相川 亮二  

正捕手、安定型

右投右打
東京学館高 横浜95ドラフト5位〜08、ヤクルト09〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 横浜 101 306 78 5 1 7 106 22 0 11 1 19 2 52 .255
09 ヤクルト 122 413 102 21 1 5 140 43 2 6 3 23 1 69 .247
10 ヤクルト 120 427 125 17 2 11 179 65 2 6 7 30 4 70 .293
通算 16年 1080 3211 840 128 7 55 1147 339 10 73 33 213 25 600 .262

横浜からヤクルトへFA移籍の正捕手。ドラフト下位入団ということもあり当初は全く無名の存在だったが、森元監督によって抜擢された。
01年オフ、「不動の正捕手」であった谷繁がFAで離脱。突如次の正捕手に挙げられたのが相川だった。それまでの7年間で一軍合計106試合出場は、25歳の年齢としては多いほうではあったが、それでもやはりいきなりの大役は荷が重すぎた。ただでさえ見劣りする投手陣をリードするには経験が足らず、さらに故障もあって飛躍はできず。結局大半のゲームをベテラン中村に譲り、翌年も序盤のマスクはほとんど中村に。なかなか一線に立つことが出来なかった。
しかしプロ10年目となった04年以降待望の正捕手に定着。越えられずにいた中村をついに追い抜き、この年はサポート役としてアテネ五輪にも出場。翌年はほぼフル出場を果たし、初の規定打席到達。
どこがどう、という目立つ部分のあまりないタイプだが、打力も守備力も及第点以上のものは持っているまとまった選手。トップクラスではないが、中位の実力はある。正捕手として複数シーズンを過ごしてきており、もはや安定戦力。
06年は少々不調で同世代の鶴岡にスタメンマスクを譲る場面も多かったが、07年は巻き返し。これまではそこそこといった印象しかなかった打撃が特に夏場好調で、シーズンで初の3割を記録した。規定打席に到達してリーグ8位の好成績。ただ基本的には2割5分前後の選手で、08年は5,6月大不振で平年水準に落ち着いた。鶴岡の移籍で後続との差は開いたものの、チームの大低迷もあって先発数も減少。あまりパッとしないシーズンに。
オフにFA宣言し、一度は海外移籍を目指すも断念。古田引退後正捕手が流動的なヤクルトへ移籍となった。そして他球団に移ることで改めて正捕手としての存在感を発揮。開幕からマスクを被り、ほぼ不動の存在となった。前半好調だった打撃は後半失速しいつものレベルに落ち着いたが、盗塁阻止率リーグトップを記録。終盤故障で離脱もあったが、チームにとって大きな補強となった。
昨年も開幕直後に一時戦列を離れた以外は不動の正捕手。また5月以降打撃が非常に好調。特に交流戦では4割近い打率に4ホーマーと大当たり。その後も好調はずっと持続し、打順も6番に座ることが多くなった。最終的に07年に次ぐ3割近い打率を残し、自身初の二桁本塁打、自己最多の65打点とベストの成績。
前年悪かった古巣横浜戦を昨年はカモに。攻守に得がたい戦力となり、選手として今が充実期という印象。そろそろベテランの年齢域に入るが、今後しばらくは安定が続きそう。

會澤 翼

若手捕手、期待株型

右投右打
水戸短大付高 広島07ドラフト(高)3巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 広島 - - - - - - - - - - - - - - -
09 広島 15 28 6 1 0 0 7 1 0 0 0 3 0 8 .214
10 広島 32 53 9 1 0 1 13 5 0 1 0 2 0 16 .170
通算 4年 47 81 15 2 0 1 20 6 0 1 0 5 0 24 .185

将来の正捕手として期待の大きい若手。3年目の09年一軍デビューし、着実に前進中。
高校時代は1年から正捕手となった選手で、高校ドラフト3巡で指名され広島入り。2年目春季キャンプで左肩を脱臼、シーズンを棒に振ってしまったが、復帰の3年目に大きく前進。ファーム53試合出場で3割3分、5ホーマーと打棒を発揮しチーム2位タイの30打点をマーク。一軍出場も果たし、7試合の先発マスクも経験。
そして昨年は先発機会は少ないものの、さらに出番を増やしてきた。代打からそのままマスクを被るなど32試合に出場。石原、倉に続く3番手にほぼ昇格し、一軍定着に一歩近付いた。
がっしりとした安定感ある体型の選手で、昨年もファーム48試合でチームトップの8ホーマーと長打を望める打撃が持ち味。一軍では9月にプロ初ホーマーを放った。ただ終盤に放ったヒットはその1本のみで、最後は14打席連続ノーヒットでシーズン終了。まだまだ守備も打撃も経験が必要だが、肩も強く先が楽しみな存在。すでにエースとして君臨する前田健とは同期で、将来はバッテリーを組むことが期待される。昨年9安打の内7本が左投手から。

青木 宣親

安打製造機、快足型

右投左打 首位打者(05,07,10)、最多安打(05,06)、新人王(05)、ベストナイン(05〜10)、盗塁王(06)、Gグラブ(06〜10)、最高出塁率(07,09)
日向高〜早大 ヤクルト04ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ヤクルト 112 444 154 29 5 14 235 64 31 1 3 42 10 47 .347
09 ヤクルト 142 531 161 23 2 16 236 66 18 1 4 75 13 65 .303
10 ヤクルト 144 583 209 44 1 14 297 63 19 0 3 63 18 61 .358
通算 7年 841 3317 1114 174 17 80 1562 341 156 28 15 366 62 436 .336

