永井 怜

先発定着、フォーク投手型

右投左打
東農大二高〜東洋大 楽天07ドラフト(大・社)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 楽天 27 2 6 7 0 0 117 1/3 121 17 111 47 4 6 61 4.68
09 楽天 26 5 13 7 0 0 171 153 17 144 50 8 7 65 3.42
10 楽天 27 4 10 10 0 0 182 2/3 173 20 125 69 3 4 76 3.74
11 楽天 16 2 4 5 0 0 102 2/3 92 10 77 26 3 4 32 2.81
通算 5年 134 13 40 36 0 1 700 2/3 656 78 555 243 26 24 285 3.66

先発で活躍する右腕。チームで岩隈・田中に次ぐ存在として2年連続二桁勝利をマーク。
大・社ドラフト1巡指名でのプロ入りで、事前には希望枠も噂されていた投手。1年目は開幕直後に一軍入りし、そこから8月途中まで先発中心の起用。終盤はリリーフに廻り、シーズン7勝と即戦力になった。同じ新人の田中が二桁勝利で、その陰に隠れてしまった感はあるが、先発・リリーフ双方で回転した永井の存在も投手層の充実には大きかった。
2年目も先発でスタートし、5月までは3点台の防御率で5勝と快調なスタート。飛躍を期待されたが6月に調子を落とし、これ以降停滞。前年良かったリリーフが今度は悪く、19イニング19失点の大乱調。先発でも勝てなくなり、後半は1勝したのみ。6月以降防御率7点台と大崩れし、前年より少ない6勝止まりで終わった。2年目のジンクスにはまった形に。
しかし先発一本に絞った09年に大きく成長。開幕からローテーションを維持して乱れかけた6月も今度は立ち直り。大崩れしないことで自信を深め、終盤9月以降は6試合4勝と高い安定感を発揮。勝ち星を前年から倍増させ二桁勝利到達、一気に13勝をマークした。チームの2位浮上に大きな貢献。
まずまずの球速に幅広い球種も持つ投手で、一番の武器はフォーク。これを低めに落として空振りを奪う。切れが持ち味で、圧倒的な凄みはないものの三振奪取率は高め。09年からは制球を乱す場面が減り、完投能力も見せた。
10年も引き続き三本柱の一角として活躍。前半は勝ち星が伸びずにいたものの、7月以降6勝を挙げ2年連続となるシーズン10勝に到達。後半の防御率は4点台と内容自体は前半の方が良く、シーズン防御率も前年よりやや落ちたが、主力投手としての地位を確かなものに。
しかし昨年は故障に泣くこととなった。開幕から主力として投げていたが、6月に入ると勝ち運に見放され、7月肩の故障で途中降板。短い離脱で復帰するも、8月半ば同じ箇所に故障再発。今度は長期離脱となり、以降実戦登板なくシーズンを終えた。
夏場の一時的な復帰はやはり無理があったか。エースというには一歩二歩足らずとも、ローテーションを守って10勝する力のある投手だけにチームにとっても痛手だった。今季は主力への返り咲きが望まれる。

永川 勝浩

剛球右腕、リリーフ型

右投右打
新庄高〜亜大 広島03自由枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 広島 56 0 4 1 38 5 61 33 3 64 24 1 3 12 1.77
09 広島 56 0 3 6 36 3 56 53 3 48 21 1 4 17 2.73
10 広島 10 0 1 2 1 1 11 1/3 13 1 10 9 1 2 5 3.97
11 広島 19 0 1 2 0 0 22 2/3 25 3 22 8 0 2 13 5.16
通算 9年 386 0 27 36 164 36 435 2/3 385 35 481 198 10 49 160 3.31

