走り書記

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2007年4月1日(日) 一発の脅威まざまざ

日本ハム6-3西武
ソフトバンク8-4ロッテ
楽天10-1オリックス
中日5-1ヤクルト
阪神4-2広島
巨人10-1横浜

 ジョンソン離脱で西武先発は大沼。緊急で廻ってきたチャンスだったが、5回4失点ではアピールできなかった。一方実に6年ぶりの先発建山は6回まで零封。しかしスイッチした武田久が悪く、一挙3失点で一転接戦に。森本の同点阻止の本塁封殺、直後の稲葉のタイムリーは展開上非常に大きかった。
 初回の攻防に明暗。清水が小久保の先制3ランを食らった直後、ロッテも無死満塁のチャンスを掴んだが、併殺の間の1点のみ。清水は3回に一気に崩れて7失点KO。結局前日と似たような展開となってしまった。ロッテも反撃したが、松中にも一発が出たソフトバンクが連勝。ズレータに打たれた藤岡はプロ入り初被弾。
 楽天が史上3度目の1イニング2本の満塁弾で劇勝。フェルナンデス、山崎のアーチで一挙8点で勝負を決めた。先発青山はまた好投を見せて8回1失点で連勝。7,8回にも加点した楽天が二桁得点で連敗ストップ。オリックスは失点が大きすぎて淡白な展開になってしまった。最後に投げたカーターがまた失点しているのが大きな不安点。

 連勝中の中日が初回瞬く間に先制。その後連続内野ゴロの感に得点して3点。勢いの差が完全に出た初回の攻防で中日があっさり優勢に立った。その後は先発中田が好投。2回以降はやや落ち着いた展開から、中日が森野・福留のソロで加点。最後まで優位に進めた中日が開幕3連勝。3タテ食らったヤクルトは、青木が一人気を吐くも中軸が沈黙。
 阪神先発はルーキー小島。4回まで1安打に抑える好投。打線は初回にシーツが先制打を放ち、3回には打線がつながって3点追加。小島は5回に捉まりかけて2点を失ったが、ここからは阪神得意の継投策で逃げ切り勝ち。最後は藤川が三者三振で締めた。広島は大竹が踏ん張れず、5回以外に見せ場がなかった。
 横浜先発は工藤だったが、いきなり谷に先制弾を浴び、その後もピンチの連続。4回途中10安打7失点で完全に攻略KOされた。特に谷に攻め手なし。前半の大量点で試合は一方的な巨人ペース。横浜はチャンスはあるも決め手なく、吉武から鈴木尚のソロで1点返したのみ。二桁得点で巨人が圧勝。

2007年4月3日(火) 平日のデーゲーム

楽天7-2日本ハム
西武3-2ソフトバンク
ロッテ3-1オリックス
巨人7-2中日
阪神4-3ヤクルト
横浜3-2広島

 楽天が追いすがる日本ハムを振り切って連勝。常に1点差の展開だったが、7回満塁から山ア武が三塁打。続く牧田もタイムリーで4点を追加し、勝負を決した。有銘から細かくつないだ投手リレーも成功。日本ハムは武田久が調子いまいちで、今回は押本が打ち込まれ、打線だけでなくリリーフにも不安浮上。
 吐く息が白いナイター。初回ソフトバンクが絶好のチャンスを潰した直後、西武がリーファーのタイムリーであっさり先制。その後は涌井と新垣の投げあいで推移したが、均衡破ったのはまたも西武。6回に2点を追加し優位に立った。8回に小久保の2ランで1点差となったが、9回小野寺が今回はあっさり抑えて西武が逃げ切り勝ち。ソフトバンクは初回の拙攻が最後まで響いた形に。
 最初から最後までロッテペース。小林宏が途中足を痛めるアクシデントも7回を2安打零封の快投。前半の3点でもう充分という内容で、開幕から16イニング連続無失点。8回薮田が1点を失ったが、最後は小林雅がきっちり締めてロッテが快勝。オリックスは5安打と打線沈黙で完敗。

 森野の2ランで先制し、またも中日ペースかと思われたが。3回小笠原の2ランで巨人が追いつくと、ここから山本昌を攻略。二岡のソロで勝ち越し、5回には集中打でKO。この回4連打で4点を追加し、一気に差を広げた。先制を許したものの姜は7回を5安打の好投。巨人が投打に圧倒して快勝。
 4回まではジャン、石川の投手戦。一転して5回に大きく試合が動いた。二死満塁のチャンスで阪神は、金本が勝利を大きく引き寄せる満塁弾。記録はヒットだがその前の宮出の守備はやや拙かった。その裏ヤクルトもジャンを捉えて3点を返すが、そこからもう一歩が届かずじまい。結局阪神が逃げ切り勝ち。ヤクルトは開幕4連敗。
 序盤ゲームが動いたが、4回から8回まで投手戦が展開。特に寺原の好投が光った。嶋にソロを浴びたが、8回を4安打1失点の好投。9回締めにかかったクルーンが連打で1点を返される誤算があったが、序盤のリードを守りきった横浜が逃げ切り勝ちを収めた。広島は序盤に佐々岡が踏ん張りきれず。

・ヤクルト・ゴンザレスが肘の手術、今季絶望か
 開幕連敗の中、追い打ちをかけるような痛いニュース。ただでさえ故障者が多い中、さらに主力投手がいなくなってしまった。これは厳しいとしか言いようがない。

2007年4月4日(水) 苦しむ昨年王者

楽天4x-3日本ハム
ソフトバンク3-0西武
ロッテ4-3オリックス
中日6-3巨人
広島3-2横浜

 3点リードで9回、マイケル投入。完全な勝ちパターンのはずが舞台暗転。フェルナンデスにソロを浴びると、さらにそこからピンチを招き、鉄平に同点タイムリーを浴びてセーブ失敗。12回までもつれたゲームは、最後礒部が三塁線を破って見事サヨナラ勝ち。土壇場からひっくり返した楽天は3連勝。日本ハムはあまりに手痛い敗戦。
 序盤グラマンは球に力があって3回5奪三振。しかし4回に多村の幸運な三塁打からソフトバンクが先制すると、5回には中軸の連続タイムリーで2点追加。ちょっとグラマンは中盤にばてたか。杉内のほうが序盤はふらついていたが、立ち直って3回以降は2安打、7回を0に抑え、これで開幕から16イニング無失点。ソフトバンクが完封リレー。
 平野佳、小野の投げあいで6回まで両軍無得点。特にロッテはそこまで1安打だったが、7回早川の2ベースの後、ズレータが均衡破る2ラン。続く8回にも早川が2点三塁打を放ち、新戦力で4点を挙げた。一方3安打に抑えられていたオリックスは9回にローズが2ラン、替わった小林雅から北川がソロで1点差としたが、あと一歩届かず。

