければいけなかった。アルモンテがとうとうスタメン落ち。

 ルーキー中田のデビューは突如炎上の結果に。5回二死から死球を与えると、そこから止まらなくなってしまった。継投も実らず古木の3ランでとどめ。もっともチェンから奪った得点がなければ、横浜はまた嫌なムードで試合を進めることになっていたが。吉川は先発向きの投手ではないように思えるし、クルーンも今のとこスピードガン表示だけかなあ。
 高井がなあ…。立ち上がりからふらついていたが、4点リードを貰ったら立ち直って欲しかった。ホームラン打っても肝心の投球がこれでは困りもの。阪神は毎回安打の活発さで、苦いデビューとなった能見の負けを消して快勝。二番手以降の投手の出来も非常に良かった。古田がまだノーヒット。
 本日一番の大接戦。代役出場の新井が初回の3ラン、さらに終盤に逆転2ランと大暴れ。危うく勝ちゲームをふいにしかけた大竹をも救った。いずれも二死からだけに価値がある。巨人は得意の空中戦に持ち込んで、一度はリードを奪ったものの三連敗。久保が被安打11の大乱調は堪えた。のっけからこれでは先が思いやられる。

2005年4月5日(火) “マイナー契約”というのは、そういうことだ

西武2x−1ロッテ
ソフトバンク4−1オリックス

 どちらかといえば抑え込んでいたのはセラフィニのほうだったが、帆足が10三振を奪う力投。去年の二桁勝利に自信をつけて、今年は開幕から絶好調。勝ちがつかなかったのは惜しかった。まさかの同点でもしっかり西武がサヨナラだが、どうも薮田があまり良くない。ところで、二日続けて李の最終打席がエラー出塁なのはどういうわけだろう。
 勝っているとはいえソフトバンク打線は当っていない。ただこの打線が怖いのは、一度火がつくと止まらなくなること。それを思えば、オリックスは7回に追加点を奪えなかったのは痛かった。ただズレータの逆転打は下山が捕らないと。あの追い方ではちょっと…。同じ8回投入でも、山口と三瀬は大きく明暗を分けてしまった。

2005年4月6日(水) 一度目は悲劇、二度目は茶番

ロッテ12−4西武
ソフトバンク3−1オリックス
日本ハム5−4楽天
中日4−3ヤクルト
横浜4x−3巨人
阪神9−2広島

 涌井二度目の先発もリベンジならず。立ち上がりからいいように引っ掻き回されて、改めて経験の差を見せ付けられた。これでファーム落ちということだが、早い内に一軍レベルを実感できたことをプラスにしたいもの。高卒一年生はともかく、大卒二年生の岡本の投球内容はかなり不満。大量リードに守られて、加藤が約二年ぶりの勝利。小宮山の15年ぶりセーブのおまけつき。
 やっぱり当ってないんだけどなあ、なんだか勝っちゃいますねソフトバンクは。点につながったのがいずれも宮地のヒットからというのが今の打線を象徴している。投手を含めた守りの勝利ともいえるが、オリックスの拙攻も気になる。今回はブランボーがチャンスに二度の併殺。相性で片付けている場合ではない。猫の目打線も不発続き。
 宮城ではなく福島のゲーム。楽天がしぶとく食らいついたが、延長で根負けしてしまった。新ストッパーとして売り出したばかりの小山が手痛い被弾。ハートの弱さがネックとなってきた投手だけに、躓いたあとにどうなるか注目。驚いたのはスクルメタ。荒っぽさは変わらずも、4奪三振には驚いた。横山2暴投の大荒れも3三振でフィニッシュ。なんなんだ、一体。

 打線の噛み合いとしてどうかと思っていたウッズだが、今回はまさに「ウッズ効果」の勝利。右に左にの一発でヤクルトを圧倒。それでも鈴木の一発で試合としては緊迫したが、そこはやはり中日のリリーフ陣。終盤がっちり固めて逃げ切り。うーん、これは無駄のない戦いぶりだなぁ。
 さて本日のメインディッシュ。勝っている展開をまたも追いつかれ、サヨナラ負けで巨人開幕4連敗。種田の同点弾は見事な狙い打ち。12回表の石井の立て続けの美技で雰囲気を盛り上げ、勢いに乗ったまま横浜が勝負を決めた。問題のミセリだが…投げ込む速球が全部甘く、しかも軽々と運ばれる球威のなさはどうだ。スピードも評判倒れで、これでは戦力としてきつい。しかし堀内監督は投手出身の割に先発投手に配慮が足りないよなあ。
 長谷川なんだが、ああも球が高くてはせっかくの角度も意味がない。結局2回に二つの押し出しを含む大乱調で、開幕連勝のいい流れをぶち壊してしまった。もったいないなあ。阪神は去年が嘘のように打線がつながり、非常に好調。藤本以外みんな当ってるいい形でスタートを切れた。下柳はこの援護なら悠々のピッチング。

2005年4月7日(木) セの試合がみな長かった…

ロッテ15−4西武
オリックス11−2ソフトバンク
日本ハム10−1楽天
中日4−3ヤクルト
巨人8−7横浜
阪神9−4広島

 取って、取られて取って。序盤の激しい応酬だったが、石井貴はシリーズの熱投はどこへやら、踏ん張らなければいけないところで全くダメだった。こうなるともう一方的で、正津と宮越の移籍コンビも徒に失点を重ねるのみ。李は今年は違う…のか? 西武としては和田に光明が見えたのが唯一の救いか。
 先発竹岡ということである程度はこういう展開も覚悟していたと思うが、それにしても打線が上がってこないソフトバンク。一番から六番まで2割5分以下というのはちょっと深刻。オリックスは鬱憤晴らしの爆発でつるべ打ち状態。山本は7三振を奪う力投で先発入りに目処が立ったかも。去年苦手にした倉野を打ち崩したのも大きい。
 パ三試合はいずれも二桁得点ゲーム。前回いいところを見せた矢野だったが、今回は去年までの矢野だった。同点にしてもらった直後に下位打線からビッグイニングを作られてしまっては一方的になるのも道理。打線も今ひとつつながりを欠いて大敗。金田も失点しなかったとはいえ被安打6でやっとこさっとこだし、10点でよく済んだかも。それでも打てないアルモンテが気になるが…。

 どこかで見た光景。ヤクルトは勝たなきゃいけない展開を大誤算で落としてしまった。五十嵐はあと一人から悪夢の同点被弾。でも、そんな状態で延長まで投げさせたのはちょっと微妙な気が。その10回も二死からがたがたと崩れたんだけど。こうなると初回に古田に一本欲しかったかなあ。依然ノーヒットと不調が続く。
 やっと勝った巨人。でも、途中まではまたぞろ同じ展開でしたよねえ。どうしてもリードを保てないのかな。呪いでもかかってるんじゃないかと思ってしまう。それでも先発で大失態を演じた久保が、延長をしぶとくしのいで救われた。横浜は佐伯がブレーキに。8回と10回、どちらかで一本欲しかった。
 打線好調が続く阪神、終盤の集中打で追いすがる広島を一気に振り切って解消。この勢いはすごい。特にシーツが好調で、中軸が皆当たっているというのは驚異的。広島は巨人戦のヒーローとなった広池が捉まり、完全に打ち負けてしまった。ただ三併殺はもったいなかったな。ルーキー橋本が三試合無失点。