広島のクローザーを務めてきた豪腕投手。188cmの長身を躍動させる豪快なフォームと、そこから繰り出す速球と落差の大きいフォークが魅力。
「ノーラン・ライアンを意識した」という投球フォームは、村田兆治の「マサカリ投法」にも通じる個性的なもの。大学時代は木佐貫(巨人→オリックス)と両輪として活躍し、完成度では譲るものの力強さは高く評価されていた。03年自由枠で広島入り。
投球スタイルはまさにリリーフ向きで、プロ入りすると1年目開幕直後からストッパーに定着し、実力の高さを随所に見せつけた。トータル防御率はあまり良くなかったものの、荒削りながら意外にも四死球は少なく、3勝25セーブと文句なしの即戦力。例年のレベルならば新人王でもおかしくない成績を残した。
いきなり守護神となったものの、2年目は粗っぽさが全面に出て内容大幅悪化。制球力が悪化し、フォークを見られてボール先行、苦しくなって速球を狙い打たれる悪循環に陥った。開幕早々に抑え失格となり、完全にジンクスにはまった格好に。
しかしやはり力は充分の投手。翌年抑えに座ったベイルへのつなぎ役として復活を遂げ、セットアッパーに定着。そして06年途中にベイルが故障離脱すると、順当にクローザーに“返り咲き”。これ以降不動の存在となった。07年30セーブの大台に到達。翌08年は開幕に出遅れるも、復帰するとこれまで以上の安定感で君臨。7月以降では両リーグ最多の25セーブをマークし、タイトルには届かずも、前年自らが更新したチームのセーブ記録を大幅に塗り替える38セーブ。翌09年は防御率悪化、奪三振率大幅低下とだいぶ不調だったものの、それでも36セーブで3年連続30セーブを達成、通算150セーブもクリア。
しかし5年続けてフル回転してきた影響が10年一気に出た。前年から引き続き不安定な状態で、さらに4月中旬右足内転筋の故障で戦線離脱。5月末に復帰したものの、3試合投げたところで故障再発。以降復帰できないままシーズンを終え、登板数10は自己最少の数字。
この故障ですっかり精彩を欠き、昨年も不調のトンネルから抜け出せず。5月の昇格当初はそこそこも、急激に乱れ二軍落ち。二軍でも不調が続き、一軍に戻ったのは終盤になってから。しかしたびたび失点と結果を残せなかった。セーブのなかった年はこれが初めて。
かつてのリリーフエースが寂しい姿で、ここ2年急激に存在感を失ってしまった。今季こそは復活を果たしたいところだが。あまり不調が長引くようだと状況はどんどん厳しくなる。

中郷 大樹

リリーフ右腕、異質フォーム型

右投右打
那賀高〜JR四国 ロッテ07ドラフト(大・社)6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 2 0 0 0 0 0 2 2/3 1 0 3 2 0 0 1 3.38
09 ロッテ 14 0 0 0 0 0 16 19 2 17 7 1 1 7 3.94
10 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
11 ロッテ 24 0 0 1 0 0 26 29 2 19 6 2 0 11 3.81
通算 5年 46 0 0 1 0 0 49 2/3 57 4 41 20 3 1 22 3.99

社会人からプロ入り、リリーフ要員として期待される右腕。ただまだ目立った実績は残せていない。
140km台後半の速球とスライダーをメインに攻める投手。投手としてのタイプはオーソドックスながら、特徴的なのはフォーム。形自体はこれもオーソドックスなのだが、足を上げてから下ろすまでがスローモーションのように遅い。足をゆっくり上げる投手は珍しくはないが、下ろすまで同じようなペースでゆっくりというのはなかなか変わっている。「ゆったりした」よりもさらに一歩遅いモーションで、テイクバックに入ってからは急に速い。
即戦力の期待もあったが、2年間はほぼ二軍。一軍マウンドは一桁に留まっていたが、09年は開幕前から期待が高く最初から一軍に。4月はなかなかの登板機会を得た。ただ一度二軍落ちして以降ピリッとしない投球が続き、やや尻すぼみ。7月頭を最後に以降一軍登板なく、定着には至らなかった。翌年は7月に肘の手術をしたこともあり、シーズン通して二軍。
故障明けとなる昨年は前半二軍も、7月半ばから一軍に。リードされた場面でのマウンドが中心だったが、以降ほぼ一軍に落ち着き自己最多の24試合に登板。久々に一軍定着に前進。
ただ投球内容はあまりいいものではなく、それほどアピールできたとは言いがたい。三振が取れるのは魅力だが、被安打が多く左に弱く、信頼を掴むには程遠かった。さらなる前進にはもう数段レベルアップが必要。

