わ
涌井 秀章
エース、総合力型
|
右投右打 |
最多勝(07,09)、沢村賞(09)、Gグラブ(09,10) |
横浜高 |
西武05ドラフト1巡〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
完投 |
勝利 |
敗戦 |
セーブ |
ホールド |
投球回 |
被安打 |
被本塁 |
奪三振 |
四球 |
死球 |
暴投 |
自責点 |
防御率 |
08 |
西武 |
25 |
5 |
10 |
11 |
0 |
0 |
173 |
173 |
16 |
122 |
51 |
8 |
11 |
75 |
3.90 |
09 |
西武 |
27 |
11 |
16 |
6 |
0 |
0 |
211 2/3 |
162 |
12 |
199 |
76 |
9 |
5 |
54 |
2.30 |
10 |
西武 |
27 |
6 |
14 |
8 |
0 |
0 |
196 1/3 |
191 |
21 |
154 |
54 |
9 |
6 |
80 |
3.67 |
11 |
西武 |
26 |
5 |
9 |
12 |
0 |
0 |
178 1/3 |
184 |
9 |
108 |
41 |
8 |
7 |
58 |
2.93 |
通算 |
7年 |
172 |
46 |
79 |
61 |
0 |
0 |
1205 2/3 |
1132 |
99 |
917 |
348 |
54 |
45 |
442 |
3.30 |
若くして西武のエースとなった右腕。プロ2年目に二桁勝利を挙げ、以降常に中心投手として活躍。
高校時代は名門校にあって下級生の時から実戦登板。エースとして甲子園ベスト8の実績を残した。ドラフト1巡でプロ入りすると早くからその能力の高さが評判となり、新人ながらいきなりの開幕ローテーション入り。連続KOで二軍落ちしたが、先発不足とあってすぐに再昇格。6月にプロ初勝利を挙げ、その1勝のみだったが1年目から13試合すべてに先発登板のデビュー。
そして2年目はまさに急上昇。開幕から好調に駆け出し、炭谷との10代バッテリーも話題に。交流戦終了時点で8勝と先発三本柱の一角に食い込んできた。後半やや調子を落としたが、ローテーションを守りきり最終的に松坂に次ぐ12勝をマーク。防御率も3点台前半と上々で、早くも主力投手に台頭。松坂退団の翌年は新たなエースと目され、その期待に応える大躍進を見せた。他の先発陣が調子の上がらない中、開幕から軸として活躍し、オールスター時点で前年を上回る13勝と孤軍奮闘。終盤は4敗を喫するなど苦しんだが、同い年のダルビッシュや成瀬の追撃を振り切って見事最多勝獲得。防御率も2点台をキープし、投球イニングはリーグトップとまさにエースの働き。3年目にして不動の存在に。
充分なスピードとともに多彩な球種を誇り、幅広い攻めを見せる総合力タイプ。制球力も含め完成度が高く、コースの内外・高低に緩急と様々に揺さぶりをかける投球スタイル。やや凄みには欠けるものの、すべてが高い次元でまとまっている破綻のない投手。
北京五輪出場の08年はシーズンでは物足りない状態で、特に五輪から帰国後不調。10勝には到達も一つ負け越す不本意な成績に終わった。しかし翌09年は開幕から安定した投球で前半8勝、7月は4戦全勝とエースとして君臨。奪三振率向上と力強さの増した投球でライバルを振り切り、2度目の最多勝に輝いた。リーグ最多の11完投、211イニング、そして防御率2位が評価されて沢村賞にも選出。
10年も5月末から5連勝するなど前半で早くも10勝到達。快調なシーズンだったが、後半思わぬ失速。7月以降の防御率は5点近く、ゲーム中盤に崩れるなどかなり不安定。ソフトバンク戦で4点リードをふいにするなど、終盤は背信投球が続いた。5年連続の二桁勝利、チームトップの14勝を挙げたが、優勝を争う大事なところでやや印象が悪かった。そしてこのもう一つ物足りない状態は昨年も継続。3連続完投勝利を記録したかと思えば4連敗と出入りが激しく、安定感を欠き続けた。最後まで状態が変わらず、5年続いていた二桁勝利に届かず9勝、そして二桁12敗を喫し負け越しでシーズンを終えた。