2005年4月8日(金) 連日の消耗戦

ヤクルト4−2中日
横浜14−6巨人
広島10x−9阪神

 連敗中のチームを館山と坂元、若い投手が救ってくれた。館山は追いついてもらってからビシッと抑え、坂元も前回の雪辱の投球。継投勝負で自信を持っている中日に勝ったのは大したもの。古田もようやく一本が出ると、すぐさまダメ押しのタイムリー。五十嵐はまだ不安を引きずっているが。中日はこういう日もありましょう。
 土肥攻略にはいかに強気にさせないかなんだが、こうも大量リードを奪われてはねぇ。最後に捉まりかけたが単にばてただけ。得点以上に横浜が楽勝。工藤の考えられない大乱調がすべてだった。そしてミセリだが、これじゃ二軍に行かせるしかないんじゃないか。今回も軽々と外野まで打球を運ばれて、全く威圧感がない。戻ってくる保証はないが。
 恐るべきシーソーゲーム。去年からどうもパッとしない高橋はともかく、井川までお付き合いして中盤をしのげなかった。終盤はまるでノーガードのどつきあい。シーツが2ホーマーと暴れれば、広島も阪神の勝ちパターンをことごとく粉砕して大逆転サヨナラ勝ち。怪我人続出でチーム状態は良くないが、壮絶な戦いぶりを連日見せている。勝利のための泥臭さは大事な要素だと思う。

2005年4月9日(土) パ三球場がシンクロ

西武8−2ソフトバンク
ロッテ8−2日本ハム
楽天8−2オリックス
巨人6−4中日
ヤクルト7−5広島
阪神2−2横浜

 同世代対決には負けない松坂、というよりも和田が勝手に崩れていったか。下位打線に集中打を食らったのも悪いが、3回の3失点が一番悪い。ただでさえ苦手の松坂、そして現在の打線の状況ではここで勝負は決してしまった。松坂は気を抜くこともなく今季初勝利。それにしてもソフトバンク打線の振りが鈍い。
 こちらは好調そのもののロッテ。打線が畳み掛けてエースが抑えての横綱相撲。清水はソロ二本の危なげのない投球でさすがの貫禄。逆にミラバルのほうは非常に良かった開幕を落としてから乗り切れないままの状態が続いている。しかしここまで荒れられてしまうとちょっと困りもの。強力といわれた打線も今ひとつ噛み合わない。
 13四球で2点というのは前代未聞ではないだろうか。オリックスはせっかく前回打線爆発でいい流れできたのに、この拙攻は酷い。あまりにボールばかりで逆に打ち気をそがれたか。まあ普通に考えればホッジス降板は無理もないと思う。楽天打線は礒部を乗せると、次の高須が当っているだけにつながってくる。そろそろ形が固まってきたかな?

 エース対決だったが、勝負内容は空中戦。小久保の満塁弾が最後の最後まで効いた。林が失点して(リリーフ向きとは思えないんだよなぁ)また嫌なムードになりかけたが、最後久保が断ち切ってくれた。当面は経験もある久保でいく他ないか。ウッズが早くも4号と量産中。右方向に叩き込んだような打球に唖然。
 最後まで何かしでかしそうな広島のムードに乾杯。五十嵐は制球がバラバラでどっちに転ぶかまるでわからなかった。結果を見れば黒田の誤算がすべてだったが、それだけでは片付けたくない粘っこさがチーム全体から感じられた。ヤクルトのほうは古田と岩村が目覚めてきて形が整いつつある。あとは投手か。
 横浜もまた、今季は終盤の粘りに面白みを感じさせる。古木も石井も奇麗なヒットではなかったが、こういうのが続けて出ると相手に与えるダメージはことのほか大きい。願わくはクリーンアップで勝ち越したかったところか。好調阪神打線も苦手三浦の前で一休み。ホルツ・クルーンの対照的なリレーも面白かったが、ウィットはちょっときついかな…。

2005年4月10日(日) ヤクルト五十嵐とソフトバンク川崎が戦線離脱

西武4−1ソフトバンク
ロッテ10−2日本ハム
オリックス6−1楽天
巨人5−3中日
ヤクルト8−2広島
阪神4−1横浜

 河原が移籍初登板で、なんと約四年ぶりとなる先発勝利。もともと力のある投手だし、低目をビシビシ突いて球威もあった。先発の頭数が揃っていないだけに、これは大きな収穫。しかしソフトバンクも打てなさ過ぎ。感じたことは、特に中軸があまりにも決める意識が強すぎて打線をつなぐ姿勢が見えない。新垣はいまだ勝ち星なし。
 まさかトーマスに三度目のチャンスがあるとは思わなかったが、やっぱり三度目の正直はなかった。いい加減これは一軍失格だろう。運のなさもあったが、端からいいように打たれて、見るべきところは何もなかった。好調ロッテ打線をますます勢いづかせるだけの結果に。渡辺俊はまた中盤までノーヒットの余裕のピッチング。
 岩隈といえどすべて勝つというわけにはいかない。こういうときにいかに援護できるかが要点なのだが、ルーキー光原の前に4安打と沈黙。それでも先頭出塁が二度あったのだから、何とかしたかった。光原は素晴らしい実戦投球を続けている。しかしこの展開で岩隈は完投してるのか。確かに球数は少なかったが。

 はっきりいって今の山井は良くない。立ち上がりに清原に3ランを浴びたのはまあいいとして、間髪入れずにローズにも食らったのはいただけない。これで内海がどれだけ楽になったことか。6三振1失点の好投でプロ初勝利。しかしすんなり行かないのはお約束か、今度は久保が乱れてドタバタ。前日とは逆に林が何とか締めた。しっくりいかないねぇ。
 うーん、エラーがらみの失点がなあ。4回の失点が広島には特に痛かったかな。エラーでピンチを広げてピッチャーに打たれてと悪夢のような展開。打つほうもまずい攻めで全くつながらなかった。高井は前回あんまりな投球だったが、今回は色々助けられた。ここ数年ヤクルトは一番打者に苦労していたが、宮本を据えて二番青木も好調。
 斎藤もいい加減ベテランなんだから、もう少しらしいところも見せてくれないと。5回の投球は歩かせるは叩きつけるはとハチャメチャ。こんなのが続くようだとローテーション失格になりかねない。打線のほうは好調だった金城が今回はブレーキ。久保田は少々怪しかったが、中軸を抑えて今季初セーブ。それにしてもクルーンはむちゃくちゃ速いな。