中里 篤史

快速右腕、故障不安型

右投左打
春日部共栄高 中日01ドラフト1位〜09、巨人10〜11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 13 0 0 0 0 0 10 1/3 6 1 5 6 0 1 4 3.48
09 中日 2 0 0 0 0 0 4 1/3 6 0 4 1 0 1 3 6.23
10 巨人 2 0 0 0 0 0 3 4 0 1 3 0 0 2 6.00
11 巨人 - - - - - - - - - - - - - - -
通算 11年 34 0 2 2 0 0 40 2/3 40 3 32 24 1 3 21 4.65

ドラフト1位で入団しながら故障に苦しんできた右腕。素質の高さをなかなか発揮できずにいる。
甲子園には届かずも、高校屈指の本格派として期待され中日入り。1年目に2度の先発登板で一軍デビューを果たした。しかし2年目のキャンプ中に階段から転倒し右肩脱臼の重傷。ここから長い苦難が始まった。一時は投手生命を危ぶまれ、野手転向や引退という噂も流れたほど。回復の兆しが見えてきた03年オフにまた右肩を負傷。3年間実戦マウンドから遠ざかるという試練が続いた。
悪夢のようなプロ生活だったが、05年ようやく復帰への道が開けた。4年ぶりの実戦マウンドに上がり、終盤には一軍登板、リリーフでプロ初勝利を記録。翌06年は夏場に昇格し、一軍で二桁登板。
肘の柔らかい投手で、再三の故障で心配されたが、復帰後150km前後の伸びのある速球を投げ込み、改めて力強さを印象付けた。しかし07年またも故障で足踏み。翌年復帰したが13試合の登板に留まり、出てきそうで出てこないもどかしさも感じさせるように。09年2試合の登板に終わるとシーズン後戦力外に。
巨人へ移った10年だが、二軍では30試合に投げまずまずの成績を残したものの、一軍登板は7月の2試合のみ。そして昨年は一軍登板のないまま終わり、シーズン後再び戦力外に。度重なる故障からスピードも落ち、二軍から抜け出せないままとなってしまった。現役を退き、今季からスコアラーに。

中澤 雅人

即戦力左腕、先発型

左投左打
富山商高〜中大〜トヨタ自動車 ヤクルト10ドラフト1位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
10 ヤクルト 23 2 7 9 0 0 107 2/3 130 23 62 40 2 1 68 5.68
11 ヤクルト 1 0 0 1 0 0 2 7 0 1 0 0 0 4 18.00
通算 2年 24 2 7 10 0 0 109 2/3 137 23 63 40 2 1 72 5.91

1年目から先発入りし即戦力となった左腕。特にチームが低迷していたシーズン序盤に救世主的活躍を見せ脚光。
大学時代は故障などでパッとしなかったものの、社会人に進んで成長。活躍を見せドラフト1位でヤクルト入りとなった。即戦力と期待され開幕4戦目に先発登板すると早速プロ初勝利。さらに4月後半完封勝利を挙げると、翌日から始まったチームの連敗を続く先発登板で止める好投で開幕3連勝をマーク。窮地を救う存在に。
多彩な球種で打たせて取る技巧派タイプで、直球の平均は130キロ台の前半から中盤とスピードは遅め。シーズン序盤は何となくするする抑えるという捉えどころのない投球を見せた。ただこれといった強力な武器のない投手で、5月後半に入ると派手に打ち込まれる場面も出始めた。3連敗のあと勝ち負け交互の状態がしばらく続き、8月後半からは3連敗でシーズン終了。最終的に7勝を挙げたが、防御率は5点台後半に落ち込み負け越し。
4勝を挙げた横浜戦も最後のほうは酷く打ち込まれるようになり、対戦防御率は6点近くまで跳ね上がった。2年目の昨年は5月に先発登板も2回5失点KOでそれ以外はずっと二軍暮らし。やはり球威不足という印象で、慣れられてしまうと攻め手がない。巻き返すには何か個性が欲しいところ。

