走り書記

バックナンバー

[先月] [目次] [来月] [最新版] [トップ]

2006年8月1日(火) サヨナラ多いなあ…

西武6-1ロッテ
ソフトバンク8-4楽天
日本ハム2-1オリックス
巨人4x-2阪神
横浜4x-3中日
ヤクルト8-3広島

 またも小林雅がリリーフ失敗。同点の9回、清水がピンチを招いたところで投入となったが、満塁から野選で西武が勝ち越し。さらに栗山が故障を押してのスイングで決定的な満塁弾。西武が土壇場で一気に勝負を決した。ロッテは5安打と打線が抑え込まれ、継投も失敗続き。交流戦以降の失速が止まらない。
 ソフトバンクが下位打線の活躍で快勝。2,4回に6,7,8番が3連打でグリンを攻略し、6回には中軸で追加点。久々に打線が活気付いた。城所・本間が猛打賞。8点の援護を貰った割に新垣はピリッとしない投球だったが、前半はしのいで9勝目。楽天は、グリンがまた走者を置いてリズムを崩した。
 取れそうで1点が遠かった日本ハムだったが、9回に相手ミスでやっと勝ち越し。1点に抑えていた投手陣でそのまま押し切った。再三のチャンスを逃したが、入るときはこんなものか。マイケルは危なっかしいながらも何とか抑えた。オリックスは投手陣が踏ん張っていたが、やはり打線が低調。

 李のホームランで始まり、終わったゲームとなった。初回に先制2ランを放つと、同点の9回にサヨナラ2ラン。巨人打線はわずか4安打で、まさに4番の一振りでゲームをモノにした。阪神は7回に追いつくも、6安打ではそこまで。井川は好投したが一発のみに泣かされた。
 5回まで無得点の投手戦。6回に中日が2点を先制すると、そこからゲームが動きっ放しになった。横浜が1点ずつ取って8回に勝ち越し。しかしクルーンがウッズに一発を打たれ同点、しかし裏に村田がサヨナラタイムリーとめまぐるしい。互いの4番が試合を動かした。中日は5安打で、ウッズの2ホーマーの得点のみだった。
 ヤクルトが先発全員、6回まで毎回の16安打の猛攻。3ホーマーを浴びせた割に得点が少ない気がするが、ゲームは快勝した。岩村が2ホーマー。藤井も自らタイムリーを放ち、7回3失点で7勝目。広島は一度は追いついたが、先発ベイルが立ち直れず。終盤にもチャンスがあったがモノにできず。

2006年8月2日(水) 今度はボール猿、さすがに二番煎じ感は拭えず

ロッテ3-1西武
ソフトバンク4-1楽天
日本ハム6-4オリックス
巨人3-2阪神
横浜8-4中日
広島3-3ヤクルト

 二発のホームランで松坂を打ち、ロッテが崖っぷちで踏み止まった。1点を先行されたが、4回に里崎が同点弾、5回にサブローが勝ち越し弾。全体で6安打も効率よく得点した。投げては小林宏が1失点に抑え、小林雅も今度はきっちり。西武は幸先良く先制も以降沈黙。終盤のチャンスも活かせず、松坂は完投負け。
 立ち上がりは何とかしのいだ松崎だったが、三度目は踏ん張れなかった。松中の併殺崩れで同点、さらに田上が狙い打ちのタイムリーでソフトバンクが勝ち越し。和田は初回にうまく点を取られたが、以降はきっちりした投球で4安打完投、新人から4年連続の10勝に到達。楽天は先制の仕方は良かったが、スミ1になってしまった。
 前半点の取り合いで同点、そこから膠着したが、8回稲葉のタイムリーで日本ハムが接戦を制した。金村が4失点KOも後続の投手が好投。この辺りが日本ハムの強みになっている。田中賢が4安打の活躍。オリックスは金村を攻略したが、投手陣も攻略されて優位に立つことが出来なかった。リリーフに差が出た試合となってしまった。

 李が連夜の勝負を決める一発。5回エラーで同点にした巨人は、6回李の2ランで勝ち越し。西村が2失点に抑え、以降は小刻みなリレーでリードを守りきった。西村は二ヶ月ぶりの5勝目。阪神は1番鳥谷が3度出塁もタイムリーが出ず打線低調。今季福原のときは援護が多かったのだが。
 立ち上がりの速攻で横浜が山本昌をKO、そのまま押し切って3連勝を飾った。初回からヒットを連ね、3回までに5点。その後も加点し、ゲームの主導権を手放さなかった。三浦は後半反撃されるも完投勝利。中日は5回からようやく打ち出したが、ちょっと失点が大きすぎた。
 落雷、停電で中断、そして激しい雨となり7回途中コールドに。6回にヤクルトが追いついて引き分けとなった。2回に一度はヤクルトが逆転するも、直後に栗原・森笠の連続ホームランで広島が逆転。ただ広島はそのあとが続かなかった。押されていたヤクルトが負けを消した形に。

2006年8月3日(木) ロッテの正念場

西武6-2ロッテ
オリックス3-0日本ハム
阪神5-1巨人
中日9-7横浜
広島2-1ヤクルト

 粘りに粘った先発松永がプロ初勝利。初回に1点を先制されて、その後もピンチの連続。8安打を打たれたが8奪三振で追加点を許さず、打線がついに7回に逆転した。さらに西武は8回にリリーフを攻め立てダメ押し。ロッテは9残塁と効率が悪かったのもあるが、細かい部分でのミスが目立った。
 清原が久々、二ヶ月ぶりの3ランでオリックスが先制。両軍合わせて15残塁とやや残塁合戦の様相もあったが、そのリードを平野佳が守りきって、こちらも二ヶ月ぶりの白星を完封で飾った。日本ハム投手陣も粘って追加点を許さず、最後まで清原の一発がモノをいった。立石は今季初黒星。