前年後半のようにはっきり崩れていた訳ではないが、4失点以上が10試合もあったというのはエースとしては大いに不足。自責にならなかった失点がだいぶ多かったため、この防御率よりも印象は悪かった。被打率も平均より悪く、規定投球回到達者の中で下から2番目という数字。肘の状態が悪かったこともあってか、09年に比べて球威の低下が見えた。CSで見せた意地の快投を今季はもっとコンスタントに見せたいところ。二桁復権は最低ノルマ。
和田 毅
変則速球派、奪三振型
|
左投左打 |
新人王(03)、MVP(10)、最多勝(10)、ベストナイン(10) |
浜田高〜早大 |
ダイエー/ソフトバンク03自由枠〜11 |
年度 |
球団 |
試合 |
完投 |
勝利 |
敗戦 |
セーブ |
ホールド |
投球回 |
被安打 |
被本塁 |
奪三振 |
四球 |
死球 |
暴投 |
自責点 |
防御率 |
08 |
ソフトバンク |
23 |
3 |
8 |
8 |
0 |
0 |
162 |
167 |
12 |
123 |
36 |
3 |
3 |
65 |
3.61 |
09 |
ソフトバンク |
15 |
1 |
4 |
5 |
0 |
0 |
84 1/3 |
72 |
13 |
87 |
24 |
1 |
1 |
38 |
4.06 |
10 |
ソフトバンク |
26 |
1 |
17 |
8 |
0 |
0 |
169 1/3 |
145 |
11 |
169 |
55 |
1 |
2 |
59 |
3.14 |
11 |
ソフトバンク |
26 |
4 |
16 |
5 |
0 |
0 |
184 2/3 |
145 |
7 |
168 |
40 |
4 |
5 |
31 |
1.51 |
通算 |
9年 |
210 |
36 |
107 |
61 |
0 |
0 |
1444 2/3 |
1263 |
142 |
1329 |
395 |
21 |
26 |
503 |
3.13 |
「ボールの出所を隠す」変則的なフォームが特徴の先発左腕。プロ入り以来コンスタントな活躍を続ける中心投手。
東京六大学で江川の持っていた奪三振記録を塗り替え、「松坂世代」で花盛りの大学生の中でも目玉とされた存在。自由枠でダイエー入りすると、1年目からその前評判に違わぬ活躍を見せた。即先発ローテーション入りし、14勝をマークして優勝に貢献。パ・リーグでは木田勇以来23年ぶりとなる満票獲得で新人王選出。これ以降突出した成績は残さないものの主力として安定した活躍を続ける。WBCに出場した06年は初めて防御率を2点台とするなど常に一定以上の結果を出し、プロ入りから5年連続二桁勝利を記録した。
テイクバックで腕が体の後ろに隠され、また俗に言う「女投げ」とも映る独特な腕の使い方をする。リリースのタイミングも他の投手とは若干ずれており、これがわずかであるがゆえに意識して対応することが難しい。非常に球の出所が見づらい上にタイミングも合わせにくいという特異なタイプ。スピードは平凡ながら多くの打者が振り遅れ、多くの三振を奪う投球スタイル。一見技巧派に見えて、実際は速球主体で攻める投手。
ずっと安定していたが08年はやや停滞。開幕からやや不安定で、前半までに7勝を挙げたが内容はあまり良くなかった。後半になると勝ちがつかないようになり、北京五輪から帰国後は1勝もできず4連敗でシーズン終了。連続二桁勝利が途絶えると、翌09年は肘の故障で長期戦線離脱。終盤9月に一軍復帰も見切り発車の印象が強く、早い回にKOされるなど状態はいまいち。シーズン4勝と不本意なシーズンに終わった。
やや頭打ち感も漂っていたが、10年復調に成功。というよりも一回り成長のシーズンとなった。開幕から先発の中心として安定した投球を見せ、5月から6月にかけて5連勝など前半で10勝到達。後半も8月にやや乱れた以外はペースが落ちず、3年ぶり6度目の二桁勝利は自己最多の17勝。金子と並び最多勝獲得、さらにMVPに選出とベストと言える結果を残した。
