走り書記

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2006年9月1日(金) 二度あることは

ソフトバンク9-2楽天

 2対2で延長に入ったゲームがこんな決着になるとは。10回ソフトバンクは4度目の大村の先頭出塁から満塁としてズレータが3打点目の押し出し死球。ここから怒涛の攻撃で打者一巡で一挙7点を奪った。楽天は有銘が好投し相手ミスで一時は勝ち越したが、10回だけで二度の押し出しを含む5四死球を与えてしまっては…。

2006年9月2日(土) パ三強状勢は一進一退

ロッテ11-6オリックス
ソフトバンク4-1楽天
日本ハム8-3西武
阪神5-3横浜
中日6-2巨人
ヤクルト8-4広島

 点の取り合いの乱戦。清原が初回に3ラン、追いつかれた後相川が3ランとオリックスがいい形でリードしたが、中山が踏ん張れず。さらにロッテ打線がリリーフも打ち込み、4回から8回まで毎回得点の猛攻で逆転。投手も清水KO後4投手が無安打に抑えこんだ。オリックス投手陣は四球を出して打たれてと最悪の形。
 4回まで無得点。5回松中がチーム初ヒットの先制弾を放つと、6回には3点を追加。こうなればもうソフトバンクペースで斉藤和は8回を3安打零封。16勝目を挙げさらに防御率を良くした。最後馬原がリリーフ転向後初被弾したがそこまで。楽天は一場が4回までノーヒット投球も中盤に打たれ13敗目。ソフトバンク4連勝で単独首位に。
 涌井とダルビッシュの同級生対決となったが、涌井はこのところの不調を引きずった投球。立ち上がりからピンチの連続で3回には2ホーマーを浴び5回5四球4失点。それでも西武打線が6回に反撃し、1点差まで詰め寄ったが、その直後の先頭セギノールに松永が痛恨の被弾。西武は2位に後退、ダルビッシュが二桁10勝到達。

 前半の5得点で阪神が横浜を振り切った。2回に鳥谷・矢野の連続ホームランで3点先制し、4回に下位打線の3連打で追加点。しかし2番手牛田の好投で以降打線が沈黙し、ジリジリと横浜が追い上げムード。石井の一発で2点差となり、8回には満塁と攻められたが、何とかしのぎきった。吉野がプロ初セーブ。横浜は那須野が誤算で5連敗。
 今季のチーム状況をはっきり見せつけたような展開。5,6回に巨人が1点ずつ取ってリードしたが、そこまで1安打投球の内海が突然大崩れ。福留の3ランで逆転した中日がさらに攻めて、立浪の代打3ベースでこの回一挙6点。後は1イニングずつ投手をつないで中日が逆転勝ち。内海は悪くとも3点で収めなければいけなかった。
 ヤクルトが5本の一発攻勢で後半に逆転勝ち。2点ビハインドの6回に岩村の同点2ランに続いてラミレスが二者連続の勝ち越しソロ。さらに7回には投手のガトームソンが2ラン、岩村が2打席連発の2ラン。9回にもリグスがソロで完全に突き放した。広島はフェリシアーノが好投していたが捉まり、リリーフも傷口を広げてしまった。

2006年9月3日(日) 次期横浜監督は…?

オリックス7-3ロッテ
楽天6-3ソフトバンク
西武6-2日本ハム
阪神8-0横浜
巨人4-0中日
広島8-5ヤクルト

 初回に2点を先制したロッテだったが、2,3回の好機を併殺で潰して流れはオリックスに。3回に逆転したオリックスが7回に3点追加して突き放した。ガルシアが3安打3打点の活躍。かなりフラフラだった川越は何とか3点でしのいで8勝目。逆にロッテ投手陣は踏ん張れなかった。
 ソフトバンクはこれで何度目の一日天下か。先発寺原が連勝の勢いを完全に殺す大乱調で一死しか取れずKO。この初回4失点が最後まで効いた。楽天は13安打、リックが4安打の活躍。先発牧野も好投を見せ、2年ぶり、先発では10年ぶりという白星。寺原はことごとく球が甘く、これでは。
 連敗だけしなければと言う西武、初回幸先良く先制も走塁ミスもあってちょっと嫌な雰囲気。しかし4回、このところ一発が目立つ細川が値千金の満塁弾。これで日本ハムを振り切った。西口は4回までノーヒット、7回1失点で9勝目。日本ハムは金村が5失点と期待を裏切った。

 阪神が投打に圧倒して快勝。3回4連打などで3点を奪い、5回にシーツ、8回に濱中の一発で加点。投げては安藤が6回まで1安打と寄せ付けず。終盤はピンチを迎えたが併殺でしのぎ、安藤はプロ初完封で2ヶ月ぶりの勝利。横浜は若手投手が打たれ、打線が沈黙と寂しいゲーム。さらに牛島監督が退団表明…。
 新星のごとく現れた姜。今回は序盤連続で先頭を出すもあと一本を許さず、5回以降は全く走者を出さない快投。結局5安打無四球で初完封勝利。打線も佐藤充を5回途中でKOし援護した。中日は打線が沈黙し完敗。二番手石井が5奪三振でノーヒットの好投を見せたのが唯一の収穫か。
 四球は怖いというゲーム。着々とヤクルトがリードを広げた5回、鎌田が連続四球から失点し降板、続く松井も打ち込まれ、この回広島が一挙4点で逆転。さらに7回嶋の2ランで止めを刺した。5回5失点ながらロマノが勝ち投手に。鎌田はそこまで悪くなかったのに、下位打線を出して台無しに。