 このところ得点力不足の阪神だが、今回は序盤に4得点。ゲームを優位にしてそのまま押し切った。中盤押されていたが、8回には押し出しで追加点。下柳は9安打を許すも1点に抑えて9勝目。巨人は10安打放つも10残塁と拙攻で1点を返すのがやっと。内海は粘れず10敗目。
 中日打線が先発山口に襲い掛かり、序盤3回までに3ホーマーを浴びせて6得点。投げては川上が4回まで無失点でこれは快勝かと思われたが、ここから意外な展開に。新沼がプロ初ヒットの代打2ラン、7回には金城の3ランでなんと1点差に。終盤中日が突き放すも最後横浜も食い下がり、楽勝ムードが1点差の辛勝となった。最終的にはウッズの二発が効いた。
 2回に広島が3連打などで2点を先制。この得点を黒田が少ない球数で守りきり、1失点完投で逃げ切った。黒田は前半毎回走者を出すもあと一本を許さず、岩村のソロだけに抑えて10勝到達。ガトームソンは3回以降立ち直ったが、味方の援護なく2失点が致命傷となった。

2006年8月4日(金) 空中戦と投手戦、そして順位入れ替わり

ソフトバンク1-0ロッテ
日本ハム9-5西武
ヤクルト9-7中日
横浜2-1巨人

 斉藤和が気迫の投球。序盤はピンチの連続で本調子ではなかったが、三振でしのぐと4回以降は立ち直り、9回一打サヨナラのピンチも連続三振で断ち切って8安打打たれながらも完封勝利。虎の子の1点を守りきって12勝目を挙げた。片や渡辺俊は3安打しか許さず完投も敗戦。西武が敗れたため、ソフトバンクが単独首位に。
 8本のホームランが乱れ飛ぶ空中戦。序盤にリードした日本ハムがそのまま押し切った。初回先制すると、3回に小笠原が2ラン、5回には金子と田中賢、7回に稲葉8回に森本と5ホーマーで9点。リリーフが珍しく乱調だったが打ち勝った。西武はグラマンが6失点KOで最後まで主導権を握れず、一ヶ月ぶりに2位転落。

 こちら神宮も8ホーマーの乱舞。岩村の2ホーマーなどで序盤にリードしたヤクルトが、中日の反撃を振り切って制した。ヤクルトは5ホーマーを浴びせて9点中8点がホームランの得点。中日も福留の2ホーマーなどで反撃、終盤2点差まで追い上げるも失点が大きすぎた。6失点の佐藤充はついに連勝ストップで今季初黒星。
 中日の佐藤とは逆に吉見は今季初勝利。5回ディロンに同点ソロを許すも、打たれたヒットはそれ1本のみの好投。8回横浜が3連打で勝ち越し、9回はクルーンが三者三振で締めた。接戦を制して横浜は3ヶ月ぶりに最下位脱出。巨人はグローバーが好投するも、打線が完全に沈黙。首位からついに最下位に転落となった。

2006年8月5日(土) 一日で再逆転

ロッテ3x-2ソフトバンク
西武6-1日本ハム
オリックス12-4楽天
阪神11-7広島
中日5-4ヤクルト
巨人8-5横浜

 両チームともに攻撃に決め手を欠き、また投手が踏ん張って延長突入、10回二死からパスクチが代打ホームランでロッテがサヨナラ勝ち。ロッテが勝ち越せばソフトバンクが追いつく展開。久保も寺原も力投を見せた。継投に入って膠着していた中、これしかないという一発。ソフトバンクは勝ち越せず、特に6回の本塁アウトが痛恨だった。
 序盤からリードを奪った西武が快勝で、一日で首位返り咲き。八木の立ち上がりを攻めて初回5安打集中で3点先制。中盤にも追加点を挙げ、完全に押し通した。平尾が3安打2打点。涌井は9回に高橋の一発を許すも、1失点完投で10勝到達。日本ハムは八木の出来が大きな誤算。
 オリックスが中盤以降の猛攻で16安打12点で大勝。4点のビハインドを5回に追いつくと、そこからはもう押せ押せ。4回から8回まで連続で得点を挙げ、8回清原の一発など5得点で勝負を決した。初回4失点も以降抑えた吉井が7勝目。楽天は4点リードしながら一場が突然の乱調。こういうゲームを落とすのは辛い。

 大味というか、点が入りっぱなしの乱戦を阪神が制した。久々に打線が活発なところを見せて毎回安打、7回まで毎回得点とひたすら攻撃。投手陣も悪かったが、ダーウィン、ウィリアムスは後半を0に抑えた。広島は先発野手全員安打で前半7点を挙げながら投手陣乱調で逆転負け。大竹はこの投球はさすがに弁護の余地がない。
 中日は序盤に幸先良く5点を挙げながら、以降は拙攻の連続で苦しい展開。4回以降で7、合計で11残塁。6投手を送って、最後は岩瀬が田中浩に一発を浴びるも何とか逃げ切った。逆にヤクルトは効率よく攻めてジリジリと追い上げたが、序盤の失点が重くついに届かなかった。
 巨人打線が終盤に意地を見せて一日で最下位脱出。7回に逆転されるとすぐに再逆転、また追いつかれると今度は吉川の代打タイムリーと二岡の一発で一挙4点を挙げて突き放し。投手陣も終盤5失点と万全とは言えない展開だったが、横浜を振り切った。横浜は投手陣、特にリリーフ二人が四球で傷口を広げたのが敗因。

2006年8月6日(日) 甲子園も開幕

ロッテ1x-0ソフトバンク
西武9-3日本ハム
オリックス6-2楽天
阪神9-4広島
中日5-4ヤクルト
巨人4-1横浜

 ロッテが連夜のサヨナラで連勝。杉内と成瀬の投げあいはこの日も両軍決め手を欠いて無得点のまま9回、すでに継投勝負に入っていたが、前夜のヒーロー、パスクチの2ベースを足がかりに一死満塁として、最後は馬原のサヨナラ暴投。ロッテは藤田・薮田の復活が連勝の鍵に。ソフトバンクは得点力がまた落ちているのが痛い。
 11安打9点で西武が連勝。1点リードの6回にリーファーが2ランを放ち、そこから3イニング連続2点追加で一気に突き放した。カブレラが復調でここにきて打線が上向き。初先発のルーキー木下はボールにばらつきがあるも良く粘って投げたが、あの辺が一杯だったか。日本ハムは自慢の継投にやや陰りも見えてきた?
 9安打のオリックスが12安打の楽天に完勝。北川の3ランで主導権を握り、5投手のリレーでそのまま押し切った。川越は9安打打たれるも1失点で7勝目。楽天は毎回安打を放ちながら、得点は押し出しとソロの2点のみ。3併殺11残塁の拙攻ではどうにもならず、また終盤のエラーがことごとく失点につながって5連敗。