体調が戻ったことも大きいが、それ以上に低めの制球力が大幅に向上。これまでの大雑把なところが薄まり、投球全体が丁寧になってきた印象。昨年も前年以上に快調で、5月から7連勝マークなど安定した活躍。終盤も5連勝し、特に最後の4試合は30イニング無失点で全勝。タイトルには届かずも、16勝を挙げ1点台半ばの防御率はリーグ3位。チームを優勝に導く活躍で存在感を見せ付けた。
今度は相手を選ばずほぼ満遍なく快投し、MVPとなった前年以上の安定感を発揮。特に前年やられた西武を3試合で2点と抑え込んだ。入団時からメジャー志向が強いことで知られ、オフに海外FA権を行使。オリオールズと契約し、今季は米移籍ということになった。見かけによらずアバウトな速球派という投球スタイルがメジャーでどうなるか。
渡辺 恒樹
リリーフ左腕、技巧派型
|
左投左打 |
|
相洋高〜東農大〜NTT東日本 |
楽天05ドラフト2巡〜10途中、ヤクルト10途中〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
完投 |
勝利 |
敗戦 |
セーブ |
ホールド |
投球回 |
被安打 |
被本塁 |
奪三振 |
四球 |
死球 |
暴投 |
自責点 |
防御率 |
08 |
楽天 |
14 |
0 |
0 |
2 |
0 |
3 |
6 2/3 |
9 |
1 |
3 |
7 |
0 |
0 |
7 |
9.45 |
09 |
楽天 |
4 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
3 2/3 |
11 |
2 |
1 |
0 |
1 |
0 |
6 |
14.73 |
10 |
ヤクルト |
28 |
0 |
1 |
1 |
0 |
4 |
13 2/3 |
13 |
0 |
6 |
6 |
1 |
1 |
7 |
4.61 |
11 |
ヤクルト |
13 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
16 1/3 |
15 |
0 |
9 |
4 |
3 |
1 |
9 |
4.96 |
通算 |
7年 |
156 |
0 |
5 |
9 |
0 |
23 |
131 |
132 |
9 |
83 |
53 |
11 |
10 |
58 |
3.98 |
リリーフ要員の中堅左腕。楽天の一期生ルーキーで、名前の読みは「こうき」だが、漢字から「楽天のナベツネ」などとも呼ばれた。
社会人のキャリアが長い投手で、過去にもドラフト候補として名前が挙がったことも。ドラフト2巡でプロ入りすると、即戦力の期待には応え切れなかったものの、17試合登板で1点台の防御率と好結果を残した。2年目も長く二軍にいたが、終盤昇格して15試合に登板。
ここまではあまり目立たない存在だったが、07年は一気に大躍進。序盤非常に好調で、5月終了時点で23試合登板わずか1失点。4月から6月頭まで実に22試合連続無失点という抜群の安定感を見せた。一軍どころかセットアッパーに定着。65試合登板はリーグ最多、チームトップの12ホールドを記録と完全一本立ちのシーズンに。
スピードは並だが、スライダーやシンカーといった変化球を低めに集めるのが持ち味。凄みはあまりないが、実戦的な投手。幅広く攻め、打たせて取る技巧派タイプ。
ベテラン吉田が急失速していただけに、チームにとっても渡邉の台頭は非常に大きかった。ただ前半走りすぎの反動か、6月以降は一転不安定となり、後半はだいぶ数字を落としてしまった。そしてこれをピークに以降はパッとしなくなり、08年は開幕直後のシーズン初登板で腰を痛めて離脱。6月に復帰したものの、この影響からか全く精彩を欠いたままだった。09年も一軍にいたのは序盤だけ、派手な炎上があって5月以降はずっと二軍暮らしに。
