て
T-岡田 (岡田貴弘)
大砲覚醒、大飛躍型
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左投左打 |
本塁打王(10)、ベストナイン(10) |
履正社高 |
オリックス06ドラフト(高)1巡〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
打数 |
安打 |
二塁打 |
三塁打 |
本塁打 |
塁打 |
打点 |
盗塁 |
犠打 |
犠飛 |
四球 |
死球 |
三振 |
打率 |
08 |
オリックス |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
09 |
オリックス |
43 |
139 |
22 |
2 |
0 |
7 |
45 |
13 |
0 |
1 |
0 |
13 |
4 |
59 |
.158 |
10 |
オリックス |
129 |
461 |
131 |
31 |
2 |
33 |
265 |
96 |
0 |
0 |
4 |
49 |
6 |
136 |
.284 |
通算 |
5年 |
175 |
606 |
154 |
33 |
2 |
40 |
311 |
109 |
0 |
1 |
4 |
62 |
10 |
198 |
.254 |
5年目の昨年レギュラーとなると、一気に飛躍を遂げ本塁打王獲得の若手長距離砲。一つきっかけを掴むと瞬く間に素質を開花させた。
高校時代通算55本塁打を放ち、辻内(巨)、平田(中)、鶴(神)らとともに「浪速の四天王」と称された存在。特にその中でも「浪速のゴジラ」の異名をとり、ライバルに阻まれて甲子園出場はならずも、ドラフトの目玉として早くから注目を集めた。高校生ドラフトで辻内の抽選に敗れたオリックスに1巡指名されプロ入り。
プロ入りすると1年目から一軍で初ヒットを記録も、08年までの3年間はほぼ二軍。フレッシュオールスターで一発を放つなどしたが、二軍成績は横這い。しかし4年目の09年から急激に伸び始めた。まずは二軍で一発を量産し、最終的に21ホーマー、59打点でウエスタンの二冠王獲得。夏場以降は一軍に進出し、ほとんど先発出場。打率は恐ろしく低いままだったものの、プロ初を含む7ホーマーを放ち素質の片鱗を発揮。
さらなる飛躍を期待された昨年は登録名を変え、開幕からスタメン出場。そしてその期待を大幅に上回るシーズンとなった。序盤は前年同様一発は出るも低打率という状態だったが、5月月間4割マークで急上昇。日を追うごとに自信を深め、後半7月以降は3割以上と確実性も高まった。売りの一発は開幕から一定のペースで積み上げ続け、リーグで唯一の30ホーマー突破。33本を放ち見事タイトル獲得。打点96もリーグ3位の数字で、レギュラー定着と同時に主砲の活躍を見せることに。
なんといっても魅力は恵まれた体格から放たれる雄大な飛距離。話題となった「ノーステップ打法」で、ほとんど体重移動を行わずその場の回転でボールを叩き、そのホームランはほとんどが打った瞬間それと判る豪快なもの。
左投手に弱く、追い込まれれば脆くとさすがに粗っぽさもたぶんに残しているが、日本人離れしたパワーを見せ付ける長打は非常に貴重な存在。また一軍進出から短期間でタイトルまで上り詰めた成長力も見逃せない。球界屈指のホームラン打者となりそうな、楽しみな存在。
鉄平 (土谷 鉄平)
移籍開花、巧打者型
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右投左打 |
首位打者(09)、ベストナイン(09) |
津久見高 |
中日01ドラフト5位〜05、楽天06〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
打数 |
安打 |
二塁打 |
三塁打 |
本塁打 |
塁打 |
打点 |
盗塁 |
犠打 |
犠飛 |
四球 |
死球 |
三振 |
打率 |
08 |
楽天 |
124 |
422 |
114 |
29 |
6 |
5 |
170 |
56 |
5 |
9 |
2 |
42 |
7 |
52 |
.270 |
09 |
楽天 |
132 |
496 |
162 |
26 |
13 |
12 |
250 |
76 |
13 |
8 |
5 |
47 |
9 |
76 |
.327 |
10 |
楽天 |
127 |
481 |
153 |
29 |
7 |
9 |
223 |
64 |
13 |
5 |
7 |
53 |
9 |
57 |
.318 |
通算 |
10年 |
673 |
2294 |
674 |
121 |
35 |
38 |
979 |
273 |
52 |
41 |
15 |
202 |
38 |
335 |
.294 |
楽天移籍後アベレージヒッターの素質を開花させた巧打者。元来評価の高かった打撃センスが大きく花開いた。