 中日が先手を取るも二岡の3ランで巨人が逆転。ここまでは前夜と似たような展開となったが、巨人リリーフがリードを守れなかった。中日は6回ウッズに待望の同点2ランが飛び出し、9回豊田を攻めて森野が3戦連発の勝ち越し3ラン。巨人は6回以降のチャンスを活かせなかったことも響いた。
 お互い2回と6回に得点したが、6回に2点を挙げた広島が競り勝って連敗ストップ。嶋が3安打1ホーマー、いずれも同点となる2打点の活躍。さらなるチャンスに前田智が代打勝ち越しタイムリー。残る3イニングを4投手の細かいリレーで逃げ切り。横浜はいずれも先手を取りながら、直後をしのげず逆転負け。

・西武の裏金問題、さらに状況進展
 新たに複数の選手に対する供与、周辺関係者への供与や契約金上乗せが調査委員の中間報告で明らかに。この関係者への供与や契約金上乗せも西武だけの問題とは考えにくいのですが…。やはり浮かび上がるのは「与えるから求める・求めるから与える」という癒着の構図。「叩けば埃だらけ」と言われ続けてきた問題、どこまで徹底してメスを入れられるか。

2007年4月5日(木) T・ウッズデイ

日本ハム3-1楽天
西武8-3ソフトバンク
オリックス3-2ロッテ
中日5-3巨人
ヤクルト4-1阪神
横浜3-2広島

 金村と田中の先発で1-1のロースコア。田中は毎回走者を背負う苦しい投球だったが、日本ハムも攻めきれず。終盤まで均衡して8回、セギノールが3戦連続の勝ち越しソロ。さらに9回金子誠がソロで加点し、日本ハムが連敗ストップ。金村は初回あっという間に失点もその後を抑えて完投勝利。二番手松崎がデビュー以来10連敗のリーグタイ記録。
 今回は良さそうに見えたガトームソンだったが、点を貰った直後に8,9番に連続被弾。4回にも3連打を浴びて4失点。これで西武が優位に試合を進めた。松永は緩急をうまく使って7回2失点。ソフトバンクは8回多村の代打タイムリーで1点差とするが、その裏リーファーの満塁弾が飛び出して勝負あり。
 こちらも終盤まで1-1の接戦。セラフィニに1点に抑えられていたロッテは8回、二番手岸田から青野が勝ち越しソロ。しかしその裏、薮田からラロッカが2ランを放ち、オリックスが逆転勝利。最後はカーターが、今回はきちっと抑えた。ロッテは3,5回の満塁機など、再三再四のチャンスをことごとく潰したのが結果的に響いた。

 ウッズ一人の大暴れで中日が逆転勝ち。2回に同点ソロ、2点を勝ち越された直後の6回に同点2ラン、そして8回決勝となる2ランと、3ホーマーで全得点を叩き出す大爆発。逆に言えば巨人バッテリーに策がなさすぎた。巨人は12安打で3点といまひとつつながらず。まさにウッズ一人のゲーム。
 再三走者を出してもなかなか点にならず、苦しい展開だったヤクルト。追いつかれて終盤に入ったが、8回ラミレスの勝ち越しソロから打線がつながってこの回3点。開幕連敗を4で止め、ようやく今季初勝利を飾った。飯原がプロ初ホームラン。阪神もチャンスを潰すことが多く、金本のソロ1点のみ。ボーグルソンは四球が多すぎか。
 広島が7回まで毎回安打で2点。黒田が6回まで2安打投球でこのまま逃げ切るかと思われたが、7回古木が同点2ラン。さらに9回、鈴木尚が決勝のソロを放ち、二発のホームランで横浜が逆転勝ち。チャンスはほとんどなかったが、一発で勝負をひっくり返した。広島は結局8回までの毎回走者をほとんど活かせなかったのが響いた。

2007年4月6日(金) 打撃不振者が目立つセ・リーグ

西武5-2オリックス
中日6-3横浜
巨人6-1阪神
ヤクルト2-0広島

 この試合は西武先発岸の投球に尽きる。ラロッカのソロで先制されたものの、8回までわずか3安打無四球の快投。川越に抑えられていた打線も、7回にGG佐藤が逆転の2ラン。さらに連打を浴びせて替わった加藤大ともども攻め立て一挙5点で援護。岸は完投目前で捉まりかけて小野寺のリリーフを仰いだが、好投でプロ初勝利。

 初回いきなり中日が3点を先制も、朝倉がどうもピリッとせず4回途中降板。しかし三番手グラセスキーがいやな流れを断ち切った。2回以降立ち直りを見せていた三浦から、6回井端が3ランを放って加点。こうなればもう中日ペースで、最後は岩瀬が球団最多の通算117セーブで締め。横浜は三浦が立て続けに立ち上がり悪かったのが気がかり。
 東京ドーム連勝中だった下柳だったが、立ち上がりから非常に不安定。初回こそしのぐも2回に3点を失い、4回には李に3ランを浴びて6失点KO。これは阪神にとってあまりに誤算だった。逆に内海は走者を出すも要所をしのいで、1失点完投勝利。阪神は5回の3連打以降はすっかり静かに。それにしても谷の好調が目立つ。
 今のヤクルト打線の鍵を握るのは青木。4回チーム初ヒットから先制のホームを踏み、6回にはソロの一発。前回二巡目に捉まったグライシンガーも今回はうまく散らして7回無失点の好投。リードを守りきってヤクルトが連勝。広島青木高は先制は若さを見せた感だが、6回2失点ならまずまず。ただ攻撃陣が木田から3安打するも併殺などで活かせず。

2007年4月7日(土) 楽天3位浮上!

日本ハム3-2ソフトバンク
西武4-1オリックス
楽天7-3ロッテ
横浜8-5中日
阪神4-3巨人
広島6-1ヤクルト

 初回いきなり4連打を食らって斉藤和が3点献上。この得点が最後まで効いた。斉藤はスピードがなく、どうも3年前の状態に近く先行き不安。2回以降は何とかしのいだが、ダルビッシュをソフトバンク打線が捉えられず。2点を返すもタイムリーはなく、ダルビッシュは14奪三振5安打で完投勝利。
 西武が3連勝で首位に浮上。西口がオリックス打線を封じ、ローズのソロ1点のみ。打線は小刻みに1点ずつ取り、最後までペースを相手に渡さなかった。西口の開幕3連勝は自身初。好調に滑り出したオリックス打線だが、ここにきてはっきり停滞気味。特に下位打線がなかなか形にならない。
 一場は4回途中2失点で降板。ロッテがリードしていたが、楽天打線が中盤に渡辺俊を攻略。6回に2点を挙げて逆転すると、7回鉄平が2ラン、8回には山ア武、ウィットの連弾と一発攻勢で突き放し。継投も二番手山村が3回1失点に抑え、松本、渡邉とつないでロッテを振り切った。ロッテ打線は青野は好調なのだが…。