足踏みが続いてすっかり影が薄くなったところで、10年途中にヤクルトへトレード。環境が変わって持ち直してきた。6月に昇格して以降ショートリリーフとして起用され、28試合に登板。7月には3年ぶりの勝利も記録し、久々に一軍戦力に。
ただ移籍2年目の昨年は登板数半減で停滞。二軍のほうが長く、印象に残らないシーズンだった。貴重なリリーフ左腕だが、左打者に3割打たれてしまってはチャンスが減ってしまう。そろそろベテランに差し掛かる年齢で、今季は一軍に踏み止まりたいところ。
渡辺 俊介
サブマリン、技巧派先発型
|
右投右打 |
|
国学院栃木高〜国学院大〜新日鉄君津 |
ロッテ01ドラフト4位〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
完投 |
勝利 |
敗戦 |
セーブ |
ホールド |
投球回 |
被安打 |
被本塁 |
奪三振 |
四球 |
死球 |
暴投 |
自責点 |
防御率 |
08 |
ロッテ |
26 |
3 |
13 |
8 |
0 |
0 |
172 2/3 |
195 |
17 |
104 |
29 |
13 |
1 |
80 |
4.17 |
09 |
ロッテ |
25 |
3 |
3 |
13 |
0 |
1 |
144 1/3 |
144 |
9 |
74 |
46 |
13 |
0 |
65 |
4.05 |
10 |
ロッテ |
26 |
3 |
8 |
8 |
0 |
0 |
148 1/3 |
171 |
10 |
63 |
45 |
7 |
1 |
74 |
4.49 |
11 |
ロッテ |
24 |
1 |
7 |
9 |
0 |
0 |
132 |
139 |
11 |
43 |
39 |
6 |
1 |
54 |
3.68 |
通算 |
11年 |
236 |
41 |
83 |
74 |
0 |
1 |
1483 1/3 |
1451 |
129 |
815 |
363 |
90 |
5 |
593 |
3.60 |
「世界一リリースポイントが低い」と言われるアンダースロー投手。大きく沈み込んで地面ギリギリからすくい上げるようにボールを放つ。サイドスローの変形とは違う、完全なるサブマリン投法で、ボールの軌道は極めて特徴的。
かつては全くの無名だったが、社会人時代に日本代表に選ばれたことでその存在が話題となり、その年のドラフトでロッテ入り。伸び上がってくる球質は絶えて久しいもので、1年目後半に一軍昇格し2勝。その個性はプロでも充分通用することを実証した。2年目は「追い風になる」と言われた新ストライクゾーンを意識しすぎて逆に不調に終わったが、3年目後半に覚醒。本来の投球を取り戻し、さらに切れ味もパワーアップ。瞬く間に勝ち星を積み上げ9勝。一気にローテーション入りから中心投手へと駆け上った。
スピード自体は並以下であっても、独特の軌道は全く別次元の球質。さらに際立っているのは緩急で、浮き上がってこない変化球が抜群の効果をもたらし、多くの打者が体勢を崩されてしまう。完投能力もあり、短い間隔での登板も可能。
これ以降はすっかり主力となり、04年は開幕から先発で初の二桁勝利達成。05年は更なる飛躍を見せ、開幕から6連勝スタート。圧倒的な安定感でチームを支え15勝を挙げた。杉内とタイトルを激しく争った防御率は、2点そこそこと例年なら充分タイトルを取れるレベル。一気にリーグどころか日本を代表する投手へ飛躍を遂げた。
この活躍でWBCにも出場した06年だったが、一転思わぬ不調に苦しんだ。開幕から不安定な状態で、6月から6連敗の泥沼。後半も立て直せず5勝11敗と大不振に終わった。翌年前半は復調で5月には4戦4勝。前年より防御率を2点近く良化させ、再び先発の中心的存在に。ただなぜか6月以降勝ち運から見放され、惜しくも二桁には届かずに終わった。
08年は前年とは逆に、4点台の防御率ながら勝ち星を伸ばしチームトップタイの13勝、3年ぶりに二桁勝利達成。しかし09年は派手に負け続けのシーズンとなった。開幕から3連敗、1勝の後今度は7月末まで5連敗、さらに4連敗と連敗の繰り返し。わずか3勝しか出来ず、13敗は同僚小林宏と並ぶリーグワーストタイ。打線との噛み合わせが極端に悪く、10もの負け越しを喫した。
