走り書記

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2006年7月1日(土) 大型連敗脱出の日

ロッテ7-3ソフトバンク
西武8-3オリックス
日本ハム2-0楽天
巨人4-2阪神
広島8-7中日
横浜2x-1ヤクルト

 序盤からヒットを浴びせたロッテが16安打7点で連敗を6でストップ。やや攻め下手ではあったが、2回に飛び出た青野の満塁弾が大きな決め手となった。内野ゴロを量産した小野に対し、田之上は球威が全くなく、アウトもヒット性ばかりの苦しい投球。ソフトバンクはソロ3発を返すも、わずか6安打で完敗。
 無難に立ち上がったプロ初先発の金子だったが、先制してもらった途端に逆転被弾、追いついてもらうと一挙5失点と最悪の形で失点。ここで勝負を決定付けた西武がそのまま完勝し、一日で首位返り咲き。帆足は勝ち運の良さが戻ってきたか? オリックスはこの時点で自力優勝が消滅。
 最高のピッチングを見せながら、武田勝無念の負傷降板。7回二死まで無安打1四球9奪三振の完璧な内容も、高須の打球直撃で骨折というアクシデント。チームが負けなかったのが救いか。セギノールの一発が7回に出て、日本ハムが4投手で1安打完封リレー。今季初の6連勝を記録。一場は完投も援護なく8敗目。

 またもビハインドの苦しい展開だったが、逆転でようやく巨人が長いトンネルを脱した。6回中軸が3者連続二塁打で3得点。先発上原は2ヶ月ぶりの白星、豊田のセーブも二週間ぶり。阪神は先行したものの6回満塁の好機を逸し、その直後にオクスプリングが捉まった。
 点の取り合い。6回に広島が追いつくとすかさず中日が勝ち越し。7回広島が逆転も8回中日が同点とめまぐるしい展開。しかし9回に栗原のタイムリーで勝ち越した1点を今度は永川がしっかり守った。投手陣の不調を打線が救った格好。中日としては延長に持ち込みたかったところだったか。
 横浜が二夜連続のサヨナラで6連勝。8回に石井のタイムリーで追いつき延長。10回二死満塁から金城がサヨナラタイムリー。先発吉見はまた勝てなかったものの、8回をラミレスの一発のみの1失点に抑えた。ヤクルトは3試合連続延長敗戦で4連敗。交流戦で浮上したチームだが、ここが正念場。

2006年7月2日(日) 本当に“ツキ”は変わった?

ソフトバンク10-7ロッテ
西武11-3オリックス
日本ハム8-1楽天
巨人2-0阪神
広島3-0中日
ヤクルト2-1横浜

 ソフトバンクが先発全員の18安打で打ち勝った。4回単調になった久保を4連打で捉えて逆転しKO、その後追われて苦しい展開になったが、9回幸運な当りで4点をもぎ取った。ロッテは今江の3ランで反撃ムードも、7回無死二・三塁をクリーンアップで無得点。ミスも響いて4位転落。
 6回までは接戦だったのだが…。これがチーム力の差だろうか。7回オリックスは継投に入って一気に試合が壊れてしまった。3点を奪われると続く8回には致命的な5失点。結局8点の大差がついて西武が圧勝の形に。7,8回に3四球の上にミスが続いては。ギッセルは無傷の4勝。
 この連戦で楽天打線がすっかり沈黙。八木の前にフェルナンデスのソロで1点を返すのがやっと。3試合で2点ではどうにもならない。投げても先発川井が1回持たずにKO。日本ハムは初回にいきなり4点を挙げ、その後も二発のホームランなど効果的に加点。投打が噛み合って5年ぶりの7連勝、3位浮上。

 内海が久々の快投。わずか3安打に抑え、プロ入り初完封勝利を挙げた。巨人打線も3安打だったが、李の先制ホームランでリードし、終盤相手ミスで追加点。阪神打線はほぼ完全に封じられ、しかも接戦でミスを連発しては勝ち目は薄い。井川に援護なく完封負け。
 黒田とマルティネスの我慢比べの投手戦。両軍無得点で進んだ7回、新井の一発で広島が先制し、8回3連打で勝負を決した。黒田は最後まで危なげなく、終盤3イニングはパーフェクト、三塁を許さぬ投球で完封。好投したマルティネスだったが打線が3安打と援護なく6敗目。
 非常に苦しい展開ながらもヤクルトが何とか逃げ切り、嫌な形の連敗を止めた。ゴンザレスが吉村の代打ホームランで1点を失い、9回は木田がピンチをつくって冷や冷やものではあったが、何とか初回の2点を死守。横浜は何度かあったチャンスにもう一押しできず。初先発で8回9奪三振の牛田を援護できずに連勝ストップ。

2006年7月4日(火) オールスターにも色々ありますが…

ロッテ4-3楽天
西武10-8ソフトバンク
日本ハム7-3オリックス
阪神4-2横浜
中日4-0巨人
ヤクルト4-3広島

 小林宏復活の投球。3点は取られたが、10奪三振と久々に鋭い投球を見せた。打線も追いつかれた直後に西岡が勝ち越しタイムリー。以降3投手をつないでロッテが競り勝った。楽天は極端な貧打からは脱したが、それでもチャンスは少なく7回からはノーヒット。対ロッテ8連敗。
 首位攻防、涌井と和田で思わぬ点の取り合いに。涌井が初回に3点を失うと、和田は2回から豹変。両投手とも調子は悪くなさそうだったが…。二転三転のゲームはソフトバンクが松中の連発で逆転、継投に入ったがこれが誤算。8回西武が5安打集中で一気に逆転しシーソーゲームをモノにした。ソフトバンクは勝ちパターンに入っての痛い敗戦。
 日本ハムの好調が止まらない。2点を先行されるも4回小笠原の同点弾から逆転までつなげ、追いつかれても即座に勝ち越し。着実にリードを広げオリックスを退けた。ディアスは2ホーマーを浴びるも6勝目。食らいついたオリックスだが、結局一発でしか点が取れず、後半はずるずると突き放されてしまった。