2006年9月5日(火) プレーオフ問題、ようやく結論

西武9-6ロッテ
日本ハム9-6ソフトバンク
楽天7-7オリックス
阪神5-2巨人
中日8-1ヤクルト
広島8-1横浜

 両者とも誤算の多い展開だったが、最後は底力の差か。ロッテが一発攻勢で追いつき中盤逆転したものの、野選で追いついた西武が8回に中村のソロで勝ち越し、9回にも加点して突き放した。西武はリリーフの弱さを見せるも振り切った。ロッテは序盤制球に苦しんだ小野を引っ張ったが裏目。
 打ち合いとなった一戦は日本ハムの好調さが全面に出る結果に。いきなり3点先制されるも中軸が好調で新垣を攻略。4回田中賢が同点打を放ち、すかさず小笠原が3ラン。まさに勢いに乗る攻撃だった。ソフトバンクも食い下がり1点差に詰め寄るも、7回日本ハムが連続2ベースで加点。この1点が展開上勝負を決した。
 二度目の先発岩隈だが、相川の一発など8安打で6回途中降板6失点。復活の道は遠そう。一方デイビーも2ホーマーを浴びるなど不調で、ゲームは一進一退。8回オリックスが勝ち越すも9回楽天が追いつき延長へ。ここからはお互いチャンスはあっても決めてなく引き分けとなった。合計14四死球とちょっとすっきりしない内容。

 阪神が先発全員、毎回の13安打、中盤の得点で巨人を振り切った。ヒット数の割に…という攻撃内容ではあったが、中盤は良くつながって5得点。投げては福原が2点に抑え今季初完投。二年ぶりの二桁勝利に到達した。巨人はノーヒットで先制したもののパウエルが打たれ通しで、終始押される展開。6回に追いついておきたかった。
 しばらく良くなかった中田が久々に好投。7回を4四球も1安打で零封。打線は3,4回に四死球を足がかりに1点ずつ援護。その後なかなかチャンスを活かせなかったが、8回振り逃げから打者一巡の猛攻で一挙6点を追加、大差で快勝した。ヤクルトは3安打でソロホームランの1点のみ。石井一は2点で堪えていたが、リリーフが崩れて大敗。
 大竹があわや完全の快投。7回二死まで一人の走者も許さず、最後は石井の一発で完封も逃してしまったが、完投勝利自体が二年ぶり。ここまでとは言わずとも、これで常にある程度の安定感を出してくれれば言うことはないのだが。打線も三浦を序盤でKOし快勝。横浜は三浦が打ち込まれ、投打に元気なく7連敗。

2006年9月6日(水) 三強今度は投手戦

西武4-0ロッテ
ソフトバンク1-0日本ハム
楽天5-1オリックス
ヤクルト6-2中日

 バスター打法で意外性ある一発屋として開眼中の細川が先制3ラン。気合乗り充分の松坂には大きい援護点となった。松坂は7回を3安打9奪三振で零封。非常に少ない球数で余力を残して降板。星野・小野寺とつないで西武が完封リレー。ロッテは4安打と元気なくホーム6連敗。渡辺俊は10敗目となった。
 前夜と一転した投手戦。4回松中のタイムリーで挙げた虎の子の1点を和田が最後まで守りきった。当たっている日本ハム打線を2安打に封じ込める快投で完封勝利。14勝は自己最多タイ、チーム3位転落の危機を救った。敗れはしたが、日本ハム八木も3安打無四球完投と好投。
 6回裏降雨コールド。10安打と攻め立てた楽天が今季40勝目。平野佳を打ち込み、初回に先制、3回にはフェルナンデスが2ラン。グリンは6回に満塁と崩れかけたが、しのいで5勝目を挙げた。平野佳は自身4連敗で10敗目。新人王ははるかに遠のいてしまった。

 3回にすかさず追いついたまでは中日らしい展開だったが、投手が踏ん張れず。城石のタイムリーでヤクルトが勝ち越すと、5回ラミレスの3ランで勝負が決した。ゴンザレスは4回以降立ち直り、8回2失点で7勝目。中日はマルティネスが誤算で、打線もやや散発となって完敗。

2006年9月7日(木) サヨナラ打撃妨害

日本ハム4-2ソフトバンク
巨人3-0阪神
ヤクルト6-3中日
横浜6x-5広島

 日本ハムが競り勝って三連戦勝ち越し。5回に相手ミスも絡んだチャンスに犠飛で勝ち越し、9回は小技も絡めて2点を追加。最後岡島がピンチを招き1点を返されたが、マイケルが締めて4投手のリレーを成功させた。ソフトバンクも7投手をつぎ込む執念を見せたが、打線が12三振を喫し6安打。9回までチャンスもなく力負け。

 グローバーが(いまさら?)13イニング連続無失点の好投、巨人が完封リレーで阪神を下した。グローバーはこれで5勝目、残留アピールへの追い込み? 打つほうでは李が2打席連発の全打点。井川は8回を投げて李一人にやられた3失点。打線は少ないチャンスを三振で逃し、連勝は6でストップ。
 昨年に続き、また川上が急失速。立ち上がりから怪しかったが、3回青木に一発を浴びるとそこからピンチをつくって福川に満塁被弾。5回6失点で防御率も大きく悪化した。石川は初回に先制されるも2回から5回まで完全投球。10勝到達し、プロ入りから5年連続二桁勝利を達成。
 長いこと野球を見ているが、こういう決着は初めて見た。吉見が5失点でリードを許すも、横浜がリリーフを捉えて6回に同点。そこからゲームが膠着して延長10回、二死満塁のチャンスで佐伯に「打撃妨害」。押し出しでサヨナラという形となった。珍しい勝利で横浜は長かった連敗をストップ。

2006年9月8日(金) 三強それぞれの戦い

西武4-1楽天
日本ハム5-2オリックス
広島8x-7中日
巨人2-1ヤクルト

 投打で圧倒した西武が完勝。初回にあっさり先制すると中盤に追加点。7回まで毎回安打の割に得点は少ないが、ゲームは最後まで押しっぱなし。先発松永は4四球を出すもわずか2安打しか許さず、8回を9奪三振1失点。楽天は山崎武のソロのみで、投打に見せ場のないまま終わった。
 3回にガルシアの2ランで逆転された日本ハムだったが、今は少々のビハインドは苦にならない。5回小笠原の2ランで逆転し、押せ押せで7,9回に追加点。自慢のリリーフ陣も4回以降を零封して、2位ソフトバンクにゲーム差なしに迫った。オリックスは11安打とチャンスはつくったが12残塁の拙攻。