高校時代は「九州のイチロー」と呼ばれた存在で、中日時代からその打撃と俊足には大きな期待を寄せられていた。3年目の03年にはファームでレギュラーとなり、翌04年に一軍デビュー。05年も一軍はわずか2試合ながら、ファームではリーグ3位の打率を残し、もう台頭は目前といったところで楽天に金銭トレード。
移籍して登録名を「鉄平」に変更した06年は、開幕からいきなり1番スタメン。すると一気に飛躍のシーズンとなった。当初こそ波が激しかったものの、5月に4割近い打率を残し爆発。6月も好調を持続し、交流戦では3割4分の高打率。一軍定着どころか完全にレギュラーポジションを手中に収めた。一時調子を落として、野手としては新記録となる9打席連続三振、20打席以上ノーヒットなど試練も味わったが、盛り返して規定打席到達、見事3割をクリアした。三塁打はリーグトップを記録。
二軍とはいえ良績を残してきただけあって、やはりスイングはシャープ。鋭いライナー性の打球が飛ばせる。バットコントロールが巧みで、速球にも力負けせずきれいに弾き返せる打者。
これ以降すっかりレギュラーとなったが、07,08年はやや停滞感も。07年は10ホーマーを放ったものの、開幕から打率は上がらず、前年から5分も落としてしまった。打順も渡辺直の1番、草野の3番が固まると転々として定まらず。翌年は少し改善したものの、序盤と終盤が悪く平凡な成績に。打順はやはり固まらず、8番が最も多かった。
しかし09年頭打ちムードを一気に払拭。好調なスタートから前半は徐々に数字を落としていたが、7月3割6分と盛り返すと8月は4割超の爆発で月間MVPに。後半3割中盤の高打率を記録し、夏場に打率トップに立つとそのまま首位打者のタイトルに輝いた。打率だけではなく、後半は11ホーマー60打点とスラッガーの資質も発揮。途中からは3番定着で、チームの2位躍進に大きく貢献。
これまでやや強かったムラッ気が出なくなり、安定した打棒を発揮するようになった。昨年も開幕から常に一定の結果を出し続け、終盤足指の骨折で離脱するも2年連続の3割達成。前年より三振をだいぶ減らしてきた。特に日本ハム戦には4割超と滅法強く、それも敵地札幌ドームでは31打数16安打と手のつけられない状態だった。
もうすっかり安定した存在だが、細かい欠場が意外と多い点は不安材料。無事ならば3割は確実に狙え、再度の首位打者も可能性充分。
寺内 崇幸
俊足内野、職人志向型
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右投右打 |
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栃木工高〜JR東日本 |
巨人07ドラフト(大・社)6巡〜 |
年度 |
球団 |
試合 |
打数 |
安打 |
二塁打 |
三塁打 |
本塁打 |
塁打 |
打点 |
盗塁 |
犠打 |
犠飛 |
四球 |
死球 |
三振 |
打率 |
08 |
巨人 |
62 |
73 |
22 |
3 |
1 |
0 |
27 |
3 |
6 |
2 |
0 |
4 |
1 |
18 |
.301 |
09 |
巨人 |
78 |
84 |
14 |
2 |
0 |
1 |
19 |
1 |
2 |
4 |
0 |
2 |
2 |
22 |
.167 |
10 |
巨人 |
31 |
8 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
4 |
.000 |
通算 |
4年 |
171 |
165 |
36 |
5 |
1 |
1 |
46 |
4 |
8 |
7 |
0 |
6 |
3 |
44 |
.218 |
俊足・強肩で高い守備力が評価される内野手。2年目の08年一軍初出場で急台頭。
社会人出身もドラフト下位でのプロ入りで、1年目は一軍出場なし。当初は二軍でも打撃に苦しんでいたが、後半急上昇し、チームトップタイの7盗塁を記録した。2年目は3月に一軍初出場もすぐ二軍落ちしたが、5月後半に再昇格。ゴンザレスの解雇、李承Yの不振など内野が手薄となったこともあり、これ以降出番が急増した。本来のショートよりも二塁・三塁を多く守り、代走・守備要員で売り出し。後半に入ると打撃でも結果を残し、7月以降50打数17安打の好成績。先発出場も何度かあり、ほぼ一軍定着を果たした。
極端にバットを短く持って食らいつく打撃スタイルで、長打力はないがこつこつと当ててくるタイプ。地味な選手だが、守備も手堅く渋い職人になれそうな存在。プロ初ホームランを放った09年は低打率に苦しんだが、守備要員として出場数をさらに増やした。ただ昨年は出番が半減。それもほとんどが代走・守備固めに限定され、打席機会は極端に少なかった。
利便性は高い選手だが、ちょっと印象が弱すぎるかもしれない。ジリ貧に陥らないためにも今季はもう一度アピールしたい。