 好投していた那須野がまさに豹変。1点返されたまではともかく、その後4連続四球、2連続押し出しというのはあまりにきつい。相手に助けられる形で逆転した阪神は、8回にも林の一発で加点しそのまま逃げ切った。立ち上がり悪かった福原も3回以降立ち直って5勝目。横浜はちょっと後味の悪い負け方。
 連敗こそ止まったが、首位中日を前に巨人はまた悪い流れの完敗。先発木佐貫が6安打を浴び3回持たずに降板、野間口も連続被弾でリードを広げられ、その前にはまた守備のミス。打線も朝倉の前に5安打と振るわず。中日は最後までペースを掴んだままの完勝で、朝倉は4年ぶりの完封で7勝目。
 リリーフ勝負に明暗。5回に逆転した広島はスパッとベイルに替えたが、これが裏目に。失策から青木の二塁打で追いつかれると、7回には3連打でヤクルトが逆転。逆にヤクルトは松井・高津・木田で6回以降1安打に封じ、接戦を制した。どうにも大竹は勝ちから見放されているのか…。

2006年7月5日(水) 緊急発表、王監督手術で休養

ソフトバンク3-3西武
日本ハム4-0オリックス
横浜2-1阪神
中日2-1巨人
ヤクルト8-2広島

 先に失点したものの、尻上がりに調子を上げた西口。一方久々復帰登板の新垣はいつ崩れてもおかしくないピンチの連続だったが、10安打打たれながらも2点に抑えて延長へ。10回に馬原から西武が勝ち越すもその裏小野寺からソフトバンクが同点。12回三井がエラーで満塁にするも、決着はつかず引き分けに。西武としては大きい引き分け。
 日本ハムの好調が止まらない。鶴岡の犠飛で先制すると、3回には稲葉が3ラン。投げては金村が4回以降ノーヒットに抑える快投で完封、チームは東映時代以来42年ぶりという9連勝を飾った。一方のオリックスはこれで4連敗。平野佳はこのところ試合の中で失点がかさむイニングが目立つ。打線も元気なし。

 6回途中降雨コールド。2,3回に1点ずつ取った横浜がゲームを取った。正直もう少し点を取ってもおかしくなかったが、門倉が阪神を抑えて1点差勝ち。杉山は8奪三振で5四死球と非常にばらついた内容だったが、その割には2点によく抑えたか。結局致命点になったのは片岡のエラーという形に。
 投手戦から欲しかった1点を7回にようやく巨人が取って、継投に持っていったがこれが失敗。高橋尚が走者を出し、西村投入もウッズが逆転タイムリー。逆に中日のリレーはビシッとはまって、対照的な結末となった。完投こそならなかったものの、逆転してもらって佐藤充は開幕7連勝。巨人はこの時点で自力優勝消滅。
 しばらくリリーフに廻っていた館山、先発で一度は逆転を許すも6回2失点と結果を残し、二ヶ月ぶりの2勝目を挙げた。ゲームは5回にヤクルトが二発の2ランで逆転、9回に3点を追加し突き放した。広島はダグラスが3ホーマーを浴びて5回持たずにKO。打線も6安打と振るわなかった。

news:ソフトバンク王監督が休養
先ほど会見があったばかりのニュースですが、胃に見つかった腫瘍の手術のため入院とのこと。チームの指揮はWBC期間中と同様、森脇コーチが代行する模様。

2006年7月6日(木) 約半世紀ぶりの快進撃

ロッテ6-5楽天
日本ハム8-1オリックス
阪神2-1横浜
中日9-5巨人
広島7-6ヤクルト

 5点リードでロッテ楽勝ペースかと思いきや、後半楽天が一気の反撃。山崎武の3ランでムードが高まり、7回に高須が同点タイムリー。良く延長に持ち込んだが、しかし最後は力尽きてしまった。好投していた小倉がベニーに痛恨の失投。ロッテとしては危うく落としかけたゲームを一発で拾った。
 日本ハムが全く隙のない勝ちっぷり。2回に4点を挙げて優位に立ち、7,8回にダメ押しの追加点。1失点の先発立石のあとを4投手のリレーでつなぎ、45年ぶりという10連勝。対してオリックスは、序盤に先行され完敗。打線が元気ない上に、6回無死満塁を筆頭に3イニング連続併殺という拙攻では5連敗もやむなし。

 1点を貰った三浦、我慢の投球だったが守りに足を引っ張られる形に。4回に阪神が追いつき、6回エラーの走者を還して逆転。こうなれば自慢の投手リレーを繰り出し、1点勝負をモノにした。横浜は先制はしたものの、中軸が音なしで4安打。三浦は5年ぶりの甲子園敗戦とか。
 投げるは川上で3回までに7得点、もうこの時点で勝負はあった。乗り切れない工藤を攻め立て3回には谷繁が満塁弾。川上は2本のアーチで3失点も余裕のある内容でリーグ一番乗りの10勝目。巨人は二岡が2ホーマーも焼け石に水。相変わらず守備もミス続きで、中日に全く歯が立たない3連敗。
 4点を先行したヤクルトだったが広島に競り負けた。珍しく序盤良かった石井一が中盤に崩れて逆転。ラロッカの一発で8回に追いつくも、その裏2点を失って青木の一発でも届かなかった。走塁違反ではと抗議した7点目が結局致命点になる皮肉。広島は3投手いずれも失点の苦しい内容も、打線が10安打7点で助けた。