いまやプロを代表するアベレージヒッターとなった外野手。2年目の大ブレイクから破竹の勢いを続け、日本を代表する存在に。
大学時代は鳥谷(阪神)と同期。1年目の一軍出場は10試合にとどまったが、二軍で3割7分というハイアベレージで首位打者獲得、フレッシュオールスターでもMVPに輝いた。その活躍から翌年はシーズン前から台頭を予言され、数年固定できずにいたセンター候補として大いに期待された。
そして迎えた05年、期待を大きく上回る大活躍。開幕当初こそ苦しんだが、5月以降常に3割以上の打率を叩き出し、8月にはばてるどころか4割の月間打率をマーク。打棒は全く衰えを見せず、新人王どころか首位打者も早々に確実とし、シーズン安打セ・リーグ新記録。イチロー以来の200本安打も達成と一気に突っ走った。
これだけでも凄いが、マークが強化された翌年以降もさらに成長持続というのが凄まじい。05年は「青木シフト」が出現するほど内野安打が多く、かなり足に依存していた部分があったが、06年は「転がす打撃」から「振る打撃」に大きく転換。それでも三振は大幅に減らし、不動の1番打者としてフル出場。ホームランを13に増やして2年連続の最多安打、さらに長年赤星の独壇場だった盗塁王に輝いた。チャンスにも強さを見せて1番ながら62打点を記録。07年は盗塁こそ減らすも、さらに一発を増やして20ホーマー到達。最多安打こそ同僚のラミレスに譲ったものの、競り合った末に首位打者に返り咲き。08年は故障や五輪で出場数は減ったが、やはり高打率を維持。さらに上を走った内川に及ばなかったが、自己ベスト更新で例年なら充分首位打者の数字だった。内川とは3分の打率差がありながら、出塁率の差はわずか3厘。打撃8部門でチームトップと不動の中心打者に。
WBCに出場した09年は思わぬスランプに見舞われ、5月終了時で2割3分と別人のような低打率。6月好調も7月また落ち込み、8月に入ったところで2割5分という状態だった。だがさすがにこれでは終わらない。8月以降3割7分と怒涛の巻き返しで一気に上昇。最終的に5年連続の3割に到達した。
とにかく脆いところのない選手で、まだ7年目ながら既に「安打製造機」の風格。背番号が1となった昨年は当初3番を任され、スタートは良かったものの5月に2割そこそこの不振。しかし1番に廻るとそこからヒットを量産し始めた。特に月間打率4割を越えた7月以降、後半は3割9分というハイアベレージを叩き出し、最終的に自己ベストの打率で3度目の首位打者獲得。さらに5年ぶりのシーズン200安打は歴代3位となる自己最多。二塁打44本もリーグ2位の数字で、改めて力を見せつけチームを引っ張った。
足も長打もあり、さらに昨年は2ストライク後の打率が3割越え。追い込んでも打ち取るのが難しく、投手の左右も全く関係ないほとんど隙のない存在となっている。前年に続いて前半に不振に喘いだのが残念だが、まぎれもなく現在の日本球界最高のヒットメーカー。今季も当然首位打者の大本命。

青野 毅

中堅内野手、故障低迷型

右投右打
樟南高 ロッテ01ドラフト5位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
09 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
10 ロッテ 14 18 2 0 0 1 5 1 0 0 0 2 0 6 .111
11 ロッテ 5 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 .000
通算 11年 160 458 115 20 5 17 196 58 3 11 4 22 6 113 .251

06年急台頭で一時レギュラー争いに参戦した内野手。西岡・今江に続く存在として注目を集めたが、その後故障低迷。
高校時代はエースとして甲子園に出場も、プロでは入団と同時に内野転向。パンチ力ある打撃が期待された。05年までの5年間は完全に二軍暮らしで、一軍経験は2年目の1打席のみ。ファームではレギュラー格として活躍もなかなか機会は巡ってこなかった。
しかし6年目の06年は堀の故障から4月に昇格。即2番スタメンで起用されプロ初ヒットを記録した。このときはわずか半月の一軍滞在だったが、5試合すべてスタメンで3割。そして再昇格した6月から急台頭が始まった。横浜戦でプロ1号を満塁で放つと、ソフトバンク戦での2号がまたも満塁弾。これ以降は完全に一軍定着を果たし、一気に準レギュラー格にまでのし上がった。二軍時代は三塁が主だったが、一軍では二塁を中心の起用。長打もある打撃は魅力たっぷりで、ベテラン堀の後継者に急浮上。実質初めての一軍で好成績を残した。
この活躍から07年は序盤からレギュラー級の起用。今江の不調から三塁での起用が増えた。5月中に10ホーマー到達と非常に好調なスタートを切ったが、6月からはパタッと一発が止まり、さらに後半は故障で戦線離脱。惜しくもレギュラー完全定着には至らなかった。
そしてこれ以降は故障で苦しむことに。翌08年開幕後に肩を手術し、このシーズンは二軍でもわずかな出場。09年二軍では復調気配も見せたものの、2年続けて一軍出場できずに終わった。10年は久々に一軍出場も、主に代打で起用されたが結果は残せず。わずか2安打したのみでシーズンを終え、復調とまではいかず。
名を売ったところで大幅な足踏みとなり、かつての勢いもすっかりかすんでしまった。昨年は6月にわずか5試合に出たのみでノーヒット。二軍では中軸のレギュラーだったが、目立つ成績でもなかった。準レギュラーだった頃からそろそろ5年が経ち、さすがにこの状態はもう続けられないところ。今季は正念場となりそう。

明石 健志

俊足内野、高センス型

右投左打
山梨学院大付高 ダイエー/ソフトバンク04ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ソフトバンク 29 49 11 2 1 0 15 4 1 2 2 1 1 17 .224
09 ソフトバンク 48 103 30 9 2 1 46 9 6 2 1 8 0 27 .291
10 ソフトバンク 39 47 6 2 0 0 8 0 2 2 0 2 0 12 .128
通算 7年 138 220 51 14 4 1 76 14 9 6 3 13 1 64 .232