 阪神が打線の力で3連勝。2点先制された直後、金本からの4者連続タイムリーで逆転、その後1点差に迫られるも、8回に金本が満塁ホームランを放ち、完全に勝負を決した。能見は5回4失点の内容でも援護で勝ち投手に。広島は四球がらみで先制したが、二度の1イニング4失点も四球スタート。投手陣が合計6四球で自滅。
 中日が8回に逆転して連勝。8安打放ちながら2点と拙攻でリードされていたが、ウッズと井上のタイムリーで終盤にゲームをひっくり返し、あとは平井・岩瀬がヤクルトを封じた。打者一人に投げた鈴木が今季初勝利。ヤクルトは4発のソロホームランで挙げた得点を継投で守りにかかったが、8回四球とエラーから失点。自力優勝消滅。
 初回巨人が二発のホームランで4点を挙げ、そのまま逃げ切った。上原は4回までノーヒットピッチング、5回以降苦しくなったが、村田のソロ1点に抑え、あとは3投手を継投。ただ打線は2回以降再三のチャンスを活かせず。横浜は牛田が浴びた2ホーマーがすべて。以降は良く粘っていたのだが。

2006年8月8日(火) 台風の季節

ロッテ5-2楽天
日本ハム7-0ソフトバンク
西武4-3オリックス
阪神4-1横浜

 西岡が3,4回に連続タイムリーを放ち、ロッテが逆転3連勝。逆転後も終始楽天に押され気味だったが、7回パスクチのソロから一挙3点を追加し勝負を決した。初回に先制され、毎回のようにピンチを追った清水だったが粘って二ヶ月ぶりの7勝目。楽天は11安打放ち2回以外毎回出塁も残塁の山を築き、6連敗。
 新垣を完全に捉えた日本ハムが圧勝。セギノールのタイムリーで初回先制すると、3回には打者一巡、5連打の猛攻で5点を追加。投げては橋本が要所をきっちり締めてプロ初完封勝利。ソフトバンクは新垣が7失点KO、打線は4試合で3点しか取れず23イニング0行進と全くいいところなく3連敗。
 万全を期したはずの継投で同点とされたが、それでも9回に勝ち越し西武が3連勝。5回までに10安打放って3点とややもったいない攻撃、6回以降無安打が続き追いつかれて嫌な流れだったが、赤田・石井義の連打で勝ち越し。オリックスは清原の同点弾で流れを掴みかけたが、加藤が打たれ押し切れなかった。

 藤川も離脱という状況下、福原が7回を零封。ウィリアムス、ダーウィンとつないで阪神が快勝した。福原は6回まで2安打投球、7回に満塁のピンチを追うも乗り切った。打線も前半に4点を援護。横浜は門倉が要所で打たれ、打線も後半盛り返したが1点がやっとで3連敗。

2006年8月9日(水) ミスするなとまでは言わないが、もう少し迅速な対応は出来ないものか

ロッテ11-5楽天
ソフトバンク5-3日本ハム
オリックス6x-5西武
阪神4-1横浜
中日8-6広島
巨人8-4ヤクルト

 序盤から得点を重ねたロッテが打ち合いを制して4連勝。勝負としては3回の里崎、6回のパスクチと二発の3ランが決め手となった。この二人で9打点の荒稼ぎ。小林宏は中盤乱調で5回4失点だったが8勝目。楽天はルーキー二人で10失点し、7連敗。松崎は現状一軍では辛いのだが…。勝ち星なく8連敗。
 久々の得点でようやく打線が活気付いたソフトバンクが八木を攻略。二度リードを許したが追いつき、8回に2点を勝ち越した。和田は失点のタイミングが悪かったが、5回以降はノーヒットに抑え11勝目。八木は中三日で先発も10勝目前で足踏み。同点のきっかけとなった金子の緩慢なプレーは痛かった。
 松坂が5回までで降板も3点リードで最終回、しかし小野寺が背信投球でオリックスが一気に逆転サヨナラ勝ちを収めた。四球を足がかりにチャンスを掴み、塩崎以下6者連続出塁で最後は谷がサヨナラタイムリー。小野寺は北川に打たれた辺りでもうコントロールが効かなくなったか。カブレラ・和田の連続ホームランなど、西武は勝てばいい形だったのだが。

 横浜が初回にミスを連発、赤星の打球を吉村が後ろにそらし、さらに種田が悪送球で3点目を献上。この3点が結局最後までモノをいった。横浜打線は井川から吉村のソロで1点を返すのみ。阪神打線も2回以降押しながら追加点が取れなかったが、8回に押し出しで4点目。阪神は5連勝、一方横浜は自滅の形で4連敗。
 一度は逆転された試合だったが、中日が底力を見せた。中田が突然の乱調で一挙6点を奪われ嫌な展開となったが、7回にウッズが同点弾、8回には福留が勝ち越し2ランを放ち再逆転勝ち。最後を締めた岩瀬は二年連続30セーブ到達。広島は劇的な形で逆転したが、逃げ切れなかった。伝達ミスで待たされた永川は不運だったが。
 一度最下位に落ちて、どうやら巨人が多少息を吹き返したか。初回いきなり3点を先制し、その後も着実に得点を重ねて3連勝。李は不発も前後の二岡と高橋由に一発。内海は危険急退場も二番手野間口が今季初勝利。ただ6点リードだからと栂野を出して最後ばたついたのは余分だったが。ヤクルトは藤井が10安打6失点でビハインドが重かった。

2006年8月10日(木) ミスするなとまでは言わな(以下略)