2006年7月7日(金) 旭日昇天の勢い

日本ハム7-1西武
広島4-2巨人

 もう強いとしか言いようのない日本ハム。3回にエラーがらみで同点にされるも、それ以上の失点は許さず、6,7回に1点ずつ追加。9回にはあっという間に4点を追加し大勝で球団最多タイ記録の11連勝。一気に首位までうかがう位置に昇ってきた。西武は帆足投入も火を止められず、打線は5安打と振るわず。

 一方の巨人は敵地15連敗と全く勢いが出ない。上原を立てて1点リードしたものの、栗原に2ランを浴びて逆転。エース対決は4回以降を抑えた黒田に軍配が上がった。広島は7回にも森笠のソロでリードを広げ、最後は永川が四球のあと三連続三振締め。巨人はアリアスを三塁、川中を外野と入れ替えたが、タイムリー2本の李以外打線が元気なし。

2006年7月8日(土) 立ちはだかるエース

オリックス2-1ロッテ
ソフトバンク9-1楽天
西武3x-2日本ハム
阪神4-2ヤクルト
中日8-1横浜
広島3-1巨人

 初回に取り合った点がそのまま最終スコアという、行き詰るようなじれったいような展開。北川に逆転弾を打たれた渡辺俊は4回以降パーフェクトに抑え、完投して味方の反撃を待つも、ロッテ打線にあと一本が出ない。最後に大久保を攻めて大きなチャンスをつくるもそこまで。大久保のセーブは一ヶ月ぶり。
 6月好調も7月に入って失速の楽天。先発山村が微妙な押し出しのあと城所に走者一掃三塁打を打たれ、さらに危険球退場で1回持たず。その後はゲームが膠着したが、川井・青山が打ち込まれて大差がついた。これだけの援護を貰えば斉藤和には充分。6回に少し乱れたが、1失点完投で11勝目。森脇監督代行の公式戦デビューは白星に。
 日本ハム球団新の12連勝はあと少しのところで届かなかった。小笠原の一発で1点を先行、8回に追いつかれて延長に入ったが、10回稲葉が勝ち越しソロ。しかしその裏、西武が福地のバントヒットを足がかりにマイケルを攻め、3連打で一気に逆転サヨナラ勝ちを収めた。復帰登板の松坂は10回を投げきり10勝到達。西武は首位死守。

 序盤に挙げたリードを阪神が最後まで守りきった。初回4連打で3点を先制し、2回にも追加点で4点をリード。投げては井川が非常に落ち着いた投球で8回まで零封。ヤクルトは9回に青木が一発、さらに藤川を攻めて2点差までにしたがちょっと反撃が遅かった。3回以降は1安打と阪神を抑えこんだだけに、序盤の失点が痛かった。
 序盤から着々とリードを広げた中日が圧勝。エラーの走者をウッズがタイムリーで還し、3回には井端が2ラン。6回にも集中打で得点を挙げ、完全にダメを押した。先発山本昌は6回を1失点ときっちり抑え、さらに復帰の中田が3イニングをピシャリでプロ初セーブ。やられっぱなしの横浜は吉見が開幕から5連敗。
 先発ベイルが故障で緊急降板のピンチも、広島が投手をつないで勝ちにつなげた。二番手林は同点にされたもののその後は抑え、打線も6回にしぶとく2点を勝ち越し。細かいリレーは最後永川が三者三振で締めて、チームは4位に浮上。巨人は相手の隙も突ききれず、わずか3安打で6連敗、5位に転落。

2006年7月9日(日) 転落はどこまで

オリックス4-1ロッテ
西武5-3日本ハム
ヤクルト4-3阪神
広島4x-3巨人

 低調が続いていたが、オリックスもようやく立て直しの気配か。成瀬を捉えて3回までに4得点、このリードを本柳以下細かいリレーで守り連勝。本柳は毎回走者を許す苦しい内容も何とかしのぎ、ユウキがかなりの好投。ロッテは二番手バーンがゲームを立て直すも10残塁の拙攻で攻め切れなかった。
 連勝が止まった日本ハム、先発ディアスが打ち込まれて4回途中KO。ジリジリと追い上げたものの、5点のビハインドは届かなかった。西武はギッセルが好投。三井が捉まりかけたものの、早めの小野寺投入で反撃を断ち切った。ギッセルは負けなしの5連勝。中島が4安打1ホーマー3打点の活躍。日本ハムの首位挑戦を見事に退けた。

 14安打の阪神に5安打のヤクルトが競り勝ち。数少ないチャンスをモノにし、6,7回に1点ずつ取って勝ち越し。最後木田が打ち込まれて綱渡りではあったが、何とか反撃を断ち切った。阪神は毎回走者、8回以外すべてヒットを放ちながら12残塁。投手陣も6四球が痛手となった。
 永川ではなく横山投入で李に同点被弾。しかしその裏東出がサヨナラタイムリーで広島が4連勝。また勝ちが逃げてしまった大竹は残念だったが、6回まで無失点と内容は良かった。巨人は二発のホームランで土壇場に追いつくも、豊田が打たれて6連敗。敵地での連敗は17に伸びてしまった。