センスの高さを買われる俊足選手。早くから期待されるもなかなか伸びきれずにいたが、09年ついに一軍台頭。
高校から入団。1年目に二軍で3割19盗塁の好成績を残し、一軍でもプロ初ヒットを3ベースで記録。当時の二軍首脳陣から「入団時の川アよりも上」と評され、いきなり期待株と持ち上げられた。しかし2年目は完全に躓き、3年目はキャンプで故障。久々一軍出場の07年も低打率に喘ぎ、はっきり停滞が続いていた。
ちょっと伸び悩んでいる感もあったが、5年目の08年は向上気配。6月に一軍昇格し、前半で自己最多の出場を記録した。川ア離脱の8月穴埋め候補と期待されるも果たせなかったが、ようやく一軍進出の足がかりを得た。そして翌年は待望の一軍定着。前半は二軍で過ごしたが、7月に昇格すると打撃で結果を残し、8月にはプロ初本塁打も記録。多村が欠場がちなことから、主に外野でのスタメン機会も増えた。初めて打席数が100を越え、3割近い打率をマーク。一気に一軍定着で存在感急上昇のシーズンとなった。
泳がされてもミートできる柔軟な打撃センスの持ち主で、それは左投手から23打数8安打というところにも表れている。だが期待された昨年はその打撃が壊滅的に。打席機会が少ないこともあったが、開幕から6月まで22打数ノーヒット。低打率から出場機会は代走・守備固めが中心となった。守備ではバッテリーを除く7ポジションに就くなど利便性を見せたが、後半はほとんど二軍で過ごし、また後退のシーズンに。
昨年6安打はすべて交流戦で放ったもの。その交流戦の打率も1割台で、とにかく打つ方はさっぱりだった。二軍では半分に満たない出場ながらチームトップの14盗塁とスピードは健在、まだ若く守備の融通も利くだけに、打撃が安定すればポジション争いも可能だが。今季は本来の力を発揮したい。

赤田 将吾

スイッチ外野、俊足型

右投左右打
日南学園高 西武99ドラフト2位〜09、オリックス10〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 西武 68 160 39 7 1 2 54 13 2 3 2 14 1 37 .244
09 西武 57 78 16 4 0 0 20 3 1 3 1 6 0 19 .205
10 オリックス 79 253 55 8 1 8 89 34 3 14 1 22 0 66 .217
通算 12年 745 2071 522 84 18 27 723 176 73 84 13 176 10 465 .252

かつてセンターの定位置を確保したスイッチヒッター。ライバルの多い外野争いを制したが、近年不調。
高校から西武入りし、1年目から一軍で5盗塁をマーク、まずは俊足で戦力になることをアピール。当初は内野手で二塁のポジションも狙っていたが、持ち前のセンスで外野も兼任。ただ打撃があまりに弱く、2年目以降はやや足踏みしていた。しかしプロ入り後に取り組んだ左打席をすぐに形にするなど、柔軟性の高さは随所に見せていた。
打率の低迷が足を引っ張っていたが、04年は春先から好調で一気に波に乗った。小関の不振等でポジションが空いたことも幸いし、後半は完全にレギュラーに。05年は2番定着、06年は1番も兼任し、ジリジリと成績を向上させて06年は3割目前の打率をマーク。
左打席が確実性、右打席がパンチ力というタイプで、力が勝ることが災いして右打席では強引になってしまう面があるが、左打席では柔軟さを見せる。脚力の面では04年から3年連続二桁盗塁を記録し、06年はリーグトップタイの三塁打を放った。
3年レギュラーを務め順調に来ていたが、07年度重なる故障で急ブレーキ、ここから不振に喘いでいる。07年はほぼシーズンを棒に振り、08年も調子が出ない上にまた故障で離脱。それでも終盤復調気配を見せたが、09年は一転してまた大不振。序盤の低迷から二軍落ちし、後半の昇格後もパッとしないまま。レギュラー奪回どころか、かえって遠ざかることになってしまった。
すっかり影が薄くなったところで、昨年はオリックスへ移籍。開幕スタメン起用され、序盤は「2番ライト」にほぼ固定。しかし8ホーマーを放つなどしたものの確実性は低く、交流戦では1割台中盤という大不振。この辺りから二軍落ちするなど出番が減っていき、8月以降は控え、終盤は二軍。レギュラー確保は出来ず、尻すぼみに終わった。
相変わらず右打席は荒っぽく、左腕から6ホーマーするも打率は1割台半ば。また西武時代はセンターが主で不慣れだったのか、意外にライト守備は不安定で、特にライン際の打球処理には不安を残した。この打力で守備も思ったほど良くないとなればポジション維持は困難。移籍初年度という巻き返しには絶好のチャンスだったが、かえってレギュラー復権が遠のいてしまったか。とにかくすべての面で確実性を上げていかないと。

赤松 真人

好守外野、韋駄天型

右投右打 ゴールデングラブ(10)
平安高〜立命大 阪神05ドラフト6巡〜07、広島08〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 広島 125 342 88 13 1 7 124 24 12 18 0 23 7 67 .257
09 広島 137 423 98 15 3 6 137 43 14 25 5 33 3 79 .232
10 広島 113 291 83 12 3 4 113 33 20 14 4 8 3 48 .285
通算 6年 411 1109 277 41 7 17 383 101 57 59 10 66 13 202 .250