2005年4月11日(月) 悪夢再び

ソフトバンク4-1西武
ロッテ5-1日本ハム
オリックス5-3楽天
中日10-0巨人
広島5-3ヤクルト
阪神2x-1横浜

 打線意識の欠如を前日指摘したが、今回はまさにつなぐ意識で西口攻略のソフトバンク。効率という点ではもうひとつだったが、いずれもセンター方向への打撃(ズレータの一発すらも)でようやく連敗を止めた。カブレラ抜きの西武は改めて和田の不振が浮き彫りに。三瀬は8回一死満塁から登場して、わずか10球でゲームを終える圧巻リリーフ。
 息詰まる投手戦を展開した両先発。しかしこれが乗っているチームの勢いか、7回にロッテが鮮やかな集中打で逆転、勢いのまま押し切った。金村としては先頭を出したのが痛かったが、それにしてもお見事。去年3位争いで屈した相手を三タテで一蹴。日本ハムとしてはダメージの大きい連敗。結果としてみればわずか2安打で完敗。
 5安打で3点なら悪くないのだが、11三振を喫しては…。ラスは力なりの投球はしているので、やはり攻撃力が問題か。ロペスがもう少し打ってくれないとなあ。ある意味兄弟対決はオリックスの勝ち越し。だがオリックスのほうも最後ドタバタして不満の残る終わり方。山口は下位打線に連続四球では困る。菊地原が安定していて救われた。

 河原に続いて移籍初登板先発の後藤光、緊張は隠せず立ち上がり乱調。その後試合はつくったが、もったいない登板となった。でも巨人ベンチはもう少し失点を防げたはず。ちょっと後藤を引っ張りすぎ。山本昌は今季初登板だったが、わずか3安打に封じる好投で貫禄を見せた。10点差で平井・岩瀬を投入する余裕の継投にため息。
 これほど好対照なゲームも珍しい。広島は前田の一発から瞬く間に石堂をつるべ打ちしてビッグイニング。3回以降は1安打1四球と沈黙して、文字通りワンチャンスをものにした。一方のヤクルト、10安打を放って8四球を貰って、わずか3点、残塁14を数える大拙攻。石堂は時折この序盤KOの悪い癖が出るな。
 阪神の攻撃をしのいでしのいで、ようやく1点を勝ち取った直後に待っていた悪夢。二死無走者から逆転された佐々木はことごとくフォークを打たれて、もはやかつての姿は望むべくもない。矢野のライトフライもヒット性の打球を金城に救われたもので、楽に打たれてしまっているのは…。最後の衝撃が大きすぎてかすんでしまったが、能見が今度は好投。

2005年4月12日(火) マレンって、また微妙なとこだなぁ

西武3-2日本ハム
ソフトバンク4-0楽天

 競り合いにも粘り強い帆足の投球が光る。なぜか援護に恵まれないが、ここまで抜群の安定感。ただねえ…。日本ハム打線が開幕からずっとつながらない。序盤3イニングで6安打はなって2点は物足りないし、5,6回と先頭を出しても後が続かない。どこかで突破口が欲しいものだが。正田はよく投げたが四球が痛かった。
 杉内という投手は見下ろして投げると全く手がつけられなくなる。すでに一度下した楽天ということで、まさにそういう投球で12奪三振完封。打線も松中にお待たせの一発が出て、まあ効率は相変わらず悪かったが完勝。藤崎は緩急を駆使して味のある投球だったが、あそこが限界だったか。打線のほうは二試合続けて二桁三振…。ロペスの三塁守備は危なっかしくて仕方ない。

news:ヤクルト新外国人投手、リック・ガトームソン投手と契約
早くも補強なんだが、この人どうもリリーバーらしい(去年は2Aで25セーブ)。とりあえず先発でいけるのかどうか…。

2005年4月13日(水) 満塁マニアと呼んでいいですか?

日本ハム15-7西武
ソフトバンク7-3楽天
中日3-1広島
阪神8-1巨人

 ああ、先発の頭数が足んないんだなあと痛感させる。オープン戦で散々だったライトを先発させるも、予想通りにボロボロ。その後もいいように打ち込まれ、15失点の惨状。相手江尻もお付き合いしてとんでもない乱戦になったが、最後まで5点以下の差になることはなかった。日本ハムは新庄以外の打席に立った選手全員安打。
 一場です。力一杯に投げ込む感じのフォームは勢いを感じるものの、ちょっとスタミナには疑問が残るかも。力んでたのかな。打たれた球はほぼ高めに浮いたボール。次回はペース配分を考えてくるかどうかを見たい。展開としては相変わらず楽天打線の元気のなさが目立つ。初回にいい形で3点を奪いながら、2回以降沈黙。最後に三瀬を引きずり出した意地を次に持ち越さないといけない。

 広島は序盤の拙攻がなあ。3回までで7つの残塁はなんぼなんでも多すぎた。そんな嫌な空気の中でも、今回の長谷川はよく投げた。しかし勝負どころで手痛いエラーが…。これがチーム総合力の差というものだろうか。中日は勝ち越した次の回にすかさず追加点を奪っているのも抜け目がない。二番手高橋聡が7球で幸運なプロ初勝利。
 赤星を四度も先頭出塁させては失点がかさむのも道理。よく辛抱はしていた高橋尚だったが、二度の満塁でパンクしてしまった。その直前の巨人が、四走者を送り出して無得点だったのも見逃せない。あまりにもゲーム運びに差がありすぎ。先発が降りてしまうと、もう巨人は一方的に差を広げられるばかり。弱いチーム典型のパターンですよ、これ。

2005年4月14日(木) 今から3875人はあんまりだ・・・

日本ハム10-4西武
楽天11-9ソフトバンク
ロッテ4-3オリックス
広島8-7中日
横浜3-1ヤクルト
巨人4-2阪神

 ベテランの石井貴にしてこの有様。とにかく先発の足並みが揃わない西武。3回の失点は四球の連発から始まって、これではちょっとどうにもならない。初勝利目前で降板の鎌倉は試練だったが、その後西武投手陣がずるずる失点して、結局は一方的に。小笠原がハイペースでホームランを量産してます。低反発球で飛距離が伸びた?
 このタイミングで言うのもなんだが、今年の倉野はあんまり良くない。ズレータのまずい守備もあったが、その後の楽天のつるべ打ちは見事。しかしこの打線は何かと極端だな。一時9点差をつけて楽勝ムードだったのに、スクルメタの大乱調であわやの展開に。スクルメタはやっぱこんなもんかなあ。これを見る限り福盛のほうが格段に上か。
 いやあ、ロッテ強い。追いつかれて嫌な展開から、李が土壇場で決勝ホームラン。3安打と好調で、確かに今季は違うようだ。小林雅は少々危うかったが、最後は貫禄。オリックスは一番信頼している菊地原でやられてしまったのはやむをえないか。ただ一つ注文があって、ここまで好調なのだから早川を左でも使ってみて欲しい。