2006年7月11日(火) 1点差ゲーム目白押し

ロッテ4-3日本ハム
ソフトバンク6-0オリックス
西武7x-6楽天
阪神2-1広島
中日4-3ヤクルト
横浜5-1巨人

 ロッテが必死の継投で防戦し、1点差で逃げ切った。同点から5回にサブローが勝ち越し3ラン。6回に小野がピンチをつくると、高木が稲葉に打たれて1点差となるが、神田が断ち切ってしのいだ。日本ハムはあと一歩が届かず惜敗、大型連勝がストップ後3連敗。
 中盤の得点でソフトバンクが快勝。吉井の投球術にはまっていたが、5回下位打線で先制し、吉井負傷降板後山本を攻め立てて追加点。一気に6点差をつけた。投げては和田が4回以降1安打に抑える快投で、4安打無四球完封勝利。オリックスは序盤以外チャンスもなく完敗。
 前半二転三転のシーソーゲームは最後にも波乱が待っていた。楽天が一挙4点で逆転も福地が逆転満塁弾。5回に楽天が追いつき、ゲームが膠着して延長突入。楽天が大きな勝ち越し点を挙げたが、その裏エラーから無死満塁の局面となり、高山が代打逆転サヨナラタイムリー。福盛は連続無失点記録が28で途絶え、今季初黒星を喫した。

 先発に広池を立て、1点取られると即座にスイッチ。非常に細かい継投を広島が見せたが勝利にはつながらず。二番手林が投手福原にタイムリーを許し、これが致命点となった。阪神は福原がピンチの連続も何とかしのぎ、8,9回は投手をつないで1点差逃げ切り。福原は6連勝。広島は7回まで毎回安打もタイムリーなし。
 中日が追いすがるヤクルトを振り切って5連勝。3,4回に2点ずつ取るも5回以降は1安打。朝倉が中盤からやや捉まりかけ、三番手高橋聡が8回に岩村に一発を浴びて1点差。ムードは俄然ヤクルトに傾いたが、反撃をここで断ち切った。ヤクルトは4回以降猛反撃を見せたが、一発のあとのチャンスを活かせなかった。
 牛田が6回1失点の好投でプロ初勝利を記録。李に一発を浴びるも許したヒットは2本だけと投球内容は完璧に近いものだった。打線も序盤に3点を挙げ援護、9回には鈴木の代打2ランでダメ押し。巨人は結局3安打しか打てず、最初から最後まで勝機なしの完敗。7連敗で借金が二桁に。

2006年7月12日(水) 藤川の無失点記録もストップ

日本ハム5-3ロッテ
ソフトバンク4-1オリックス
西武8-2楽天
阪神4-2広島
横浜2-1巨人

 逆転された直後に日本ハムが再逆転、継投で終盤を抑え連敗をストップした。6回にリリーフが打たれるも、直後に小笠原が同点弾、そこから一気に逆転に持っていく辺りまだ勢いは落ちていない。小笠原は2ホーマー。ロッテは久保がここ一番で捉まり、8回のチャンスも活かせず。
 新垣が二ヶ月ぶりの7勝目。中村の一発以外は相手を寄せ付けず、5安打8奪三振でほとんどピンチもない投球。松中不在の打線も先制・中押し・ダメ押しと効果的に加点し3連勝。オリックスは平野佳が踏ん張れない投球で3連敗と失速、チームも前日に続いて全く見せ場もなく終わってしまった。
 西口がソロ二発の2点に抑える投球で約二ヶ月ぶりの白星。山崎に先制弾を浴びるも、直後に打線が一挙4点で逆転。後半も着々とリードを広げ大勝。カブレラを休ませたが、打線が見事につながった。一場は序盤から制球に苦しみながらもこらえていたが、一度捉まると歯止めが利かなくなった。チームは7月急失速の8連敗。

 プロ初先発の中村泰が5回を1失点に抑え、プロ初勝利。2回に先制されるもあとは抑え、6回以降は継投策。最後藤川がやや乱調気味で、連続無失点が47イニングで途切れてしまったが、崩れきるところまではいかず阪神が逃げ切った。阪神の得点は金本が2本にシーツとすべてホームラン。広島は二日続けてタイムリーなし。
 久々先発のグローバーは非常に良かったのだが、打線のほうが全く元気がない巨人。代打策も実を結ばず、7回久保が痛恨の2ラン被弾。その裏1点を返すもそれだけで、今季三度目の8連敗となった。横浜は門倉が1失点の好投。4番の一振りで勝負をモノにし、最下位脱出も視界に入ってきた。

2006年7月13日(木) 熱帯夜の季節

オリックス5-2ソフトバンク
広島5-2阪神

 この3連戦で初めてオリックス打線が機能した。1点勝ち越された直後、相川の同点弾から一気に逆転。8回にはスクイズで点をもぎ取り、継投でソフトバンク戦の連敗も6でストップ。ユウキが4年ぶりの勝利。ただ前川の降板タイミングは可哀想ではあったが。神内はホームランでリズムを崩した印象。

 広島がオクスプリングを中盤に打ち崩した。4回に犠飛で勝ち越すと5回に2点を追加。梵が先制弾にタイムリーの活躍。黒田は9安打を許すも7回を2点に抑えて8勝目。最後は永川が締めた。阪神はオクスプリングがKOされ、打線ももうひとつ決め手を欠いた。

news:「八時半の男」宮田征典氏逝去
現役引退後も長らくコーチとして活躍されていましたが…。ご冥福をお祈りいたします。

2006年7月14日(金) 残酷な勝利の女神

オリックス10-4楽天
阪神7-2中日
横浜2x-1広島
ヤクルト4x-3巨人

 13安打4ホーマー10点とオリックス打線が爆発。初回北川の3ランで先制すると、中村が2打席連発、下山も今季1号。死球合戦の泥仕合も垣間見えたが…。3失点も大量援護で川越が6勝目。楽天は投手陣が完全に崩壊、中盤までは食いつくも12安打ながら4点と突き放されて9連敗。