08年広島に移籍してレギュラーに急上昇の俊足外野手。阪神時代に「ポスト赤星」と言われた素質を開花させ始めた。
ドラフト指名は下位だったが、1年目からファーム不動の1番打者に定着。ウエスタンの首位打者と盗塁王に輝き、将来の1番候補として一躍その名を高めた。2年目も二軍で3割15盗塁と好結果を残し、一軍でプロ初ヒットも記録。3年目の07年は開幕一軍入りし、出場機会も随分増えてきた。
下で評判の脚力は上でも戦力で、07年8盗塁を記録。だがそれと同時に、打撃が一軍でははっきり力不足であることを露呈してしまった。先発しても8番や9番。ほとんど打てないままで、赤星離脱のチャンスも活かせなかった。結局5月中旬に二軍落ち。
FA新井の人的補償として08年は広島へ移籍。しかしこれでチャンスが一気に広がった。開幕当初は代走要員も、ベテランに替わってスタメンに入ると、4月末のプロ初ホームランから3試合連発。しかも最初の2本は二日連続の先頭打者アーチだった。これ以降準レギュラー格となり、一気に100試合以上に出場。先発出場だけでも07年までの通算出場の倍という飛躍で、ポジション獲りに大きく前進。
打率急降下でスタミナ不足も露呈してしまったが、翌年はさらに前進でセンターのレギュラーに定着。初めて既定打席に到達し、さらに存在感を高めた。チームトップタイの14盗塁を記録し、意外な勝負強さを見せて43打点。ただ打撃の波が激しく、2割3分と低打率に喘いだ。特に終盤9月以降わずか4安打しか打てず、この期間の打率は1割未満。
昨年はキャンプでの故障から開幕に少し出遅れ。シーズンでも天谷との併用が中心で打席数を減らした。しかし打撃自体は過去にないほど好調。8月に不調だった以外はおおむね安定し、前年より大幅に打率を向上させた。打線全体が低調だった中で3番を任される試合も。20盗塁も自己最多で、ほぼベストのシーズンを過ごした。
ゴールデングラブに選出された守備力は非常に高く、これだけでも大きな戦力。昨年はホームランをもぎ取るスーパーキャッチも見せた。打撃上昇で不動のレギュラーにあと一歩。四球が極端に少なく、打率向上でも出塁率が低いままというところをどう見るか。

浅井 良

元正捕手候補、打撃優位型

右投右打
桐蔭学園高〜法大 阪神02自由枠〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 阪神 31 48 12 3 1 0 17 4 1 3 0 1 0 8 .250
09 阪神 50 96 30 2 2 4 48 13 3 7 0 3 1 28 .313
10 阪神 85 148 44 8 0 3 61 14 4 4 1 11 2 42 .297
通算 9年 315 497 135 20 3 11 194 47 10 18 1 19 6 120 .272

長らく「ポスト矢野」と言われてきた選手。ただなかなか矢野を抜くことはできず、打撃を活かすため08年から外野手に転向。
捕手としてのキャリアは大学以降と浅いが、打力と強肩を買われて自由枠入団。どちらかといえば育成中心であったが、それでも1年目から出場機会を得ていた。04年こそ二軍暮らしだったが、野口が精彩を欠いていた05,06年はいずれも開幕から1年一軍帯同。出場数は横這いでも矢野に次ぐ2番手の地位まで上ってきた。打力のある選手で、代打で起用される場面も。
しかし07年は状況が大きく変化。年下の狩野が急台頭で一軍に食い込み、さらにベテラン野口が巻き返し。浅井のほうはわずかな出場数にとどまり、しかも一軍で守ったのはライトのみ。一歩後退というシーズンに終わった。
二軍でも外野や一塁を守るなど捕手専念ではなく、08年からは外野手登録に。しかし完全に捕手をやめたわけではなく、この年も一軍でマスクを被る機会があった。代打で好結果を残してもそれがメインになることはなく、実際のところはほぼ「第3捕手」状態。ほぼ1年一軍にいたが出場は少なかった。
どっちつかずで中途半端な状態だったが、09年からようやく外野に専念し、好成績を残した。前半はそれほど目立たなかったが、夏場に再昇格後打撃好調。特に赤星離脱後は代役1番を務めるなど出番が増え、9月だけで3ホーマーと結果も残した。シーズン安打の7割をこの月に放ち、最終的に自己最多の打席数で3割越え。故障で離脱もあったが、終盤に存在感を高めることに成功した。
やっと打撃を活かす環境になったという印象。昨年は序盤二軍で過ごしたものの、6月以降は一軍定着。特に7月はほぼセンターのレギュラーとなり、3割後半の月間打率を残した。8月以降1割台と落ち込んでしまったが、代打でも好結果を残し、自己最多の出場数を記録。
外野に落ち着いて確かな戦力になってきた。好調時の打撃はレギュラークラスで、今季はシーズン通して一軍戦力を期待。

浅村 栄斗

若手遊撃手、高センス型

右投右打
大阪桐蔭高 西武09ドラフト3位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
09 西武 - - - - - - - - - - - - - - -
10 西武 30 42 11 1 1 2 20 9 2 1 1 8 3 8 .262
通算 2年