 逆転して終盤で突き放した広島だが、土壇場で追いつく中日はさすが。そしていいところでゲームを決めた浅井もさすが。先発入りはできなかったが、ロマノがリリーフでなかなか活躍している。それと廣瀬にいよいよ台頭の気配? 中日は珍しくリリーフがうまくいかなかった。落合の先発はどうなんだろうなぁ。もう一つ食い足りない気もするが。
 こちらも接戦を、横浜が終盤の決勝点で競り勝ち。心配されたウィットにも当たりが出た。しかし11安打放って得点はホームランのみというのは、なんだかいつもの姿で少し不安。この展開で当然登板の佐々木は、今度はきっちり抑えた。ヤクルトはトータルで5安打ではね…。館山がいい感じだが、一方で坂元がどうも良かったり悪かったり。
 先手を打たれてまた嫌な流れを、巨人が集中打で払拭。珍しく打線がつながって、そして何よりの収穫はリリーフ陣がきっちり抑えたこと。やっとドタバタしない試合ができた。阪神のほうは決め手がないまま残塁が多すぎた。ソロ二発だけではもったいない。井川がなんだか連勝ストッパー。

2005年4月15日(金) 外国人三人リレーって、良く考えたら壮絶だな

横浜3-2ヤクルト
巨人8-1阪神

 セドリックと藤井の投げ合い。セドリックは岩村に3安打打たれるなど、毎回のようにこつこつ走者を許したが良く辛抱した。藤井も良かったが、逆転された場面は二死から下位打線に四球がらみ。これはもったいなかった。250セーブ達成の佐々木だが、あわやのピンチを招き薄氷の投球。まだ到底安心できるものではない。
 キラー福原を打線が攻略して巨人快勝。一発攻勢の失点はまあしょうがないとして、4回の4失点は先頭四球に死球もからんで自分で追い込まれてしまった。これだけの援護があれば上原には充分で、持ち味発揮の投球できっちり。阪神打線は好調できていたが、前日の拙攻で少しずれてきたかも。赤星の4出塁を全く生かせなかった。

訃報:元南海、阪神監督のブレイザー氏死去
   福士元投手(巨人‐南海‐広島)が勤務先で病死
ブレイザー監督といえば南海時代の野村監督の参謀役。たださすがに「シンキング・ベースボール」で名を馳せた時代は私自身はなじみがなく、印象に残っているのは阪神での岡田とヒルトンの起用法を巡る騒動と低迷期の南海を率いた苦悩の表情。監督としてはちょっと不遇でした。
福士投手のほうは日本だけでなく、韓国プロ野球創業時のエースとしても活躍しました。引退後の情報はほぼなかったんですが、病死ですか。まだ若かったんですが…。

2005年4月16日(土) 島田一輝は伊達ではない(宮地も)

オリックス2−1西武
ソフトバンク7−4ロッテ
日本ハム6−3楽天
中日6−5阪神
巨人5−3ヤクルト
広島0−0横浜

 新鋭栗山を一番に据えて前半はいい感じに機能していた西武打線だが、5回以降別人のように沈黙、おまけに14三振を喫する有様に。逆にオリックスのほうは5回までノーヒット、ところが6回にワンチャンスで逆転と、きれいに攻守交替したような展開に。JPが150球で、1点差で、最終回四球を連続で出して完投勝利。松坂で落としてしまったな…。
 ロッテの連勝ストップ。小野の見切りが早かったような気もするんだが、まあ仕方ないか。高木の球威ではバティスタに対してちょっと不用意だった。直後のベニーの一発はさすがに勢いを感じさせたが、山北の失点はちょっと余計だった。神内・吉武にはそろそろ疲れが見えてきたが、三瀬が依然鉄壁。
 勝てる要素はあったんだけどねえ…。「隠れ強肩」島田が高い壁となってしまった。小山は一度打たれてからやっぱり止まってしまった。打つほうもあと一歩が押し切れず、横山の乱調にもつけこみ切れなかった。継投も空回りで、なんとも歯がゆさの残るゲーム。日本ハムはここぞというところで木元の千金の一撃。

 前回5回に泣いた中田、今度は9回にハラハラドキドキ。それまで快調に投げていたのが、金本の一発で降板するとそこからあわや初勝利がふいになる展開に。生きた心地がしなかったんじゃないかなあ。阪神は一気呵成の反撃でひっくり返しそうだったんだが、今回は赤星がお休み。太陽はせっかくのカーブでもあの投げ方じゃ効果は疑問。
 一発の差で勝負が決まった。快調に飛ばしていた石川も中盤は苦しみ、そして清原の3ラン。どう考えてもこれが大きかった。巨人としては得意の形で、しかもシコースキーが5三振を奪う好投。内海はもう一つ食い足りない気もするが、久保もはまって理想的な勝ち方ができた。ただ佐藤宏は投げすぎだよねえ。
 三浦と黒田のめくるめく投手戦。これがエース同士のにらみ合いの醍醐味。いいですねえ、こういうのは。広島のほうが満塁機があったりもしたんだが、とにかく連打というものが一つもなかった。リリーフも落ち着いて、他より遅く始まった延長戦ながら東京ドームより早く終わるというスピーディなゲーム。ただ三浦は1点台の防御率でまた勝てませんでした…。

2005年4月17日(日) 西武の総失点は楽天とほぼ同じ

オリックス9−4西武
ソフトバンク4−3ロッテ
日本ハム5−3楽天
阪神2−1中日
ヤクルト4x−3巨人
広島5−3横浜

 西武の失速止まらず、また四連敗。先週復活劇を見せた河原だったが、二度目は制球がままならず、苦しんだ末に甘く入って痛打。松坂・帆足と勝ちが計算できる投手のときに援護が少ない投打のかみ合わせの悪さも気になる。光原はなんと開幕三連勝。それほど飛びぬけたボールがあるわけではないが、角度があってうまくくさいコースを打たせているのが印象的。
 なんと言っても三者連弾に尽きる。前回封じ込まれた清水から右・左・バックスクリーンとアーチの乱舞。松中の一発が火をつけた形で、清水はこの回だけがおかしかった。松中はいよいよ完全復調で、打球の伸びが大きく変わってきた。新垣は五度も先頭を出す苦しい投球も何とかしのいで今季初勝利。そして締めはまたも完全投球の三瀬。開幕から9試合無失点継続中。
 岩隈で敗戦。量産モードの小笠原に二発、ソロホームランだけで同点にされ、最後は力尽きた。小気味良く序盤に3点を奪った楽天だが、しかし7安打放って1点ずつはもう一つ物足りない。特に1回2回と併殺で好機を潰したのはもったいなかった。これで金村が立ち直った点を見ても、あと一息が足りない。しかし今年の小笠原はすごい…。