ソフトバンク1-0日本ハム
西武11-1オリックス
横浜10-6阪神
ヤクルト7-2巨人

 神内が6回まで毎回の11三振を奪えば、立石も5回を2安打で二塁を踏ませぬ投球。6回から日本ハムが継投に入ったが、結果的にはこれがゲームを動かすことに。初めて得点圏に走者を置き、ズレータが先制タイムリー。対する日本ハムもチャンスを掴んだが、ソフトバンクの継投にかわされた。4安打にバント失敗もあって完封負け。
 前日勝ちゲームを落とした西武だったが、今度は有無を言わさぬ大量点で圧勝。平野佳自身の失策から一気に攻め立て、3回一挙6点、続く4回にも5点を追加の猛攻。大量援護に守られて松永はプロ初完投勝利。リーファーが5打点の活躍。オリックスは平野佳続投もさらにゲームを壊すことになり、サヨナラの勢いを持続できなかった。

 なんだかいろいろなことがありすぎてゲームは乱戦。矢野退場の引き金となったジャッジの間に横浜が逆転も、6回阪神が守備の乱れをついて逆転。しかしその裏、今度は阪神にエラーが出て、横浜が一挙5点を挙げ再逆転。これで勝負が決した。判定を別にしても、両軍ともにミスが多発して、最後までもやもやしたゲームとなった。
 いつも立ち上がりの悪い石井一だが、今回は上々の滑り出し。5回まで3安打無失点に抑え、打線も中盤に得点を重ねて援護。西村をKOし、快勝で連敗を止めた。8回には石井弘が約三ヶ月ぶりの登板。巨人は李が1ホーマー2打点もそれが全得点。中盤にかさんだ失点には到底及ばず、連勝は3でストップ。

2006年8月11日(金) 帽子にトンボがピタリ

ソフトバンク2-0オリックス
楽天6-5西武
中日3-2阪神
横浜6-1ヤクルト
広島2-1巨人

 斉藤和が5安打に封じ、2試合連続の完封勝利。最初から最後まで追い込んでフォークのパターンが決まり、11三振を奪う快投。13勝目に防御率も1.68として、奪三振もリーグトップ。チームも2試合連続の完封勝利。序盤のチャンスを潰したが、6回にカブレラの2ベースで得点した。オリックスは前川が好投を見せたが、斉藤に打線が沈黙。
 一場が10安打5失点KOで、前半は西武の一方的ペース。しかし後半は完全に楽天ペースだった。7回にフェルナンデスが同点3ランを放ち、8回は西武がミスを連発。リリーフ5投手を送り込んだ継投もはまり、楽天が見事に逆転勝ち。西武は投手陣が踏ん張りきれず、ミスも多発で痛い逆転負け。

 ゲーム差を考えれば阪神にとっては正念場の首位攻防、初戦は川上の力投で中日が制した。4回に下柳を攻め立て3点を先制、その直後守備の乱れから2点を失うが、最後まで1点のリードを守りきった。どちらもワンチャンスだったが、この1点差が高い壁か。阪神はもうあとがなく、次負ければ自力V消滅。
 初回に6連打の猛攻を見せた横浜が快勝。二死からシングルヒットを連ねて4点を奪い逆転、3,8回にもしぶとく追加点を挙げた。那須野は立ち上がりすぐに失点したが、2回以降は3安打に抑える好投。9回に突如制球を乱してクルーンのリリーフを仰いだが3勝目。ヤクルトはゴンザレスがKOされ、打線も5安打と完敗。
 こちらはワンチャンスというわけでもなかったが、2回に取り合った点が結局最終スコアに。阿部の犠飛で巨人が先制も、すぐに森笠が逆転2ラン。黒田は負傷で7回に降板も、高橋・永川とつないで広島が逃げ切った。巨人は5回の満塁機を逸し、1点が遠かった。パウエルは援護なく、一球に泣いて8連敗。

2006年8月12日(土) 業務連絡

うっかり忘れてましたが、本日より三日ほど帰省のため、ここの更新もお休みします。
次回は15日火曜日の予定です。

2006年8月16日(水) 一日遅れで再開します

ロッテ2-1オリックス
楽天6-6ソフトバンク
西武2-1日本ハム
阪神4x-3横浜
中日6-1広島
ヤクルト11-2巨人

 両軍合わせて8安打、でも四球が10という試合。2回に挙げた2点をロッテが最後まで守りきって競り勝った。先発成瀬は中盤連続で先頭を出すも、7回8奪三振で1失点。薮田・小林雅が完璧に抑えた。オリックスは先発オバミュラーを早々に諦めて継投で抑えたものの、中盤の拙攻が響いて届かなかった。
 延長フルイニングの上に濃霧中断があって非常に長い引き分けゲーム。序盤わだが乱調で楽天が6点をリード。ソフトバンクがじわじわと反撃するも、3点差があって9回。ところが福盛が大誤算。失策も続いて一気に同点に。6点ビハインドを追いついて、ソフトバンクは勝ちに等しい引き分け。楽天は11,12回の満塁機も逸して痛恨の引き分け。
 中盤に2点を挙げた西武がそのまま逃げ切り勝ち。初回満塁機を逃すなど、8安打で2点はやや拙攻気味ではあったが、辛うじて挙げた2点を松坂が完投で守った。松坂はちょこちょこヒットを許すも後続を断ち、9回のセギノールのソロのみに抑えて12勝目。日本ハムは八木が5四球を出す苦しい投球ながら2点に抑えたが、打線が不発だった。

 非常に苦しい展開だったが、延長10回濱中のタイムリーで阪神がサヨナラ勝ち。1点リードで終盤と得意のパターンも、FK不在の投手陣、ダーウィンが村田に一発を打たれ同点、その後もピンチの連続だったが何とかしのいで勝利を飾った。逆に横浜は、追いついたあと3回連続で得点圏に走者を置くもあと一本が出ずじまい。
 序盤中盤の得点で中日が完勝。ウッズの先制打に続いて谷繁・アレックスの一発などで4点リード、さらに5回にきっちり2点を追加して突き放した。6回以降はノーヒット、逆に朝倉は5回以降7安打を許す投球だったが、最後まで粘って1失点完投、4年ぶりの二桁勝利到達。広島は拙攻もそうだが、大竹が乱調で勝負にならなかった。
 5回リグスの3ランで勝ち越したヤクルトが、9回に大量点を挙げて大勝。リグス・岩村ともに2ホーマーを放ち、16安打11点を挙げた。石井一は四球の走者を返されて一度は追いつかれたが、5回以降は立ち直って1安打。7回8奪三振の好投を見せた。巨人は4安打10三振と打線が沈黙。それにしても、前田はもうダメなんだろうか…。