中田 賢一

先発右腕、荒れ球型

右投右打
八幡高〜北九州市大 中日05ドラフト2巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 23 1 7 9 0 0 129 2/3 148 13 126 46 11 5 67 4.65
09 中日 13 1 5 4 0 0 81 77 5 73 25 5 4 31 3.44
10 中日 19 4 7 4 0 0 118 99 9 105 41 4 8 38 2.90
11 中日 6 0 2 3 0 0 30 1/3 29 5 26 4 3 1 14 4.15
通算 7年 124 10 50 35 1 1 728 2/3 698 69 678 263 37 36 302 3.73

力強い速球とフォーク、と同時に荒れ球で知られる先発右腕。10勝級の力量を持つが安定感に欠けるのが課題。
高校時代は全くの無名も、大学で成長を見せてドラフト2巡で中日入り。即戦力として開幕ローテーションに名を連ねた。ただ前半はかなり苦しみ、6点台の防御率で一度二軍落ち。期待を裏切ったかと思われたが、8月中旬再昇格するとそこから快進撃開始。先発6連勝を飾り、ちょうどこの時期川上が不調だったこともあって、最も頼りになる先発投手と変貌した。前半とは別人のような投球で大きな戦力となりシーズン8勝。次のエース候補と目される存在に。
150kmの速球を持ち、鋭いフォークで三振を狙える本格派。2年目は前半故障で2ヶ月離脱があり、7勝止まりと足踏みしたが、07年はその素質を遺憾なく発揮。シーズン通してローテーションを維持し、自身初の二桁達成。暴投・四球がリーグワーストと制球は非常に粗っぽいながらも、ボールそのものの威力は絶大でイニングを越える奪三振を記録。14勝でチームの勝ち頭となり、ポストシーズンでも快投でチーム53年ぶりの日本一に貢献。
これで一本立ちと思われたが、翌年は一転不調に。制球の悪さを意識したか四球をかなり減らすも、同時に投球全体が冴えなくなってしまった。シーズン途中からはっきり不安定となり、故障もあって勝ち星半減。防御率も4点台後半と大幅に悪化。翌年も不調は尾を引き、4月頭に先発KOされると前半二軍暮らし。ただ後半は復調を果たし、7月に昇格して以降5勝をマーク。登板数は減ったもののスランプは脱出。
10年は故障の影響で開幕に出遅れ、一軍昇格は5月になってから。6月にようやくシーズン初勝利とパッとしないスタートも、ここから状態を急上昇させた。8月には先発4試合で失点わずか5という快投を続け、後半の防御率は2点ちょっとという安定。もうひとつ勝ちにはつながらず7勝に留まったものの、初めてシーズン防御率を2点台とした。
ただ安定感を欠くとともに、もう一つ大きな欠点が故障の多さ。昨年は開幕ローテーション入りも調子が冴えず一時二軍落ち。再昇格後リリーフで2勝目を挙げたが、その直後右肩の痛みを訴え戦線離脱。これ以降実戦登板はなく、プロ生活で初めて登板数が一桁に留まった。
近年はフルシーズン一軍にいることがなく、歯がゆさが残る。二桁勝利が07年の一度だけというのは力量を考えれば物足りない。今季はローテーション復活で存在感を見せたいところだが。

中田 廉

若手右腕、長身型

右投右打
広陵高 広島09ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
09 広島 - - - - - - - - - - - - - - -
10 広島 13 0 1 1 0 0 25 20 5 17 14 2 1 12 4.32
11 広島 2 0 0 0 0 0 7 10 0 4 3 0 1 5 6.43
通算 3年 15 0 1 1 0 0 32 30 5 21 17 2 2 17 4.78