 中日の拙攻。ウッズと福留の中軸が無安打で、3回と7回は特にブレーキとなってしまった。「チャンスに弱い」4番はきつい。前二回と打って変わって非常に良かった山井を見殺しにする形になってしまった。阪神もこのところ拙攻が目立っていたが、今回は少ないチャンスをきっちりものにして競り勝ち。得点はいずれも二死から。
 宮本の技ありの一発、宮出のサヨナラ弾といずれも難しいボールだったのが印象的。ヤクルトは勝負を焦って連敗中の苦しさを表に出したが、最後は非常にいい形でゲームを制した。岡島にしても林にしても決して悪い球ではなかったのが悔しいところ。振り返れば3,4番が音なしだったのが痛かったか。キャプラーはそろそろ…どうだろう?
 横浜20イニング連続ゼロ行進。小山田の前に8回までわずか1安打とほぼ完璧に封じ込まれ、打線が一気に冷え込みモード。土肥も良く投げていたが中盤に捉まり、野村の満塁弾は大きな重荷となった。最後はウィットの3ランで詰め寄ったが、反撃はあまりに遅かった。小山田2安打8奪三振で見事完投勝利。

news:巨人、昨年横浜在籍のマレンを獲得発表、背番号69
もう自力での外国人発掘を放棄したとしか…。マレンは先発でなら(セットアッパーはちょっと厳しいんじゃないか)ゲームをつくれる存在だが、去年終盤打ち込まれてけちをつけたのが気になる。どうなるか。さて、退団選手からまた移動させないと…。

2005年4月18日(月) ミッキー君緊張

オリックス5−2西武
ロッテ4−1ソフトバンク
日本ハム7−2楽天
中日2−1阪神
巨人6−5ヤクルト
横浜8−5広島

 西武とうとう5連敗。狂った歯車はなかなか戻らず、西口の連続被弾で早々に劣勢に立たされそのまま終了。打ってないわけではないんだが、どこかはっきりとずれてしまっている。西口の点の取られ方も悪い。オリックスでは早川が絶好調で、実力でポジションを奪いそうな勢い。萩原が約二年ぶりのセーブ。
 点の取られ方が悪いといえばこの人で、馬原はノーヒットで先制されるわ、先頭打者に一発浴びるわであまりにも軽率すぎた。渡辺俊が緩急自在の投球で全く危なげがなかったのとは対照的。最終回に松中に打たれ、あと一人で完投は逃したが被安打8というほど打たれた印象は受けなかった。フェリシアーノは腕を下げてまあまあかな?
 リリーフで結果を出して、満を持しての先発だったはずの金田。しかし力みが出たかいきなり立ち上がりに3失点。どうも「打てない」というプレッシャーが大きく投手にのしかかっている印象を受ける。3番鷹野、5番カツノリではなあ…。中軸の差がくっきりと出てしまった。日本ハムは見下ろした戦いで3タテ。

 お互いになんとなく決め手を欠いたまま終盤まで進んで、ようやく悩める主砲福留にタイムリーが出た。これが今季初のタイムリーというのだから、いかに苦しんでいたか。阪神としてはリリーフが誤算だったが、それ以前に併殺でチャンスを潰しすぎ。もっともそれは中日も一緒か。ルーキー石井がプロ初勝利。
 序盤は点の取り合い、中盤以降は膠着。桑田もそうだが、石堂もいつまで経っても序盤KO癖が抜けない。お互い二番手以降の投手が踏ん張ったが、巨人が西山の移籍初ヒットを足がかりに二死から勝ち越し。最後久保がまた怪しかったが、その前に投げた佐藤宏はこれで10試合無失点と快進撃継続中。
 思えばプレイボール直後の3連続四球から波乱含みではあった。お互いに点を取り合う展開だったが、常に先手を打った横浜に分があった。横浜は2回以降毎回安打。大竹の出来も悪かったが、後続の投手も内容が悪かった。佐々木がセーブを挙げてセーブポイント日本記録更新。

2005年4月19日(火) 若手を使えと言うは易し

西武5−3楽天
ソフトバンク2−0オリックス
日本ハム10−4ロッテ

 ここまでほぼ完璧に抑えながらなかなか援護に恵まれない帆足、しかし今回はきっちり点を貰って、後半はすいすい。一場は一発に泣いた形だが、前回に続いて二廻り目に捉まっている。そこからは持ち直したんだが…。相手のミスで楽天は最終回に1点を返したが、相変わらず後半になると静かになってしまう。もう少し粘り腰を見せないと。
 0−0でどこまでいくかと思ったが、終盤にやけに強いソフトバンクが長打で振り切った。杉内は前半ふらつき気味だったが、後半からは波に乗って奪三振ショー。今は自信を持って腕を触れている。負けたとはいえケビンは連続でソフトバンク相手に好投。苦手意識は完全に払拭した模様。バティスタはあの軽いスイングで届いちゃうんだなあ。ただカブレラはちょっと動きすぎ。
 ここまで非常に内容の良かった小林宏だが、勢いに乗る日本ハム打線を止め切れなかった。連勝中の勢いでロッテの継投を粉砕。新庄の3ランで止めを刺し、怒涛のビッグイニングで日本ハム6連勝。段々とらしさが出てきた。チームを支えた好調ロッテ打線も今回は江尻の前にお休み。ただで終わらなかったのは収穫。

2005年4月20日(水) されど行なうは難し…(てっきりスタメンは益田だと思ったんだが)

西武4−1楽天
ソフトバンク12−0オリックス
ロッテ4−1日本ハム
中日8−5広島
横浜6−4ヤクルト
阪神8−5巨人

 高須大暴走。実際ありゃないだろう。あんなに三塁に近付くまで一度も先の状況を見なかったのだろうか。3連打浴びせて4人で3アウトという大拙攻で勝っていない石井貴を助けてしまった。今季初勝利の石井だが、コースはことごとく甘くそんなに良かったとは思えない。楽天完全に気合負け。リードされると意気消沈するのも変わらず。
 JPの離脱で巡ってきたチャンス、しかし今回のパーラはぼろぼろ。本間の2ベースを皮切りに怒涛のつるべ打ち。大村のセーフティ処理のまずさも効いたが、ブランボーの横を抜かれまくったのも気になった。連勝でも6回降板が続いていた星野も、この大量援護で悠々の投球。すいすいと三年ぶりの完封。
 セラフィニが落ち着いた投球で連勝中の日本ハムを止めた。今年は去年のサイコロ投球は鳴りを潜めて、ローテーション投手として安定が見える。鎌倉も良く投げて接戦だったのだが、三番手井場がノーコン病発症でぶち壊し。ロッテの得点はすべて四死球がらみで、日本ハムとしては悔いが残る。

