齊藤 信介

サイドスロー、リリーフ型

右投右打
高松一高〜龍谷大〜NTT西日本 中日06ドラフト(大・社)6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 17 0 1 1 0 0 15 10 2 10 6 0 0 5 3.00
09 中日 18 0 2 1 0 3 12 10 2 13 9 1 1 4 3.00
10 中日 - - - - - - - - - - - - - - -
11 中日 (- - - - - - - - - - - - - - -*育成)
通算 6年 36 0 3 2 0 3 28 22 4 23 15 1 1 9 2.89

リリーフ陣に食い込みを狙うサイドスロー右腕。3年目の08年登板を増やし、一軍台頭の足がかりを得た。
大学では杉山(神)の1年後輩。社会人を経てプロ入りとなった。ややオーバー寄りのサイドスローで、肩より若干高い位置からリリースする。速球とスライダーを中心に攻める投手。
1年目に1試合投げたものの、最初の2年はほぼ二軍。ただファームではリリーフとして多くの登板をこなしており、07年は1点台の防御率と好成績を残した。そして翌年は5月に一度昇格。いいところを見せるも故障で離脱となったが、9月に再昇格。そこから12試合と登板数が増え、プロ初勝利も記録。着実に前進のシーズンとなった。
やや手薄となった右のリリーフに台頭が望まれ、09年は開幕から一軍。だが4月は抑えていたものの、5月に制球を乱して失点が続き二軍落ち。その後は二軍でも内容が悪く、再昇格できずに終わってしまった。結果的に前年と変わらない成績で足踏みのシーズンに。
左に弱いのは仕方ないが、もともと多めだった四球がさらに増えてしまったのは大問題。12イニングで10四死球では主力となるには厳しい。10年はずっと二軍で過ごし、さらに故障。7月に膝の手術に踏み切り、3年ぶりに一軍登板なく終わった。昨年は育成選手として迎え、支配下登録はされなかったものの二軍では20試合で防御率1点台と好成績を残した。再び支配下登録となった今季は、30歳となるシーズンでもあり何としても一軍復帰を果たしたいところ。

齊藤 悠葵

長身左腕、先発期待型

左投左打
福井商高 広島06ドラフト(高)3巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 広島 6 0 3 1 0 0 32 1/3 21 4 26 16 1 1 12 3.34
09 広島 27 0 9 11 0 0 133 140 14 71 48 3 4 59 3.99
10 広島 23 2 4 7 0 1 100 135 13 49 37 3 3 62 5.58
11 広島 - - - - - - - - - - - - - - -
通算 6年 60 2 17 20 0 1 277 1/3 304 32 154 104 7 8 135 4.38

先発の一角に食い込んできた若手左腕。早い内から一軍で光るところを見せ、09年満を持してローテーション定着。
高校時代は甲子園3度出場。エースではなかったが、ロッテ入りした林と左右の両輪だった。高校生ドラフト3巡指名で広島入りすると、1年目からファームで好投を見せ、終盤に一軍昇格。10月初登板先発で5回無失点の快投、いきなりプロ初勝利をマーク。次の先発も勝ちはつかなかったものの1失点の好投で、一躍期待の存在として脚光を浴びた。日本ハム入りした同音の斎藤佑樹がちょうどこの年の夏の甲子園で話題となっていたため、それに引っ掛けて「赤いハンカチ王子」などとも呼ばれた。
186cmの長身からきれいなフォームで投げ下ろす、角度のある球が持ち味。スピードガン表示は平凡ながら、緩急をつけて速く見せる。チェンジアップも有効な武器。
躍進の期待もあった2年目だったが、制球難に陥りウエスタンの最多与四球、最多被本塁打と苦しんだ。しかし背番号が若くなった翌年、故障明けから復調。終盤に一軍昇格すると先発に食い込み3連勝を記録して再浮上。
そして迎えた09年は開幕ローテーション入り。前半負け越しも3点台の防御率を維持し、オールスターまでに5勝。8月からの3連勝で二桁勝利にあと一歩と迫ったが、そこから連続KOで3連敗。惜しくも10勝は出来ず、二桁敗戦を喫してしまったが、4年目で完全に一軍の主力に定着を果たした。
しかし更なる飛躍が期待された10年は足踏み。開幕から6試合で1勝4敗、防御率7点台と乱調で始まり、二軍落ちするなどしてローテーションを維持できず。終盤はまた先発に戻ったが、最後まで安定感のない状態が続いた。4勝に留まり、防御率は5点台後半。
09年後半にガタッと落ちた奪三振率が10年も回復できず、決め手を欠いて投球が苦しくなった。巻き返したかった昨年だったが、開幕直前に背筋を痛めて離脱。6月末に二軍戦復帰したものの、すぐに肘を痛め再離脱と故障に苦しむことに。プロ6年目で初めて一軍登板なく、二軍登板も3試合のみに終わった。
シーズンをほぼ棒に振ってしまったのは、本人はもちろんチームにとっても痛手だった。終盤の練習試合やフェニックス・リーグには登板しており、今季は今度こそ万全の状態としたい。その上でもう1ランク上の投球が出来るかどうか。