将来性を期待される若手投手。まだ二軍を抜け出せていないが、先発候補と目される存在。実父は近鉄・広島・ヤクルトに在籍した野林大樹氏で、親子プロ選手でもある。
身長189cmの大型投手で、高校時代は打者としても存在感を見せていた。ドラフト2位と上位指名で広島入り。1年目は二軍でも1試合の登板のみと少し置いていかれていたが、2年目は大きく前進。夏場に一軍昇格し13試合に登板、内4試合に先発し、終盤にはリリーフでプロ初勝利をマーク。
長身だが肉付きも良く、ひ弱さは感じさせない体型。最速で140km台後半の速球にスライダーやフォークを交える速球派スタイル。ただ昨年は開幕直後に先発機会も結果を残せず、その後一軍ではリリーフ1度のみ。シーズンのほとんどを二軍で過ごし、前年の結果を活かしきれなかった。
まだボールごとのばらつきが大きく、投手としては未完成という印象。昨年二軍でも登板数が少なく、見た目ほどには体が出来ていないのかもしれない。チーム事情からチャンスは多いはずで、今季は改めてステップアップしたい。

長峰 昌司

長身左腕、伸び悩み型

左投左打
水戸商高 中日03ドラフト5巡〜11、オリックス12〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 33 0 2 1 0 3 43 63 1 30 10 3 1 27 5.65
09 中日 6 0 1 2 0 0 4 2/3 4 0 5 3 0 0 4 7.71
10 中日 11 0 0 1 0 1 17 2/3 19 1 19 8 0 0 8 4.08
11 中日 - - - - - - - - - - - - - - -
通算 9年 69 0 5 5 0 4 111 1/3 142 10 89 41 4 1 70 5.66

190cm以上の長身から投げ下ろす角度が大きな武器の左腕。スケールの大きな投手として期待されるも、やや停滞。
入団1年目は二軍で育成。防御率7点台も23イニングで21奪三振4四死球と光るものを見せた。そして2年目の04年夏場に一軍昇格。リリーフと先発でそれぞれ1勝ずつを挙げアピール。
ストレートとスライダーが軸のオーソドックスな本格派タイプ。早くに一軍定着の足がかりを得たものの、このあと伸び悩み。05年登板なしに終わると、06,07年も足踏み続き。07年は開幕から3試合先発も結果が出ず、シーズンの大半を二軍で過ごした。
頭打ちの感も漂っていたが、08年久々に一軍進出。ほとんどリリーフで起用され30試合以上の登板数。4年ぶりの勝利も記録し少し持ち直しに成功。ただ登板数が増えたといっても成績は芳しくなく、防御率は5点台。左右問わず3割中盤と被安打が多かった。この状態では一軍定着はしきれず、翌年は二軍に逆戻り。ウエスタンの最多勝タイとなるも、一軍登板は6試合のみに終わった。
同じ年に一軍デビューした同じ左腕の高橋とは随分差がついてしまった。10年登板数は増えたものの一軍滞在は前半のみ。そして昨年はシーズン通して二軍で、5年ぶりに一軍登板なし。シーズン後戦力外に。
近年は二軍に落ち着いてしまった感もあり、すっかり影が薄くなってしまった。オリックスと契約し移籍となるが、ここでアピールできないようだと相当厳しい。何としても一軍に食い込んでいかないと。

中山 慎也

先発左腕、技巧派型

左投左打
桐生南高〜城西大〜JR東海 オリックス06ドラフト(大・社)5巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 オリックス 10 0 2 3 0 0 44 2/3 50 9 33 23 0 2 32 6.45
09 オリックス 5 1 0 4 0 0 26 36 1 13 17 2 3 22 7.62
10 オリックス 11 1 3 3 0 0 51 2/3 55 3 40 14 1 1 22 3.83
11 オリックス 28 2 8 9 1 0 156 1/3 128 11 119 69 5 3 51 2.94
通算 6年 67 5 16 22 1 0 333 2/3 323 29 244 147 8 14 151 4.07