 高橋建はまた一発病。それでも広島はよく攻めて追いついたんだが、8回3投手を送り込んでしのげなかった。広池もさすがに疲労が色濃い。振り返れば7回、追いついたあとのチャンスにもう一押しが欲しかったか。9回の失点も余計だった。四球と三振で、投球としてはいまいちながら石井が幸運な2勝目。
 4回突然乱れた吉川を襲ってヤクルトが一度は主導権を握ったが…結局後が続かず競り負けてしまった。石井を2イニング使って最後の12回を山部に託したが、痛恨の2失点。佐々木がいきなり2ベースを打たれただけに、横浜としては6点目を取れたのが効果大だった。横浜の貯金は約一年ぶり。
 前半は投手戦だったように思ったのだが…。矢野の3ランから高橋尚を一気に引き摺り下ろして楽勝ムードにした阪神だったが、8回に投手陣の乱調で一気に乱戦に。この回だけで5投手を出すドタバタ振りで、予定外どころではない久保田投入でやっとこしのぎきった。逃げ腰の投手陣も悪いが、ベンチも少々軽率だったのではないか。

news:巨人ミセリとの契約を解除、ウェーバー処理へ
何かと話題を読んだミセリ、早くも解雇となってしまった。報道によると噂通り二軍に降格できない契約になっていたようで、とにかく何もかもが大失敗。このあまりに早い解雇は、間違いなく歴史に残ってしまった。

2005年4月21日(木) 中日新人投手、残るは樋口のみ

ソフトバンク8−3オリックス
中日3−2広島
巨人9−0阪神

 初登板初先発の高橋秀、さすがに緊張の色は隠せず4回途中の降板となったが、5三振を奪うなど光るところは見せた。ユウキは制球にばらつきがあり、松中の満塁弾は甘いところを持っていかれた。オリックスとしてはソフトバンクの拙攻にずいぶん助けられたが、それもズレータの一発で終焉。ここ数年続く相性の悪さそのままに3タテを食らってしまった。とんでもない球を振って三振の谷は相当深刻。新鋭井手は外寄りの球は器用に捌く。

 中日の川井も初登板初先発。こちらも4回途中降板、ちょっと前田一人にやられてしまった。しかし新人3投手で6回までしのいだのはすごい。攻めとしては結構ちぐはぐだったんだが、最後にようやく勝ち越し。広島は中盤ほとんど音なしで、1点差でも押されっぱなしだった。最後に岩瀬を攻め立てたが、一歩届かず。廣瀬は代打なのだからせめて振らないと。
 清原2発で通算500号に王手。なんだかんだ言っても当れば一発だもんなぁ。巨人は得意の一発攻勢、エース上原が万全に抑えて、しかも悩めるキャプラーにも当たりが出る言うことない展開。逆に阪神は開幕から続いていた好調の流れがそろそろ止まってきた。福原も波に乗れず打線も沈黙。3発被弾で散々だった杉山は、いつからあのフォームに?

2005年4月22日(金) 公開練習も有料なのか…なんだかなあ

広島13−3中日
ヤクルト3x−2横浜
阪神11−2巨人

 同じホームラン3発でも、すべてソロとすべて2ランではそれだけで大きな差。何せ広島打ちも打ったり17安打、2回以降毎回安打。小笠原が踏ん張れなかった時点で中日のゲームではなかったが、それにしても4死球はぶつけすぎで、空気が荒むのも無理はない。嶋も復調気配だが、福留がもう一つ乗ってこない。
 またやってしまった…。ラミレスの同点弾まではまあこういうこともあると言えなくもないが、サヨナラまで持っていかれてしまっては。佐々木は難しい球をうまく拾われた面はあるが、そうされるだけのばらつきがあるのも確か。村田は難しい打球は良く捌くのに、正面を待って捕っちゃいかん。ヤクルトは5安打で3点。宮出が実に乗っている。
 内海がほぼ自滅。四球がらみで先制されたのも悪いが、5回先頭打者、それも投手をストレートで歩かせてはねぇ。初登板の三木もいきなり初球をぶつけて余裕で走られ失点。次の回も先頭を歩かせと散々なデビュー。井川も勝っていないだけにもつれればどうだったかと思うが、この点差をふいにするほど不調ではない。巨人としては初回に点を取らなければいけなかった。

2005年4月23日(土) 打てない腹いせに悪態とは、よほど“けつの穴が小さい”

ソフトバンク2−0西武
ロッテ5−1楽天
中日5−2巨人
横浜3−1阪神

 松坂ついに同世代対決に敗れる―。昨年来西武にやられることが多くなっていた和田が、初回のピンチを乗り切ってからはリズムを掴んで熱投。松坂もさすがの好投で息詰まる投手戦だったが、バティスタに投じた球だけ中途半端になってしまった。西武としては中盤淡々と抑えられすぎた。三瀬がこれで打者23人パーフェクトリリーフ続行中。
 先制されて追いついたのはこれまでにない形だったんだが…。結局はすぐにリードを奪われてそのままずるずる。しかも5回以降ノーヒットと、とにかくゲーム後半に意気消沈してしまうのを何とかしないと。ベテラン堀が3打席連続タイムリーと大暴れ。西岡・今江の台頭で層の厚さも感じさせるようになった。小野は2年ぶりの完投勝利。

 番長ならぬガキンチョは置いておいて、後藤光は2回に連打で舞い上がってしまった。この人年々粘りが薄くなっている気がする。中日もそれほどチャンスがあったわけではないが、効率よく得点して援護。復帰の川上をずいぶんと楽にした。岩瀬が押し出しとらしくないところも見せたが、3点差は重かった。
 ようやく三浦に白星。初回の1点にとどめるスミ1投球で、あとは先頭を出しても散発。充分な援護とまではいかないが、多村の2ランは効果大だった。リリーフ上がりの安藤としてみれば、やはり中盤が大きな山か。相川に打たれた同点タイムリーがちょっと痛かったかな。もっとも阪神打線が中盤に一工夫欲しかった。

2005年4月24日(日) 逆境ナイン(楽天篇)

ソフトバンク6−4西武
日本ハム8−4オリックス
ロッテ12−4楽天
中日6−1巨人
広島4−0ヤクルト
阪神3−2横浜

 挟んだはずのランナーに無人のホームを駆け抜けられる屈辱。こういう失態が、今年はやけに目に付く西武。これでは苦戦もやむなしか。河原はボールが高かったが、投球以前に守りで自分の首を絞めた。新垣もふらつき通しのマウンドだったが、フェリシアーノまで使えるようになった救援陣が鉄壁のリレー。ノーヒットで失点した西武リリーフとあまりに対照的だった。
 負けない光原もここまでかと思ったが、降板後味方が追いついて負けはつかず。しかし延長で送り出した萩原が小笠原に被弾。そこでがっくり気落ちしてしまい結局4点も奪われてしまった。今季の横山の出来なら1点ならまだわからなかったのだが。小笠原が早くも10号、でも打点が15というのは新庄の不調も原因か。
 これが逆境だ…じゃなくて、とうとう岩隈が大炎上して、唯一すがる希望さえも打ち砕かれてしまった。こうなるといよいよ星勘定はすべて白紙。すでに7連敗のチームをどこで押しとどめるか。岩隈は実は数年越しの疲労が出ているかもしれない。この援護で清水直が負けるはずもないが、また連続被弾を食らったのはやや不安?

