比嘉 幹貴

サイドリリーフ、故障多発型

右投右打
コザ高〜国際武道大〜日立製作所 オリックス10ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
10 オリックス 24 0 2 1 0 2 21 2/3 14 0 12 1 1 0 3 1.25
11 オリックス 23 0 0 0 0 3 22 2/3 28 3 21 6 2 0 18 7.15
通算 2年 47 0 2 1 0 5 44 1/3 42 3 33 7 3 0 21 4.26

プロ1年目の10年、シーズン後半に一軍台頭、好成績を残したサイドスロー投手。リリーフの一角に食い込む活躍で即戦力に。
アマチュア歴の長い選手で、何度か指名の噂はあったものの故障もあって機会がなく、社会人で5年を過ごした。荻野忠(ロ)とは同年齢で日立の元チームメイト。オリックスにドラフト2位指名され、27歳と遅めのプロ入り。
即戦力を期待されるも、開幕前に肩を痛めスタートは大幅に出遅れ。前半を棒に振り、二軍戦登板も7月末になってからだった。しかし8月中旬に一軍昇格すると、そこから活きのいい投球を展開。12試合連続無失点など好投を見せ9月にプロ初勝利を記録。2ヶ月で24試合に登板し2勝、防御率1点台前半の成績を残した。一軍定着にほぼ成功。
サイドスローにしては全体的に立ち気味の投球フォームで、正面に体が突っ込んでいくような躍動感のあるフィニッシュ。140km前後の速球にスライダー、シンカーを交える。勢い良く攻め込む切れとともに実戦的な制球力も見せ、四死球がそれぞれ1ずつと非常に少なかった。
この活躍から期待の大きかった昨年だが、肘の不調でキャンプから出遅れ、当初は二軍スタート。5月に昇格も、また肘の状態が悪化し2試合投げただけで離脱した。ようやく7月末から一軍に戻ったが、いきなり2ラン・満塁弾を浴びる大炎上。この後もたびたび失点を繰り返し、前年のような輝きは全く見せられなかった。後半はずっと一軍に留まり計23試合に投げたが、防御率7点台と散々な結果に。
故障明けということもあるが、アバウトな投球スタイルが仇になった印象も。左打者にかなり打ち込まれ、敗戦処理でも微妙という投球内容だった。随分信用を落としてしまったので、今季は巻き返したいところ。アマチュア時代から故障の多い体質という点はちょっと気がかり。

久本 祐一

リリーフ左腕、故障停滞型

左投左打
柏原高〜亜大〜河合楽器 中日02ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 - - - - - - - - - - - - - - -
09 中日 - - - - - - - - - - - - - - -
10 中日 6 0 0 0 0 0 6 9 1 4 1 0 0 5 7.50
11 中日 10 0 1 0 0 0 21 13 0 20 8 3 0 3 1.29
通算 10年 191 0 9 4 2 8 242 1/3 226 21 196 97 10 13 92 3.42

速球とスライダー、カットボールのコンビネーションを武器にリリーフで活躍してきた左腕。故障でしばらく一軍から遠ざかっていたが、10年ようやく復帰を果たした。
所属する社会人チームの休部で、規定より1年早く指名され中日入り。即戦力期待も1年目は5登板のみとほとんど戦力にならなかったが、2年目に急成長。ボールの切れが向上し、チームのリリーフ陣に割って入った。リードされた展開での登板が多かったが、一気に51試合登板。イニングを上回る奪三振をあげ、防御率も上々。有望株として存在感を大きく高めた。
タイプとしては岩瀬と近く、セットアッパーも期待できる存在。力のある投手だが、本家岩瀬に比べて劣るのが制球力。そのため安定感にもう一つ欠ける。04年前半に大きく躓き、成績後退。翌年も前半こそ一軍にいたものの長期の二軍落ち。終盤復帰したが復調とはいかず、6点台の防御率と大きく期待を裏切った。
はっきり停滞していたが、その後再浮上。06年は5月に3年ぶりのセーブを挙げるなど復調し、27試合に投げて防御率1点台の好成績を残した。07年は開幕二軍も昇格後初登板は4年ぶりの先発。その後はリリーフのみとなったが、夏場に13試合連続無失点の好投を見せるなど、前年を上回る登板数を得た。
上り調子になってきたところだったが、08年肘を痛め初めて一軍登板なしに。翌09年故障再発し、手術したため二軍でも登板なし。丸2年を棒に振ることとなった。苦難を味わったが10年ようやく実戦復帰。6月には3年ぶりの一軍復帰も果たした。内容は悪く、二軍成績も振るわなかったものの、日本シリーズで2試合登板し復調をアピール。
ただ昨年も完全復活とはいかず、前半はほぼ二軍、登板機会もまばらという状態だった。それでも終盤は力を見せ、4年ぶりの勝利を記録し12イニング無失点。あくまでポストシーズン戦力のテストという形で3イニング限定だったが、最終戦では4年ぶりの先発にも上がった。日本シリーズでは敗戦処理ながら三者三振の力投を演じ、確実に力を戻しつつある。今季こそは本格的に一軍復帰を果たしたいところ。