 今季鉄壁の川上が思わぬ不調。鳥谷に先制弾を浴びると、踏ん張れない内容で5回4失点。昇格したばかりの町田が3年ぶり、自身通算20本目の代打ホーマーを放つなど、しばらく打線低調だった阪神が快勝した。下柳は援護に悠々の無失点投球。中日は終盤に2点を返すもわずか5安打で完敗。
 緊迫の投手戦は、まさかまさかの暴投サヨナラという幕切れ。大竹が5四球を与えながらも1失点なら、三浦は9回を5安打1失点で延長突入。回をまたいだ高橋がピンチを作ったところで永川投入となったが、連続四球で傷口を広げ暴投と久しぶりに悪い面を前面に出してしまった。横浜は再三のチャンスを逃したが、勝ちを拾って最下位脱出目前。
 土壇場でヤクルトが逆転サヨナラ勝ち。逆転を許して9回を迎えたが、豊田から野選を絡めてチャンスをつくり、米野が殊勲の逆転サヨナラタイムリー。巨人は一時逆転しあと一歩となりながら、ほんのわずかな差で勝利を逃して9連敗。横浜との差は半ゲームに。

2006年7月15日(土) 光は激戦の果てに

ロッテ1x-0西武
日本ハム3-0ソフトバンク
楽天7-3オリックス
阪神2-1中日
横浜6-5広島
巨人11-9ヤクルト

 松坂9回に力尽きる。初回満塁のピンチを乗り切るとあとは見事な投球でヒットを許さずゼロ行進。しかし打線も小林宏からあと一本が出ず、4回満塁機を逸するなどこちらもゼロ行進。9回ベニーがチーム久々のヒットを放つと、続くワトソンが殊勲のサヨナラ2ベース。松坂は無援護に泣いた。
 斉藤和も完投しながら敗戦。2回やや失策に近い2ベースで先制を許し、12奪三振も最終的に3失点とちょっと踏ん張りきれなかった。それ以上に打線がダルビッシュの前に沈黙。ダルビッシュはわずか4安打に封じ、7回無失点で対ソフトバンクは16イニング無失点。武田久、岡島とつなぐリレーで日本ハムが完封勝利。
 打線が機能して楽天が快勝、長かった連敗を9でようやく止めて7月初勝利。初回にすぐさま逆転すると、3回6回と加点。山村は終盤一発を浴びるも8回3失点で5勝目。フェルナンデスが3打点、山崎武が2打点と中軸が機能した。オリックスはデイビーが5失点KO、失点はすべて四死球が絡んだものだった。

 6回中日が1点を先行も、すぐさま逆転した阪神が1点差勝ち。山本昌の前に抑えられていたが、この回3連打で逆転し、継投で逃げ切った。井川は再三のピンチをしのいで8勝目。山本昌は井川よりも抑え込んでいたが、ワンチャンスで敗れた。中日は10安打放ちながらウッズのホームランの1点のみ。
 二転三転のシーソーゲームを横浜が制して4連勝。2回に横浜が逆転すると広島は栗原の3ランで逆転、再度横浜が逆転も新井の一発で同点と先の読めない展開。最後は満塁から石井の犠飛で横浜が勝ち越した。リリーフ陣が終盤3イニングをノーヒットに抑えたのも大きい。広島は3発5点もタイムリーがなく惜敗。
 巨人の連敗脱出はとんでもない大乱戦の末。内海が初回いきなり7失点も、石川も3回に捉まって巨人が同点に。4回高橋・李の連続アーチで勝ち越し、追うヤクルトを何とか振り切って連敗を9で止めた。13安打11点の猛攻、李が4安打4打点。ヤクルトは岩村の2ランで追いすがったが、7点先行で敗れたのは痛恨としか言いようがない。

2006年7月16日(日) オールスター前の連戦

西武7-4ロッテ
ソフトバンク5-0日本ハム
オリックス5-3楽天
中日4-2阪神
広島4-2横浜
巨人4-3ヤクルト

 先発が乱調気味でリリーフ勝負の延長フルイニングという消耗戦。投手が踏ん張ったというよりも両者決め手を欠いたという印象だったが、12回に西武がようやく均衡を破る3点。高山が代打で決勝の殊勲打。ロッテは小林雅が2イニング投げ、最後は投手が尽きてしまったか。
 寺原がプロ入り初完封。初回3連続四球で崩れかけた以外は完璧で、5回までノーヒットのわずか2安打。実際ここまでいい寺原は初めて見た。球も走り、低めに集めてゴロの山。一方八木は初回に先制を許して乗り損ねたか、2回には下位打線に捉まり、プロ入り最短の3回KO。日本ハムは見せ場なく完敗。
 2回以降毎回安打のオリックスが粘る楽天を振り切った。6回に追いつかれるが、その直後から終盤は押し捲り。北川が3打点の活躍。二番手で同点に追いつかれながら、勇気は幸運な勝ち投手となった。楽天は12安打放ち一度は追いつくも、グリンが立ち直れず。

 中日が阪神を振り切って首位を守った。6回濱中のタイムリーで阪神が追いつくが、直後に谷繁が勝ち越し2ラン。8回のピンチを1点で断った岩瀬が、9回には自ら犠飛を放ち勝負を決定付けた。中田は最後にばてたが10奪三振で3勝目。阪神は粘ったものの4投手が皆失点し、打線も10残塁とチャンスを活かせず。
 連勝中の横浜が6回に均衡を破る2点。これで勝ちが見えたと思いきや、広島が終盤見事にひっくり返した。8回嶋が代打同点弾を放ち、9回には前田が決勝ソロ。8,9回を林・永川がきっちり抑えたのも大きかった。横浜は吉見が7回1失点の好投もリリーフが機能せず。吉見はまた勝てなかった。
 連敗の呪縛から解けた巨人が連勝。3回一気に逆転もジリジリと追われて7回に同点。この辺りの展開は嫌な雰囲気だったが、9回に矢野が勝ち越しの一発。9回は高橋尚が抑えてプロ入り初セーブを記録。ヤクルトは10安打放って追いついたが、11残塁と効率が悪かった。