2006年8月17日(木) 立て続けの濃霧

ロッテ3-1オリックス
楽天4-2ソフトバンク
横浜7-1阪神
巨人3-2ヤクルト

 パスクチの2ホーマーでロッテが競り勝ち。3回に先制2ランを放つと、1点差の終盤8回に貴重なソロで追加点。チーム4安打中2安打、全打点の活躍、特に4回以降は1安打に抑えられていただけに効果大だった。オリックスは谷のタイムリーで1点差にするも後が続かず、平野佳は完投負けで負け越し。
 またまた9回に濃霧で長い中断。神内に抑えられていた楽天だったが、6回リックの2ランで追いつくと連打後相手ミスで一気に逆転。投げては4番手河本が打者7人を完璧に抑え、小倉が3年ぶりのセーブでチームは連敗ストップ。ソフトバンクは2本のソロホームランで先行したが、あと一歩の追加点がなく連勝ストップ。

 村田・吉村の4,5番コンビの活躍で横浜が連敗ストップ。4回に二者連続2ベースで逆転、6回には二者連続のホームラン。二人で6打点の活躍を見せた。吉見も初回シーツのソロを浴びて以降は粘り強く投げて8回1失点で2勝目。阪神は再三チャンスもありながらモノに出来ず、下柳が打ち込まれて完敗。
 お互いに点を取り合ってスタート、3回にヤクルトが1点勝ち越すも、5回李、高橋由の連続タイムリーで巨人が逆転。双方ともヒット数の割に点が入らないじれったい展開だったが、1点差で巨人が制した。8回2失点でパウエルが、実に約三ヶ月ぶりの勝利で自身の連敗を8でストップ。

2006年8月18日(金) 正直、A・カブレラにはガッカリした

ロッテ4-1日本ハム
ソフトバンク10-5西武
楽天4-2オリックス
ヤクルト12x-11阪神
中日6-1巨人
広島3-1横浜

 一時泥沼にはまりかかっていたロッテだったが、どうやら復調してきたか。1点を先制されたが早いうちに追いつき、5回に青野が勝ち越しソロ。8回にも突き放して3連勝となった。小林宏は小笠原の一発のみに抑え、8回途中まで1失点の好投。小林雅は通算200セーブを達成。日本ハムは打線に元気がなかった。
 3点を先行しながら、斉藤和がまさかの今季ワースト5失点で逆転。しかし今度はソフトバンク打線が底力を見せた。5回に満塁から3点を奪って逆転、7回にはJ・カブレラが満塁弾を放って一気に突き放した。カブレラは逆転タイムリーを含めて6打点の活躍。斉藤和は5失点も自責は1で14勝目。西武は中継ぎが立て続けに背信。
 5回まで両軍0行進。毎回走者を出して点が取れなかった楽天だったが、6回に待望の2点を挙げ、8回にも追加点。そこからオリックスの追撃を許したが、振り切って連勝。8回1失点の好投で山村が6勝目。オリックスのほうは5回以降毎回走者を出すも、4点差がついてからようやく2点を返しただけ。中山はまた好投報われず、加藤がまた失点。

 合計22安打15四死球という壮絶な大乱戦。阪神が序盤の猛攻で9得点。しかしリリーフ陣が大誤算。7回ノーヒットで満塁にすると、そこからヤクルトが怒涛の5連打で一挙6点を挙げ逆転。9回に阪神は追いつくが、今度はウィリアムスが4四球でヤクルトが押し出しサヨナラ。阪神は10四死球で自滅負け。
 一時躓きの気配もあったのだが、マジック点灯以降は快調に減らす中日。先制・中押し・ダメ押しと理想的な展開で快勝。谷繁の2ホーマーなどで上原をKOし、投げては川上が打たれながらもしのいで6回1失点。最後は1イニングずつの継投で抑えきった。巨人は小久保が戦列復帰、11安打を放つも二岡のソロの1点のみと大拙攻。
 黒田が2回の1点のみに抑えれば、那須野も再三のピンチをしのいで新井の一発のみ。両軍投手の我慢比べは延長までもつれ込み、11回にようやく決着。押して押して点が取れなかった広島が、やっと2点を勝ち越した。広島は毎回走者を出しながらの拙攻も投手陣が踏ん張った。

2006年8月19日(土) 逆転の宴

日本ハム6-5ロッテ
西武8-1ソフトバンク
楽天5-3オリックス
阪神10-4ヤクルト
中日3-0巨人
横浜11-9広島

 4回まで毎回得点で4点リードと、6回までは完全なロッテペース。しかし小野が負傷降板し、本当に突然流れが変わってしまった。7回二死から稲葉がソロを放つと、替わった神田が一死も取れず、さらにバーンを日本ハムがこの回一挙5点で大逆転。二死無走者からの怒涛の攻撃でロッテを下した。ロッテは明らかに勝てたゲームを落とす痛い一敗。
 首位攻防第2ラウンドは涌井が抜群の好投。6回までノーヒット、残塁なしと抑えこみ、打線もカブレラの2ランなどで3点を先行。1点を返された直後に満塁と攻めて、押し出しとリーファーの満塁弾で5点を追加し圧勝した。涌井は8回1失点で11勝目、ソフトバンクはわずか4安打では1点を返すのが精一杯。
 楽天が細かい継投で追いすがるオリックスを振り切り3連勝。3点リードとはいえ小山が四球連発した8回は危うかったが、1点で断ち切り、計7投手のリレーで逃げ切った。6,8回の追加点も効果的だった。オリックスは吉井が負傷降板し、投手陣が8四球の乱調。特に1点差とした直後に4連続四球で押し出しは展開として最悪だった。

 中盤にお互い点を取り合ったが、ここで9点を取った阪神が4点のヤクルトを圧倒した形に。4,5回と2イニング連続の打者一巡攻撃で大量点を挙げた。福原は中盤の一発で4失点も、2本のタイムリーを含む3安打と打撃で活躍。ヤクルトは鎌田が二廻り目に完全に捉まり、丸山貴も傷口を広げてしまった。
 山本昌・岩瀬の完封リレーで中日が対巨人11連勝。山本昌は中盤にピンチを負ったが、いずれもしのいで8回を6安打無失点で7勝目。打線も11三振を喫しながら中盤に3点を挙げた。巨人は走者を出すも9残塁で完封負け。5回のチャンスにグローバーをそのまま打席に立たせたのは少々疑問も。
 合計31安打、7ホーマー乱舞の大乱打戦。広島が2回までにベバリンから6点を奪ったが、一方のフェリシアーノも踏ん張りきれず5回に同点。両者継投に入ったがここで差が出た。7回に横浜が佐伯・金城の連続弾などで一挙5点。広島も門倉を攻めて追い上げたが届かなかった。金城は自身3度目の一試合左右打席ホームランを記録。

2006年8月20日(日) 大勢決した…?