2年目の昨年一軍初出場、「ポスト中島」と期待される若手内野手。攻守に高いセンスの持ち主で、将来を嘱望される。
高校3年時1番打者として甲子園優勝。初戦に5安打、2回戦で2ホーマーなど6試合で16安打の大活躍を見せた。強肩強打のショートとして注目され、ドラフト3位指名で西武入り。1年目から二軍のレギュラーとなり、ほぼフルに近い99試合に出場。打率は2割そこそこ、10盗塁する一方で失敗も12と好成績は残せなかったが、体力的に充分やれるところを見せた。
そして2年目の昨年は開幕一軍入り。代打で迎えたプロ初打席で2ベースを放った。故障欠場の中島に代わってスタメンショートも経験。4月末からしばらく二軍で過ごしたものの、7月末に再昇格。やはり故障の中村や中島の代役スタメンを務め、3番先発という試合も。8月にはプロ初ホームランを記録。最終的に30試合に出場し2ホーマー。スタメン出場が13試合あり、高卒2年目としては上々の結果を残した。
パンチ力と柔軟さを併せ持つ打撃以上に目立ったのが遊撃守備での軽快な動き。身体能力の高さから難しい打球も軽々と捌き、前年ファームで31失策というのが信じられないほどの動きを見せた。美技とミスが同居しそうな派手なタイプだが、一軍の舞台で臆するところを見せなかった。また若いながら50打席余りで11の四死球を取ったセンスの良さも光る。
まだデビューしたての立場だが、レギュラー中島のメジャー移籍が取り沙汰される状況で、その後継候補に急上昇。今季はさらなる躍進が期待される逸材。

阿部 慎之助

大型捕手、スラッガー型

右投左打 ベストナイン(02,07〜10)、Gグラブ(02,08)
安田学園高〜中大 巨人01ドラフト1位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 巨人 125 428 116 27 0 24 215 67 1 4 0 44 8 66 .271
09 巨人 123 409 120 20 2 32 240 76 1 2 7 34 10 87 .293
10 巨人 140 498 140 27 2 44 303 92 0 1 1 58 11 91 .281
通算 10年 1243 4287 1218 217 8 248 2195 724 11 24 35 439 86 773 .284

強打で知られる巨人の正捕手。不動の存在としてホームを守り、打撃でも主軸級の活躍を見せる中心選手。
大学在学時から全国に名を轟かせ、輝かしい実績を引っさげてドラフト1位入団。長年捕手難と言われ続けたチームだけに、開幕どころかオープン戦から即正捕手に抜擢。しかし当初は守備面で不安が大きく、投手と呼吸が合わないシーンが多々あり、一時は捕手の適性がないとまで言われた。それでもベンチは我慢してほぼフルシーズン起用。その苦労が実ったか、翌年は目を見張る活躍を見せた。開幕から投手陣を一人で引っ張り、優勝に貢献。このときには外野の批判の声も消えていた。
もともと評価が高かった打撃面では守備以上に存在感を発揮。1年目はプレッシャーからか低迷した打率も2年目に大きく伸ばし、何より満塁やサヨナラといったゲームを決める場面での活躍が目を惹いた。天才的な打撃センスの持ち主で、シャープなスイングで低めに強く、対応力も非常に高い。03年は故障離脱も初の3割、04年は4月月間16本塁打と量産し、初の30本塁打を記録。05年も3割を打ち、プロでも有数のスラッガーに。打線の中核を担う存在となっている。
一時チーム投手陣が崩壊した関係でリードを疑問視する声もぶり返し、05年終盤肩の不調から一塁出場が続くとにわかにコンバート説も浮上。しかし翌06年は強肩復活でリーグトップの盗塁阻止率をマーク。不動の正捕手として君臨し続けている。06年は珍しく自己最少の10ホーマーに終わったが、07年は一転して33ホーマー。6番に座ってチームトップの101打点を稼ぎ、攻守の要として活躍。08年北京五輪、09年WBCと国際試合にも代表出場。09年は終盤ホームランを量産し、9月以降の29試合で14本の大爆発。日本シリーズでもサヨナラホームランを放ちシリーズMVPに輝く活躍。
昨年も正捕手、そして中軸として引き続き大きな存在。開幕時こそ7番だったものの、シーズンの大半で5番に座った。交流戦では10ホーマーを放ち、6月月間14本塁打の量産。夏場の不調から5年ぶりの3割はならず、前年より打率は落としたものの、ホームランは初めて40の大台に乗せ、自己最多の44本を放った。
捕手のシーズン40本塁打は75年の田淵以来35年ぶりで、野村克也を含めて史上3人目の記録。また昨年は盗塁阻止率トップに返り咲き、年齢的にも今が全盛期という状態。攻守の要として当分君臨は確実。

阿部 真宏

守備堅実、職人候補型

右投右打
横浜高〜法大 近鉄01ドラフト4位〜04、オリックス05〜09、西武10〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 オリックス 55 119 26 5 0 0 31 9 1 9 0 6 3 15 .218
09 オリックス 46 148 39 10 1 1 54 23 1 14 1 18 1 19 .264
10 西武 64 125 32 8 0 1 43 10 0 9 0 21 2 14 .256
通算 10年 839 2374 595 123 8 26 812 249 23 128 22 219 30 280 .251

堅実な守備力で光る内野手。近鉄時代の02年レギュラーにほぼ定着し、03年それを確立した。地味で目立たないが、安定感あるプレースタイル。
前田や高須、山下など似たような位置にいたライバルは多かったが、それらを出し抜いた最大の理由は守備力。目を惹く派手さはないが大ケガなく安定。グラブ捌きが柔らかく、打率は2割ちょいと低かったがその点で首脳陣の信頼を勝ち取った。
それでもネックになっていた打撃だったが、03年それを克服。右打ちの精度を高めることで開幕から好調を維持し、前年までのような安全牌から卒業。下位の打順でしぶとい打撃を発揮し、打線に幅の広さを加えることに成功。終盤までは3割を維持し、脇役として欠かせない存在に成長した。
三振少なく、しぶとくミートを狙う打者。04年は前半かなりの不振で打率を下げたが、05年は巻き返した。合併球団でライバルは増えたがほぼレギュラーは確保。右狙いの徹底で左投手には強みを見せる。
しかし06年出足からの不調に加えて右手首を骨折。3ヶ月近く戦列を離れ、その間に後藤にポジションを奪われる形になってしまった。これ以降精彩を欠くようになり、後藤と二塁併用の07年も打撃の波が激しく、存在感としてはいまいち。そして08年は4月1割がやっとという低迷で二軍落ち。その後復帰して多少持ち直したが、シーズン打率はさらに落ちて出場機会もグッと減ってしまった。
度重なる故障や不調で準レギュラー格に落ち着いた印象。09年は足の故障で大きく出遅れ、一軍昇格はオールスター明けてから。それでも長期離脱中だった後藤に代わって二塁を守り、久々に打撃好調で復調気配も見せた。昨年キャンプ中にトレードで西武に移籍。さらにレギュラーは遠くなってしまったが、故障の中村に代わって三塁を任されるなど、なかなか貴重な存在となった。
どうやら一時の不振は脱してきた。昨年右投手には1割台とさっぱりだったが、左投手から3割。ヒットの7割以上が左腕から放ったもので、これは以前にも見られた傾向。内野全般と小技をこなせる利便性で今季も戦力に。