 目に見えて失速してきた中日。5点差をつけた楽勝ムードが8回に一転。2本の2ランで1点差とされると、9回岩瀬が打たれて同点、こうなるともう勢いは広島で、10回倉がサヨナラ打。見事な大逆転勝利を飾った。中日はここにきて投手陣が乱調気味。広島はリリーフ陣が無失点に抑えて逆転につなげた。
 内海が好投で11勝目。ヤクルト打線を7回まで2安打無失点に抑え、打っても自らを助ける貴重な追加点のタイムリー。その直後に1点失っただけに、この1点は大きかった。ヤクルトはガトームソンが踏ん張ったものの、打線が4安打で援護できず。

2006年9月9日(土) ボチボチ戦力外の話も…

ソフトバンク4-0ロッテ
西武2-1楽天
日本ハム10-2オリックス
阪神5-3横浜
中日7-6広島
巨人2-1ヤクルト

 杉内の実に4ヶ月ぶりの勝利は、かつて得意にしていたロッテ戦。久しぶりに腕を振って4安打に抑えこんだ。打線は2回に四球から満塁として下位打線で2点先取。その後膠着したが、7回二死からやはり四球を足がかりに貴重な2点を追加。ソフトバンクが完封リレーでプレーオフ進出を決定。久保は四球が致命傷となった。
 前半は涌井と一場の投手戦。だが6回、一場は突如制球を乱し3連続四球で押し出し。もう1点追加した西武が逃げ切ってプレーオフ進出決定、1位通過マジックも10とした。涌井は4回以降無安打の好投で12勝目。9回に1点返されるも振り切った。我慢し切れなかった一場は14敗目。
 日本ハム打線が大爆発、セギノールの通算6度目(松永と並んで史上最多タイ)の左右打席ホームランなどで序盤に7点。先発全員の20安打を浴びせて10得点で大勝。大量援護でダルビッシュは悠々の投球。オリックスは、勝っていない投手ではこの対戦は荷が重かったか。それにしても死球合戦は遠慮願いたいもの。

 中盤金本の3ランで阪神が横浜を振り切った。先制されたものの3回に追いつき、5回に勝ち越しの一発。7回にも林の代打ソロで加点。先発下柳は7回を2点にしのぎ、2年連続の二桁勝利。横浜は毎回のように走者を出したが、阪神投手陣にかわされ3点止まり。一発の分阪神に届かなかった。
 ホームランの応酬。7回福留の3ランで逆転しながら直後に追いつかれ、また嫌な予感が走った中日だったが、8回アレックスが勝ち越しのソロ。今度はその1点を守りきった。9回失策とヒットで一打同点のピンチと綱渡りの勝利だったが連敗ストップ。ただ投手陣の不安は払拭されていない。広島はリリーフが踏ん張れなかった。
 巨人投手陣の救世主・姜がまたまた好投。4ヶ月ぶり登板の川島と堂々の投げ合い。6回青木に先制ソロを許したが、直後に阿部が同点弾を放ち、8回二岡のスクイズで勝ち越し点をもぎ取った巨人が競り勝った。姜は8回1失点で3勝負けなし。ヤクルトは久々の川島が5回を無失点でしのいだが、勝ちを付けられなかった。

2006年9月10日(日) プレーオフに向けて

ソフトバンク2-0ロッテ
楽天2-1西武
日本ハム4-2オリックス
阪神6-1横浜
中日12-4広島
巨人1-0ヤクルト

 斉藤和が相手を寄せ付けない完璧な内容。序盤から三振の山を築き、自己最多タイの13奪三振で今季5度目の完封勝利。対する清水も負けじと力のこもった投球で10三振を奪ったが、初回と8回にいずれも田上にタイムリーを打たれ無念の8敗目となった。ロッテはこれで31イニング無得点、3試合連続完封負けでプレーオフ進出が消滅。
 一見投手戦、実は壮絶な残塁合戦。楽天は4回までに8安打放って1点。西武も6回に追いついて以降は逸機の連続で、双方決め手なく延長へ。11回、楽天は幸運な内野安打と内野ゴロという形で勝ち越し。その裏西武はこの日4度目の満塁とするがあと一本が出ず。楽天の残塁は16、西武に至っては何と19。合計16四死球もその一因。
 ロッテの敗戦でプレーオフ進出が決定した日本ハム、1点を先制されるも新庄の2ランであっさり逆転。一発攻勢でオリックスを3タテした。調子の上がってきたセギノール、好調稲葉が2試合連発。金村は6回2失点で、対オリックス戦15連勝を達成。オリックスは川越が完投するも3被弾。

 阪神が久々登板の土肥に先制パンチを浴びせ、理想的な展開で快勝。初回3点を先制すると2回にすかさず矢野のソロ。5回7回と欲しいタイミングで加点した。投げては福原が完封こそ逃すも2試合連続完投勝利。横浜はわずか5安打とチャンスすらほとんどつくれず、土肥も打ち込まれて完敗。
 初回からとんでもない点の取り合い。両先発とも早々に降板する乱戦ムードも、中日二番手久本が1安打投球で立て直した。打線は2回までに4ホーマーを浴びせたあと少し落ち着いたが、6,7回に追加点を挙げ突き放し、大差をつけて圧勝。広島二番手の長谷川も良かったのだが、先発田中の失点が大きすぎた。
 上原と藤井の投げ合いで無得点のまま終盤へ。8回二岡が貴重なソロを放ち、豊田につないだ巨人が完封リレーでヤクルトを3タテ。上原は8回を4安打の内容で7勝目。豊田のセーブは2ヶ月ぶり。1ヶ月ぶり登板の藤井はそこまで3安打に抑えながら、一球に泣くことに。

2006年9月11日(月) 熱意と失意と

楽天6-2ロッテ

 目標を持っているチームと喪失したチームとの差が出たゲーム。ロッテが初回に福浦の2ランで連続イニング無得点を止めたものの、すかさず楽天が同点。6回に山崎武のソロで楽天が勝ち越すと、そこからロッテにミスが続出。一気に押し切った楽天が快勝した。ロッテはホームで寂しい内容で6連敗。