日本ハム3-0ロッテ
西武3-2ソフトバンク
楽天4-3オリックス
阪神8-3ヤクルト
巨人3-1中日
横浜6-3広島

 一軍復帰の金村が7回を零封し、日本ハムが完封リレー。金村は持ち味の粘っこさを発揮してピンチをしのぎ、最後は武田久、マイケルとつないだ。渡辺俊は2失点も立ち上がりからピンチの連続で8安打を許し4回途中降板。これで自身6連敗と波に乗れない。日本ハム打線はやや拙攻気味だったが、ロッテとのゲーム差を5に広げた。
 首位攻防は西武が連勝で勝ち越し。松中が実に一ヶ月ぶりのホームランでソフトバンクが先行したが、すぐに高山の一発で追いつき4回に勝ち越し。8回に追いつかれるもまたすぐに勝ち越しと流れを相手にやらないゲーム運びを見せた。ソフトバンクは2度の満塁機を逸する13残塁の拙攻。個人的には決勝点を許した的場の配球も???
 グリンが中盤に2本のホームランで逆転され、そのまま終盤まで進んだが、8回に集中打で逆転、楽天が今季初の4連勝を飾った。一度崩れかかったグリンも立て直して7回まで投げ、久しぶりの4勝目。オリックスは一度は主導権を握ったものの、ユウキへの継投が裏目で5連敗。四球で傷口を広げてしまった。

 前日もこんな得点経過だったような…。阪神が5回に4連打を含む打者一巡攻撃で一挙5点で圧勝。取ったら取られる投球で、杉山は決して誉められる内容ではなかったが、味方の援護が大きく待望の今季初勝利。ヤクルトはガトームソンが自己ワーストタイの7失点KO、投手が連夜中盤で崩れる頭の痛い展開に。
 いかな好調といえど、ミスが出たらきつい。福留が小久保のヒットを後ろにそらしてしまい、その後3連打で巨人が先制。その後も終始巨人ペースで進み、対中日の連敗をようやく止めた。内海は再三のピンチもしのいで8回を零封。中日打線は4回までヒットなく、5回以降はあと一本が出ずソロで1点を返すのがやっと。佐藤充が2敗目。
 危険球で流れが完全に変わってしまった。6回に広島が2点を勝ち越したが、その裏ロマノが小池への死球で退場。マルテがリリーフしたが、エラーで満塁となり村田が同点タイムリー。さらに暴投で横浜が逆転。その後広島も反撃したが、攻めきれず横浜が逆転勝ち。広島は完全に浮き足立った敗戦だった。

2006年8月22日(火) ロッテに秋風来る

西武10-2ロッテ
ソフトバンク1-0オリックス
日本ハム10-3楽天
広島5-4阪神
中日4x-3ヤクルト
巨人3-1横浜

 西武打線が力を見せて3連勝。カブレラの同点弾からさらに攻め立て、4回一挙5点で逆転。6回以降も着々とリードを広げて大勝。立ち上がり不安定だったギッセルも4回以降1安打と立ち直り完投で6勝目。ロッテは久保が4回に捉まり、神田が連続押し出しなど投手陣が8四球を出しては勝負にならなかった。
 8回まで両軍無得点の投手戦。どちらかといえば押していたのはオリックスだったが。4回以降はほとんどチャンスもなかったソフトバンクが9回川アの三塁打でチャンスを掴み、田上が決勝の犠飛。完封リレーで新垣は自己ベストタイの11勝目。オリックスは5回以降毎回チャンスをつくりながら11残塁の拙攻で完投のデイビーを見殺しに。
 日本ハムがホームラン攻勢で圧倒し、大差をつけて3連勝。いきなり小笠原の2ランで先制し、2回高橋、3回セギノールがソロ。その後も攻撃の手は緩まなかった。楽天は球団初の5連勝を狙ったが、一場が大誤算。4回途中6失点KOで勢いを殺してしまった。打線も10安打放って3点とやや消化不良。

 阪神が2回に2ホーマーで4点を先行。井川は4回二死までパーフェクト投球と、ここまでは完全に阪神ペース。しかし嶋の一発から5連打で広島が1点差に。さらに7回に梵の3ベースでついに逆転。このリードを細かい投手リレーで守りきって広島が逆転勝ち。井川は失点した回以外は完璧だったのに、大事なところで踏ん張りきれなかった。
 中日が劣勢を挽回し、延長12回サヨナラ勝ち。逆転されて9回を迎えたが、相手ミスに乗じてノーヒットで同点とし、最後も相手ミスでチャンスを広げてアレックスがタイムリー。しぶとく勝ちを拾って、これでホーム13連勝。ヤクルトは肝心なところでミスが出、勝てた試合を落としてしまった。
 初先発の姜が快投を披露。7回を散発の3安打、エラーによる1失点に抑えこみ、来日初勝利を飾った。7三振、無四球は立派な内容。打線は序盤に8安打、全体で13安打放って3点と拙攻だったが、投手陣が力投して快勝。横浜は三浦が打たれながらもしのいでいたが、打線が4安打と奮わず。

2006年8月23日(水) また新しいTシャツが必要?