斎藤 佑樹

大物新人、半技巧派型

右投右打
早実高〜早大 日本ハム11ドラフト1位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 日本ハム 19 1 6 6 0 0 107 122 5 62 35 5 6 32 2.69
通算 1年

高校時代「ハンカチ王子」の異名で全国区の知名度を得た投手。大学を経て昨年プロデビュー。
名門校のエースとして甲子園に春夏出場。特に夏の大会で、マウンド上でハンカチで汗を拭う姿が話題となり、上記の異名が広まり注目度上昇。さらに決勝に進み、田中(楽)擁する駒大苫小牧と延長再試合の大熱戦を展開。これを制して優勝投手となり、そのネームバリューが決定的なものとなった。進学後も常に注目を集める中、大学通算31勝の記録を残し、ドラフトでは同僚大石(西)と人気を二分。4球団が競合の末日本ハム入りとなった。
スター候補としてやや報道が過熱気味の中、開幕5戦目に先発登板すると4失点(自責は1)ながらプロ初勝利。以降先発で投げ続けた。5月前半に脇腹を痛め約2ヶ月離脱したが、復帰後はローテーション入り。9月に4連敗を喫するなどしてシーズン6勝と、話題性からすると少し物足りないものの、1年目としてはまずまずの結果を残した。
投手としては多彩な球種が持ち味の半技巧派タイプで、打たせて取る投球スタイル。驚くようなボールはあまりなく、スピードは平均レベルといったところ。ただ場数を踏んできた経験値の高さは感じさせる。
大学時代なかなか直らなかった「前に体重が乗っていかない」フォームの悪癖はプロですぐに修正された。投球内容自体は被打率が高く、かなり走者を出しながらも大崩れせず踏み止まる傾向が強かった。ただこれを粘り強いと見るか、たまたまと見るかで評価は大きく変わる。昨年はかなり慎重な使われ方をしていた印象もあり、意地の悪い見方をすれば完全に崩れる前に替えられていたという部分も無きにしも非ず。この結果を踏まえた今季に真価を問われそう。力で牛耳るタイプではないので、生命線は制球力となるか。

榊原 諒

リリーフ台頭、勝ち運型

右投右打 新人王(10)
中京高〜三菱自動車岡崎〜関西国際大 日本ハム09ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
09 日本ハム 10 0 0 1 0 1 26 2/3 37 5 23 8 1 0 18 6.08
10 日本ハム 39 0 10 1 0 6 72 60 3 54 11 0 1 21 2.63
11 日本ハム 60 0 1 3 0 23 59 2/3 39 1 36 16 3 0 11 1.66
通算 3年 109 0 11 5 0 30 158 1/3 136 9 113 35 4 1 50 2.84