日高 亮

若手左腕、変則型

左投左打
日本文理大付高 ヤクルト09ドラフト4位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
09 ヤクルト - - - - - - - - - - - - - - -
10 ヤクルト - - - - - - - - - - - - - - -
11 ヤクルト 16 0 2 0 0 1 12 17 1 13 6 0 0 9 6.75
通算 3年

ワンポイントリリーフとして昨年一軍デビューの若手左腕。同期の赤川とともに将来を期待される一人。
高校からドラフト4位でヤクルト入り。最初の2年は二軍で過ごし、故障などもありいずれも防御率7点台と結果は残せていなかった。しかし3年目の昨年は早くから期待を受け、開幕一軍入り。その開幕戦早速プロ初登板を果たすも、打者6人に3安打打たれ3失点。続く登板では一発を浴び、二軍再調整に。苦いデビューとなったが、9月に再昇格を果たし今度はしばらく一軍滞在。9月末に2イニングを抑え初勝利を挙げると、わずか5日後打者一人で2勝目をマーク。終盤はリリーフとして良く起用され、シーズン16登板となった。
テイクバックで腕を背中側に出さず、体に隠したままにするフォーム。スライダーやフォークなどを持つが、昨年の一軍ではストレートで押すことが多かった。ただまだ一軍レベルとは言い難く、昇格してしばらくはそこそこ良かったものの、最後の5試合は4イニングで被安打8とかなり打ち込まれた。一軍への足がかりを得ると同時に課題も多く残したが、全体的なレベルアップを果たしてステップアップしていきたい。

ケルビン・ヒメネス

先発右腕、癖球型

右投右打
楽天11〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 楽天 13 0 1 7 0 0 63 1/3 74 4 27 29 8 1 26 3.69
通算 1年

先発候補の外国人。地震後一時帰国し開幕から大幅に出遅れたが、6月以降一軍に。
ドミニカ出身で、07年にリリーフで3勝のメジャー実績。05年以降はマイナーでもリリーフ中心で投げていたが、10年韓国斗山でプレーし、先発14勝をマーク。オフに楽天と契約し来日。しかし3月の大震災の影響で一時帰国。
再来日後もしばらくは二軍調整が続いていたが、岩隈の故障など先発不足が顕著となり、6月に一軍昇格。最初のリリーフ2試合いずれも失点と冴えない結果ながらも3試合目からはローテーション入りとなった。ただいきなり5連敗を喫し、初勝利は8月になってから。その後も連敗して終盤は二軍落ちし、結局その1勝のみで7敗という結果に終わった。
軽く投げているようなおとなしいフォームで、そこそこのスピードはあるものの動くボールを低めに集めて打たせて取る投球スタイル。ゴロのアウトが多く、奪三振率は非常に低いタイプ。失点と自責点の差が14もあり(パの規定投球回到達者で一番多かった涌井でも13)、随分守備に足を引っ張られた面がある一方、被安打も四死球も多めで投球自体不安定なものだった。
左打者に滅法弱く、4被弾はすべて左に打たれたもの。被走者の非常に多いタイプで戦力として計算は立てづらい。今季も残留だがリザーブ要員か。

平井 正史

ベテランリリーフ、移籍再生型

右投右打 新人王(95)、最優秀救援(95)、最優秀勝率(95)
宇和島東高 オリックス94ドラフト1位〜02、中日03〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 中日 37 0 1 1 0 9 28 36 3 23 6 3 1 16 5.14
09 中日 25 0 0 1 1 5 19 17 4 16 8 1 0 9 4.26
10 中日 46 0 2 1 0 5 49 40 5 29 16 3 2 12 2.20
11 中日 33 0 1 1 0 5 27 2/3 32 3 12 8 2 1 12 3.90
通算 18年 545 3 63 42 41 81 815 2/3 772 79 598 218 32 18 301 3.32