 初回いきなり3点先制で中日優位かと思われたが、プロ初先発の佐藤亮が3回に捉まった。6連打を食らって5点を失いKO。前日先発の朝倉が四番手で投げたが、横浜がさらに3点を追加して勝負を決めた。中日はその裏に福留の一発などで2点を返したが、そのあとは横浜が4投手のリレーで逃げ切り。土肥は開幕連勝スタート。
 前回は非常に良かったが、今回は3回途中4失点KO。門倉が早くも不安定なところを見せてしまった。能見の出来もそれほど良くはなく巨人は1点差に追いすがったが、6回からは阪神得意の継投。巨人はチャンスはつくったがあと一歩届かず、阪神が1点差を守りきった。不振の濱中に替わって起用の林が1ホーマー3打点の活躍。
 ヤクルト先発は高卒ルーキーの増渕。新井に一発を浴びたが、7回を4安打に抑える見事な投球。上々のデビューを果たした。一方の大竹も5四球は与えたが2安打1失点の好投。ゲームは決め手のないまま延長いりしたが、11回に満塁から栗原が走者一掃打で勝ち越し。広島がこの回一挙5点を挙げて勝負を決めた。リグスの不振は依然深刻。

2007年4月8日(日) タイムかボークか

ソフトバンク7-4日本ハム
西武4-1オリックス
ロッテ7-5楽天
中日6-2横浜
巨人2-0阪神
ヤクルト15-5広島

 一時は和田を攻略して3点差を逆転した日本ハムだったが、グリンは最後までは粘りきれなかった。6回松中に同点ソロを浴びると、立て続けに柴原に勝ち越し2ラン。一発攻勢でソフトバンクが逆転勝利を飾った。和田は4回以降は無安打で13奪三振。なぜか2,3回だけおかしかった。
 勝負を分けたのはコリンズ監督が激昂し退場となった微妙な判定。オリックス1点リードの7回、福地の打席でデイビーにボークの判定で同点。福地がタイムをかけていたようにも見えたのだが…。ここから勝ち越した西武が終盤にひっくり返して4連勝。オリックスには悔しい敗戦だが、わずか1点ではやむをえない。
 2勝を挙げている青山だったが、今回は序盤に大崩れ。初回に青野に3ランを浴び、2回は制球を乱した上に守備の乱れもあってまた3失点で早々と降板。草野や山ア武の一発などでこのビハインドを1点差に詰め寄った楽天だったが、7回青野が再びソロを打ち込みとどめ。久保は4失点降板も自身の連敗を7でストップ。

 工藤の立ち上がりの悪さは年々顕著になっている印象が強い。それでも6回3失点に収めて何とかゲームをつくったが、二番手木塚が満塁のピンチをつくり、吉見が連続タイムリーを浴びて3失点。6点差に広げた中日が完全に押し切った。終盤横浜は1点ずつ返すも到底届かず。中田は4四球も9奪三振で2勝目。
 高橋尚、小嶋の両左腕の投手戦。立ち上がりのピンチをしのいだ高橋尚は快調な投球。一方の小嶋は4回に3安打を浴びて1点、6回小笠原にソロを打たれて2失点。しかし大崩れしなかった辺りなかなか。高橋は以降も散発に抑え続け、9奪三振で2年ぶりの完封勝利。阪神は金本が3安打も全体6安打でつながらず。
 注目のナックルボーラー・フェルナンデス登場。しかし緒戦の内容はあまりに極端だった。2回ラミレスの2ベースから大幅に崩れて一挙4失点。3,4,5回は抑えて1点差となったが、6回さらに大きく崩れて結局10失点。ビッグイニングをつくったヤクルトが15得点で圧勝。5点を返した広島だが、あまりに失点が大きすぎた。

2007年4月10日(火) ブラウン監督、怒る

オリックス4-2日本ハム
西武4-1楽天
ソフトバンク13-1ロッテ
阪神5-2中日
横浜7-4ヤクルト
広島5-4巨人

 しばらく得点力不足に喘いでいたオリックスだったが、初回ローズが先制2ラン。6回にローズが2本目を放つなど、久々にいい感じで得点を重ねた。そして平野佳が前半は毎回走者を負うも7回を零封。吉田とカーターが1点ずつ失って2点差となったが、逃げ切って連敗を止めた。逆に日本ハムは打線につながりなく連敗。
 涌井が全く危なげない投球で3連勝。序盤こそ4安打され1点を失ったが、三者三振の4回から8回まで走者を一人も許さぬ快投。味方が3,4回に挙げた4点で充分という投球だった。楽天は三番手のルーキー永井が3回5奪三振の好投を見せる収穫もあったが、5安打では反撃もならず完敗。
 清水は相性というにも酷すぎる状態。2回3点3回2点とあっさり失点を重ね、4回は自身のエラーと四球で一人相撲で1点献上。この回ソフトバンクは打者一巡の猛攻で一挙6点。早々と勝負を決した。3選手が3安打、ブキャナンに至っては4打席連続打点。新垣はすっぽ抜けが多い悪いパターンだったが、ワンサイドに萎えたかロッテが10残塁の拙攻。

 相性の悪い山本昌相手に2点を先行された阪神だったが、5回に5安打集中で逆転に成功。この回で山本昌をKOし、終盤はお得意の継投策。ワンチャンスで中日を破った。中日はウッズの一発などで先手を打ったが後が続かず。走者を出すも決め手に欠け、山本昌が踏ん張れなかった。
 正直悪い時の寺原が顔を出していたが、逆転された直後の5回に打線が強力援護。村田が再逆転の3ランを放つと、間髪入れずに吉村が2ランで加点。この回一挙5点を挙げた。寺原は飯原にソロを浴びて3点差となったが、継投で横浜が逃げ切り。ヤクルトは石川が3被弾7失点の大誤算。
 姜から5点を挙げた広島だったが、巨人が中盤から反撃に転じ1点差。大きな勝負どころとなったのは8回。一打同点の場面で判定を不服としてブラウン監督が抗議し、退場。その直後古城がセンター前にヒットを放ったが、森笠が走者を本塁封殺。ギリギリのところで踏み止まった広島が逃げ切った。

2007年4月12日(木) 一日サボり

昨夜は熱で臥せって更新できず…。

オリックス9-0日本ハム
楽天5-4西武
ロッテ6-1ソフトバンク
阪神3-1中日
ヤクルト4-2横浜
巨人3-1広島

 序盤から得点を重ねたオリックスが完勝。序盤に3点を先行し、4回にはスィーニーをKOして3点追加。そして投げては川越が走者を出すも要所を締める投球で零封。9回に一死満塁の場面があったがそこもしのいで2年ぶりの完封勝利をマークした。日本ハムは完敗で最下位に転落。
 田中3度目の登板は7回を4失点。非常に四球の多い試合で、両軍合わせて15四球。ゲームは楽天が4回の連続ホームラン、5回の3連続2ベースで同点にし、終盤8回に礒部が勝ち越し打。押して押してついに押し切った。田中に勝ち負けは付かなかったが、二番手松本が12年目に待望のプロ初勝利。
 3度目登板のガトームソンだが相変わらず制球が乱れたまま。早々と初回に2点を失い、3回には連続死球を与えて追加失点。一方の小野は小久保のソロ一発だけに抑えて7回1失点。9回にサブローの3ランでダメを押したロッテが連勝した。ソフトバンクは2戦続けてホームランのみの得点で打線がつながらず、またリリーフ陣が軒並み不調。