2006年9月12日(火) いよいよ大混戦

楽天7-3ロッテ
ソフトバンク5-3オリックス
日本ハム6-5西武
阪神6-2広島
中日10-2巨人

 最下位脱出の望みの残る楽天、2回に先制すると3回に3点を追加し、序盤から優位にゲームを進め、ロッテを振り切り見事3連勝を飾った。藤井が3安打3打点。投げては岩隈が8回を3失点で収め、チームにとっても待望の今季初勝利を挙げた。一方のロッテは寂しい展開が続き、二年ぶりの7連敗。
 残り試合が少なく、一戦も落とせない立場のソフトバンク。新垣がいまひとつの調子でやや苦しかったが、細かい投手リレーで逃げ切った。打線は走塁死があって、こちらももうひとつのデイビーを完全に崩しきれなかったが5得点。オリックスは6回に一気に逆転まで持って行きたかったが、それが出来ないのが現状か。
 開始早々派手な点の取り合い。八木がまさかの初回3失点を喫したが、勢いに乗る日本ハムは稲葉の3ランなどですぐに逆転。追いつかれてもすかさず勝ち越し、自慢のリリーフ陣で逃げ切った。西武は中島の復帰で打線が活発化したものの、ギッセルが乱調。8回のチャンスも同点まではいけなかった。この結果で三強が半ゲーム差の中に。

 5回終了で降雨コールド。初回に金本が先制2ラン、3回に鳥谷が3ランを放ち、5回にはまた金本がソロ。阪神が3ホーマーで全得点を挙げ3連勝とした。安藤が5回2失点で6勝目。このところ好投を見せていた大竹だったが、今回はまた悪い面が出てしまった。リーグワーストの12敗目。
 先発が頑張って4連勝の巨人だったが、パウエルが4四球と荒れ気味。3回に3失点すると、6回井上に一発を浴び4失点で降板。こうなれば首位に立つ中日ペースで、7回失策も絡んで一気に4点を追加。12安打10点で大勝した。井上が2ホーマー4打点と非常に元気。中田は4回に2点を失うも5回以降は2安打に抑えて完投勝利。

2006年9月13日(水) 異次元の防御率争い

西武6-0日本ハム
ロッテ7-0楽天
阪神5-4広島

 西武最後にして最強の防波堤・松坂。敗れれば首位陥落という危機を見事に救った。尻上がりに調子を上げ、5安打10奪三振で完封勝利。勢いに乗る日本ハム打線をほぼ完璧に封じたのは大きい。打線は江藤の満塁弾で先制したあと、なかなか次の1点が奪えなかったが8回に2点追加。日本ハムは首位獲りのチャンスも完敗。
 なんとなく上のゲームと似たような展開。小野が5年ぶりの完封でチームの連敗を7で止めた。4安打しか許さず、たまの走者も三併殺で殺す投球で自身も約一月ぶりの勝利。なかなか得点できなかった打線も今回は2回に4点を奪い、7回に追加点。楽天は打線もいいところがなかったが、先発有銘も完全に崩れて完敗。

 先発井川が乱調で3点のリードがふいになったものの、早めの継投が功を奏して阪神が1点差勝ち。特に二番手桟原が2回をピシャリと抑えて広島打線を静めたのが大きかった。併殺崩れの勝ち越し点を細かいリレーで守りきり、桟原は今季初勝利。フェリシアーノは四死球の走者をこうも帰してしまっては。

2006年9月14日(木) 望みをつなぐ連勝

阪神4-2広島
横浜4-3ヤクルト

 新井の2ランで追いつかれ、攻撃陣は3併殺を喫し、阪神としては嫌な展開だったが、6回の桟原、7回のダーウィンと継投がうまくはまった。いずれもピンチを断ち切り、8回鳥谷のタイムリーで待望の勝ち越し。リリーフの力投で阪神が5連勝とした。ダーウィンは来日初勝利。逆に広島はリリーフが踏ん張れず5連敗。
 毎回安打で押して押して、7回ついにヤクルトが逆転。しかし継投が裏目に出て横浜が終盤に再逆転勝ち。8回併殺後の三連打で同点とし、9回に村田が約一ヶ月ぶりの一発で勝ち越し。9回登板した川村は無死満塁としたものの、三者連続三振でしのいでプロ初セーブ。ヤクルトは勝てるチャンスは豊富にあったのだが…。

2006年9月15日(金) 追う者と追われる者

西武5-3オリックス
日本ハム5-3ロッテ
中日7-0阪神
ヤクルト8-5広島

 取っては取られる展開で苦戦した西武だったが、小刻みな得点と継投で振り切った。6回追いつかれた直後に片岡のタイムリーで勝ち越し、7回にはカブレラがソロ。ただ12安打2ホーマーで5点と、もっと点が入っていてもおかしくはなかったが。オリックスは3ホーマーで食いついたがすべてソロ。平野佳は粘ったが力尽き5連敗。
 セギノール・稲葉の連弾で初回いきなり4点を先行。こちらも西武同様すばやい継投でロッテを下した。最後のマイケルは一発を浴びたが、押本・伊藤・岡島の3投手が1安打投球。このリレーが最大の勝因。渡辺俊は2回以降立ち直ったものの、初回の連続被弾が痛恨。ロッテはまたミスが続出。

 首位攻防三連戦、中日が初戦を取って、優勝へ大きく前進した。3連敗と失速していた川上が復活の投球。3安打無四球10奪三振で8回を零封。打線も初回に先制パンチを浴びせ、6,7回にダメ押しの追加点。展開としては中日の完勝だった。阪神はわずか4安打、二塁を踏んだのが9回だけで完封負け。いよいよ苦しい状況に。
 3回を無安打に抑えていたロマノが4回に豹変。5安打を浴びて逆転された上に青木の満塁弾で一挙7失点。この打者一巡の猛攻が勝負を決定付けた。ガトームソンが5失点とあまり良くなかったものの、8回にも追加点を挙げたヤクルトが連敗をストップ。逆に広島は先発の乱調で6連敗。

2006年9月16日(土) 引導渡す“準完全”

