走り書記

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2008年11月1日(土) 得意の一発

日本シリーズ第1戦
西武2-1巨人 (西武1勝)

 上原、涌井、両投手とも素晴らしい投球。試合が動いたのは中盤。4回巨人はエラーによる初めての走者をラミレスがライト前にしぶとく弾き返して迎え入れ先制。しかし西武は直後の5回、先頭の後藤が同点のソロ。そして6回二死、今度は中島が右中間に運ぶ勝ち越しのソロ。いずれも外寄りの直球を叩いたものだった。涌井は5回以降揺るがず8回をわずか1安打に封じる快投。巨人を2安打に抑えこんだ西武が先勝。

2008年11月2日(日) 一撃返し

日本シリーズ第2戦
巨人3x-2西武 (巨人1勝 西武1勝)

 戦前から予想されていた西武の弱点「グラマンにつなぐまでの投手」の弱さがもろに出た印象。序盤ノーヒットだった西武は4回中島が2試合連発の2ランを放ち逆転。帆足は5四死球を出しながらも何とか1点にとどめたが、代打でスイッチした大沼から巨人は下位打線で同点に。そして9回、前日の先制打以降沈黙が続いていたラミレスが会心の一振り。一発で勝負を決するサヨナラアーチで巨人がタイに戻した。
 西武は3安打、中島が好調だけに中村の沈黙が重い。そして繰り返しになるが中継ぎに不安一杯。巨人はリリーフ陣が好調で接戦続きなら有利か。

2008年11月4日(火) 思わぬ一撃

日本シリーズ第3戦
巨人6-4西武 (巨人2勝 西武1勝)

 巨人が石井一の立ち上がりを攻めて主導権。初回鈴木尚が足で先制点をもぎ取ると、2回その鈴木が今度はまさかの3ラン。3回以降石井は立ち直るも、6回ラミレスがソロで5点リード。しかしその裏西武はようやく内海を捉え、ここまでノーヒットの中村に待望の3ランが出るなど1点差に。詰め寄られた巨人だが、8回小笠原のソロで再び2点差とし押し切った。
 改めて、西武リリーフが抑えきれないのが苦しい。勢いで押し切った面も強い若いチームだけに、次も負けてしまうと立て直せないまま終わってしまう可能性も。4戦目西武はなんとしても取りたい。巨人は主軸も伏兵も活躍して1勝差以上の優位の印象。

2008年11月5日(水) 復活の一撃

日本シリーズ第4戦
西武5-0巨人 (巨人2勝 西武2勝)

 なかなか当たりの出なかった4番中村が華麗なる復活弾。キングの復調で西武が五分に押し戻した。1点リードの4回に2試合連発の2ランを放つと、続く6回にも特大の2打席連続2ラン。主砲の4打点とともに、岸が快投を演じた。序盤から巨人を全く寄せ付けず、最後まで隙を見せない4安打10奪三振の完封勝利。巨人は打線の沈黙で完敗。
 西武がこれ以上ない快勝でシリーズの流れも押し戻したか。巨人はこうなると李の不振が気になるところ。先は読めなくなってきた。

2008年11月6日(木) 逆転激走

日本シリーズ第5戦
巨人7-3西武 (巨人3勝 西武2勝)

 近年では珍しい中4日同士での2週目先発。しかし上原のほうは切れがなく、西武は初回いきなり3連打で先制、追いつかれたあとも3連打で勝ち越し、上原は3回までで降板。ただ6回まで毎回安打しながら2点しか奪えなかったことが後になって痛手となった。6回までわずか2安打と快投を続けていた涌井だったが、7回巨人が一気の反撃。ラミレスが二塁を確保すると、これを契機に怒涛の5連打。3連続長打を浴びせて4点を奪い逆転。完全に押せ押せになり、9回にも2点追加した巨人が王手をかけた。
 西武は涌井でまさかの逆転負け、細川・中島が負傷退場とかなり苦しい立場となった。6回までは打線の勢いは押していただけにショックも大きい。一気に傾いた流れを取り戻せるか。

2008年11月8日(土) 快打・力投

日本シリーズ第6戦
西武4-1巨人 (西武3勝 巨人3勝)

 追い詰められた西武を救ったのは伏兵のバットと若手の力投。初回満塁の場面で平尾が走者一掃の先制2ベース。平尾は5回にも豪快なソロを放ち、勝負師ぶりを発揮して全打点を叩き出した。先発帆足は2回に3連打を浴び、4回ピンチを招いて降板。ここでなんと、水曜に完封したばかりの岸が中2日でリリーフ登板。岸は前回に続いて巨人打線を翻弄し、最後まで投げきってしまった。鮮やかな快投で西武が逆王手をかけ、勝負は最終戦に。
 巨人投手陣は慎重になりすぎた印象。点に絡んだのは初回だけだが、計7四球は多すぎた。

2008年11月9日(日) 逆転決着

日本シリーズ第7戦
西武3-2巨人 *4勝3敗で埼玉西武ライオンズが日本一に

 最終決戦、久々登板の西口を巨人は立ち上がりから攻め、初回暴投で先制、2回坂本のソロで加点。3回以降西武は石井一、涌井を投入する継投。流れは5回、ボカチカの代打ソロから徐々に西武に傾き始めた。7回のピンチを断ち切った越智だったが8回続投が裏目に。西武は死球出塁の片岡が足でかき回しノーヒットでついに同点、さらに続くチャンスに平尾が勝ち越しのタイムリーでついに逆転。そのリードをグラマンがきっちり守り、西武が見事に日本シリーズを制した。
 正直巨人優位と見ていたシリーズだったが、王手をかけられた状況から西武が見事に跳ね返した。MVPは鮮烈な快投を見せつけた岸。巨人はいい形で先手を取ったものの、西武の継投の前に3回以降一人の走者も出せず。実質完敗だった。

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Akiary v.0.51