江草 仁貴

リリーフ左腕、馬力型

左投左打
盈進高〜専大 阪神03自由枠〜11途中、西武11途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 阪神 55 0 3 1 0 9 58 1/3 55 3 54 29 1 3 18 2.78
09 阪神 62 0 4 5 0 11 63 50 3 65 40 2 5 19 2.71
10 阪神 21 0 1 0 0 2 19 1/3 22 1 15 13 0 1 11 5.12
11 西武 12 0 0 1 0 3 8 7 0 6 9 0 0 5 5.63
通算 9年 297 1 22 16 0 38 395 1/3 370 22 399 205 17 23 132 3.01

4度の50試合以上登板経験を持つリリーフ左腕。阪神時代は「JFKトリオ」を補佐するような形で活躍を見せた。
専大から自由枠で阪神入り。即戦力の期待もあったが、当初2年はほとんど二軍暮らしで実績を残せなかった。しかし3年目の05年は開幕一軍入り。しっかりとした投球を見せて一気に信頼を掴んだ。JFKを出すには早い場面やビハインドの場面など、目立たないが重要な場面の登板をこなした。
馬力のありそうなタイプで、スピードは普通でも球威を感じさせる。自信を持っているのはフォークボールで、奪三振も非常に多い。2〜3イニングと少し長めのリリーフを任せられるのも長所。
スタミナも充分ということで06年は先発チャレンジ。開幕ローテーション入りし、5月までに5勝をマークした。しかし徐々に内容が悪化し、6月下旬からは再びリリーフに。結局これ以上の勝ち星の上積みは出来ず、先発に戻ることもなかった。この結果を踏まえて07年からはリリーフに専念。前年とは大違いの安定感を見せ、欠かせない戦力となった。後半の力投が目覚しく、オールスター以降29試合に投げて4勝。通年の防御率も1点台に。08年は序盤好調で、開幕から5月末まで17試合連続無失点。6月以降失点が目立つようになり最終成績は落としてしまったが、出遅れたウィリアムスの代役もこなすなど存在感上昇。翌09年はウィリアムスの離脱からさらに出番が増え、チームではアッチソンに次ぐ、自己最多の62試合に登板。ただ四球が大幅に増え、見かけの防御率ほどには内容は良くなかった。また終盤は息切れしてしまい、最後の10試合で9失点。
ワンポイントもロングリリーフも可能な使い勝手のいい投手ではあるが、ちょっと完全には信用し切れないという印象も。そして10年は一気に不調。開幕からの6試合で3度失点し二軍落ち。その後も冴えない状態が続き、たびたび二軍落ちで登板数は21に激減。ほとんど存在感のないシーズンに終わった。
すっかり影が薄くなり、昨年二軍にいたところで西武に途中移籍。だがこれも復調のきっかけとはならなかった。6月に昇格し7試合ほどはいい投球をしていたが、5失点となった6月末から制球が乱れ、7月前半に二軍落ちすると以降再昇格なし。結局前年よりも登板数が減り、成績悪化の流れを止められず。
09年以降明らかに四球が多くなっており、急激に制球力が落ちた。昨年の8イニング9四球はいくらなんでも多すぎで、その内7個が最後の5試合に与えたもの。また被安打7の内4本が二塁打というのも印象が悪く、左打者に打たれたのも大きなマイナス。ここ2年、特に昨年の内容はかなり厳しいもので、今季も不調が続くようだと苦しくなる。何とかいい時の状態を取り戻したいところ。

江尻 慎太郎

サイド転向、リリーフ再生型

右投右打
仙台二高〜早大 日本ハム02自由枠〜10途中、横浜10途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 日本ハム - - - - - - - - - - - - - - -
09 日本ハム 45 0 2 1 0 12 45 40 5 39 25 2 3 16 3.20
10 日本ハム 2 0 0 0 0 0 1 1/3 6 0 0 0 0 0 4 27.00
横浜 54 0 1 2 0 13 53 1/3 57 4 33 16 6 1 25 4.22
11 横浜 65 0 2 2 0 22 56 2/3 47 6 38 11 3 2 13 2.07
通算 10年 299 3 27 19 1 51 408 447 43 255 124 20 17 196 4.32