高卒2年目の95年に抑えとして大活躍した剛球右腕。優勝に大きく貢献し、新人王、最優秀救援を獲得。その後不調に陥ったが中日移籍後復活。
高校屈指の豪腕として活躍し、ドラフト1位でオリックス入り。1年目から一軍登板を果たし、早速プロ初勝利をマーク。そして2年目は圧巻の活躍を見せた。抑え役を任されると150kmの速球を武器に力でねじ伏せ、15勝27セーブの大活躍。セーブ数リーグトップに加えて、チームの勝ち頭であり最多勝のグロスとは1勝差であった。MVPでもおかしくないほどの働きで複数のタイトルを獲得。
しかしこれはやはりオーバーワークだったのか、翌年途中に故障。ここから長い苦難が始まることになる。復帰に時間がかかり、97年に先発にチャレンジするも失敗。全力投球が持ち味だった投手が先発で持ち味を殺し、また故障明けの不安から腕が振れず。完全に自分を見失い、フォームまで崩してしまった。98年はリリーフに戻って持ち直しかけるも、翌99年からは完全なスランプに。4年間一桁登板が続きその間1勝も出来ずと大低迷。
だが03年中日への移籍が大きな転機となった。オリックス時代コーチだった山田監督の下、先発にリリーフにフル回転。前半こそ不安定さも目立ったが、山田監督の解任が発表されて以降怒涛の5連勝をマーク。40試合に登板して12勝、8年ぶりの二桁勝利達成に防御率リーグ2位となり、カムバック賞受賞の大復活となった。
かつてはなんとも不器用な投手だったが、ようやく一皮むけた印象。04年も前半こそもう一つだったが、リリーフに廻った後半は獅子奮迅の働き。岩瀬不在の8月は抑えも務め、6年ぶりのセーブも記録。一時落ち込んでいた球速も甦り、完全に輝きを取り戻した。これ以降はリリーフ専念、セットアッパーの一人として活躍し、特に06年はチームトップのホールドを記録した。07年は肩を痛めて出遅れたが、復帰後は変わらず主力リリーフとして働いた。
このあと2年不調が続き、特に09年は後半二軍暮らしと印象が薄くなっていたが、10年再奮起。主にビハインド時のリリーフを任され、3年ぶりに40試合以上登板。防御率も久々に2点台前半とし、一軍リリーフの一角に返り咲いた。昨年はちょっと成績を落とし、夏場二軍調整などもあったが、33試合に登板し目立たないながらも戦力に。
ただすでに36歳のベテランということで、スピード表示はあっても力はやや落ちた印象。ここ2年奪三振が随分減り、カットボールやフォークでかわす投球中心になってきた。先を考えると今季はもう少し安定感を見せたいところ。

平野 将光

フォーク投手、先発候補型

右投右打
浦和実高〜平成国際大〜JR東日本東北 西武08ドラフト(大・社)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 西武 11 0 1 2 0 0 25 41 6 21 11 0 3 23 8.28
09 西武 5 0 0 1 1 0 19 2/3 18 3 15 10 1 1 12 5.49
10 西武 11 1 4 4 0 0 65 2/3 71 11 34 14 3 3 32 4.39
11 西武 23 1 1 6 0 1 64 72 10 36 22 2 5 32 4.50
通算 4年 50 2 6 13 1 1 174 1/3 202 30 106 57 6 12 99 5.11