天谷 宗一郎

俊足外野手、3番候補型

左投左打
福井商高 広島02ドラフト9巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 広島 135 392 103 8 1 4 125 24 13 11 2 34 4 76 .263
09 広島 94 317 95 14 7 5 138 41 12 6 5 31 2 62 .300
10 広島 123 335 82 11 2 6 115 35 18 1 3 37 6 72 .245
通算 9年 401 1096 290 33 11 16 393 103 47 20 10 108 14 226 .265

近年ポジションを確保してきた外野手。ファームで3度の盗塁王を獲得した快速選手で、08年から一気に台頭。
ドラフト9巡という下位でのプロ入りも、その俊足ぶりは早くから注目された。2年目にウエスタンの盗塁王に輝き、翌年は42盗塁。一軍昇格を果たし、プロ初ヒット・盗塁も記録した。05年は一歩後退したが、06年は5月に昇格して17試合に出場。後半は二軍に定住してしまったが、24盗塁で3度目のタイトルを獲得した。
二軍とはいえすでに100盗塁を記録した脚力は大きな魅力。高齢化して久しい外野陣の新星として、進出の期待は高かった。07年プロ初ホームランを放つも故障で後半は完全に二軍暮らしと足踏み。しかし08年は開幕1番スタメンに抜擢され、序盤は期待に応えて順調な滑り出し。6月頃から調子を落として赤松との併用も増えたが、96試合にスタメン出場し、実質レギュラー定着の1年となった。7年目にして大飛躍のシーズンに。
そして翌年はさらに存在感アップ。開幕からライトに定着し5月に入ると調子上昇で3割に。ここで右手骨折してしまい2ヶ月戦列を離れたが、7月中旬復帰以降もコンスタントな打撃を見せ、最終的に四捨五入で3割の好成績を残した。打線全体が振るわない中で3番起用も多く、前年苦手とした左投手も克服して新たな中軸候補に名乗り。
だが昨年ははっきり停滞し、順調に来ていた勢いが止まってしまった。開幕から3番センターで起用されるも、極端な低打率に喘ぎ続けた。出遅れていた赤松と併用状態になっても調子は上がらず、レギュラー失陥した7月は月間で1安打のみという大不振。再び3番で使われるようになった8月以降、今度は一転して好調に転じ、最終的な打率は随分回復させた。しかし長い低空飛行の印象が強く、3番としては大いに不足の成績に終わった。
とにかく8月までとそれ以降の成績が別人のように違いすぎた。帳尻合わせという印象もついてしまったが、後半好調に転じたことを今季につなげたいところ。相変わらず盗塁死が多い課題もそろそろ改善したい。

新井 貴浩

豪快長打、イメチェン型

右投右打 本塁打王(05)、ベストナイン(05)、ゴールデングラブ(08)
広島工高〜駒大 広島99ドラフト6位〜07、阪神08〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 阪神 94 366 112 22 4 8 166 59 2 0 4 35 5 83 .306
09 阪神 144 558 145 32 1 15 224 82 4 0 7 28 6 82 .260
10 阪神 144 570 177 42 0 19 276 112 7 0 8 52 11 89 .311
通算 12年 1463 5035 1421 249 14 236 2406 827 30 4 48 407 55 1103 .282

かつて豪快な一発を売りとしたスラッガー。189cmの堂々たる体格、フォローで体勢が崩れるほどの荒々しい豪快なスイングで、打球をスタンドに運んでいた。
入団時の注目度は低かったが、1年目から一軍で7ホーマー。江藤が去った翌年は倍の16ホーマーを放ち、一躍脚光を浴びた。これでレギュラー当確となり、次の主砲と目される存在に。そして02年は一気に本数を28に伸ばし、140試合フル出場。初出場のオールスターでも特大の一発を放ち、リーグでも有数の飛ばし屋として認知される存在となった。ここまでは右肩上がりの急成長。
ところが金本がFAで抜けた03年、いよいよ4番へと期待されたところで大ブレーキ。徹底的に弱いところを突かれ、しかも克服できなかった。開幕から低空飛行が続き、打撃フォームを何度も変えるなど試行錯誤も結果が出ず。後半には先発をはずされるケースも増え、完全に狂ってしまった。不調は翌年も続き、04年はホームランも10本止まり。守備が非常に悪く、特にスローイングに難があり三塁守備は非常に危なっかしかった。それもあって03年は一塁に転向したのだが、逆にマイナスに作用してしまった。
やや影が薄くなりかけていたが、05年開幕戦で4安打2ホーマーの活躍。これで勢いに乗り、待望の復活を遂げた。本来のパワーヒッティングが甦り、不調だった2年間を取り戻すかのようにホームランを量産。40本台の大台に乗せて初のタイトル獲得。打率も3割維持とベストのシーズンに。技術的にどうこうではなく、本来の自分を取り戻したのが大きい。一時の不振は完全に脱し、06,07年は不動の4番としてフル出場。2年連続の100打点以上で勝負弱いイメージも払拭。
FA権を行使して08年は阪神へ移籍。かつての同僚金本と再び組むこととなった。「3番一塁」に固定され、4番につなぐことを意識したのか一発は激減したが、3割キープで得点源の一人に。7月に故障、五輪強行出場で疲労骨折とトラブルが重なり、後半は長期離脱してしまったが、前半は大きな戦力に。しかし三塁に再転向して5番に廻った翌年は、前半常に2割そこそこという低打率に喘ぎ、03年も下回る不振に喘いだ。8月以降猛烈に巻き返して最終成績はだいぶ盛り返したものの、あまり印象の良くないシーズンに終わった。
ちょっと評価を落としてしまったが、昨年は中軸として再上昇。4月中旬「不動の存在」だった金本がスタメン落ちすると、以降は4番に座った。前半はそこそこという感じだったが、後半7月以降は3割4分という高打率を叩き出し、優勝争いの中打線の中心として活躍。3度目のシーズン3割に乗せ、リーグ3位の112打点を稼いだ。
かつてほどの数ではないものの、19ホーマーと一発も移籍後徐々に戻しつつある。3年ぶり3度目の100打点突破は自己最多の数字で、二塁打42本も自己最多。金本の衰えがいよいよ顕著となってきた今、チームを引っ張る存在として期待がかかる。