 ボーグルソンが投げて打っての大活躍。6回5四球と荒っぽいながらも中村紀の一発のみに抑え、そして2回には会心の2ランホームラン。序盤のこの得点を終盤はおなじみのリレーで守り、阪神が逃げ切り勝ちを収めた。ボーグルソンの一発直前にあった誤審、中日にとっては結果的にこれが大きな痛手となった。
 これまで代打ではあまり良くなかった真中が、今年は別人のように代打男に覚醒。7回に追いつかれた直後のチャンスに登場して勝ち越しのタイムリー2ベース。ヤクルトが横浜を振り切った。横浜はグライシンガーをやっと捉えて追いついたが、終盤持ちこたえられなかった。
 木佐貫3年ぶりの復活勝利。好調だった新井を3三振にしとめるなど6回を0に抑え、7回途中降板で自責1。リードは1点のみだったが、9回に小笠原の一発で追加点を挙げ、巨人が逃げ切った。広島青木高のほうはゲームをつくっているのだがどうにも援護に恵まれない。7回4安打2失点は充分以上なのだが。

・横浜、那須野投手に契約金5億3千万支払っていた
 一日遅れですが、西武から横浜に飛び火。契約金の上限というのはあくまで業界内の申し合わせではありますが、しかし5倍以上の額というのは仰天するほかない。何よりもこれが、一場投手への栄養費問題でオーナーが辞任した直後に行われたことというのが、問題の根の深さを示しているように思えます。
 これで打ち止めとはならないでしょうね…。

2007年4月13日(金) ロッテ復調、ソフトバンク失速

楽天2-0日本ハム
ロッテ12-1西武
オリックス7-4ソフトバンク
横浜6-4阪神(9回途中降雨コールド)
巨人4-2ヤクルト

 新外国人林恩宇登場。6回4四死球で走者は良く負ったものの、被安打2で得点を許さず。残る3イニングを楽天は非常に細かいリレーでしのぎ、6投手で完封勝利。8回は一人一殺がはまらず福盛投入となったが切り抜けた。10安打されながら2点にしのいだ金村(楽天も拙攻だったが)だったが、味方の援護が皆無。
 水曜に競り勝ってから急に打線が上向いたロッテ。岸を攻め立て4回途中で降板させると、二番手大沼も打ち込み12点の大勝。特に1号を含む3安打の9番早川が大いに目立った。初回失点の成瀬はその後も走者を出し続けたがあと一本を許さず7回1失点で今季初勝利。
 ロッテとは逆に水曜からリズムを崩したソフトバンク。江川のプロ初ホームランなど4打点の活躍でリードしたが、またもリリーフが崩れた。食らいついたオリックスは7回平野恵のタイムリーで追いつき、8回下山が会心の3ラン。3連敗のソフトバンクは、リリーフ陣崩壊もそうだが山崎の配球も悪すぎる。

 杉山を引っ張りすぎたというべきか、しかしそこまで4安打投球だったわけで、この判断は難しい。7回杉山を捉えた横浜が逆転。8回さらに3点を追加して追う阪神を突き放し、9回裏二死で降雨コールド。三浦は11安打され4失点だが自らタイムリーを放ち今季初勝利。阪神はJFKなしで依然勝てない。
 内海もいいが、打線のつながりもいい巨人。高橋由の先頭打者ホームランからさらに2点を追加し初回に3点先制。さらに5回にも追加点と展開がいい。内海は中盤から捉まりかけてやや危うい感もあったが、2失点に収めて開幕から3連勝。ヤクルトのほうは打線が分断されすぎて機能せず。

2007年4月14日(土) 止まらぬダルビッシュ

日本ハム6-1楽天
西武5-2ロッテ
ソフトバンク4-2オリックス
広島6-1中日
横浜6-0阪神
ヤクルト6-2巨人

 1失点完投でダルビッシュが昨年以来の連勝を12に伸ばした。前半こそ走者を負って先制を許したが、5回の三者三振で波に乗って以降は1安打のみ。打線は青山を捉えきれずにいたが、その5回に逆転に成功。さらに8回松本を打ち崩して4点追加で勝負あり。10試合無失点で初勝利を挙げた松本が今度は捉まった。
 非常に悪い小林雅が出てしまった。1点リードを守るべく9回登板も、四死球でピンチをつくって大島に代打逆転タイムリー。さらに失策も絡んでこの回一挙4失点。その裏の小野寺も3連打を浴びて満塁とされたが、3点差は遠かったか。土壇場で西武がひっくり返して、西口は開幕から4連勝。9三振1失点の渡辺俊報われず。
 投手戦というよりも残塁合戦で延長突入。両者ともあと一歩決め手がなかったが、10回満塁から金子が押し出し四球、さらに暴投で2失点。やっとの思いでソフトバンクは連敗ストップ。斉藤和は球速は戻ったが制球にまとまりがなかった。オリックスは北川の2併殺が痛かった。さらに負傷者続出。

 押して点が取れないときは得てしてこういうもの。中日のほうが押していたが、しのがれているうちに広島が先制。さらに7回強行併殺の直後に朝倉が2本の2ランを浴びて勝負が決した。8回に李炳圭が初ホームランもその1点のみ。大竹は不安定な内容ながらも0に抑えて初勝利。中日は序盤に拙攻が過ぎて3連敗。
 先発に勝ちが付かない完封リレー。3四球でピンチの連続だった川村を4回で下げ、ここから三橋・ホセロ・那須野とつないで横浜が0に抑えきった。味方もなかなか点を奪えなかったが、8回にようやく2点先制。さらに9回一挙4点を追加して今季初の連勝。阪神は3回の無死満塁を逃すなど中軸が機能せず、12残塁の拙攻。
 やはり門倉はこういう感じなのか。飯原に3ランを浴びてあっさり3点を献上し、5回満塁として降板。替わった野口が押し出し四球を与え、初登板の深町も終盤に2失点で最後までヤクルトペースが揺るがなかった。門倉は開幕3連敗でチームの連勝もストップ。藤井は四球が多めだったがうまくかわして1失点で2勝目。

2007年4月15日(日) 残酷な現実

日本ハム18-3楽天
ロッテ1-1西武
オリックス4-4ソフトバンク
中日7-1広島
阪神10-1横浜
巨人9-0ヤクルト

 楽天にとっては白昼の悪夢というべきか。先発松崎が早々にKOされ、二番手の一場がひたすら打たれ続けて5回14失点。日本ハムが6回まで毎回得点、23安打18点の大勝。勝ったのがグリンという点も楽天にはあまりに皮肉。一場の滅多打ちで影が薄くなったが、史上タイ記録のデビューから11連敗の松崎も相当に酷い。
 こちらは投手が踏ん張ってロースコアの引き分け。ここまで悪かった久保だが9回3安打に抑える好投。暴投で与えた1点が惜しかった。西武もロッテをサブローの一発のみに抑えた。ロッテは終盤チャンスがあったが決められず。前日悪かった小林雅も小野寺も踏ん張った。
 こちらも引き分けだが、ソフトバンクが勝ちを逃した一戦。3点リードで最終回、馬原投入でまさかの暗転。正直会心の当りではなかったがオリックスがヒットを連ね、エラーのあとにラロッカが起死回生の同点打。小久保が弾いた打球は勝利と同義だったか。この3連戦いずれもソフトバンク先行、オリックスが追いつくという展開となった。