2年目の10年リリーフで二桁勝利を記録し、新人王に輝いた右腕。スクランブル登板からチャンスを掴み一軍戦力に。
高校時代は中川(中)、城所(ソ)らと同期で、エースとして甲子園2度出場の活躍。その後社会人に進んだが、所属チームが休部となってしまい、そこから改めて大学に進んだ。関西国際大ではオリックス入りした伊原と同期で左右の両輪として活躍。評価を高めていきドラフト2位で日本ハム入り。
即戦力の期待もあって、1年目は序盤4試合に先発。だがいずれも結果を残せず、主に二軍で過ごした。その下では30試合に登板し4勝3セーブ。後半には一軍に再昇格しリリーフで登板。それほど印象を残せなかったルーキーイヤーだったが、2年目の10年は大きく視界が開けた。二軍スタートで1度目の昇格ではパッとしなかったが、6月再昇格するとそこからはなかなかの投球。そして交流戦で、アクシデントで1回降板した先発の後を受け2回からリリーフしプロ初勝利。続く登板はまたも先発が負傷降板した緊急リリーフで2勝目をマーク、さらにその後3リリーフ登板で2勝を挙げる活躍を見せ、一躍脚光を浴びた。その後もう1勝しリリーフで5連勝をマーク。8月中旬の先発登板で敗れ、連勝は止まったものの、続くリリーフではまた立て続けに勝利投手に。その後シーズン終了までリリーフ5連勝を挙げ、最終的にすべて救援勝利で10勝到達。甲藤を抑え新人王に選出された。
非常に「オーソドックス」という印象の投手で、フォームも大きな癖はないが速球派のオーソドックスな形。速球と大きなスライダーが軸で、切れ味はなかなかのもの。四球が少ないのも好印象。
信用を掴み昨年もリリーフの一角に定着。開幕から7月頭まで、25試合で自責0と安定した投球を展開。ロングリリーフ要員ではなく、セットアッパーの一人として継投を支える活躍を見せた。9月疲労からか失点が目立つ時期もあったが、シーズン60試合に登板し23ホールドをマーク。前年のような勝ち星には恵まれずも防御率は1点台。
10勝した10年はそこまでビシッと抑えてはいなかったが、昨年は被打率1割台で非常に安定していた。着実に存在感を増し続け、今季も重要な戦力として期待される。

坂元 弥太郎 (弥太郎)

リリーフ転向、流浪型

右投右打
浦和学院高 ヤクルト01ドラフト4位〜07、日本ハム08〜09、横浜10、西武11〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 日本ハム 31 0 6 1 0 2 51 41 4 35 18 5 4 18 3.18
09 日本ハム 19 0 0 2 0 2 28 2/3 37 3 11 13 3 0 19 5.97
10 横浜 29 0 1 1 0 5 32 2/3 36 2 16 12 1 1 11 3.03
11 西武 16 0 0 0 0 1 22 24 3 12 9 0 0 6 2.46
通算 11年 227 1 19 18 0 11 390 1/3 400 51 304 140 20 22 188 4.33

チームを転々としている中堅右腕。デビュー当初は先発が多かったが、近年はリリーフが中心。
高校時代、甲子園で1試合19奪三振を記録し注目された。ヤクルト入りすると、2年目の02年一軍台頭。ドクターKぶりをプロでも発揮し、鋭いスライダーを武器に高い奪三振率をマーク。途中からローテーションに定着し、援護が薄く3勝9敗と大負けしてしまったが、内容は10勝してもおかしくないものだった。
それだけに期待された03年だったが、開幕から不調。前年とは逆に4勝1敗と勝ち越したが、内容はボロボロ。被安打は急激に増え、すぐに先発からはずされたがリリーフでも立ち直れなかった。半分の投球イニングで被本塁打が同じという状態では信頼を掴めず。
どうもいい年と悪い年の差が激しいタイプで、やや隔年傾向も見える。04年は持ち直し、特に後半はなかなかの安定感を見せた。しかし期待された05年は内容悪く二軍落ち。夏場には故障してしまい、一軍には戻れずに終わった。06年は主にリリーフで登板し多少復調の気配も見せたが、先発登板では2回持たず8失点KO、防御率も一気に悪化。07年はシーズン通してほぼ二軍暮らし。ファームでは18セーブを稼ぎセーブ王となったが、2度の一軍登板は連続四球、いきなり被弾とさっぱりの内容。
伸び悩んでいたところで、複数トレードで08年日本ハムへ移籍。環境が変わって久々にいいところを見せた。開幕直後は出れば打たれる繰り返しだったが、徐々に向上。早い回からのリリーフ登板という役割をこなし、最後の4登板で3勝を積み上げ自己最多の6勝をマーク。存在感を見せたシーズンとなった。
だがこれが2年続かないのがこの投手の大きな課題。09年は最初からいきなり連続失点と状態悪く、その後も不調のまま5月に二軍落ち。終盤の再昇格時も内容は悪いままだった。横浜に移った10年は再浮上のシーズンで、前半はずっと二軍暮らしも後半から一軍に定着。29試合と多くの登板をこなし、目立たないながらも成績を大きく改善した。
大沼とのトレードで昨年は西武へ。前半はやはり二軍で、一軍昇格は7月になってから。16試合登板で防御率2点台と数字はまずまずだったが、自責にならなかった失点が5あり、実際の印象はそこまで良くなかった。それほど戦力にはならず、敗戦処理が中心。
以前のように三振を取るタイプではなくなっており、近年はやや決め手不足というところも。順番でいけば好調のサイクルとなる今季はもっと一軍での出番を増やしたい。