日本ハム12-1ロッテ
ソフトバンク1-1楽天
オリックス3-2西武
中日3-0阪神
巨人5-2横浜
ヤクルト4-3広島

 日本ハムが猛打でロッテを突き放し、ついに2位浮上。3回に1点差とされたが、なおのピンチを三重殺で乗り切り、4回8安打集中で一挙6点。その後も攻撃の手を緩めず、18安打12点で大勝。ダルビッシュは序盤非常に苦しんでいたが、8回を1失点で自身10連勝。ロッテは久保の乱調で勝負にならなかった。
 ソフトバンクにとっては負けに等しい、痛恨の引き分け。初回に幸先良く1点先制するも、その後は走者を出しながら攻めきれず0行進。和田が零封して逃げ切るかと思われた8回、飯田に3年ぶりとなる、まさかの一発被弾。これ以降も互いに決め手を欠く攻撃で決着つかず。ソフトバンクは10四球を貰いながら14残塁の拙攻で3位転落。
 逃げる立場の西武だが、ちょっとリズムがおかしい? 3回涌井がミスでピンチをつくり併殺崩れで1点失うと、もう1点を結果的に重盗となるミスで献上。このやってしまった2点が重かった。打線は中山の荒れ球にはぐらかされ、6回カブレラの2ランで1点差とするもそこまで。中山は5四球を与えるも9奪三振で、待望のプロ初勝利。

 山本昌が史上最年長、41歳一ヶ月でのノーヒットノーラン達成。それも失策での走者一人で、無四球での完全投球。円熟の投球術が冴え渡り、優勝をほぼ決定付ける素晴らしい投球だった。打線も5安打ながら2ホーマーで3点を援護。阪神は勝負を賭けた決戦に打線が沈黙で連敗。完全に引導を渡されたか。
 また吉見の悪いところがぶり返してきたかなあ…。巨人が序盤から攻め立て4点を奪い吉見をKO。逆に内海は走者を出しても粘り、7回1失点で12勝目を挙げた。豊田が3連打を浴びて2点差とされたが、9回逆に巨人が3連打で1点を追加、これで勝負が決した。横浜は5年連続のシーズン負け越し決定。
 先発復権を期待される長谷川だが、なんとも微妙な結果に。立ち上がりを攻められ初回に2失点、4回6奪三振3失点をどう見るか。ヤクルトはゴンザレスが9三振を奪い7回2失点。リリーフが打たれて1点差とされたが、最後は高津が綱渡りも何とか抑えて逃げ切った。広島はこれで7連敗。

2006年9月17日(日) 今更ながら、すでにプレーオフは始まっている

日本ハム6x-5ロッテ
西武7-4オリックス
阪神2-0中日
横浜4-2巨人

 展開二転三転の熱戦。ロッテが先制もすぐに日本ハムが同点、勝ち越すも6回ロッテが逆転。しかしすぐに日本ハムが再逆転とめまぐるしい展開。8回にロッテが追いつき延長にもつれたが、11回金子のタイムリーで日本ハムがサヨナラ勝ち。日本ハムは7回以外毎回の19安打。ロッテは良くしのいで粘ったが、最後は力尽きた。
 西武が初回に3点を先制も、オリックスが中盤にギッセルを捉え逆転。だがここからの展開がチーム力の差か。立ち直っていた川越が6回に捉まり同点、さらに7回にカブレラに3試合連続の一発を浴び、ここからはエラーも出てずるずる崩れた。西武は中軸がしっかり得点を叩き出し首位をキープ。

 阪神が3投手のリレーで中日を3安打完封、どうにか一矢を報いた。朝倉の前に6回まで1安打と相変わらず低調な打線だったが、7回に金本が2ラン。このあと4安打を放ったのはようやく重石が取れたからか。安藤は中盤をピシャリと抑え、8回のピンチは藤川がしのいだ。ただ阪神としては、この形が初戦に欲しかった…。
 久々巨人戦登板の土肥が5回を無安打なら、姜も0を並べる投手戦。巨人が6回に1,2番の連続長打で2点を先制したが、7回横浜が相川・鈴木の連続2ベースで同点。8回替わった久保から村田が2ランを放ち、終盤で逆転勝ちを収めた。姜は援護を貰って逆にリズムが狂った? 巨人打線は結局ヒットを放ったのが6回のみ。

2006年9月18日(月) 日本ハムついに先頭へ

ロッテ4-0オリックス
ソフトバンク9-2西武
日本ハム2-0楽天
阪神6x-5ヤクルト
中日6-4横浜
広島4-3巨人

 やっと出てきていきなり危険球はないだろう、山口…。試合はロッテ成瀬が快調な投球。オリックス打線を5安打に封じてプロ初完封勝利を挙げた。打線も序盤に2点を挙げ、6回にはベニーの2ランでダメ押し。試合時間非常に短く、なんとなく淡々と決着。
 斉藤和が8回155球10奪三振の熱投でソフトバンクが制した。慎重な投球で球数が多かったが、要所を締めて2失点。打線も初回、エラーでつくったチャンスにズレータが先制3ラン。その後も取られたら取る展開で主導権を手放さず、ズレータの3ホーマーなどで突き放した。西武は下位が得点源となるも中島で3度も攻撃が途切れ、中軸が不発。
 八木が僅差を守って4安打完封勝利、敗れた西武に換わって日本ハムが4ヶ月ぶりに単独首位に立った。援護は少なかったが、八木が快調で7回までは二塁も踏ませず。2点はいずれも小笠原の打点。一方初回三連打でいきなり失点の岩隈だったが、持ち直して今季初完投。負けはしたが、だいぶスピードも戻ってきた。

 サヨナラのチャンスを二度も逃した阪神だったが、延長11回三度目の正直(?)でサヨナラ勝ち。最後は満塁から、難しい当りではあったが青木の落球で決着。14残塁と相変わらず効率の悪い攻めだったが、苦しい展開を何とか制した。ヤクルトはリグスの2ホーマーなどで延長に持ち込んだが、終盤は押され通しでしのぎきれず。
 得点のほとんどがホームランという空中戦を中日が制してマジック14。4回にウッズが先制3ランを放つと、5,7回には井端・アレックスがソロ。横浜は小池と村田の2ランで食い下がったが届かなかった。プロ初先発の中日・吉見が5回2失点で初勝利。横浜投手陣はちょっと簡単に失点しすぎた。
 序盤でリードした広島がそのまま逃げ切り連敗ストップ。上原の立ち上がりを攻めて4点を先行。5回以降はノーヒットとここからは追われる一方の展開となったが、1点のリードを守りきった。大竹は非常に危なっかしかったが、何とか序盤はしのいで3失点で収め5勝目。巨人は李の40号などで追ったが届かず。