 セの3試合はすべて一方的な展開に。まず中日はウッズが3安打2ホーマー6打点の大暴れで広島に快勝。初回の先制打、追いつかれた直後の2ランとタイミングも非常に効果的だった。中田は5四球を出しながらも1点に抑えて3連勝。広島はこの失点に対して4安打では打つ手なし。
 こちらは阪神が初回いきなり7点のビッグイニングで圧勝。鳥谷の先制パンチに始まって、3番から4連打と見事な速攻だった。この援護で、小嶋は5四球与えてもだいぶ余裕があった。阪神がJFK抜きで勝ったのは今季初。横浜工藤は1回も持たず、3連続で序盤KO。
 そして最後は巨人打線がルーキーを完全に叩きのめした。3回小笠原の先制打のあと、3本の2ランが飛び出して一挙7点。増渕は二巡目にガタガタに崩れてしまった。このリードを受けて高橋尚は連続完封勝利、開幕から25イニング連続無失点の快進撃。ヤクルトはそろそろガイエルを考え時か。

2007年4月17日(火) 春は名のみの…

西武5-0日本ハム
楽天5-4ソフトバンク
オリックス4-3ロッテ
中日5-0阪神
広島3-1巨人

 日曜に大爆発した日本ハム打線も涌井の前に完全沈黙。一転してわずか3安打とチャンスもつくれず、投げては建山が初回いきなり満塁被弾。そのまま推移して西武が完勝した。涌井は開幕4連勝、西口とともにチームを力強く支えている。建山も完投して5安打に抑えたのだが、初回に踏ん張れなかった。
 プロ初先発のルーキー永井が投懐のチームを救った。3連続三振でスタートして、その後も相手を寄せ付けない快投。8回を3安打2失点は充分すぎる内容だった。対してソフトバンクは新垣が7四球4暴投と荒れ放題。チーム全体がミスだらけで、守備も乱れまくって無用の失点を重ねた。福盛を捉えて1点差としたが反撃もあまりに遅かった。
 背水のマウンドの清水、3点の援護を貰って何とか0にしのいでいたが、6回2本の2ランを浴びて逆転負け。10安打4失点と汚名返上には微妙な結果となった。セラフィニは四球絡みで3点失ったがその後は抑え、終盤はオリックスが継投で振り切り。カーターの抑えも落ち着いてきたか。

 山本昌が前回のリベンジ。阪神をわずか3安打に封じ、リーグ史上最年長の完封記録を更新。打線も前回捉え切れなかったジャンから速攻で2点を先制し、3回にウッズが3ランで加点。4回以降は1安打に抑えられたが、そのまますんなり快勝した。ウッズは当たりだしたら止まらなくなった。
 黒田が3安打に巨人を抑えて広島が接戦を制した。4回に姜を捉えた打線が2点を先制、後半押して押して1点だけとやや攻め切れなかったが、黒田が4回から8回まで一人の走者も許さなかった。巨人は9回相手のミスで1点を返したのみ。初回盗塁死で攻めが噛み合わなかったのが結果的に痛かった。

2007年4月18日(水) 新人連勝

日本ハム4-2西武
楽天6-2ソフトバンク
阪神9-1中日
巨人3-2広島

 2回の攻防がはっきりと明暗を分けた。日本ハムは二死満塁から金子の3ベース、森本のタイムリーで4点。すぐに反撃した西武だったが、犠牲フライの1点のみ。このリードを最後まで日本ハムが守りきる形に。スウィーニーは初勝利。9回西武は一死満塁としたが、併殺に阻まれ届かず。
 前日の永井に続いて、田中が待望のプロ初勝利。初回3連打で1点を失い、なおも無死満塁だったがここから3連続三振。これで波に乗り13三振を奪う快投で完投勝利。杉内も5回まで無安打投球だったが、6回逆転を許して完全に落胆。8回フェルナンデスの2ランで勝負あり。それにしてもソフトバンク、先週の北九州以降覇気が感じられないが。

 今度は初回に勝負が決してしまった。阪神がいきなり打者12人の猛攻で一挙6点。4回には金本に3ランも飛び出した。下柳は5四球を与えるなど決して良くはなかったが、このリードで悠々と投げられた。中日は長峰が1回持たずにKOでいきなり躓き、以降は打線もつながらなかった。
 1点を争う接戦は巨人が競り勝った。前田智のソロで追いつかれた直後、3ベースの代打脇谷をホリンズがタイムリーで還して勝ち越し。そのあとに投げた林、豊田が6者連続三振の快投リリーフ。先発金刃も7回2失点で2勝目。青木高はまた決して悪くないながらも勝ちにつながらなかった。

2007年4月19日(木) ホークスは川アで持っていた?

西武6-2日本ハム
楽天3-1ソフトバンク
ロッテ5-1オリックス
中日9-7阪神
横浜14-1ヤクルト
巨人8-1広島

 岸、金村いずれも3回までに5安打されたが、西武が3点に対して日本ハムは1点。両投手とも中盤立ち直って、この2点差が重く日本ハムにのしかかることになる。7回に1点差と迫るが、8回金村が4安打を浴びて決定的な3点を失った。西武は8,9番で4打点と下位で得点した。日本ハムの2点はいずれも犠飛、もう一つつながらず。
 この3連戦楽天投手の出来がいずれも良く、アクシデントで降板した牧野に替わった朝井も7三振を奪う快投。逆にソフトバンク打線があまりに元気がない。水田はボールにムラがあり、初回に3失点。これを楽天が最後まで守りきった。ソフトバンクは3試合で36三振。川ア離脱から1勝6敗1分けと目に見えて失速し借金1に。
 スライドで挑んだ両先発の明暗がはっきり分かれた。川越は序盤から不安定で8安打されて5回途中降板。小林宏は序盤の走者をいずれも併殺で切り、粘りの投球で1点に抑えた。ズレータが3安打2ホーマーの固め打ち。打線の上がってきたロッテが単独2位に浮上。

 大波乱の打撃戦。川上が序盤から阪神打線に捉まり、さらに5回負傷降板。4点を追加した阪神が一時6点差をつけた。が、その裏ボーグルソンが突然の豹変。3四球に3安打を浴びて降板、立浪が2点タイムリーで中日が一挙5点。7回には久保田が捉まり、思わぬ逆転劇となった。ボーグルソンは2ベースを放っていたが…。
 横浜が大勝したが、二人の退場という荒れた空気のゲームに。きっかけとなったと思われる盗塁だが、いわゆる「暗黙のルール」ってアメリカの話では? それにしても石井一の立ち上がりが悪すぎた。初回に相川の満塁弾など横浜が一挙6点先制、2回にも3点追加で勝負は九分決した。加藤の先発勝利は2年ぶり。
 長谷川のこういうところがいまいち信の置けないところ。4回巨人がいきなり4連打を含む6安打の猛攻で4点。5回にも替わったマルテを攻めて3点を追加しワンサイドになった。木佐貫は6回1失点で2勝目。当たっている巨人打線、目立たないが7番で好調の木村拓の存在が大きい。