桟原 将司

変則速球、ジリ貧型

右投右打
大阪桐蔭高〜新日鉄広畑 阪神04ドラフト4巡〜11、西武12〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 阪神 - - - - - - - - - - - - - - -
09 阪神 15 0 0 1 0 0 19 20 1 21 10 0 2 4 1.89
10 阪神 6 0 0 1 0 0 7 10 0 8 2 1 3 5 6.43
11 阪神 - - - - - - - - - - - - - - -
通算 8年 123 0 5 2 2 3 154 1/3 162 15 155 48 11 9 61 3.56

スリークォーターよりもまだ低い腕の振りから、150kmの速球を投げ込む投手。04年社会人からプロ入りし、1年目からリリーフで活躍を見せた。
無骨な、力任せにも見えるフォームで、ややアーム気味の腕の振り。少し野田(阪神‐オリックス)に似ているかも。野田のフォークに相当するのがスライダーで、目一杯振り回して投じられる球には恐怖感が伴うのか、右打者相手には非常に有効だった。1年目は44試合に投げて2勝2セーブと活躍。
即戦力の働きを見せたが、これ以降はジリ貧状態。2年目はウエスタンのセーブ王となり後半は一軍でもまずまず投げたが、翌年も一軍登板は後半のみと定着できず。07年は前半に登板したが内容が伴わず、一軍半の状態から抜け出せずに終わった。
三振の取れる投球は魅力があるのだが、ちょっとシーズンのスタミナに課題がある印象。リリーフ層が厚いこともあって、08年は一軍登板なしに終わってしまった。立場が危うくなっていたが、09年は久々に浮上。7月の登板は自責点にならなかっただけで決して良くなかったが、間隔を置いた9月はなかなかの力投。終盤だけで10試合登板し、光を見せることに成功した。最後の登板で負け投手となるまで、入団から116試合無敗の新記録樹立。
しかし10年は膝の故障で大幅に出遅れ。8月にようやく実戦復帰を果たし、一軍登板もしたが、9月にまたも膝を痛めて離脱と故障に泣き通しの1年となった。オフに手術をし、昨年は育成選手でスタート。6月から二軍戦に登板し始め、7月には支配下登録されたものの、一軍での登板機会は得られないまま終わった。シーズン後には戦力外に。
二軍では12試合で防御率1点台と好成績。故障明けながら力のあるところは見せた。フルシーズンの実績は乏しいものの、まだまだ使えそうな投手で、リリーフの手薄な西武と契約。移籍を契機に巻き返したいところ。

佐竹 健太

リリーフ左腕、不安定型

左投左打
広陵高〜NKK 広島00ドラフト5位〜08途中、楽天08途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 楽天 24 0 2 0 0 4 21 15 0 22 9 1 2 5 2.14
09 楽天 34 0 1 1 0 10 32 35 4 22 16 2 1 18 5.06
10 楽天 20 0 0 1 0 0 21 2/3 24 1 20 6 1 2 11 4.57
11 楽天 17 0 0 0 0 4 16 1/3 19 2 15 2 2 0 9 4.96
通算 12年 258 0 5 8 0 41 219 2/3 255 23 185 98 11 8 115 4.71