2006年9月19日(火) 諸積引退表明

オリックス1-0ロッテ
西武6-2ソフトバンク
日本ハム2-1楽天
阪神9-1ヤクルト
横浜8-5中日
巨人7-5広島

 デイビーが初完封で初の二桁勝利。中盤にピンチを負ったものの、6回以降はノーヒットの4安打シャットアウト。初回に入った1点の援護を最後まで守りきった。小林宏もタイムリーを許さず、11奪三振の完投だったが、初回エラーでの失点で涙。それにしても、特にロッテに気の抜けたようなプレー続出。
 やはり松坂の壁は厚かった。8回にズレータの打球を腕に直撃も、最後まで投げ意地の完投勝利。17勝は自己最多。打線はカブレラが3回に2ラン、さらに8回のタイムリー2ベースで勝負を決定付けた。ソフトバンクはミスで先制を許し、新垣が3失点で降板。終盤必死の継投も差を広げられ、1位争いから大きく後退。
 勝った日本ハムが5安打で敗れた楽天が10安打。有銘の前に苦戦した日本ハムだったが、6回に稲葉が貴重な勝ち越しタイムリー。併殺で潰しかけたチャンスを活かして、継投で押し切り5連勝とした。シーズン80勝は東映時代以来45年ぶり。楽天は8回まで毎回安打しながら1点のみ。

 阪神が投打にヤクルトを圧倒。3回に2点先制すると、6,7回立て続けの得点で大量9点。これを見ると、やはり中日戦は気負いすぎて空回りしていたか。投げては杉山が5安打無四球の快投で、リグスの一発で完封こそ逃したが堂々の完投勝利。ヤクルトは川島が6回に捉まり、完封を逃れるのがやっとの完敗。
 一方の中日は、中田がまさかの大炎上。初回金城に2ランを浴びると、3回完全に崩れて7失点KO。中日打線も森野の一発などで3点差に追い上げたが、さすがにビハインドが大きすぎた。横浜はリードで先発三橋を諦め、継投で反撃を振り切った。中日14安打で5点はちょっと少ないか。
 巨人が7点すべてホームランの得点で逆転勝ち。今季初先発の小島の前に1点に抑えられ、一時は3点のリードを許したが、7回に二岡が1点差とする2ラン、そして8回に小久保が逆転の満塁弾。広島は小島が5回1失点と好投し、6回まではいい形で試合を進めたが、永川が乱調で逆転負け。

2006年9月20日(水) ゴールは見えてきたか

中日9-7横浜

 直接対決に勝ち越して、中日が燃え尽きた?…と思わせる展開だったが、終盤の大逆転で嫌なムードを振り払った。3点ビハインドの9回に川村を攻め、4連打に押し出しなどで同点、さらに替わった加藤からアレックスがタイムリー、一巡した立浪が押し出しでこの回一挙5点。横浜は代役抑えの川村が乱調で、勝てるゲームを落とした。

2006年9月22日(金) 横浜監督に大矢氏

楽天1-0西武
中日9-1ヤクルト
広島1-0横浜

 1位通過を目指す西武に大きな落とし穴。楽天が牧野・福盛の完封リレーでスミ1で逃げ切り勝ちを納めた。牧野は毎回のように走者を出すも連打を許さず、福盛は無安打投球。打線は初回に高須がタイムリー、これが決勝点。松永は3安打に抑えたが、初回の1失点で負け投手に。この結果で、日本ハムに1位通過マジックが点灯した。

 一時は酷い落ち込みを見せた川上だが、どうやら終盤に復調してきた。四球は目立ったが、ヤクルト打線を6回まで1安打に封じる投球。打線は3回にウッズが満塁弾を放ち、12安打9点で援護。川上は7回1失点で16勝目、中日の優勝マジックは12に。ヤクルトは投打ともに見せ場なく完敗。
 広島・佐々岡と横浜・牛田の投手戦。牛田は6回まで1安打無失点と素晴らしい投球。一方の佐々岡は3回満塁のピンチをしのぎ、こちらも無失点。両軍無得点の7回、広島はこの試合唯一のチャンスに併殺崩れで1点。あとはベイル・永川とつないで完封リレーで守りきった。牛田好投報われず。

2006年9月23日(土) 梶本隆夫氏逝去

ロッテ5x-4日本ハム
オリックス5-4ソフトバンク
西武5-4楽天
阪神11-2巨人
ヤクルト7-5中日
広島4-2横浜

 三強の試合がすべて終盤にもつれ同スコア。まずは日本ハム、8回に2点勝ち越しを許すも9回、小林雅を攻略し小笠原の犠飛とセギノールのソロで同点。ここまでは勢いを示す展開だったが、その裏マイケルが打たれ痛恨のサヨナラ負け。ロッテは代走から守備についた大塚が殊勲打。打たれたマイケルだが、小林雅が失敗したためセーブ王確定。
 一歩後退しているソフトバンクは前半リードしたものの、杉内が下山に同点弾を浴びると一気に苦境に。8回1点勝ち越された直後にすぐ追いついたが、9回またも勝ち越され、立て続けの失点で痛い星を落とした。柳瀬がプロ初失点、吉田が3年ぶりの黒星。二度の満塁にズレータがブレーキ。オリックスは山本がプロ初セーブ。
 三強の中で唯一終盤にゲームをひっくり返したのが西武。涌井の危険球退場などで2点リードを許したが、7回に追いつき8回に石井義が勝ち越しの2ラン。その直後に1点を返され、なおも一死三塁のピンチだったが、星野がしのぎ西武が1位に返り咲き。1位通過マジックも3。同時にオリックスの5位、楽天の最下位も決定。

 この大勝を見るにつけ、直接対決でのあの貧打はなんだったのかと繰り返したくなる。阪神が巨人投手陣を打ち込み、12安打11得点。下柳は7安打3四球と走者を背負う投球だったが1失点に収め、チームは4連勝となった。巨人は内海が5失点KO。四球がことごとく失点につながった。
 井上のソロで勝ち越し、中日1点リードで終盤に。継投で逃げ切る手筈が二番手久本がぶち壊しに。失策も絡んだが一死も取れずにあっという間に逆転を許し、続く鈴木も打たれてこの回一挙5失点。その後反撃で2点差に迫ったが、あまりにも失点が大きすぎて届かなかった。ヤクルトはリグスが37号を含む3安打3打点。
 今季はリリーフ登板がほとんどだった長谷川、先発で6回3安打7奪三振の好投を見せ、遅まきながら今季初勝利を飾った。本来ならローテーションでバリバリやってもらいたい投手。来季こそ? 打線は土肥の立ち上がりを攻めて2点を先取、6回新井のソロで加点。継投は失敗しかけたが、永川が断ち切った。横浜は終盤追い上げるも及ばず。

2006年9月24日(日) 三強、ここにきて共倒れ?