10年はこの状態は脱し、先発の一角として7月末までに8勝をマーク。ところが8月以降急激に不安定となり、終盤9月は3試合続けて序盤KOされ二軍落ちの事態に。1ヵ月半で防御率を1点近く悪化させ、4連敗でシーズン終了。昨年も先発の一角で回転したが、オールスターまでは防御率4点台とパッとせず。後半持ち直しはしたものの、チームの低迷もあってそれほど目立たずに終わった。
近年は出入りが激しく安定感に欠けるようになった。先発の座は守っているものの以前ほどの存在感を発揮できなくなっている。ベテランの年齢となり、少し老け込んできたような印象も。今季は盛り返したいところだが。
渡辺 亮
中堅右腕、リリーフ型
|
右投右打 |
|
鳴門工高〜同大〜日本生命 |
阪神06ドラフト(大・社)4巡〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
完投 |
勝利 |
敗戦 |
セーブ |
ホールド |
投球回 |
被安打 |
被本塁 |
奪三振 |
四球 |
死球 |
暴投 |
自責点 |
防御率 |
08 |
阪神 |
66 |
0 |
5 |
2 |
0 |
23 |
67 1/3 |
52 |
2 |
60 |
28 |
1 |
2 |
20 |
2.67 |
09 |
阪神 |
46 |
0 |
1 |
0 |
0 |
3 |
47 2/3 |
44 |
5 |
34 |
17 |
1 |
2 |
18 |
3.40 |
10 |
阪神 |
61 |
0 |
2 |
2 |
0 |
8 |
74 2/3 |
57 |
4 |
53 |
36 |
2 |
2 |
22 |
2.65 |
11 |
阪神 |
56 |
0 |
5 |
1 |
0 |
12 |
54 2/3 |
39 |
2 |
36 |
14 |
1 |
1 |
12 |
1.98 |
通算 |
6年 |
282 |
0 |
14 |
6 |
0 |
53 |
302 2/3 |
245 |
15 |
235 |
118 |
9 |
10 |
88 |
2.62 |
07年に急台頭以降リリーフで回転を続ける右腕。多くの登板数をこなし戦力となっている。
社会人から阪神入りも1年目は一軍登板なし。二軍でも5点台の防御率とパッとしなかった。しかし秋季キャンプでナックルを披露し話題に。そして2年目は4月下旬に一軍昇格すると、リリーフ陣の一角に食い込む活躍で急台頭。前半こそさほどでもなかったが、徐々に信頼を掴んで後半は登板機会急増。オールスター以降で32試合に投げ、初勝利も記録。53登板はJFKに次ぐ多さで、一気に重要な戦力となった。終盤は少し失点が増えたが、実質1年目でシーズン完走。
140km台後半から150kmに届く速球とスライダーを軸とする投手。話題になったナックルは実戦レベルにないということで使わなかったが、このレベルなら不要だった。翌08年は前年の勢いを持続しさらに上昇。開幕からリリーフ陣の一角としてフル回転し、特に前半はかなりの安定感を見せた。久保田に次ぐ66試合登板を記録し、5勝を挙げホールド大幅増。完全に主力の一人に定着。
09年は疲労の影響か状態があまり良くなく、成績ダウンで登板数も減少。二軍落ちするなどあまり目立たないシーズンに終わった。しかし10年は立て直し、特に5月は月間15登板、この時点で防御率1点未満と快調。6月以降やや波が激しくなったものの、シーズン60登板をこなし最後までリリーフの一角で存在感を発揮。昨年はシーズン序盤あまり状態が良くなかったが、前年とは逆に6月以降立て直して安定。特に夏場以降は出番も大幅に増え、継投の要としてホールドも増加。自己最多タイの5勝を挙げ、防御率1点台の好成績を残した。
10年四死球がちょっと多かったが、しっかり修正されてきた。派手さはないもののコンスタントに活躍を続ける貴重な存在。