先発入りを期待される右腕。社会人からプロ入りももたついていたが、10年後半台頭で一軍定着。
チームが抽選を2回外した上での大・社ドラフト1巡指名で西武入り。即戦力よりも素材型という評で、1年目開幕一軍には入れなかった。5月に一軍初登板も滅多打ちを食らって即二軍落ち。その後夏場に再昇格し、プロ初先発で初勝利をマーク。しかし以降の登板はさっぱりで、トータルで防御率8点台に終わった。
長身からスピードがあり、フォークで決められる投手だが、全体的な完成度としてはもう一つ。特に制球面は大いに甘さが残り、甘くなって痛打、攻めきれず四球と未熟な面が強い。2年目は序盤ロングリリーフなどで好投を見せるも、先発ではいいところなくシーズンの大半を二軍で過ごした。
10年も前半はずっと二軍暮らしで、ファームでもパッとしない成績。しかし7月に一軍昇格して先発起用されると、2度目の登板でプロ初完投を完封でマーク。以降終盤までローテーション入りと存在感を大きく上昇させた。良かったり悪かったりと安定感はなく防御率は4点台も、自己最多の4勝をマーク。
これを踏まえて昨年も先発スタート。しかし3試合で15失点と結果を残せず、5月以降はリリーフに廻った。その後夏場にもう一度先発を試されたが、4連敗を喫し最後は2回KOで二軍落ち。唯一の勝利はロングリリーフ時のもので、先発としては8戦5敗。自己最多の登板数を記録も、後半二軍暮らしであまり印象を残せず。
ここ一番で勝負弱く、またボールが浮き気味で被弾が多いのも泣き所。統一球となった昨年も10本塁打を浴び、前年とほとんど変わらないペースで打たれた。時折非常にいいものも見せるのだが、出入りが激しくなかなか安定できない。今季で29歳ということで、そろそろ一軍半は脱したいところだが。

平野 佳寿

速球右腕、リリーフ覚醒型

右投右打 最優秀中継ぎ(11)
鳥羽高〜京産大 オリックス06希望枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 オリックス - - - - - - - - - - - - - - -
09 オリックス 20 2 3 12 0 0 114 1/3 129 14 91 38 0 2 60 4.72
10 オリックス 63 0 7 2 2 32 80 2/3 67 4 101 28 1 3 15 1.67
11 オリックス 72 0 6 2 2 43 83 2/3 48 4 99 17 2 5 18 1.94
通算 6年 208 14 31 40 4 75 622 2/3 598 52 520 150 14 14 237 3.43

10年からリリーフに転向して大活躍の本格派右腕。プロ入り以来エースの期待を受け続けるも故障などで突き抜け切れなかったが、配置転換で大きく飛躍。
関西六大学の通算勝利・奪三振記録を塗り替え、大学bP右腕と評判を取った。06年希望枠でオリックス入りすると、1年目からローテーション入りし力を発揮。開幕5戦目に先発して初勝利、続く登板で完封勝利を挙げ、期待以上のスタートを切った。前半は勢いに乗って飛ばし、交流戦終了時点で6勝、両リーグトップの7完投を記録。この時点では新人王最有力と目された。
即戦力となったが、しかし後半急失速。交流戦以降防御率5点台と落ち込み、確実と思われた二桁勝利にも届かず7勝止まりで負け越し。新人王争いで八木(日)に完敗を喫することに。完投10の内8がオールスター以前のもので、不振の原因は明らかに疲労によるものだった。続く2年目も先発として前半活躍したが、8月中旬から5連敗とまた後半失速。2年続けて二桁敗戦という結果に終わった。
150km前後の威力ある速球を軸とする本格派で、制球力も高く完投能力も充分といかにもエース級という雰囲気。ただ2年続けて失速と当初は体力面に不安を残し、さらに3年目は開幕前に肘を痛め一軍登板なし。一級品の能力をもうひとつ発揮しきれずにいた。
09年一軍に戻り先発で投げたものの、やや乱調気味に加えて援護にも恵まれず、6月から3ヶ月間負け続けという悪夢の9連敗。わずか3勝に留まり、自身3度目の二桁敗戦を喫した。しかし10年リリーフに廻るとついに本領発揮。力で圧倒する投球でセットアッパーに定着し、開幕からフル回転。最後までペースは落ちず、63試合に登板し1点台の防御率を維持。チームトップ、リーグでも3位の32ホールドをマークした。
勢いは昨年も陰りを見せず、不動のセットアッパーとして安定した活躍。抑え岸田とのリレーは固定化され、チームに欠かせぬ存在として君臨。リーグ最多の72試合登板で、中継ぎタイトルに輝いた。43ホールド、49ホールドポイントはいずれもリーグ新記録。
リリーフに廻って球速はさらに増し、コンスタントに150km台を計時。そしてそのスピードを前面に押し出した力の投球が際立つ。昨年は投球の実に8割がストレートで、ガンガン攻めるパワーピッチングで圧倒。短いイニングで打ち崩すのは容易ではなく、今季も継投の柱として君臨しそう。