多彩な変化球を駆使して打たせて取る技巧派左腕。先発入りの期待になかなか応えられずにいたが、ここ2年成長を見せ一軍定着に成功。
社会人から分離ドラフト5巡でプロ入り。1年目開幕当初はリリーフで起用されたものの、二軍で先発として頭角を現し、後半再昇格後はすべて先発起用。終盤に2勝を挙げて脚光を浴びた。翌07年はウエスタンの最多奪三振を記録し、終盤一軍でも先発勝利。オフに参加したウインターリーグでは最多勝に輝き、躍進を大いに期待されることに。
この結果を踏まえて、08年は開幕2戦目に先発登板。しかし2試合で4被弾の連敗となり、しばらく二軍落ち。5月後半に再昇格して先発勝利、そこからしばらくはまずまずの投球を見せた。だが7月に入るとまた早期降板が続き再び二軍落ち。結局2勝止まりに終わり、期待を裏切る格好となってしまった。
持ち味の変化球の切れはなかなかのもの、球速もまずまずではまると緩急がかなり厄介な投手。ただ当初は制球が悪く、自滅傾向が強かった。一度乱れだすとどうにもならず、徹底的に崩れてしまっていた。
09年も4月中旬から5試合先発したが、唯一好投した試合で勝てず、4連敗を喫して二軍落ち。1勝も出来ず、12失点完投だけが印象に残るシーズンに終わった。翌年も4月の先発登板では4回持たず、すぐに二軍落ち。6月末に昇格後3試合リリーフ登板も、派手な失点があって相変わらずの状態。しかし8月後半再昇格すると久々に光を見せた。8月末に7回無失点の好投で2年ぶりの勝利を挙げると、続く登板では初の完投勝利。3連勝をマークし、防御率も大幅改善。
ようやく制球難が落ち着き、一軍で力を出せるようになった。昨年は開幕ローテーション入りも4連敗で一時二軍落ち。スタートは悪かったが、再昇格後はリリーフ起用されプロ初セーブを記録。好投が続くと6月からは再び先発入りとなった。前半は大幅に負け越していたが、8月から10月にかけて先発6連勝をマーク。初めて規定投球回に到達し、自己最多の8勝をマーク。ついに一本立ちを果たした。
登板ごとに浮き沈みが激しく、全面的な信頼は置けないものの、貴重な先発左腕として戦力になってきた。今季はシーズン通して先発定着し二桁勝利を狙いたいところ。前年減らした四球がまたかなり増えたのが気になるところだが。

那須野 巧

長身左腕、伸び悩み型

左投左打
駒場学園高〜日大 横浜05自由枠〜09、ロッテ10〜11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 横浜 22 0 5 12 0 0 80 2/3 98 16 55 33 4 5 58 6.47
09 横浜 12 0 0 0 0 2 7 9 1 5 5 0 1 9 11.57
10 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
11 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 7年 121 0 13 27 1 14 266 2/3 299 39 185 125 6 20 156 5.27

大学bP左腕として自由枠入団した先発候補。期待は大きかったがここまで結果を出せていない。
身長192cmの長身をさらに際立たせるような大きなフォームで、長いリーチを活かした角度のある投球が持ち味。スピードもそこそこあり、大学時代は絶対のエースとして活躍。当然即戦力の期待を受けての横浜入り。
しかし1年目はわずか8試合登板1勝と期待はずれな結果に。内容も散々で全く戦力にならなかった。2年目はようやくローテーションに名を連ね登板数倍増。だが突如制球を乱す自滅癖を持ち、9番から4連続四球、2連続押し出しという場面もあった。弱い先発陣を救うところまではいかず、最後は3連続KO、3勝8敗と大きく負け越してシーズン終了。
07年は心機一転、開幕からリリーフに転向。シーズン通して定着した左腕リリーフは唯一で、登板数が非常に増えた。チームでは木塚に次ぐ63試合に投げ、自己最多の4勝をマーク。ただ出足は良かったものの、その後は波が激しく、手放しで成功とは言えない内容だった。左腕ながら左打者に3割打たれ、フルタイム登板のリリーフとしては微妙な印象。
精神面が弱いとも言われるが、そのせいか一度落ち込むと長引く傾向あり。08年は改めて先発入りしたが、前半に自己最多の5勝を挙げるも防御率は5点台、7月に入ると3連続KOで二軍落ち。故障もあって後半は一つも勝てずに終わった。12敗と派手に負け越し、防御率も6点台とさっぱりの成績。ショートリリーフ起用となった09年も結果を残せず、5月後半以降はずっと二軍暮らし。故障にも苦しみ、ほとんど存在感のないまま終わった。
07年に入団時の高額な契約金発覚で騒がれたが、その評価に見合った活躍は依然出来ていない。10年ロッテに移籍も上向くどころか初めて一軍登板なしという結果に終わった。昨年も引き続き二軍暮らしに終わり、シーズン後戦力外に。
技巧に優れたタイプではなく、故障以降スピードが落ちているのが痛い。左腕とはいえ近年の実績が皆無で、もうさすがに厳しいか。期待は非常に大きかったのだが…。