ショートリリーフ中心の左腕。入団当初はもう一つパッとしなかったが、04年台頭を見せ一軍定着を果たした。
社会人から広島入りし、即戦力として1年目から22試合に登板。ただ成績平凡で信頼は掴めず。もう一つ特徴に欠けるということで、2年目には早くもサイドスローに転向となった。しかしそれだけで左打者を抑えられるほど甘くはなく、3シーズンほぼ二軍暮らしの状態が続いた。崖っぷちに近いところにいたが、元のフォームに戻した04年夏頃から一軍定着。左のリリーフ1番手に昇格。
ようやく信頼を掴んだが、対左という面ではそれほど良くない。特に個性が強いというわけではなく、あまり嫌がられていない印象。決め手に欠けるため被安打も四球も常に多め。05年は自己最多の50試合に登板も、対左のほうが被打率が悪く、ワンポイントとしてはいまいち。1イニング以上投げることも多くなった06年だが、後半大きく崩れて終盤は二軍落ち。3年連続30試合以上登板でも印象はいまひとつ良くなかった。07年はさらに状態悪く、前半は二軍暮らし。後半からワンポイントとして使われだしたが、4割近い被打率で内容はさっぱり。
08年も前半は二軍に埋もれていたが、ここで転機到来。シーズン途中楽天へ移籍となり、これで発奮したか移籍後はなかなかの投球を見せた。終盤には4イニングのロングリリーフで2年ぶりの勝利を挙げるなど大きく向上。2点台の防御率は、打者一人に投げただけの01年を除いて実質初めて。チームにとっても自身にとっても収穫の多いトレードとなった。
前年まで多かった四球が別人のように減ったのが大きい。が、翌年前半はまた元の状態に戻ってしまった。前半18試合の登板で9点近い防御率とさっぱり。二軍調整後終盤は復調したものの、シーズン成績は前半の不調が響いて悪化。10年はひじの故障で大幅に出遅れ、実戦登板は6月になってから。後半一軍復帰して20試合に登板したが、あまり安定感のない投球だった。
まずまずスピードがあり三振も取れるのだが、どうもきっちり抑えきるというところまでいかない。昨年は二軍にいる期間が長く、さらに登板数を減らしてしまった。移籍当初は良かったものの、このところはジリ貧気味。そろそろベテランの域に入る年齢で、この辺りでもう一度存在感を示さないと後がなくなってくる。要奮起。

佐藤 祥万

若手左腕、切れ味型

左投左打
文星芸大付高 横浜08ドラフト(高)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 横浜 16 0 0 1 0 0 28 2/3 27 7 16 6 5 0 13 4.08
09 横浜 - - - - - - - - - - - - - - -
10 横浜 8 0 0 0 0 0 5 2/3 4 0 4 0 2 0 2 3.18
11 横浜 10 0 0 0 0 3 4 4 0 4 3 0 0 2 4.50
通算 4年 34 0 0 1 0 3 38 1/3 35 7 24 9 7 0 17 3.99

高卒1年目からなかなかの登板機会を得た左腕。チームの投壊状況から前半溌剌とした姿を見せた。
身長172cmと投手としては小柄ながら、強気で押す投球が持ち味。甲子園で活躍を見せてプロ入りとなった。球速はさほどないが、ボールの切れで勝負する。体格的にもまずは体作りと思われたが、オープン戦から一軍登場。開幕は二軍も、4月上旬には早くも昇格しプロ初登板を記録。リリーフで健闘を見せ、6月までに16試合に登板した。
リリーフでは良さも見せたが、3度の先発はいずれも早期降板。初先発時はリーグタイ記録の1試合4死球と荒れ、最後の2試合先発も連続KOで二軍落ちとなった。7被弾を浴びた辺りはやはりまだ力不足で、後半は二軍で育成となった。09年は改めて土台作りということか、一軍昇格はなく二軍登板も8試合のみ。
10年は5月昇格を果たし、ショートリリーフ中心に2年ぶりに一軍登板。腕を下げてサイドスローとして登場したが、これは一時的なものだったようで、秋には再び上から投げていた。昨年は開幕一軍入りで10試合に登板。3者三振など光るところも見せたが、5月以降はずっと二軍で上に定着は出来なかった。
ちょっと停滞気味の感もあるが、そろそろ1年目を越える結果を残したいところ。チーム状況からチャンスは多いはずで、リリーフ陣に割り込みたい。