2007年4月20日(金) 長いクライマックス

ソフトバンク4-2日本ハム
ロッテ4-2楽天
ヤクルト1-0中日
阪神5x-4巨人
広島7-1横浜

 ついに昨年来のダルビッシュの連勝がストップ。止めたのは連敗中のソフトバンクだった。立ち上がりダルビッシュが制球に苦しみ、捕逸で失点したあと小久保が3ランで一挙4点。このリードをソフトバンクが苦しみながらも何とか守りきった。2回以降はわずか2安打に抑えただけに、ダルビッシュは悔やまれる乱調だった。
 連勝中の楽天は林恩宇がなかなかの好投。小野との投手戦が続き、7回山崎が同点ソロ。楽天にいい流れになりかけたが、その直後守備が乱れてしまった。ショートのエラーに続いて西岡のバント処理も誤り、ここで青野が勝負を決する3ラン。ミスで連勝を止めてしまった。青野は非常にいいところで打っている印象が強い。

 グライシンガーと朝倉の投手戦。決め手になったのは守備のミスだった。6回ウッズのエラーでガイエルが二塁に進み、ラミレスのヒットを福留が逸らして生還。これが両軍唯一の得点。グライシンガーは無四球4安打の快投で完封勝利。中日としては少ない走者でも3度先頭が出塁したが、活かせなかった。
 本日一番の大熱戦。巨人1点リードで内海が6回まで無安打に抑えていたが、7回阪神がワンチャンスで追いつき延長へ。最終12回、ミスも絡んで巨人が一挙3点。勝負あったかと思われたその裏、しかし豊田が大乱調。4連打で追いついた阪神はなおも満塁として、代打狩野がプロ初ヒットのサヨナラタイムリー。あまりにも劇的な勝利を手にした。
 大竹はついに覚醒したか。落ち着いた投球で連打を許さず好投。三浦も序盤は0に抑えたが、4回2ホーマーを浴びるなど5回4失点。広島はなおも攻撃の手を緩めず、小刻みに加点してリードを拡大。大竹は9回に3連打で1点を失い完封は逃したが、チーム初の完投勝利。横浜投手陣は9四死球で二度の押し出しと余計な走者を出しすぎた。

2007年4月21日(土) バント処理を誤ると…

ソフトバンク11-2日本ハム
オリックス7-1西武
ロッテ5-3楽天
中日16-7ヤクルト
巨人5-2阪神
横浜3x-2広島

 ソフトバンク打線がいきなり活性化。日本ハムが常に追いつく展開を見せたが、7回本多のタイムリーで勝ち越すとそこから多村・松中・アダムと3ホームランで一挙7点。9回にも2点を追加し大勝した。今季初登板の佐藤誠が勝ち投手に。日本ハムは6回スクイズを完璧にはずされ、リリーフ陣が炎上。残塁も多かった。
 今季好調だった西口が誤算。7四死球と制球に苦しみ4回持たずに6失点KO。デイビーは7回1失点。これだけの援護があるとそうそう打ち込まれる投手ではない。序盤の優位は揺るがず、そのままオリックスが快勝。西武は4回以降わずか3安打で三塁も踏めなかった。
 前日に続いて守備の乱れで楽天が逆転負け。3点先制した直後、フェルナンデスのエラーでピンチが広がり青山が粘れず1点差に。そして同点になった後の7回、またフェルナンデスがバント処理を誤り、そこからロッテが2点勝ち越し。やはり楽天のアキレス腱はここか。5回途中降板の成瀬に替わった小宮山が3年ぶりの勝利投手に。

 中日打線大爆発。序盤から得点を重ね3回までに6点。若手投手をヤクルトが捉えてジリジリ追い上げ、6回には1点差となったが、7回四球を挟んで7連打9安打の猛攻。一挙8点が入って再び大差をつけた。ヤクルトはいい感じで追い上げてあと一歩だったのだが、あまりにも投手が打たれすぎた。
 前夜殊勲の狩野が早速スタメンマスクで3安打1ホーマー。ホリンズの3ランで巨人がリードも、阪神が6回に1点差とした。しかし8回、相木が満塁のピンチをつくり、高橋由が2点タイムリー。最後は林が抑えて巨人が今度はリードを守りきった。久保が3年ぶりの先発勝利。阪神は会田の内野安打が余計だった。
 今季非常に安定していた永川だったが、今回は大誤算。6回広島が四球から追いつき、9回倉のソロで待望の勝ち越し。しかし横浜が土壇場でチャンスを掴み、代打種田が殊勲の逆転サヨナラタイムリー。ただ最後にひっくり返したとはいえ横浜、この日もホセロが3連続四球など3投手が合計7四死球はちょっと多い。

2007年4月22日(日) 抑え受難の連鎖

ソフトバンク4-0日本ハム
西武5x-4オリックス
ヤクルト10-6中日
巨人10-3阪神
横浜4x-3広島

 豹変したグリンにベンチも打つ手なし? 出来は凄く良かったのだが、5回突然リズムを崩して満塁とし、ここで松中が会心の一発。グリンは6回自ら降板。結局この4点でソフトバンクが3連敗の後3連勝とした。中二日先発の水田だが、前回より球威もあって制球も安定。3年ぶりの勝利投手となった。日本ハムは逆に4連敗。
 逃げるオリックスに追う西武という展開で終盤。追いつかれた8回にオリックスが大西の2本目のタイムリーで1点追加。これで有利かと思ったが。8回から登板していたカーターが持たなかった。中島を二塁においてカブレラがライトスタンドへ逆転サヨナラ2ラン。両軍合計24残塁の決着は一発だった。

 ヤクルトが前夜の猛打のお返し。増渕が5回4失点で中日リードだったが、ラミレスの3ランで一気に同点。そして6回、二死無走者から怒涛の連打ショー。一挙6点を挙げて大きく勝ち越した。中日もその後森岡のプロ初など一発で追ったがいずれもソロ。前夜打ち込まれた遠藤が2年ぶりの勝ち星。ガイエルにも待望の一発。
 高橋尚の無失点ついに止まる。とはいえ失点は1のみ。小嶋を序盤で降板させた巨人打線が、5回二番手福原に集中打を浴びせて4点追加。これで大勢決した。高橋尚は8回まで投げて開幕4連勝。最後に投げた門倉が狩野に2ランを浴びたが、巨人が快勝。それにしてもこの3連戦で狩野は強烈な印象を残した。
 いきなり2発被弾でフェルナンデスはどうなることかと思ったが、2回以降はうまくかわした。同点で迎えた6回に栗原が勝ち越しのソロ。1点リードで9回に進んだが、永川がまさかの連続セーブ失敗。金城がライトに叩き込んで逆転サヨナラ2ラン。横浜が二日続けて劇的な勝利を収めた。リリーフ失敗が全体に目立つが、二日続けての永川は心配。