成瀬 善久

エース左腕、切れ勝負型

左投左打 最優秀防御率(07)、最高勝率(07)
横浜高 ロッテ04ドラフト6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 22 3 8 6 0 0 150 2/3 126 12 119 35 3 3 54 3.23
09 ロッテ 23 5 11 5 0 0 153 2/3 146 14 156 28 3 2 56 3.28
10 ロッテ 28 7 13 11 0 0 203 2/3 173 29 192 34 4 8 75 3.31
11 ロッテ 26 6 10 12 0 0 189 2/3 188 15 151 18 1 3 69 3.27
通算 8年 136 29 63 40 0 0 949 1/3 840 86 839 163 19 18 319 3.02

早くから台頭し、ロッテのエースとして君臨する左腕。すでに二桁勝利4度とコンスタントな活躍を続けている。
高校時代は強豪校のエースとしてセンバツ準優勝。ただドラフトでは6巡と下位での指名だった。2年目までは二軍でもそれほど目立った存在ではなかったが、06年急成長で5月中旬に一軍昇格、即先発登板。見事に初登板初勝利を挙げた。その後2回打たれたが、6月には13奪三振の快投や完投勝利も記録。5勝を挙げ、左の先発要員として台頭。
そして翌07年は一気にジャンプアップの活躍。開幕からローテーション入りし6連勝スタート。一つ負けた後更なる快進撃を見せ、ここからシーズン終了まで驚異の10連勝をマーク。勝ちっ放しのままシーズンを終えた。最多勝には惜しくも届かなかったものの、わずか1敗で勝率は当然1位。同一リーグには14勝無敗だった。防御率も6月以降常に1点台を維持し、ダルビッシュを僅差でかわしてタイトル獲得。圧倒的な成績で一気に主力投手へ大飛躍のシーズンとなった。
球速は平均的ながら、高校時代から高く評価されていたのが変化球の制球力。プロでも四球は少なく、非常にまとまりのいい投手。また速くないといっても切れは良く、奪三振は多め。またそれ以外のアウトはフライが多いタイプ。
この活躍で一気に背番号が若返り、五輪代表にも選出された08年だったが、さすがに成績は落ちた。春先は3勝と快調なスタートだったものの、5月以降月ごとに防御率が悪化。帰国後立て直すも白星半減で6敗を喫し、防御率も3点台に終わった。前年に比べると切れが鈍っていた印象。
翌年も前半はあまり良くなく、7月末時点で防御率4点台といまいち。しかし8月以降急激に良くなった。ここから9試合で7連勝の快進撃、3完投を含み、その間の防御率2点ちょっとという安定感。これで2年ぶりの二桁勝利に届き、チームで唯一の10勝到達。奪三振は初めてイニング数を上回った。清水移籍の翌年は先発の中心として活躍し、2年連続二桁の13勝をマーク。ただ被打率は低かったものの、非常に被弾が多く両リーグ最多の29本を浴びた。これが響いて二桁11敗を喫することに。その代わりポストシーズンでは本領発揮し、シーズン中負けっぱなしだったソフトバンクに連続完投勝利を挙げ、チームの3位からの日本シリーズ制覇に大きな貢献
昨年も先発の軸として回転し、3年連続の二桁勝利。ただ5失点以上が6度と安定感に欠け、物足りなさも感じさせるシーズンだった。8月3連勝で巻き返しを期待させるも、9月以降は1勝も出来ず。結果リーグ最多の12敗を喫し、一軍キャリアで初めて負け越し。
前年泣かされた被弾はまたリーグ最多ではあったが、統一球効果もあり数は半減。ただ失点・自責点ともにリーグ最多で、防御率はリーグ16位とエースとしては不本意な成績だった。今季はもう少し調子の波を小さくしたいところ。防御率を2点台に出来れば。