新井 良太

兄弟選手、一軍半型

右投右打
広陵高〜駒大 中日06ドラフト(大・社)4巡〜10、阪神11〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 中日 24 18 3 0 0 0 3 0 0 0 0 0 1 5 .167
09 中日 8 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 .000
10 中日 45 59 9 0 0 1 12 2 1 0 0 1 0 14 .153
通算 5年 124 131 25 5 0 1 33 4 1 0 0 3 3 36 .191

新井貴浩の6歳下の実弟。兄と同じ駒大を経て、06年中日入り。将来のスラッガーとして期待される大型内野手。
1年目の06年はファームでチーム唯一の規定打席に到達。さらに一軍昇格も果たし、プロ初ヒットも記録した。放ったヒットがすべて代打でのもので、非凡なところを見せた。07年は代打要員として打席数を増やし、徐々に一軍に接近。
3年目の08年は二軍で3割打ち、リーグ3位の9ホーマー、リーグ2位の41打点の好成績を残した。ただ一方で一軍挑戦は苦い結果に。6月に2安打も起用の増えた7月はわずか1安打のみ。18度起用された代打で2安打しか打てず、オールスター以降は完全に二軍。前年からむしろ一歩後退という印象に終わった。この傾向は09年さらに顕著になり、前半わずかな一軍出場のみ。それもノーヒットに終わり、ほとんど二軍暮らしと大きく後退のシーズンに終わった。
大卒5年目で中堅の粋に入る昨年は勝負どころでもあったが、出場数こそ増えたものの結果は残せず。主に起用された代打で24打数3安打と非常に寂しい数字に終わり、トータルでも打率1割台半ば。6月待望の一軍初ホームランを放つも、それだけだったという印象。
二軍では好成績を残し続けてはいるが、飛び抜けた数字というわけでもなく、ファームの安定レベルで止まっている感が強い。自己最多の出場数ではあったが、それゆえにもっとアピールが欲しかった。今季は兄のいる阪神へ移籍が決定。ここで奮起したいところ。

荒金 久雄

守備型外野、意外性型

右投右打
PL学園高〜青学大 ダイエー/ソフトバンク01ドラフト5位〜10途中、オリックス10途中〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ソフトバンク 55 94 24 7 0 1 34 9 1 2 1 3 5 18 .255
09 ソフトバンク 16 11 3 0 0 1 6 4 0 0 0 0 0 2 .273
10 オリックス 64 175 47 16 1 3 74 16 0 6 1 14 8 49 .269
通算 10年 348 553 129 39 3 8 198 46 3 16 2 38 25 142 .233

主に代走守備要員を務めてきた中堅外野手。昨年オリックスに移って自己ベストの成績を残した。
ドラフト5位で当時のダイエー入り。アマチュアの強豪を経てきた選手で、下位といえどもそのキャリアに期待は大きく、入団当初は将来のレギュラー候補の声もあった。しかし最初の3年間はほとんど二軍暮らし。脚力は買われていたものの、あまりに打撃が弱くなかなか上に食い込めなかった。ようやく出番が増えたのは控えの層が薄くなってきた04年。プロ初ホームランを放つなど夏場に小ブレイク。実績らしい実績を残して一軍に台頭してきた。05年は開幕一軍入りを果たし、打席数は減ったものの守備・代走要員として一年間ベンチ入り。
脚力も肩も充分で、守備力は高い。ただそれ以上を狙うには打撃の確実性が低すぎた。思い切りよくパンチ力はあるものの、ややヘッドが下がり気味のスイングでミート精度がかなり低い。打てるコース・球種が限られ、一軍レベルのボールには見劣りしていた。
06,07年と代走・守備要員の座も後続の選手に奪われかけていたが、08年久しぶりに持ち直し。序盤はいつも通りも、7月再昇格直後に4年ぶりの一発を含む3試合で8安打の固め打ちを見せて周囲を驚かせた。故障者多発で布陣が流動的だったこともあり、これ以降はスタメンなどで出場機会増加。4年ぶりにシーズン100打席に到達。ただこういった好調は瞬間的なもので、結局はいつもと大差ない状態に戻ってしまった。なぜか年に一度は一軍で大きな仕事をする選手で、8月一杯までずっと二軍暮らしだった09年も、9月に代打で試合を決定付ける3ラン。ただ本当に一度限りで、これ以降目立つ活躍は特になし。
しかし開幕後オリックスに移籍した昨年は、発奮したのかこれまでにない姿を見せた。トレード成立後間もない5月に一軍昇格すると、故障したT−岡田の代役スタメンで活躍。2番を主に任され、7月末まで3割キープと好調持続。一時は外野の一角を奪取するほどの勢いを見せた。10年目にして初めて打席数が200を突破。8月以降失速してだいぶ落としたものの、打率もほぼ自己ベスト。プロ入り以来最高のシーズンを過ごした。
相変わらず追い込まれれば脆いのだが、昨年好調時は早いカウントでのミスショットが減っていた印象。後半いつもの状態に戻ってしまったのは残念だが、予想以上に戦力となった。これを見せられれば、守備の安定感からしても一軍定着は難しいことではない。