2006年7月17日(月) 雨が気になる

楽天4-0ロッテ
西武4-1ソフトバンク
オリックス5-1日本ハム
横浜2-2中日
ヤクルト10-1広島

 6回裏降雨コールド。4回フェルナンデスの3ランなどで4点を楽天が取り、そのまま押し切った。先発有銘は相変わらず四球も目立つが、満塁のピンチを乗り切るなどで待望の今季初勝利。有銘が6連敗でストップなら、チームも対ロッテ9連敗でストップ。ロッテは好機を活かせず無得点。渡辺俊もどうも踏ん張れない。
 グラマンがソフトバンク打線を翻弄。しばらく状態がよくなかったが、今回は面白いように打ち取って全く危なげがなかった。完封は逃したが初完投で二ヶ月ぶりの白星。打線も欲しいところできっちりタイムリーを放った。ソフトバンクは和田を始め投手がもう一つ踏ん張れず。打線もあまりいいところがなかった。
 オリックスが5回に一挙逆転。村松の内野安打で同点とし、中村が満塁から走者一掃の勝ち越し打。先発高木はやはり四球が多く早々に降板したが、以降4投手のリレーで日本ハムを封じた。日本ハムは序盤に攻めきれず1点止まり。ディアスは5回にいきなり捉まった。この回日本ハム投手陣は4四死球の乱調。

 延長10回表降雨コールド。目前に見えていた勝ちを中日が逃した格好となった。お互いにヒットの少ない投手戦も中日が2点リードで8回、そこまで2安打投球だった佐藤充が二死無走者から3連被安打。佐藤は完全にここだけだった。横浜は終盤に追いついて引き分け。
 3回に一挙6点を挙げたヤクルトが圧勝。青木・岩村のタイムリーで先制し、さらにラミレス・宮出と2ラン。佐々岡を完全にKOした。投げてはガトームソンが8回までわずか1安打。9回に1点を失ったものの4安打しか許さず完投勝利。広島は投手陣が17安打10点と打ち込まれ、打線は沈黙と見せ場のないゲームだった。

2006年7月18日(火) 蟻の一穴から

ソフトバンク9-5西武
日本ハム5-4オリックス

 苦手新垣から打線が5点をもぎ取り、完勝目前で西武の舞台が暗転した。バテの見える涌井が3連打を許すと柴原の打球を高山が痛恨の後逸。ここで投手交代も一手遅れた。ソフトバンクはこの回9人目の打者までノーアウトの大猛攻で一挙8点の逆転。崖っぷちから勝利を呼び込んだ。西武は悪夢のような逆転負け。
 こちらも8回の逆転劇。金村からオリックスが小刻みに得点し5回までに4点。平野佳が1点差に迫られ継投で逃げ切りを図ったが、三番手菊地原が誤算。田中賢に同点弾を許し、さらに新庄に逆転のタイムリー。日本ハムは劣勢を劣勢をひっくり返した。オリックスは6回以降打線が沈黙して苦しくなったか。

2006年7月19日(水) 間髪いれずにオールスターというのもなんだかせわしい

西武3-1ソフトバンク
阪神1-0巨人

 前夜とは違って西武が一歩早めの継投。1失点で西口をスパッと替え、今度は逃げ切った。両軍ともあと一本が出ないもどかしい展開だったが、ソロ二発を放った分西武が優位に。3連戦勝ち越しで差を広げて前半戦終了。ソフトバンクは6回に1点を返すも満塁の好機を活かせず。

 福原が4回までノーヒット、上原が2回から5回までパーフェクトと完全な投手戦。なかなかヒットも出ずチャンスもないまま8回まで試合は進んだが、阪神が鳥谷の2ベースから犠飛で待望の1点。最後は藤川で締め、1点勝負を土壇場でモノにした。福原は序盤3四死球も2安打無失点で7勝目。上原は4安打完投も援護なく敗れた。

2006年7月25日(火) 残り4割未満の後半戦

ソフトバンク6-3ロッテ
オリックス13-6西武
中日7-2阪神
ヤクルト10-1横浜
広島4-2巨人

 新垣と清水では清水のほうが出来は良さそうだったのだが…。松中欠場のソフトバンクは3番に起用した田上が大当たり。先制の呼び水となる幸運な内野安打のあと、5,7回にタイムリー2ベースで5打点の活躍。福浦・ベニーを欠くロッテも3点は返したが、満塁機を逸するなど序盤にチャンスを潰しすぎた。
 毎回ヒットを許していたギッセルが5回に決壊。同点にされたところで帆足を投入したが火は止められず。オリックスがさらに攻め立て一挙6点。その後西武が追いついたが、終盤に再びオリックスが猛攻。8,9回に6得点で大勝した。相川は2ホーマー8打点の爆発。西武は4投手すべてが失点し、投懐で大敗。

 阪神キラーの中田が堂々君臨。序盤やや不安定だったが、援護を貰うと完全に立て直し、7回を零封。打線は3,4回に井川を捉えKO、中日が圧勝で首位攻防初戦を制した。中田はプロ入り以来対阪神無敗の6連勝。阪神は井川が前半で5失点降板と誤算、打線も9回に2点を返すのがやっとの12残塁の拙攻。
 理想的な展開でヤクルトが圧勝。初回にいきなり3点を先行すると、5回にも4点を追加。さらに6回にダメ押しの3点と主導権を握ったまま離さず。大量援護でゴンザレスも7回まで完封ペースの快投。横浜は8回に何とか1点を返したが、この展開ではどうにもならない。門倉は四球で傷口を広げてしまった。
 なかなか勝てない大竹が久しぶりの2勝目。6回を2安打1点に抑えるも点差がなく薄氷を踏む思いだったが、今度は実を結んだ。7,9回の広島の得点が大きな意味を持った。広島は2回以降毎回安打、嶋と新井が常に得点に絡む展開。巨人は少ないチャンスで食い下がったが、投手陣がヒットを打たれすぎ、中軸に打たれすぎた。