ロッテ8-4日本ハム
オリックス5-2ソフトバンク
楽天4-2西武
阪神4-1巨人
ヤクルト4-1中日
横浜4-3広島

 この終盤に来て、日本ハムの継投が崩壊気味。8安打1四球とフラフラの金村を満塁でスイッチしたが、押本が打たれ裏目。さらに7回、岡島がベニーに痛恨の満塁弾を浴び、1位奪取には痛い黒星。打線も6回以降は一押しが出来ず。試合後金村の首脳陣批判報道が出たが、この内容では…。ロッテは8月中旬以来の連勝、諸積が引退試合。
 ミスで貰った1点は、ミスで完全に吹き飛んだ。新垣が久々に快調な投球で6回をノーヒット。しかし初安打を許した直後に本多のエラーが出、そこからあっという間の逆転劇。先日西武を食った中山は、初回こそ四球連発で満塁としたが、2回以降立ち直って連勝。ソフトバンクは崖っぷちの3連敗。
 西武もまた取りこぼし。4回に有銘を捉えて追いついたが、6回のギッセルはすでに一杯一杯だった。四球で走者をため、替わった三井から飯田が勝ち越し打。8回にも飯田がダメ押しのタイムリーを放ち、楽天が競り勝ち。西武は後半も得点のチャンスがあったのだが、2併殺などでモノにできず。

 阪神が5連勝、まだまだ首位中日を追撃。初回に暴投で1点を先制後、毎回安打ながら点にならなかったが、5回中軸の連続タイムリーで3点追加。先発福原は中盤に打たれるも1点でしのぎ、ウィリアムス・藤川とつないで逃げ切った。巨人は姜が5回10安打と今回は内容が悪く初黒星。打線もつながりを欠いた。
 優位は変わらないが、どうも乗り切れない感じの中日。朝倉が四球→ホームランという最悪の形で2回4失点。このあとはしのいだものの、この序盤の失点が致命傷となった。打線は福留が4回にソロを放つもそれだけ。ゴンザレスの前にチャンスすらなく終わった。好調ゴンザレスは2年ぶりの完投で自身5連勝。チームも5割復帰。
 5回に門倉が捉まり逆転を許した横浜だったが、6回に押し出しで同点、8回に石井のタイムリーで接戦を制した。クルーンの代役で派手な炎上も見せた川村が2回を抑え、最後はクルーンが一ヶ月ぶりのセーブで締め。広島は早めの継投も、6回以降のリリーフだけで4四球は多すぎた。

2006年9月25日(月) 高校生ドラフト

ゲームのない本日は高校生ドラフト。結果はこちら
アマに詳しいわけでもないので論評は控えます。波乱はソフトバンク単独指名と報じられてきた大嶺投手にロッテが競合、当たりくじを引いたことでしょう。ロッテ仕掛けました。
早実の斎藤投手フィーバーとは裏腹に、全体的に不作と評されている今年の高校生ですが、さて、プロでどんな選手になるか楽しみです。

2006年9月26日(火) 逆風を上昇気流に

ロッテ6-2西武
日本ハム8-0ソフトバンク
オリックス4-1楽天
阪神3-2広島
中日5x-4横浜

 松坂が“まさか”の背信投球。無難に立ち上がったかと思いきや、3回4安打3四死球と荒れに荒れて4失点。5回にも失点し、6失点降板と大誤算。打線も小林宏を捉えきれず、後半再三のチャンスも計4併殺の拙攻。投打ともに誤算で完敗となった。ロッテは小林宏が二年連続の二桁到達、神田がプロ初セーブ。
 そしてこちらも、最後の砦斉藤和が失陥。初回いきなりセギノールに2ランを浴び、5回にも田中賢に被弾。10三振を奪うも6回3失点で日本ハムを止められなかった。7回に日本ハムはリリーフを攻め立て一挙5点。八木は3安打とソフトバンクを寄せ付けず、3投手の完封リレーで1位通過に王手。ソフトバンクは3位が決定し事実上終戦。
 オリックスが終始押し捲って楽天を下した。初回3連打で先制、4回には谷のソロで加点。12安打放って4点は効率が悪いが、1点差に迫られたあとの2点追加で勝負を決定付けた。対する楽天は6安打で1点を返すのがやっと。岩隈は完投も12安打を浴び2敗目。

 まだまだ食らいつく阪神、1点差で逃げ切り6連勝。初回に2点先制したあとなかなか追加点が奪えなかったが、1点返された直後に鳥谷がソロ。最終的にこの1点が効いた。7回にまた1点差とされるも小刻みなリレーでリードを守りきった。安藤は5連勝で8勝目。広島は7回のチャンスにせめて同点にしたかった。
 となれば、中日も星を落とすわけにはいかない。継投での逃げ切りに失敗し延長に突入も、10回クルーンからチャンスを掴み福留がサヨナラタイムリー。ウッズの2ホーマーで先行しながら危うく落としかけたが、土壇場で制した。横浜は終盤に追いつくも9回のチャンスを逃したのが痛かった。

