筒井 和也

中堅左腕、リリーフ型

左投左打
松山北高〜愛知学院大 阪神04自由枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 阪神 3 0 0 0 0 0 4 5 1 5 1 1 0 1 2.25
09 阪神 45 0 1 2 0 1 53 1/3 45 5 45 22 4 1 22 3.71
10 阪神 23 0 0 2 0 2 21 2/3 27 3 15 9 3 1 16 6.65
11 阪神 12 0 0 0 0 3 14 1/3 13 1 12 4 1 0 2 1.26
通算 8年 89 0 2 4 0 6 106 2/3 109 11 90 46 10 3 50 4.22

6年目にしてついに一軍台頭の、かつての自由枠左腕。長らく期待を裏切り続けていたが、遅まきながらも開花。
大学時代、リーグ戦で破格の24連勝を記録。ドラフトで鳥谷とともに自由枠で阪神入りとなった。1年目はもっぱら二軍で過ごすも、終盤10月に先発で一軍初登板し、1失点でプロ初勝利。2年目の飛躍が期待されたが、ここから足踏みが続くことに。05年も一軍で先発したが3回でKO。06年は二軍で9勝を挙げウエスタンの最多勝となるも、一軍登板なし。ここで一時サイドスローに転向し、07年はリリーフに廻って二軍で11セーブ、ウエスタンの今度は最多セーブタイ。しかし一軍では4度の登板で3度失点と結果を出せず。二軍では中心格も一軍では…という状態に陥っていた。
試行錯誤が続いていたが、腕を少し上げスリークォーターとなって浮上の兆しが見えた。08年は開幕一軍、登板わずか3度だったがいいところを見せた。そして09年は4月中旬に昇格すると、少ない登板機会にしっかり結果を出し、7月はチームトップの登板数と出番が大きく増えた。8月に2度の先発失敗で防御率はちょっと落としてしまったが、45試合に登板して一軍定着に成功。
速球とスライダー・チェンジアップを軸にする左腕で、球の切れが身上。かつては四球の多さも目立ったが、随分改善されてきた。
ただせっかく浮上しながら、翌年からまた足踏み。10年は序盤からあまりパッとせず、5月に入ると二軍調整を挟んで4連続失点。6月末に二軍落ちすると終盤まで一軍に戻れなかった。登板数は半減し、防御率6点台後半と期待はずれの結果に。昨年は長期間二軍で過ごし、一軍登板は9月後半になってから。前年とは違い防御率1点台前半と結果を残したが、期間が短く登板数はさらに半減した。
好成績に見える昨年だが、失点こそしなかったものの走者を出さなかったのは12試合中3試合だけ。リリーフとしては数字ほど信頼の置ける内容でもなかった。もう30歳を越え、今季はもっと長く一軍で活躍したいところ。チーム内にライバルも多いが、何とかアピールしていかないといけない立場。

鶴 直人

先発台頭、総合力型

右投左打
近大付高 阪神06ドラフト(高)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 阪神 1 0 0 0 0 0 0 5 0 0 1 0 0 6
09 阪神 1 0 0 0 0 0 1 1 0 0 1 0 0 0 0.00
10 阪神 21 0 2 4 0 0 76 1/3 76 7 46 30 5 5 32 3.77
11 阪神 5 0 0 2 0 0 22 19 0 16 8 1 0 9 3.68
通算 6年 28 0 2 6 0 0 99 1/3 101 7 62 40 6 5 47 4.26

プロ入り5年目の10年先発で力を見せ始めた期待の右腕。入団前からここまで故障が多かったが、ついに台頭を始めた。
高校時代は辻内(巨)、平田(中)を擁する大阪桐蔭、T−岡田(オ)の履正社と同地区でしのぎを削り、彼らとともに「浪速四天王」の異名を取った。甲子園には届かずも快速球を高く評価され、高校生ドラフト1巡でプロ入り。ただ3年夏に肘を故障しており、1年目は実戦登板なしとプロ生活は出遅れで始まった。2年目ようやく二軍で1試合に登板し、3年目には一死も取れないほろ苦いものだったが一軍マウンドも経験。この年は二軍でリーグ最多タイの7勝もマークした。ただ2年目秋季キャンプで肋骨骨折、3年目の秋季キャンプは腰痛で不参加と故障の多さも非常に目立っていた。
しかし5年目となる10年、5月に一軍昇格するとここから存在感を出してきた。当初はリリーフも先発で好投を見せ、3度目の先発で待望のプロ初勝利。オールスターまでに8試合先発とローテーションに定着し、2勝をマーク。後半に入ると3連敗を喫し、しばらくリリーフ登板。最後の先発登板では2回で降板と勢いを最後まで持続することは出来なかったが、実績を残し、一軍定着の足がかりを築くシーズンとなった。
高校時代最速151kmと謳われたスピードは影を潜めたものの、シュートとスライダーを駆使した技巧派寄りの投球スタイルに。ただ昨年はまたほぼ二軍暮らしに逆戻り。6月末にようやく昇格も、先発連敗と結果を残せず。一旦二軍落ちし、8月再昇格も2回持たずKO。この後は最終盤まで二軍で過ごし、登板数は5試合に留まった。
シーズン最終戦に先発し、この時は5回無失点と好投。これを今季につなげたいところ。欲を言えばもう少し球威も欲しいところだが。