西武7-3ロッテ
ソフトバンク6-2オリックス
日本ハム9-6楽天
広島8-3阪神
ヤクルト4-3中日
巨人3-1横浜

 はっきりチーム状況が表れたようなゲーム。西武が初回に和田・平尾の連発などで4点を先制、1点差に追い上げられるも後半また突き放して完勝。復調著しい和田が2ホーマー4打点の活躍。松坂は5回以降ノーヒットに抑え、8回12奪三振で13勝目。ロッテは5回以降打線が沈黙し4連敗。
 こちらも上と同じような印象。久々登板のセラフィニだったが、制球が悪くあっという間に5失点で1回KO。和田が2点を返され、これだけで終わっていたらソフトバンクも危なかったが、6回柴原の代打ソロで加点し流れを引き戻した。オリックスは二番手本柳が力投も初回失点が重く、これで7連敗の泥沼。
 6,7回にゲームが大きく二転三転。同点から日本ハムが3点を勝ち越したが、その裏楽天が4連打などで4点を挙げ逆転。しかし直後に新庄が逆転3ランとめまぐるしく動いた。乱戦風味となったが、ここからは日本ハムリリーフが力を見せて4連勝。楽天はリリーフが軒並み打たれてしまった。

 ブラウン監督が監督としては史上初のシーズン3度目の退場。それはともかく、ゲームは嶋が2ホーマーなど広島打線が10安打で8点。初回いきなり2点を失った大竹は5回5四球ととても誉められない内容だったが、何とか3失点にとどめて3勝目を挙げた。阪神は下柳が誤算の投球、ダーウィンも傷口を広げ、打線も14残塁の拙攻。
 今季好調の朝倉だったが、今回は序盤に捉まった。初回宮出、3回にラミレスに2点タイムリーを許し4失点。その後は悪いなりにしのいだが、味方の反撃はついに届かなかった。ゴンザレスが8回10奪三振の快投。最後木田が1点差にされ、さらに連続四球でピンチをつくったが、高津が締めてヤクルトが逃げ切った。中日のホーム連勝はストップ。
 パウエル、吉見と、あまり援護に恵まれていない同士の投げあいは、なるべくしてなった投手戦か。同点のまま進んだゲームは9回、巨人がようやくチャンスを活かして2点を勝ち越し。その裏高橋尚が四球でピンチを招いたが、無失点に抑えて巨人が3連勝とした。パウエルも連敗が続いた後連勝。吉見はこの防御率で2勝7敗は…。

2006年8月24日(木) すっきりしないゲーム続出

ロッテ9-5西武
オリックス3x-2ソフトバンク
日本ハム13-1楽天
広島3-2阪神
ヤクルト5-1中日
横浜10-6巨人

 前半の点の取り合いから一転、リリーフが踏ん張って5回から0行進。お互いに決め手を欠いて延長11回までもつれたが、満を持しての小野寺が大誤算。6安打を集中され一挙5点を失った。ロッテの小林雅も最後にリーファーに一発を食らったが、さすがにこのリードは大きかった。西武はちょっとチャンスを逃しすぎたか。
 プロでイレギュラーでサヨナラというのはあまり記憶にないなあ…。同点の9回、満塁の場面で塩崎の打球は平凡なセカンドゴロ。ところがセカンドの目前で突然バウンドが変わり幸運すぎるサヨナラヒットに。連敗を7でストップした。ソフトバンクとしてはやりきれないというか、納得しづらい一敗。
 日本ハムが前半で大量点、15安打13点の大勝で5連勝、対楽天戦も11連勝とした。4回で早くも10安打、稲葉が3安打など徹底的に打ちまくり。初回先制された立石も大量援護に2回以降は悠々。楽天山村は前回良かったのに、点を貰った直後から崩れて6回11失点。これでは勝負にならなかった。

 1点差で終盤、阪神としては久々のJFK揃い踏みで逃げ切りと行きたかったが、久保田がリリーフ失敗。前田に逆転2ランを浴び、チームも3タテを喫した。広島は3戦連続の逆転勝利、12安打浴びながら粘投の黒田が完投で12勝目。阪神は本来の勝ちパターンで落とした痛すぎる一敗。
 3回まではまずまずだった川上だったが、4回ラミレスに2ランを浴びると5回にも3点を失って今季ワーストタイの5失点。その後石川もピンチを招いたが、ヤクルトは早めの継投でかわした。川上攻略でヤクルトが快勝。中日は10安打も結局アレックスのソロのみに抑えられ完敗。
 4回に李が同点3ランを放ち、5回には3連打で巨人が3点勝ち越し。しかしその裏、横浜はグローバーを一気に崩して大量5点を挙げ再逆転。ここで勝負あった。8回にも2点を追加した横浜はリリーフ陣が6回以降ノーヒットに抑えた。山北が3年ぶりの1勝、加藤が2年ぶりのセーブ。巨人はゲーム中に主力が次々に負傷退場。

2006年8月25日(金) 夏男有銘

楽天1-1ロッテ
巨人5-2阪神
横浜3-1中日

 互いに一歩も引かない投手戦は延長12回引き分け。スタミナに絶対の自信を持つ有銘は188球、12回をひとりで投げきる壮絶完投。17三振を奪い、10回からはパーフェクトに抑える地力を見せた。ロッテの小林宏も9回を10奪三振、薮田が10回にピンチを招くもしのいだ。

 本来の勝ちパターンでまた阪神が逆転負け。6回にシーツの2ランで阪神が先行、二死後一人出したところでスパッと福原から継投にスイッチしたがこれが裏目。ウィリアムスが一死も取れず、久保田も連打を許して一挙5失点。これはあまりに手痛い4連敗。巨人は二死無走者から7者連続出塁で逆転、上原が通算100勝達成。
 このところまた悪い面が顔を出していた門倉だったが、今回は好投。マルティネスと投げあい5回まで両軍無得点。6回に横浜が2点を先制すると、中日もエラーで1点を返したがそこまで。9回に1点追加した横浜が競り勝った。中日は打線がもう一つ奮わず3連敗。