佐藤 賢

巨漢左腕、リリーフ型

左投左打
羽黒高〜明大 ヤクルト04ドラフト6巡〜11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ヤクルト 24 0 1 0 0 3 16 2/3 19 0 14 7 1 2 6 3.24
09 ヤクルト 3 0 0 0 0 1 4 3 0 5 0 1 2 2 4.50
10 ヤクルト 1 0 0 0 0 0 2/3 3 0 0 0 0 0 1 13.50
11 ヤクルト 2 0 0 0 0 0 2 1/3 1 0 2 1 0 0 0 0.00
通算 8年 105 0 1 1 0 10 91 1/3 95 8 91 38 7 6 40 3.94

投球よりもその風貌で話題となった左腕投手。どっしりというよりもずんぐりとした体型で、一見するとただの肥満体型のよう。しかも1年目キャンプ中に食物アレルギーで倒れるという「事件」も起こし、デビュー前にキャラクターが立ちまくった。
見た目はプロの投手にはなかなか見えないが、投球スタイルはなかなかしたたか。球質は平凡でも球種は多彩。もっさりとしたサイドスローのモーションはすでに充分なキャリアを積んだふてぶてしさも感じさせる(外見のせいかもしれないが…)。左のリリーフがやや手薄となった事情もあって、1年目から21試合となかなかの登板機会を得た。
2年目の05年は地味ながらもさらに登板数を増やし、防御率も3点台に良化させた。しかし06,07年は登板数減少。いずれも開幕一軍入りしながら、上にいたのはシーズンの序盤と終盤のみ。ワンポイントとして被出塁率が悪く、ほとんど戦力にならなかった。
変則左腕の割に左打者にそう強くないのは問題。08年は久々に登板数が増え、ほぼ1年一軍帯同。開幕直後にはプロ初勝利も記録した。一歩前進し飛躍したかったところだったが、09年は開幕一軍入りも故障でリタイア。肘の靭帯断裂という重傷でシーズンを完全に棒に振ってしまった。復帰したのは10年途中で、8月には一軍登板もしたが打者4人に3安打を浴びる内容に終わった。
昨年も大半を二軍で過ごし、一軍は7月の2登板のみ。ただ二軍はもちろん、その一軍登板も内容は悪くないものだったのだが、シーズン後戦力外に。そのまま任意引退が公示され、打撃投手に転身することとなった。左にあまり強くなかったのが残念だった。

佐藤 充

長身右腕、一瞬の輝き型

右投右打
坂戸西高〜日体大〜日本生命 中日04ドラフト4巡〜10、楽天11(育)
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 8 0 1 4 0 0 40 2/3 47 4 23 7 0 1 20 4.43
09 中日 - - - - - - - - - - - - - - -
10 中日 - - - - - - - - - - - - - - -
11 楽天 (- - - - - - - - - - - - - - -*育成)
通算 8年 33 6 11 10 0 0 194 206 18 124 39 4 4 72 3.34

身長190cmの長身投手。社会人から入団し、3年目の06年投手陣の新星として大ブレイク。
長身からの速球にスライダーとフォークが武器。2年目の05年プロ初勝利を挙げたが、投手陣の入れ替えが激しく、6人もの新人投手がいたこともあってあまり脚光を浴びなかった。肘の不安もあって二軍での登板数も少なかった。
しかし06年は急上昇。開幕は二軍だったが、2完封3勝と絶好調。中田の故障で5月に一軍昇格すると即先発のチャンスを貰った。最初の2試合は勝敗はつかなかったが、8回無失点で勝ち投手になってから快進撃スタート。次の登板でプロ初完封を飾り、球団タイ記録となる5試合連続完投勝利を記録。内2回が完封という素晴らしい内容で、6月の月間MVPを受賞。その後連勝は8まで伸ばし、1点台の防御率と圧倒的な内容。中田の穴を感じさせないどころか、それ以上の存在感を見せた。
ただ8月に連勝が止まるとそこから急失速。これ以降5点台の防御率で1勝しか上積みできず、最後は3連敗でシーズン終了。確実と思われた二桁も新人王も届かずに終わってしまった。これが尾を引いたか07年は一転して二軍暮らしに逆戻り。4月末の先発登板が唯一の一軍マウンドで、二軍でも5点台後半の防御率と冴えない成績に終始。飛躍から一転大幅な後退の1年となってしまった。
中田の離脱でチャンスを掴み台頭したが、中田が復帰すると姿を消してしまった。08年も輝きは取り戻せず、途中昇格で7度先発したが1勝のみ。09年は1年の間に両膝にメスを入れるという状態で、二軍では好成績を残したものの一軍登板できず。
オフに手術した肘の状態が思わしくなく、10年も8月まで実戦登板できず。結局2年続けて一軍には上がれず、シーズン後には戦力外に。春季キャンプでテストを受け昨年は育成選手として楽天入り。ただ二軍成績は目立たぬもので、支配下登録までには至らなかった。シーズン後再び戦力外となり、年齢的にも状況的にも現役続行はかなり困難か。ここまで一軍から遠ざかってしまうと…。