2007年4月24日(火) 噛み合わない日本ハム

ロッテ5-2日本ハム
楽天9-5オリックス
中日4x-3広島
阪神2x-1ヤクルト
横浜8-6巨人

 食らいついて、7回ようやく追いついた日本ハムだったが…。8回先発建山が連続死球で降板、替わった武田久にロッテが連続タイムリーを浴びせて3点勝ち越し。終盤ロッテが振り切って4連勝。逆に日本ハムは5連敗。この日も残塁が14を数え、深刻な決定力不足に悩んでいる。
 山ア武の打棒で楽天が大量点。初回礒部の犠飛後山アが3ラン。4回2点追加し、さらに5回にも山アが2ランを放つなど3点追加。この援護で永井は3失点も連勝。松本がプロ初勝利に続いて初セーブを挙げた。オリックスも5点を返したが、セラフィニが序盤に崩れて失点が大きすぎた。

 岩瀬が栗原に同点ソロを浴びセーブ失敗で延長突入。フルラウンドまでもつれたが、12回代打英智がサヨナラ打(記録は犠飛)。延長で投げた3投手が無安打に抑え、12回3者三振の浅尾がプロ初勝利。栗原の2発で食い下がった広島だったが、最後までは粘りきれず悪夢の3戦連続サヨナラ負け。
 ヤクルト1点リードの9回一死、シーツのフライをガイエルが落球。ここから満塁とすると、林が同点タイムリー、続く矢野がセンターに弾き返して逆転サヨナラ勝ち。阪神が土壇場でひっくり返した。雨が目に入ったというガイエルの落球が両チームに大きなポイントとなった。ジャンがアゴに打球直撃で降板。
 仙台のゲームはもつれにもつれる乱戦。ゲームは動きっぱなしだったが、最後まで横浜がリードを譲らなかった。土肥を4回で下げ、5投手を繰り出して5回以降1失点。クルーン不在の中、那須野がプロ初セーブを挙げた。巨人は一時1点差に迫ったが三番手西村が2失点。姜は昨年の制球の良さが全く感じられない。

2007年4月25日(水) 止まらぬ日本ハム、前進ロッテ

ロッテ3-1日本ハム
ソフトバンク9-3西武
オリックス7-3楽天
中日5-1広島
阪神7-2ヤクルト
巨人12-1横浜

 日本ハムの連敗が止まらない。すぐさま追いついたまでは良かったが、その直後守備のミスも重なって2失点。これが大きな致命傷となってしまった。ロッテはワンチャンスを活かし、久保が1失点で2勝目、5連勝で単独首位に浮上。日本ハムの連敗は6。若い陽が2安打など光明もあるのだが…。
 4連勝中の涌井が5回に豹変。下位に3連打を許し同点とされると、次の打球直撃が影響したかさらに3連打。一気に6安打を浴びてKOとなった。これで勢いづいたソフトバンクは終盤さらに得点を重ねて突き放し、借金1から4連勝。杉内はGG佐藤に浴びた2ランのみにしのいで3勝目。
 死球を巡って終盤乱闘騒ぎ。ゲームは田中が中盤に捉まって5失点。楽天も山崎武の一発などで3点を返したが、オリックスが7回ラロッカのソロなどで2点を加えて勝負を決定付けた。オリックスの16安打に対して楽天6安打。山アはホームランリーグ単独トップ。

 何で青木高の時は点が入らないんでしょう? 中日が中盤に一発攻勢。4回福留ソロ、5回中村紀ソロ、そして6回福留の2ランで突き放して快勝した。4年ぶり先発の久本は1点失ったところで降板したが、二番手以降の4投手が1安打に抑える快投。広島は3安打1点ではどうにもならず4連敗。
 また石井一の立ち上がりを狙われた。阪神が初回に今岡、林の連打で2点先制し、2回にも追加点。ゲームはその後しばらく膠着したが、6回に阪神が一気に突き放して大勢決した。下柳は1失点の好投で2勝目。ヤクルトは畠山に一発が出たものの後が続かず。9回ようやく1点返すも時すでに遅し。
 巨人が非常に効果的な得点を重ねて圧勝。初回早々に先制した後小笠原の一発などで4点。3回にはホリンズの3ランなどで4点、そして6回にも李の一発を含む4点で計12点。このリードで金刃は悠々の投球。内川のソロのみに抑え、開幕から3連勝。横浜は加藤が序盤に崩れて勝負にならなかった。

2007年4月26日(木) 日本ハム、広島連敗ストップ

日本ハム1-0ロッテ
ソフトバンク3x-2西武
オリックス3-3楽天
広島3-0中日
阪神3-1ヤクルト
巨人5-3横浜

 チームの連敗を止めたのはやはりダルビッシュ。援護は初回内野ゴロの間の1点のみで2回以降は1安打のみだったが、ロッテをわずか2安打に抑えて今季初完封。3回のピンチもすべてゴロに仕留めるなど落ち着いた投球振りだった。清水は援護なく開幕4連敗。ただここまでとは比べ物にならない投球内容だった。
 スミ1に抑えて岸が快投、7回西武が逆転するいい展開だったが…。8回3安打で追加点を取れなかった直後、代打のアダムが初球を同点弾。そして9回ソフトバンクは一死満塁のチャンスをつくり、ブキャナンの打球はホーム前で高く弾むゴロ。ホーム間に合わずソフトバンクがサヨナラで5連勝とした。打ち取った打球だったが、一死で走者三塁の時点で勝負あったか。それにしても相変わらず新垣の暴投が多い。
 セーブ失敗の連鎖反応はまだ続く? 楽天が1点リードを保ったまま9回、当然福盛の出番だったがセーブ失敗。オリックスがチャンスを掴み大引が同点タイムリー。延長突入後は両者とも決め手に欠け、結局引き分けに終わった。楽天は終盤に突き放せなかったのがもったいなかったか。

 今季の大竹は本当に落ち着いている。4四球を与えるなど走者は出すものの、序盤は併殺で切り抜けるなど7回途中まで無失点。初回の1点だけだった打線も8回に4連打で2点を追加し、ようやく連敗を4で止めた。失敗が続いた永川も今回はきっちり締めて、リリーフ3投手がパーフェクト投球。中日は前半チャンスを活かせなかった。
 ボーグルソンはまた2打席出塁ですか。投球のほうは立ち上がりからピンチの連続。8安打4四球とかなり苦しい内容だったが、ヤクルトのほうが拙攻の連続。5回の内野ゴロの1点しか奪えず14残塁。序盤に効率良く得点した阪神が逃げ切り勝ちを収めた。阪神は3連勝で3位に浮上。
 逆転に成功した横浜が逃げ切りを図ったが。初回の小笠原の2ランのみだった巨人が8回に再逆転。二番手那須野に4連打を浴びせて一気にひっくり返し、9回は豊田が三者凡退にしとめた。会田がプロ初勝利で、プロ野球史上初の親子で一軍勝利を記録。横浜は三浦が2失点に収めたが、那須野の投球があまりに誤算だった。