 個人記録に注目が集まっている間にチームの機能はまるでさっぱり。投手陣も相変わらずの状態だが、二巡目を乗り切れない桑田の先発もそろそろ考え物。三木も現状では制球が雑すぎる。中日は危なげなく連勝。直球勝負でねじ伏せた平井は痛快無比。天に唾するとこういう目にあうわけですな。
 ようやく帰ってきた川島だったが、初回いきなりラロッカに巧く打たれてしまった。川島の敗戦は7月以来とか。中盤以降は落ち着いてきたので、次回に期待。小山田は最後苦しかったが、踏ん張って完封。広島は大きなハンデを負いながらも実に健闘しているが、ヤクルトはなかなか打線が本調子になれない。
 ライトスタンド大解放デー。二発のホームランで主導権を握り、先発杉山から万全の形でつないできたはずが、仕上げの久保田があわやの綱渡り投球。まあでも、リードを保ったのだから良しとすべきか。土肥も打ち込まれたわけではないだけに、ちょっともったいなかったかも。鈴木がようやく今季初ヒット。

2005年4月25日(月) 日曜達成はできすぎかも

西武6−2ソフトバンク
日本ハム5−1オリックス
ロッテ6−0楽天
中日4x−3巨人
ヤクルト5−2広島
阪神8−3横浜

 お互いにやたらと先頭打者を出塁させる乗れない展開。特に馬原は2回以降毎回打たれ、制球もバラバラでほとんどいいところがなかった。西武は結局6度先頭出塁があったのだから、6点はむしろ控えめだったかも。西口も三連続を含む4度先頭を出したが、うち3回が併殺。ソフトバンクは得点した後押し切れず、なんとなく攻めあぐんだ印象。
 小笠原の勢いが止まりません。先制した次の回のセギノールとの連弾でチームは圧倒的優位に立ち、そのまま金村が落ち着いた投球で押し切り勝ち。主催はオリックスでも、東京ドームはやはり日本ハムのホームという空気だった。オリックスは塩崎が3安打と気を吐くも、6安打ではつながらず5連敗。ケビンもいまだ勝ち星なし。
 「松坂世代最後の大物」とも呼ばれた久保の奪三振完封ショー。140キロ後半のスピードと変化球の切れ味はなるほど魅力たっぷりで、終盤3イニングで6三振は見事。ロッテ投手陣にまた新たな手駒が増えた。一方の楽天は、一度も踏めなかった三塁を西岡に二度も盗まれるなどやられたい放題。川口の不可解な走塁死など空回りばかりで8連敗。

 中日がサヨナラ押し出しで巨人を3タテ。一度は逆転されたが、集中打で同点、最後は四球を出しまくる相手投手陣にようやくつけこんで勝ちを拾った。巨人投手陣の9与四球はいかにも多すぎる。攻撃も阿部の一発だけで、延長での4残塁はあまりにも芸がなさ過ぎ。接戦になっていたのが不思議なほど。
 古田2000本安打達成。大学経由社会人出身選手では史上初の快挙。チーム全体にも重石になっていたのか、達成と同時に吹っ切れたように逆転。四球がらみで追いつかれる嫌な展開を払拭した。広島で見ると、大竹がどうも今ひとつ良くない。6回途中までで10安打は打たれすぎ。
 横浜先発の加藤も大誤算で、ひたすらヒットを打たれまくり。阪神は先発野手全員安打の猛攻で、横浜投手陣をすべて火達磨に。特に終盤追い上げられてからの4得点は効いた。ウィリアムスも連続三振と好投。横浜としては、これではなすすべもない。中盤に捉まりかけたが、能見がプロ初勝利。

2005年4月26日(火) 関川の粘りこそ宝

ロッテ8-2西武
ソフトバンク10-1日本ハム
オリックス7-1楽天

 ここまで安定投球を続けていた帆足がまさかの8失点。後藤の失策に足を引っ張られた面もあるが、何か張り詰めていたものが切れてしまったような印象も受けた。一方の渡辺俊、調子は普通だったと思うが、大量援護にも淡々と自分の仕事を全う。ロッテは得点回以外は1安打という省エネ攻撃で5連勝、貯金も二桁。
 江尻の投球を楽しみにしていたんだが、序盤に大炎上して早々に降板してしまった。ちょっと甘く入りすぎだった。クリーンアップが本塁打揃い踏みに加えて先発全員安打と、ソフトバンクの猛打爆発。一方杉内もまた手がつけられない。稲葉の一発で完封は逃したが、全く相手を寄せ付けない自信満々の投球で10奪三振完投。四球が少ないのが一味違う。
 打てないのはある程度仕方ないとは思うが、いくらなんでもミスが多すぎる。8回スクイズで2点を失ったのはあまりにも…だった。連敗中の厳しさか。これが精一杯とは思いたくないのだが…。ベンチも焦りから経験不足をさらしているのは辛い。一場は投げるごとに良くなってきてはいる。環境に余裕がないのが残念。パーラはそれほど良かったわけでもないが、助けられて2勝目。

news:楽天新外国人、アンディ・トレーシー内野手の獲得を発表
前々から噂のあった新外国人、決まりました。左打ちのパワーヒッターのようですが、これはぜひとも当ってもらわないと困ります。
もう一人獲る予定だとか。

2005年4月27日(水) 内紛勃発???

ロッテ7-1西武
日本ハム7-5ソフトバンク
オリックス6-5楽天
中日6-1阪神
ヤクルト7-5巨人
広島7-4横浜

 やはり今の石井貴では、まともならきつかったか。下位打線から崩れて早々にKO。スクイズを決められたのも堪えた。それでも何とか3点差でしのいできたが、最後の青木が打たれて結局ワンサイドになってしまった。西武のほうは、打ってはいるのだがもう一つ突き抜けないというか、どこか重苦しい。山崎のセーブは5年ぶり。
 鎌倉がプロ初勝利。先に3点を奪われ、5回にも一発を浴びる苦しいものだったが、一つ勝ったことで自信につながるはず。思っていたよりも早く台頭してきた。ソフトバンクとしては6回、ズレータを突入させたのはやりすぎだったかも。大村も調子上向きだっただけにちょっと無謀だった。まともな当りはないが、アルモンテがラッキーボーイに。
 逆転して5点を奪ったのに…ヒット数では上回っていたのに…あと一歩が届かない。内容を考えるとホッジスは引っ張りすぎだったかなあ。リリーフ陣は良く踏ん張ったし福盛まで投入したんだが、8回あまりにも痛い牽制死。ちょっとエンドランを乱発しすぎではある。オリックスは川越の誤算を一発攻勢とリリーフの投球で払拭。