真田 裕貴

実戦派、リリーフ型

右投右打
姫路工高 巨人02ドラフト1巡〜08途中、横浜08途中〜11、巨人12〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 横浜 26 0 2 4 0 3 51 1/3 64 3 25 16 1 1 28 4.91
09 横浜 68 0 5 4 0 19 66 1/3 66 9 36 23 4 0 22 2.98
10 横浜 62 0 3 8 0 16 69 2/3 72 10 41 21 7 3 30 3.88
11 横浜 53 0 2 0 0 3 49 66 4 18 8 4 0 23 4.22
通算 10年 299 1 24 27 3 41 421 476 52 233 121 31 9 198 4.23

横浜移籍後主力リリーフに定着した右腕。新人時に活躍後伸び悩んでいたが、環境変わって再台頭。
高校時代はエースと同時に主砲として活躍し、寺原の外れ1巡で巨人入り。「打者としても」という評価もあったが、1年目から投手として結果を残した。高卒ルーキーながらシーズン途中からローテーション定着し、6勝をマーク。崩れそうでなかなか崩れない投球で、予想よりも実戦的な面を見せた。巨人の高卒投手6勝という数字は堀内以来36年ぶりの記録。
評判だったスピードはさほど発揮できなかったが、シュートとスライダーを軸とする左右の揺さぶりが持ち味。ただこの「崩れそうで崩れない」粘りが、2年目以降見られなくなってしまった。翌年は内容悪化で3勝止まり、04年はさらに悪くなり、ほとんど出番もないままシーズン終了。05年も伸び悩みは止まらず、わずか4試合の登板で、成績はさらに落ち込んでしまった。当初の期待感もだいぶ低下。
もっと出る、と言われ続けたスピードは停滞気味で、ちょっと小手先の技術に逃げてしまっていた印象も。06年は久々にいいところを見せ、シーズン途中に昇格してリリーフで好投。2ヶ月で20試合に登板し3年ぶりのセーブも記録。たださすがに登板過多だったようで、8月は疲労で失速。この傾向は翌年も出て、開幕当初はなかなか良かったが5月に入ると調子落ち、これ以降は一軍半の状態に落ち着き、登板数減少で防御率も悪化。
なかなか上に定着できずにいたが、08年途中横浜へトレード。投手に苦しむチームとあって出番が一気に増えた。先発では結果を出せずもリリーフでは健闘を見せて、移籍後は完全に一軍定着。そして09年は開幕からフル回転。リリーフ専念で1番手の存在となり、チーム最多のホールドを記録。特に5月と8月はかなりの安定感を見せた。シーズン完走でチームトップの68試合登板は同時に自己最多。
移籍で大きく視界が開け、リリーフに落ち着いたおかげか伸び悩んでいた球速も上昇。10年もリリーフの中心として再びチームトップの登板数。8敗を喫するなど内容としては苦しいところもあったが、2年続けてフル回転。
昨年も主力リリーフとして特に前半は好投。6月までに28試合に投げ失点5と安定していた。ところが7月に入った途端失点続きとなり、ガラッと状態が変わってしまった。後半は出れば打たれる繰り返しで、成績もみるみる悪化。防御率は最終的に4点台となり、登板数もやや減少。
7月以降の被打率は実に4割5分と滅多打ちに近い状態。それだけでなく、6月までの27イニングで15奪三振が7月以降わずか3と激減。後半は完全に別人の投球となっていた。評価を随分落としたところで、シーズン後突如ポスティングでの米移籍を志願。これまでそんな話題はなかったため驚かされた。マイナーからでも挑戦したいという意向が強く、球団は慰留せず自由契約に。しかし契約先は全く決まらず、開幕直前になって古巣巨人への復帰が決まった。やはり渡米は無謀といわざるを得ず、収まるべきところに収まったというべきだろうか。