2006年7月26日(水) サヨナラ二つ

ソフトバンク2x-1ロッテ
西武4-1オリックス
日本ハム5x-4楽天
中日5-2阪神
横浜6-0ヤクルト
巨人7-6広島

 投手戦は満塁から松中の代打犠飛でソフトバンクがサヨナラ勝ち。和田が非常に快調で、6回までパーフェクト投球。8回に追いつかれたが、9回決着で9勝目を挙げた。一方の小林宏も辻にプロ初ホームランを浴びたものの8回まで3安打の好投。最後の場面、左が続くところであえて薮田を投入したが、四球・犠飛で裏目となった。
 松坂が7回途中に初の危険球退場となるも、そのまま投手陣が1点に抑え西武が逃げ切った。1,3回に1点ずつ取り、ちょっといやな空気が漂ったところで赤田がダメ押しの2ラン。松坂はリーグトップタイの11勝目。オリックスは前日の打線爆発から一転、1点差のままにしておきたかっただけに、7回の2失点は痛恨だった。
 終盤にゲームが二転三転、延長の末日本ハムがサヨナラ勝ち。投手戦で7回に入り、楽天が2ホームランで3点先制、ところが8回にグリンが突如乱れ同点に。ここから動きが激しくなった。9回に楽天が勝ち越すも、福盛が抑えに失敗。10回は二死から3連打で満塁、森本がヒットで決めた。楽天はミスが重なったのが敗因に。

 7回に逆転で中日が連勝。6回にようやく追いつくも7回に阪神が勝ち越し。しかし二番手ダーウィンを攻め立て、一気に3点。8回には荒木がとどめのスクイズを決めた。山本昌は2失点も5安打に抑え5勝目。阪神は福原が好投していたが、やはりダーウィンへのスイッチが誤算。連敗で中日との差が広がった。
 5回までは両軍無得点も、毎回被安打の三浦に対し藤井は1安打投球。ところが6回に崩れたのは藤井のほうだった。満塁から村田が先制打を放つと、さらに吉村が満塁弾でこの回一挙6点。三浦はこの援護を貰ってからはパーフェクトに抑え、完封勝利。ヤクルトは藤井が崩れる前、前半に1点でも取っておきたかったか。
 6ホーマー乱舞の乱戦を巨人が1点差で制した。2回に3ホーマーで5点を取るも、上原が4回に一気に5失点。しかし亀井が二打席連発のソロで勝ち越し、矢野のタイムリーも効いた。上原は好投して勝てず、6失点で勝利。最後は高橋尚が締めた。広島は佐々岡が立ち直れなかった。

2006年7月27日(木) またもサヨナラ劇

ソフトバンク2x-1ロッテ
日本ハム4-0楽天
中日5-1阪神
巨人5x-4広島

 前夜に引き続いての投手戦、今度はロッテが1点を取り、小野の好投もあって最後まで押し切るかと思われたが…。ズレータが逆転サヨナラ2ラン、ソフトバンクが連夜のサヨナラ勝ち。ヒットもホームランもそうだが、直前の柴原にも芯で捉えられており、小林雅はかなり制球が甘かった。結局1点しか取れなかったのが仇となり、ロッテは5連敗。
 日本ハムが完勝。序盤に有銘を攻略し、投げては立石から4投手のリレーで完封。3点取ったあと落ち着いてしまい、やや押され気味でもあったが、7回に高橋がダメ押しの一発。楽天は有銘が3回までに7安打を打たれては3点で済んだのが幸運なほど。バント失敗など細かいミスも響いた。

 投打が噛み合った中日が首位攻防を3タテ。ウッズ、福留と中軸に一発が出、7回まで毎回の14安打。下柳から5点を奪って快勝した。川上は立ち上がりに1点を失ったものの、2回以降は1安打に抑え11勝目。阪神は幸先良く先制したがあとがなく4安打、完敗の内容で中日との差はそろそろ危険水域に。
 土壇場で追いついた巨人が延長11回サヨナラ勝ち。6回まで3安打に抑えられていたが、7回前夜活躍の亀井がタイムリーで口火を切り、8回には高橋由の一発などで同点。最後は二岡が決めた。延長2イニングを完全に抑えた真田が勝ち投手に。広島は継投で逃げ切りたかったが失敗、9回満塁逸機も痛かった。

2006年7月28日(金) なぜか続くサヨナラ

ロッテ4-3オリックス
阪神2x-1ヤクルト
中日2-0巨人
広島2-1横浜

 苦しんだ末にロッテがようやく連敗ストップ。9回にリードを2点に広げ、今度こそと小林雅を送ったが連夜のセーブ失敗。延長ではチャンスもなく、勝ちがなくなる土壇場で青野が起死回生の勝ち越し弾。引き分けでも痛い内容だっただけに大きな一打だった。黒木がなんとプロ初セーブ。オリックスはどうせならば一気に勝負を決めたかった。