2006年9月27日(水) 一日限りの背番号63

日本ハム4-1ソフトバンク *日本ハムの1位通過が決定
西武4x-3ロッテ
楽天1-0オリックス
阪神5-1広島
中日6-3横浜
ヤクルト9-7巨人

 もう手がつけられない日本ハムが最終戦白星で25年ぶりのリーグ1位でフィニッシュ。1点先行されるも4回に2ホーマーで逆転し、7回には3連打で2点追加。投手陣は二番手にダルビッシュを投入する豪華リレーで1点に封じ、最後はマイケルが併殺で締め、リーグ新記録の39セーブ。ソフトバンクは正念場で今季初の5連敗を喫し、完全に呑まれた。
 2位が決まった西武は延長10回サヨナラ勝ち。7回に勝ち越される苦しい展開も8回にリーファーが代打同点ソロ。10回またもリーファーが2ベースを放ち、満塁から相手エラーでサヨナラとした。ロッテはミラーが替わっていきなり被弾。久保投入も最後は防戦一方だった。
 プロ初先発の岸田が7回を零封の好投、負けじとグリンも0で抑え、無得点のまま終盤に。8回塩川がプロ初ホームランを放ち、これが唯一の得点となった。グリンが8回10奪三振、最後は福盛が投げて楽天が完封リレー。岸田は4安打8奪三振と見事な内容だったが援護なく終わった。

 阪神2年ぶりの7連勝で必死に追う。4回2ラン二発で4点を先取し、5回にも金本のタイムリーで追加点。投げては井川が好投。8回4連打で1点を許し完封こそならなかったが、1失点無四球完投勝利。広島ロマノは打順二巡目になるとどうしても突然崩れてしまう。
 終われる中日もまた止まるわけに行かず。4回に勝ち越されるも直後に森野が同点弾。さらに4長短打を浴びせてこの回一挙4点。8投手を送る継投でこのリードを守りきり、横浜を下した。横浜は一時逆転したものの、三浦が5回6失点と誤算。ここに来て打ち込まれているのが目に付く。
 4回まで激しい点の取り合い、5回以降は一転して0行進。初回にお互い2点を取り合い、3回巨人が5連打で4得点。4回にも1点追加したが、パウエルがその裏決壊。エラーなどでチャンスを掴んだヤクルトが打者12人の猛攻で一挙大量7点。ここから藤井が4イニング、高津と計5回をノーヒットに抑えた。パウエルは11安打を浴び10敗目。

news:オリックス中村監督辞意を表明
 後任には梨田氏や、元巨人のダンカンの名も。

2006年9月28日(木) ウッズ量産体勢

阪神6-0広島
中日9-8横浜
ヤクルト6-0巨人

 やはり勢いの差は歴然と言うべきか。阪神が完勝で8連勝を飾り、いよいよ正念場の直接対決へ。初回に金本の2ランで先制すると杉山が広島打線を零封。中盤に捉まりかけたが、しのいで終盤は継投。静かになっていた打線が7回に4点を追加し勝負を決定付けた。4投手の完封リレーで、杉山は4勝目。広島は中盤の好機を活かせなかった。
 中日は逆に辛くも…という感じなのだが、それでも落としていないのはさすがか。5点リードで楽勝ムードが一変、佐藤充が捉まり継投でもしのげず、一挙7失点で逆転。非常に嫌な展開となったが、8回四球と内野安打などで土壇場で逆転。危ういゲームを拾った。ウッズが2ホーマー6打点で、ついに李を抜いてホームラン単独トップに。
 序盤から攻め立てたヤクルトが完勝。初回から岩村の3ランで先行し、3回ラミレスの2ラン、4回青木のタイムリーと上原をKO。5回以降はノーヒットと沈黙したが、先発石井一が7回10奪三振と快調。木田・花田とつないで、5安打の完封リレーを見せた。石井一は10勝到達。巨人は投打とも冴えなく完敗。

2006年9月29日(金) 戦力外・去就報道も続々

楽天4-0ソフトバンク
阪神4-0中日
横浜4-2ヤクルト

 一場が力のある投球で3安打完封、久々の勝利。開幕当初の好調さを取り戻す出来の良さで6回以降はパーフェクト。この投球をシーズン通してできれば。打線は2回に幸運な2点を取り、7回さらに2点を追加。一方のソフトバンクは拙攻・拙守で2年ぶりの6連敗でシーズン終了。覇気も意地も感じられない寒い内容だった。

 さあ正念場の首位攻防。負けられない阪神がしのいでしのいで、完封リレーで6年ぶりの9連勝を飾った。2回に挙げた1点を下柳が守り、7回からは継投。7回今岡が貴重な代打タイムリーを放ち、3点を追加して勝負を決定付けた。これで中日との差は2。中日は川上を立てるも完封負け。ミスも出るなど、どうも呑まれたような印象。
 先制ホームランの田中浩が決勝点のきっかけとなるエラー。4回このミスを足がかりに横浜が2点を勝ち越し。6回村田のソロで追加点を挙げ、投げては土肥が2失点で3勝目を挙げた。ヤクルトは終盤、9回にもチャンスをつくったがあと一歩及ばず。ガトームソンは10敗目。

2006年9月30日(土) ついに…

中日7-1阪神
横浜3-1ヤクルト
広島5-3巨人

 阪神の猛追連勝がついに止まり、中日が優勝へ大きく前進。前回完璧に抑えられた山本昌から初回に幸先良く先制したが、2回以降は0行進。5回中日が福原を捉えて逆転すると、7回にも3点を追加。さらに久保田からも2点を奪い、大差をつけて完勝した。8回1失点の山本昌は史上四人目の四十代での二桁勝利。中日のマジックは7に。
 1回表にヤクルトが先制してからは、ひたすらホームの遠い展開。ゴンザレスの前に11三振を喫した横浜だったが、7回ようやく捉えて押し出しや暴投で逆転。ここからは継投でヤクルトを封じた。先発門倉は9勝目。ヤクルトは6,8回に先頭を出して併殺がもったいなかったか。
 巨人の勝ちパターン継投が失敗。内海が7回10奪三振2失点で1点差、しかし豊田が井生にタイムリーを打たれ同点、さらに9回高橋尚が廣瀬に打たれ終盤に逆転された。広島は2ヶ月ぶり登板のダグラス以下4投手のリリーフで1安打に封じたのが効果的。ベイルの勝利は一年二ヶ月ぶり。

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