デニス・サファテ

新守護神、剛球型

右投右打
広島11〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 広島 57 0 1 3 35 1 60 2/3 40 2 82 16 0 0 9 1.34
通算 1年

広島の新たなクローザーとなった新外国人。豪快な速球を武器に打者を牛耳る豪腕投手。
メジャー通算は4年で92試合登板だが、119イニングで131の三振を奪った力を持つ。10年は3Aで47試合20セーブを記録。故障者続出で空位となった抑え候補として獲得されると、開幕前からそのスピードが話題に。予定通り抑えに収まり、開幕直後は失点が続いて不安定なところも見せたが次第に安定。完全に守護神として君臨し、順調にセーブを量産。オールスター時点で22セーブを挙げ、リーグトップを快走。
なんといっても魅力はそのスピード。平均で150超、150km台中盤に達する威力で、力でグイグイ押してくる迫力のある投球。奪三振が非常に多く、単発の長打以外での攻略はちょっと難しいという印象。
夏場もさらに快調に飛ばし、8月は12試合無失点。30セーブを突破しタイトル獲得目前というところだったが、9月末股関節を痛め戦線離脱。CSを目指すチームにとっても大きな痛手となってしまった。最後は故障に泣いたが、シーズン通してほぼ危なげなく力で圧倒。今季も当然クローザーとして期待される。

澤村 拓一

本格派、即戦力型

右投右打 新人王(11)
佐野日大高〜中大 巨人11ドラフト1位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 巨人 29 5 11 11 0 0 200 149 14 174 45 5 5 45 2.03
通算 1年

プロ1年目から200イニングを投げきり二桁勝利マークの速球右腕。高かった前評判通りの活躍で新人王に。
高校時代は目立った活躍はなかったものの、大学に進むと早いうちから主戦に。チームをリーグ1部に押し上げる活躍を見せ、150kmを越えるスピードで注目された。早い段階からドラフトでは目玉となると評され、力量では早大の二人(斎藤・大石)を上回るという評価も。同時にこれも早いうちから強い巨人志望も伝えられ、単独1位でプロ入り。
新人王最有力候補の下馬評どおり開幕ローテーション入りし、2戦目にプロ初勝利。直後に3連敗を喫したものの、常に先発でなかなか安定した投球を続けた。あまり援護には恵まれず、夏場には抑えているのに勝てないといった時期もあってだいぶ負け越していたが、9月半ばからシーズン終了まで5連勝を記録。負け越しを消し、二桁11勝をマークした。防御率、奪三振ともにリーグ3位という好成績を残し、新人王に選出。内海とともに先発の軸として活躍。
最速で150kmを越える速球を軸にスライダー、フォークを交える本格派投手。完投能力も高く、もっと勝てていても不思議ではなかった。エース級の能力の高さを1年目から実証し、今季も右のエース格として期待大の存在。調子次第ではタイトル争いも可能か。

ロムロ・サンチェス

抑え候補、速球型

右投右打
楽天11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 楽天 15 0 0 2 0 0 16 1/3 21 1 19 7 2 3 9 4.96
通算 1年

空位の続くチームの抑え候補として獲得された外国人右腕。150kmを軽く越すスピードが持ち味。
27歳と比較的若い選手で、メジャー実績は28試合で1勝1セーブと浅いもの。マイナーでは先発が多く、10年は3Aで10勝を挙げている。開幕直前の4月頭に楽天と契約し来日。一軍出場は5月になってからで、肩慣らし的な登板を無事に終え中旬から抑えとして起用されるように。しかし初セーブを狙った場面で逆転負けを喫すると、立て続けにリリーフ失敗。あっという間に失格の烙印を押され、6月中旬以降は二軍に。
身長196cmに体重120kgという巨体から、平均で150kmを越える速球は迫力充分。しかし楽な場面では良かったが、肝心の僅差の場面では元来の制球の悪さが顔を出し、一気に不安定に。8月にもう一度チャンスを得るも、2試合続けて失点と結果を残せず以降は二軍で終わった。ファームでは格上の数字を残したが、一軍では15試合中7試合に失点。これではさすがに厳しく、1年限りに。