荒木 雅博

遊撃転向、ビッグプレー型

右投右打 ベストナイン(04〜06)、Gグラブ(04〜09)、盗塁王(07)
熊本工高 中日96ドラフト1位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 中日 130 538 131 15 2 4 162 28 32 15 1 35 2 81 .243
09 中日 140 582 157 21 1 2 186 38 37 19 1 25 4 70 .270
10 中日 136 579 170 29 5 3 218 39 20 5 1 38 2 73 .294
通算 14年 1415 5022 1385 178 20 26 1681 333 292 161 19 263 24 685 .276

ショートの井端と鉄壁のコンビを誇ってきた中日のセカンド。脚力を利した守備範囲の広さを売りとし、昨年はショートに転向。
「ポスト立浪」の期待を受けて高校からドラフト1位入団。俊足は充分に一軍レベルにあったものの、打撃の非力さは否めず。内野の他に外野もこなしたが、なかなか一軍半を脱することができなかった。5年目までは一軍に出てもほぼ代走要員。
台頭してきたのは01年、福留の不振に乗じて一軍定着。課題だった打撃で高アベレージを維持し、内外野こなせる強みも発揮して後半は完全にレギュラーに定着した。シーズン終了まで好調を維持し3割3分の好成績。新たな1番打者と大いに期待された。だが翌年からまた打率が低迷。03年はさらに数字を落とし1番失格。内外野兼務だった守備は二塁に固定されたが、また打撃が足を引っ張る状態に。
ここまでどうにも歯がゆい状態が続いていたが、04年ようやく期待に応えて一本立ち。右打ちの向上で打撃が長足の進歩を遂げ、1番打者に返り咲いた。盗塁数も一気に倍増し、井端との1,2番コンビは勝敗の鍵を握る重要な存在となった。優勝に大きく貢献し、翌05年もほぼフル出場で安定した働き。これまではセンスのみでやっている印象もあったが、すっかり主力に定着した。
ポテンシャルは高いながらももう一つ突き抜けなかった守備も大きく成長。特に守備範囲の広さは随一で、派手なファインプレーが多い。センターに抜けようかという打球を抑え、井端にグラブトスするプレーはこのコンビならでは。
06年は前半故障で精彩を欠くも、復帰した後半活躍で改めて存在感を見せつけた。ただこのあと少々打撃が低調。07年は初の盗塁王を獲得したが、打率は大幅に落としてしまった。08年はさらに低調。五輪出場のシーズンだったが、ペナントではシーズン通して振るわなかった。09年は当初井端とのポジション入れ替えでショートに廻る構想だったが、開幕前に故障で白紙に。出足で躓いたが、打撃のほうは少し持ち直すことが出来た。シーズン通して特に好調期もない代わりに極端な不調もなく、主に2番を打ってそれなりに安定した成績。
昨年は改めてコンバートに挑み、開幕からほぼショートに固定。打順も1番となった。打撃面は序盤いまいちだったものの、6月以降は近年にないほど好調。特に後半7月以降は3割打ち、シーズン3割にもあと一歩という数字を残した。盗塁数半減で6年続いていた30台を大きく割り込んでしまったが、不動のトップバッターとして優勝戦力に。
一方でショート守備には苦労した。送球面が少し苦しく、失策数20はリーグで2番目の多さ。最多失策の坂本より守備率は低かった。後半は慣れてきた印象もあり、今季は改善したいところ。年齢的にはそろそろ中堅からベテランの域にも差し掛かる。

荒波 翔

中堅新人、俊足型

右投左打
横浜高〜東海大〜トヨタ自動車 横浜11ドラフト3位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
11 横浜 28 86 22 1 1 0 25 1 6 5 0 1 0 23 .256
通算 1年

アマチュアでの豊富なキャリアを持つ俊足外野手。やや遅めのプロ入りとなったが、1年目終盤に一軍台頭気配。
高校時代は成瀬(ロ)と同期で、1年からレギュラー獲得と早くから名前の知られた存在。大きな舞台での活躍もあり、ドラフト候補として何度も名前の挙がってきた選手だった。なかなかその機会が巡ってこなかったが、横浜にドラフト3位指名され25歳でプロ入りに。
1年目二軍ではあったものの、主に1,2番でほぼレギュラー出場。夏場まではさほどでもなかったが、8月から急激に状態を上げ、9月以降は一軍登録。28試合の出場中20試合で先発と数多くチャンスを与えられ、まずまずの結果を残した。わずかな期間で6盗塁は少ないながらチーム3位の数字。二軍ではチームトップの20盗塁を記録。
社会人で同僚だった荻野貴(ロ)が「敵わない」と評したほどの高い走塁力が大きな武器。1年目はほとんど二軍での育成だったが、終盤一軍で結果を残し今季はレギュラー争いの期待もかかる。プロ入りが遅かっただけに1年1年が勝負。