 こちらも延長サヨナラ。終盤チャンスの連続ながらなかなかあと一本が出なかった阪神、10回の満塁のチャンスはようやくモノにした。矢野のサヨナラ犠飛で連敗ストップ。10安打で2点は誉められないが、何とか中日を再度追撃したいところ。ヤクルトは投手陣が良くしのいできたが、打線がスミ1では苦しい。
 オールスターをはさんでも佐藤充の快進撃は止まらず。3回の満塁機をしのぐと2点の援護を守りきり、8回零封で球団タイ記録の開幕8連勝。チームも5連勝と首位固め体勢か。巨人打線は2度の得点機を活かせず、6安打で完封負け。内海は3安打2点に抑えるも援護なし。
 こちらも初回の2点が勝負を決めた。嶋の2ランで広島が先制し、黒田が粘り強い投球。9回に永川がやや乱れて1点失ったが、最後までリードを保った。横浜はチャンスは何度かあったのだが、タイムリーが出ず惜敗。吉見は4安打自責点1の好投もまた援護なく、未だ今季未勝利の6敗目。

2006年7月29日(土) 中日独走態勢か、パは混沌

ロッテ5-3オリックス
ソフトバンク4-3日本ハム
楽天5-3西武
ヤクルト7-6阪神
中日11-1巨人
広島6-3横浜

 一進一退の攻防から抜け出したロッテが連勝。このところ打線の効率の悪さが目立っていたが、今回は1安打で勝ち越し、7回にもうまく2点を追加。最後小林雅がまた失点し冷や汗をかいたが、何とか逃げ切った。オリックスは点の取られ方も良くなかったが、それ以上に11残塁の拙攻で勝機を逸した。
 9回で4時間半というだらけたゲーム。ダルビッシュが2度の押し出しでプロ最短のKO、寺原も3点を追いつかれKOと混戦に。5回山崎のタイムリーが決勝打になったが、両軍合計27残塁と拙攻の応酬。日本ハムは要所でのミスが響いた。ソフトバンクはオールスター後4連勝、3戦連続1点差勝ち。
 涌井と一場の投げあいは8回に西武が大きな2点を追加し3点差。これで勝負あったかと思われたが、その直後にドラマが待っていた。そこまで4安打の楽天打線が涌井を攻め立て、押し出しで1点を返すと山崎が満塁弾。土壇場で楽天が一気の逆転勝ちを収めた。一場は一ヶ月ぶりの6勝目、逆に涌井は一ヶ月勝ちから遠ざかっている。

 相手ミスにつけこみ、効率よく得点して阪神が同点に持ち込んだのだが、三番手のダーウィンが大誤算。3安打に3四球、守備のミスも絡んで3失点。これは痛恨だった。ヤクルトは粘る阪神を振り切って1点差勝ち。タイムリーエラーの岩村は、打つほうでは5安打の活躍。
 中日が前半の大量点で圧勝。6連勝で阪神との差を5.5に広げた。3回に打者一巡の猛攻で一挙6点を挙げ、4回にはウッズ、アレックスが連弾。投げてはマルティネスが李の一発だけに抑えた。巨人はグローバーが自らのミスからリズムを崩し、二番手栂野が大炎上。見せ場なく大敗。
 広島が3回以降毎回安打の6得点、継投で横浜を振り切った。球数で広池からロマノにスイッチしたが、6回に2失点。その裏判定で揉め、ブラウン監督が退場処分と嫌な空気が漂ったが、無事逃げ切り勝ち。横浜は9回に古木が代打ホームランを放つもちょっとビハインドが大きすぎた。

2006年7月30日(日) すべてナイターの日曜

オリックス2-1ロッテ
日本ハム7-3ソフトバンク
西武4-3楽天
阪神3-3ヤクルト
中日4-2巨人
横浜10-4広島

 今江のホームランによる虎の子の1点、だがやはりこれで勝ちきるのは難しかった。両軍ヒットもなかなか出ない投手戦だったが、6回下山の同点弾、北川のタイムリーでオリックスが逆転。そのまま継投でしのぎきった。両軍合計10安打、しかしロッテは4四球のオバミュラーを攻略し切れなかった。
 3回まで両先発パーフェクトの立ち上がり。八木は力で押し込む投球で8回までズレータの一発の1安打のみ。杉内は小笠原にうまく打たれた一発でリズムを崩し、あっという間の4失点。セギノールの暴走を活かしてしまった守備もきつかった。3ホーマーを浴びせた日本ハムはその後も加点し圧勝。ソフトバンクは最後に反撃も3安打では。
 3回までにお互い3点を取り合ってあとは膠着。どちらが根負けするかという展開となったが、延長までもつれた末に西武が競り勝った。久々の石井義が3ヶ月ぶりの一発で決勝点。投手陣全体で15安打を許すも何とかしのぎきった。楽天は一発攻勢で追いつくも、以降チャンスをことごとく潰して16残塁。

 追う立場に阪神にとってはなんとしても勝負を決したかったところだったが、延長12回の末引き分け。6回濱中の一発で追いついて以降は押し気味だっただけに惜しいところ。ヤクルトの3点はすべて8番米野のタイムリー。安藤は同じパターンで取られすぎた。ヤクルトは8投手を送り、最後は坂元が好投。
 改めて中日の強さが際立つゲームとなった。4回に2点を失うもすぐに同点に追いつき、7回に満塁から古城の野選で2点を勝ち越し。得点回以外に走者が出たのは一人だけと、数少ないチャンスを的確にモノにした。朝倉は前半不安定も立ち直り、チームは7連勝。パウエルは運もなかったが、開幕6連勝のあと7連敗。
 打ちながらも広島を振り切れなかった横浜だったが、9回相手ミスにつけこみ一挙5点、結果15安打10点で突き放した。広島は必死で食い下がるも、さすがに9回の5点差は致命傷に。援護のあるときは踏ん張れず、好投時は援護なく、どうも大竹の打線との噛み合わせの悪さは気になる。

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