2006年8月26日(土) 終盤戦

楽天5x-4ロッテ
ソフトバンク8-5西武
日本ハム1-0オリックス
巨人10-0阪神
横浜4-0中日
広島2-1ヤクルト

 里崎のスクイズで勝ち越すなど執念を見せたロッテだったが、小林雅がリリーフ失敗で同点。二夜連続の延長戦は11回、楽天が3連打でサヨナラ勝ち。山崎武が7回と9回に同点打、最後はサヨナラ打と3打席連続タイムリー。ロッテはグリンの前に11三振を喫し、全体で16三振。日本ハムとの差は8ゲームに。
 いよいよ煮詰まってきた首位攻防戦。斉藤和と涌井の先発で思わぬ打撃戦に。ソフトバンクが序盤にズレータの満塁弾などで6点を挙げ涌井を3回KO。斉藤和が6回に捉まり一時1点差となったが、2本の犠飛で突き放した。斉藤は8回5失点も12奪三振で二年連続の15勝目。西武はリーファーが4打点も失点が大きすぎた。
 また好投しながら中山見殺し。これまではリリーフが打ち込まれるパターンで、今度は完投したが打線の援護なし。1失点完投で敗戦は運がない。日本ハムはダルビッシュが5四球を出しながらも3安打に抑え、武田久、マイケルとつないで1点を守る完封リレー。6連勝と勢いに乗る。

 せっかく甲子園に戻ってきたのに、阪神は急停車モード。巨人が小久保の2ホーマーなど19安打を浴びせて10点を奪い大勝。投げては内海が4回まで完全、その後も4安打しか許さぬ快投で、10奪三振完封で10勝到達。阪神は投打に見せ場なく、これで5連敗。
 中日も明らかに失速しているのだが、阪神が負けているためマジックは減る一方。プロ初先発の三橋が6回を3安打に抑え、横浜が完封リレーで快勝。打線も吉村の2ランなど4点を援護。中日は何度か得点のチャンスはあったのだが、打線がつながらず。山本昌は9三振を奪うも7敗目。
 広島がすべて逆転で4連勝。1点をリードされて後半に入ったが、前田の犠飛で同点とし、8回3連打で勝ち越し。投手陣も5回以降細かい継投でヤクルトをかわし、最後は永川が締めた。ヤクルトは幸先良く初回先制もその後は拙攻でスミ1。ガトームソンを援護できなかった。

2006年8月30日(水) 再開します

ちょっと風邪で寝込んでしまい、更新できませんでした。

ソフトバンク6-4ロッテ
西武5-3オリックス
日本ハム6-0楽天
阪神3-3中日
ヤクルト5-4横浜
巨人4-0広島

 ソフトバンク本多が鍵となる活躍。2回に先制タイムリー3ベース、1点差に追われた9回に決定的な2号ソロと勝ちにつなげる打撃を見せた。前半トントンと得点しながら、投手陣が毎回被安打で苦しい展開となったが、逃げ切ってソフトバンク連勝。ロッテは初登板先発の古谷が3回途中でKO。終盤防げた失点が痛かった。
 前日痛い負け方をした西武、松坂が14奪三振完投で暗雲を振り払った。6安打ながら3失点でそれほど余裕はない展開だったが、清原を4三振にしとめるなど力の入った投球。打線は15安打で5点、もう少し入っても良かったが、前半にリードして7回の加点が効果的だった。オリックスは平野佳が早々にKO。
 10勝目前で足踏みしていた八木が完封で大台到達。7安打5四球と完璧とは言いがたい内容でも力で押し切る持ち味が出た。これで新人王はまず決まりか。打線も序盤で6点を奪いアシスト。全打点をクリーンアップが叩き出し、セギノールが3安打。楽天は山村が前回に続いて打ち込まれ、打線もあと一本が出ず完敗。

 意味は真逆だが、両チームにとって非常に大きな引き分け。6,7,8回に1点ずつ取って逆転した阪神が逃げ切りを図り藤川投入。9回二死、追い込んで「あと一球」コールの中、井上に痛恨の同点被弾。中日にとっては優勝に大きく前進の、阪神にとっては夢を打ち砕かれる代打ホームランだった。延長はお互い決め手なく引き分け。
 序盤に4点を先行した横浜だったが、吉見が踏ん張れず。5回にヤクルトが追いつくと、6回宮出が勝ち越しのソロ。以降3イニングを3投手でしのぎ、ヤクルトが1点差で辛勝。吉見は援護に恵まれない展開が多かったが、今回はちょっとふがいなかった。横浜打線も8回まで毎回安打ながら4回以降は残塁の山。
 グローバーが久々の好投。立ち上がりをしのぐと6回を4安打無失点投球。完封リレーで広島を下した。打線は2回に先制したあと沈黙が続いたが、6回に3点を追加。二岡が3打点を挙げる活躍。広島は李の敬遠が裏目に出て差を広げられた。先週は逆転連勝が続いたが、一転連続完封負け。

2006年8月31日(木) 一矢報いる

日本ハム6x-5楽天
阪神8-7中日
ヤクルト5x-4横浜
広島3-0巨人

 鬼の居ぬ間の日本ハム、一時は3点のビハインドを負ったが7回に同点。長い長い延長戦に入って11回、満塁から稲葉がサヨナラ打。立石が4失点降板は計算外だったが、トーマス以降の5投手が零封して勝ちにつなげた。それにしても、両軍合計15四死球というのはさすがに締りがなさ過ぎというか。残塁も計29とひたすら疲れるゲーム。

 前夜勝利を逃した阪神が今度は大きな意地を見せた。福原が5失点KOで劣勢に立たされたが、しつこく食らいつき1点差、8回濱中が逆転2ランを放ち、さらに鳥谷が二者連続アーチ。藤川が1点を失い冷やりとさせたが、ウッズを三振にしとめ逆転勝ちを収めた。中日は川上が完投するも3被弾8失点の大誤算。
 8回に逆転し勝ちパターンに持っていった横浜だったが、クルーンがセーブ失敗。1点差の9回、満塁からラミレスがタイムリーを放ちヤクルトが逆転サヨナラ。館山が打ち込まれて落としかけた試合を土壇場でひっくり返した。横浜はクルーンがもちろん最大の誤算だが、加藤の1失点もちょっと痛手となった。
 この展開、球数なら普段は完投する黒田だが、今回は早めに交替。あとを受けた梅津、永川もピシャリと抑えて広島が完封リレー。黒田はわずか3安打、ほとんどピンチもない完璧な内容。打線は序盤再三のチャンスを逃したが、4回にようやくつながって3点を奪った。巨人は連発したミスは大事にならなかったが、打線沈黙で完敗。

[先月] [目次] [来月] [最新版] [トップ]

your@mail.address
Akiary v.0.51