2007年4月28日(土) 黄金の連戦突入

日本ハム10-2楽天
西武7-2ロッテ
ソフトバンク3-1オリックス
横浜5-4中日
広島8-4阪神
ヤクルト6-4巨人

 連敗が止まったことで重荷が取れたか、日本ハム打線が久々に活発化。3点を先制し、1点差とされた直後に2点を追加。とどめは7回、田中幸が満塁の代打で2年ぶりの一発。大差で圧倒した。楽天は復帰の岩隈が先発も中盤粘れず。それ以上にちょっとエラーが多すぎて自滅してしまった。
 今季あまり隙を見せなかった小林宏が思わぬ乱調。中島が4安打、平尾が3安打と西武打線が攻略した。1点差となった直後にはGG佐藤が突き放す3ラン。西口は5回以外点を許さず5勝目をマーク。西武が単独首位に浮上。ロッテは小林宏が最大の誤算だが、1点差とするタイムリーの今江が三塁憤死も状況としては痛かった。
 デイビーと故障明けのガトームソンの出来が良く、試合は投手戦。5回田上のソロでソフトバンクが先生も、直後オリックスが後藤のタイムリーで同点。延長も見えてきた9回、三番手加藤から松中が勝ち越しの2ランを放ちソフトバンクが接戦を制して6連勝とした。ガトームソンは離脱前とは雲泥の投球内容で移籍後初勝利。

 苦しみながらも横浜が逃げ切り、寺原が開幕から3連勝。鈴木尚の勝ち越し弾の後、6回にはうまく攻め立てて3点を追加。クルーン不在の9回、ホセロが中村紀の2ベースで1点差とされるもリードを保って来日初セーブ。中日は今季初先発の佐藤充がいまひとつ。それ以上に6回ズルズルと点を取られたのが最後まで効いた。
 序盤から激しい点の取り合い。3回シーツの2ランで阪神が逆転し、一時試合は膠着しかけたが、杉山が踏ん張りきれなかった。5回天谷が逆転のプロ初ホームラン。さらに二死から広島が4連打を浴びせてこの回一挙5点。ピリッとしない長谷川をりりーふしたフェルナンデスが4イニングを抑えて来日初勝利。阪神は4回以降点を奪えず。
 先に点を貰った内海だったが思わぬ乱調。ヤクルトが初回に5安打を集中して早々に逆転、以降も毎回走者を出し小刻みに点を重ねた。巨人も一発攻勢などで追いすがったが最後まで届かず。ヤクルトは宮本、青木、城石が3安打。青木は再び4割台に。1番起用のガイエルもはまりつつあるか。

2007年4月29日(日) 連敗後には連勝

日本ハム7-1楽天
ロッテ9-4西武
ソフトバンク6-5オリックス
横浜7-4中日
広島5-1阪神
ヤクルト6-2巨人

 タイトルその1。日本ハム打線が青山を捉え、田中幸の2試合連発などで前半に6点。得点力不足に悩んでいたのが嘘のように圧倒した。先発八木は7回を1失点投球。圧勝した日本ハムが6連敗の後3連勝。楽天は6回3連打で満塁などのチャンスもあったが、結局は嶋のプロ初ホームランの1点のみ。完敗でこちらは3連敗。
 西武が序盤いい形で得点してギッセルは無安打投球。ところが中盤様相が一変した。4回に四球絡みで1点を返したロッテが5回に集中打。サブローの同点打のあと、ズレータ3ランベニー2ランで一挙6点。西武も反撃したが、9回とどめの2点で勝負あり。成瀬は4失点ともうひとつながら2勝目。西武はギッセルの大崩れが痛かった。
 タイトルその2。初回からめまぐるしい試合展開。ローズの2ランでオリックスが逆転も、ソフトバンクが松中の2ランで勝ち越し。両先発揮わず5回までもつれたが、6回小久保が勝ち越しのソロ。そこからの継投勝負は、今度はパタッと動きが止まった。そのまま押し切ったソフトバンクが3連敗の後7連勝で首位に浮上。

 相変わらず球数の多い川村は今回も4回で降板。この時点で同点だったが、5回横浜は満塁として内野ゴロで勝ち越し、さらに6回村田、佐伯の連続タイムリーで3点を追加。これをおなじみの早い継投で守りきって連勝、2位に浮上した。中日は中田が5四球で崩れ、打線も川村降板後は福留の一発の1安打のみ。
 タイトルその3。広島が速攻で初回いきなりの4連打。能見の立ち上がりを攻め立て、復帰の廣瀬が満塁弾で一挙5点先制。これが最後までものを言って、4連敗の後3連勝。佐々岡は毎回のようにピンチを背負うもしのいで無失点投球。逆に阪神は何度もチャンスがありながら9回に1点がやっとで12残塁の拙攻。
 ガイエルがまた落球、その後バットを折りながら2号ソロとなんだかよくわからない働き。巨人先発久保が中盤までその1点に抑えていたが、6回ラミレスが逆転の2ラン。さらに二番手真田から7回3点を追加して勝負を決した。投げては松井が6回2失点自責1の好投で今季初勝利。巨人打線は6安打ともうひとつだった。

2007年4月30日(月) 横浜躍進す

日本ハム11-8楽天
西武7-6ロッテ
ソフトバンク3-1オリックス
横浜2-1中日
広島7-4阪神
巨人9-3ヤクルト

 3年ぶりの先発金澤はまずまずだったが、試合は後半大荒れ。6回日本ハム一挙5点で勝負あったかと思いきや、リリーフ陣を打ち込んで楽天が6,7回に4点。そこから日本ハムがさらに突き放すも、マイケルが乱調で最後まで荒れ通しの展開。それでも大量点で押し切って、日本ハムが4連勝。楽天はまた守備の乱れが痛かった。
 注目された初先発の大嶺は投球のほとんどが速球という内容。2回に大きく崩れて5点を失ったが、3,4回を押さえたのは収穫か。逆転した西武だがグラマンがピリッとせず降板、その後も追いすがったロッテが8回にサブローのソロで同点に。しかしその直後にリーファーが勝ち越しのソロ、乱戦にけりをつけた。
 今季初先発の田之上がうまく散らして5安打1失点の好投。対するセラフィニも好投で5回時点で同点。ただセラフィニの方が持たなかった。6回二死からエラーで走者がたまり、山崎、大村連続タイムリーでソフトバンクが勝ち越し。リリーフ3人がピシャリと抑えてソフトバンクが8連勝とした。田之上は約1年ぶりの勝利。

 横浜が投手戦を制して中日をスィープ3タテ。ポンポンと序盤立て続けに得点するも、3回以降はヒットが出ない苦しい展開だったが、先発土肥から復帰のクルーンまでつなぐ細かい継投で僅少リードを守りきった。欲を言えば6回四球で満塁の場面で一本欲しかったところだが。中日は結局ウッズのソロのみで4連敗。
 新井の3ランの後が続かず1点差とされた広島だったが、6回前田智3ラン、倉ソロで一気に突き放し。追う阪神を振り切って3タテし4連勝を飾った。このカード3連戦、すべて広島が初回に3点以上得点。これでは阪神は苦しい。阪神も黒田から4点奪ったが、先発の不調で3連敗。
 セ・リーグ週末のカードはすべてホームが勝ってきたが、ここで巨人打線が復調。序盤から石川を叩き3回途中でKO。高橋由が先頭弾に続き6回にも一発を放ち、中盤にも得点した巨人が圧倒した。高橋尚は2失点で開幕から5連勝。最後に復帰の上原登板したが、こちらは2長打を浴びて1失点。

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