07年リリーフで一本立ちを果たした右腕。自由枠入団もなかなか安定しなかったが、30歳となってから大きく飛躍。
二浪して早稲田に進んだ経緯から、ドラフト時には「小宮山二世」とも呼ばれた。スピード豊かな好投手で、長身から角度もある。また140km前後のスピードで迫るカット気味のスライダーはかなりの威力。球種も豊富で、力で押すというよりはバランス良く攻めるタイプ。ただ惜しむらくは、全体的に制球が上ずり気味。
自由枠で日本ハム入りし、即戦力期待も1年目はわずか2試合の登板。翌年もほとんど二軍暮らしで完全に期待を裏切る形となっていた。04年ようやく浮上の兆しを見せて5勝、これで翌年は開幕ローテーション入りしたが、前半6勝も防御率は5点台後半。後半は二軍に逆戻りと期待に応えられず。06年も再び開幕から先発機会があったが、今度は6月まで持たず。チームが快進撃で沸く中、後半は名前さえ聞かれなくなってしまった。
2年続けての失態で伸び悩みの印象だったが、翌07年遅ればせながら台頭を見せた。開幕こそ二軍スタートも、4月下旬に昇格するとそこからリリーフで好投。特に5月は3勝を稼ぎ、入団後初めてシーズン通しての戦力となった。すべてリリーフ登板で自己最多の7勝をマーク。接戦をしぶとくものにしてきたチームにとって欠かすことのできない存在に。
年齢的に今度もダメなら…というところだったが見事に意地を見せた。肘の手術で08年は一軍登板できず、勢いを断ち切られる形となったが、翌年再び台頭。新たに腕を下げてサイドスローに転向しての復帰となった。序盤二軍で抑え役として安定した成績を残し、5月後半に昇格すると完全に一軍定着。07年を上回る45試合に登板し、重要な戦力となった。
10年開幕から2試合失点が続くと、直後に横浜へトレード。移籍後は貴重なリリーバーとして多用され、一時二軍落ちの時期がありながらもチーム2位の54試合登板。そして昨年はさらに存在感を増した。開幕からフル回転で苦しい投手陣を支える働き。8月体調を崩して一月弱離脱がありながらも自己最多の65試合登板。成績も前年より大きく良化し、2点台の防御率は自身初。チームトップの22ホールドをマークし、リリーフの中心格としてフル回転のシーズンに。
前年苦手とした対左が昨年は1割台。これまでは雑なところも多かった投手だが、これまでにない安定感を発揮した。そろそろベテランの域に入るが今が全盛か。今季も重要な戦力。

榎田 大樹

リリーフ左腕、即戦力型

左投左打
小林西高〜福岡大〜東京ガス 阪神11ドラフト1位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 阪神 62 0 3 3 1 33 63 1/3 43 3 71 28 4 4 16 2.27
通算 1年

1年目からチームトップの登板でリリーフの柱となった左腕。即戦力の期待に違わぬ活躍で大きな存在となった。
高校・大学とそれほど名が通った存在ではなかったが、社会人に進み開花。大舞台での活躍で注目度が上がり、ドラフトでは大石の抽選に外れた阪神から1位指名を受け、プロ入りとなった。即戦力の期待通り開幕一軍入りを果たし、初登板は同点の場面で2イニングを抑えホールドを記録。以降も重要なマウンドをきっちりこなし、一気に信頼される存在となった。
平均140km台前半の速球が軸だが、多彩な球種の持ち主で投球の幅が広いタイプ。制球も安定しており、落ち着いたマウンド捌きで完成度の高さを感じさせる。ボールの切れも良く、奪三振も非常に多い。
左のリリーフというに留まらず藤川につなぐセットアッパーを任され、序盤は大車輪の活躍。特にプロ初勝利を挙げた5月は11試合で21もの三振を奪った。さすがにバテが来て6,7月は投球内容が悪化。一時二軍調整をはさんだが、一軍に戻った8月中旬からは再び重要なリリーフを任された。結果62試合登板、33ホールドはいずれもチームトップ。浅尾とはだいぶ差があったもののホールドポイントはリーグ2位の数字で、チームの継投に欠かせない存在として活躍。
予想以上の大きな戦力となった。今季は先発転向という話も浮上しているが、充分いけそうな多彩さを持つ。昨年は随分タフなシーズンだったので、疲労はしっかり取っておきたいところ。失点の9割ほどがビジターでのもので、ホームでの失点はわずか2と昨年は極端な内弁慶だった。