 どうももう一つ乗れない福原。我慢を重ねてきたのだが、合っていた森野にとうとうやられてしまった。それでも接戦だったはずだが、二番手江草が四球連発で追い上げムードも完全消滅。初登板のダーウィンも打たれて、結局5点も離されてしまった。中盤危うかった山本昌だがリードを貰えばチームの得意パターン。森野は今季飛躍の年となるか。
 両先発ともお互い様の展開だったんだが、当っていなかったヤクルトの中軸が復活ののろしという結果に。しかも最後はきっかけはエラー。巨人はせっかく追いついても、後が続かない。相変わらず上原以外で星勘定が出来ない状態が続いている。気がつけばチーム打率も防御率もリーグ最下位。当たり前のように負けている状態。
 4回まで両軍毎回得点というすごいゲーム。どうなるかと思ったが、5回以降は仲良く無得点。高橋をさっさと替えた広島の決断が良かったということだろうか。横浜リリーフ陣も良く投げたが、広島二番手の長谷川が回を重ねるごとによくなっていた。打線では新井とラロッカが大活躍。それにしても門倉と高橋はもう少しピリッとして欲しいものだが…。

2005年4月28日(木) チームのまとまりというもの

ロッテ7-1西武
ソフトバンク8-1日本ハム
オリックス8-4楽天
阪神6-3中日
ヤクルト3-2巨人
広島5-2横浜

 最後の手段とも言うべき大沼の先発だったが、ランナーは出すものの良くこらえてゲームはつくった。しかし6回に緊張の糸が切れて降板すると、次の星野は一死も取れずずるずる。守りのミスも足を引っ張りまくり。三連戦いいところなく全敗。ロッテは攻めあぐんでいたが、最後はしたたかさを見せて完勝。加藤もきっちり投げて、先発陣は使い切れないほどますます潤沢に。
 初回の松中の3ランはうまく打たれたものだが、4回は四球から歯止めがかからず。ナイトの内容は昨年よりはマシだがやはり計算は立ちにくい。同じく今季初登板となった斉藤は、去年落ちていた球威が甦り久々に力強さを感じさせた。最後はばてたが、2安打1失点と充分すぎる復活登板。松中は14試合で9発とハイペース量産中。
 両軍で5失策10四球というかなりの泥仕合。せっかくリードを奪いながら、4回二死からラスが豹変。それにしたって、もうすこしやりようもあったかも。今回の楽天は打っていながら攻め下手。逆転された直後の攻撃を拙攻で潰しているのはあまりにももったいない。デイモンも最初の打席だけだった。ついに11連敗…。

 5回で10安打されて、5点で済んだのはむしろ幸運というべきか。朝倉の出来がとにかく良くなかった。一方の筒井も制球難でよれよれだったが、その分スパッと見切って町田を送れたのが功を奏した。リリーフでフル回転している橋本がプロ初勝利。中日はずっと押され通しで、まあこれは仕方ない敗戦。
 とうとう上原でも負けてしまった。ラミレスの一発は非常にうまく打たれたが、決勝点は野選。その前に下位打線でピンチを背負ったのがらしくないところだった。巨人打線は相当に深刻で、ソロホームラン以外は押し出しの1点だけ。5四球4失策にも全くつけこめない。館山はかなり危うい内容だったが、嬉しいプロ初勝利。
 セドリックと黒田の投げあいも、どちらかといえばセドリックのほうが封じていたのだが、7回突然崩れて競り負け。その直後に失点するなど黒田はそれほど万全ではなかったが、粘りで勝ちを引き寄せた。横浜としては残塁13が悔やまれる。このところまたかみ合わせが悪くなって、これで4連敗。

2005年4月29日(金) たった一試合でもおなか一杯

中日9-8阪神

 中盤で7点を突き放して、しかも投げるは井川。それがまさかこんなことになるとは…。7,8回の大量失点、ポイントとしては先頭打者の四球と守備の乱れだろうか。久保田を投入しての逆転負けは、最後のチャンスも含めて非常に疲れる結果に。中日では依然落合の先発に答えが出ないが、井端・立浪・ウッズの流れが逆転劇で光った。

2005年4月30日(土) ようやっと出ましたか

楽天6-4西武
ロッテ6-5ソフトバンク
オリックス6-2日本ハム
中日9-4横浜
ヤクルト2-1阪神
巨人12-4広島

 いよいよのっぴきならない事態となってきたのは、楽天ではなく西武だった。エース松坂を立てて連敗中の相手に自滅。松坂は6四死球に暴投と、力みかえる悪い癖が出た。そして中島の二度の悪送球。守備が乱れっぱなしの4連敗は頭が痛い。楽天は後半音なしでじりじり追い上げられながら、何とか逃げ切ってついに連敗ストップ。
 止まらないロッテ8連勝。先制されてもあっさり追いつき、その後はとにかく攻め立てて後半突き放し。特に大塚の2ランは和田に与えたダメージもかなり大きかった。最後に意味を持った8回の1点も大きい。ズレータの3ランもすでに時遅し。和田は立ち上がりは良かったものの、制球が今ひとつで乗り切れなかった。それにしても判定、色々と…。
 このところ大敗癖がついてしまった日本ハム、正田の大乱調で早々にゲームが決まってしまった。二番手以下は踏ん張ってつないだが、尻上がりに調子を上げるJPの前に打線は淡々。5点のビハインドにすっかり意気消沈したような展開。オリックスは依然続く村松と谷の不調は気になるが、4番ブランボーがいい働き。

 三浦がまさかの三発被弾で轟沈。初回いきなり4失点はあまりの誤算だった。この援護を受けて川上はマイペース投球。打たれても先頭は出さない安心投球で7回零封。横浜は終盤リリーフを打ち込んで4点を返したが、この展開では焼け石に水だった。中日は序盤の点だけでなく、中盤のダメ押しが効果的。
 ヤクルトの攻めが良かったわけではなかったのだが、やはりいやらしい土橋。同点になってから藤井が落ち着いたことを考えると、ポイントとして非常に大きい。阪神バッテリーも、ちょっとあそこの攻めは中途半端で悔いが残る。安藤の先発は、どうも中盤に勝負弱い印象。ラミレスは4戦連発。
 巨人の大空中サーカス。高橋の三発にようやくスタメンの清水の一発、そしてとどめはお待ちかねの清原の通算500号。これでチーム全体の重石が取れたか、この回三発を繰り出す大サービス。まあ打ちも打ったりという感じで、ようやく連敗もストップ。広島は長谷川投入が裏目。広池も苦しくなってきた。
  

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