東出 輝裕

小兵内野手、主力復活型

右投左打 ベストナイン(08,09)
敦賀気比高 広島99ドラフト1位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 広島 138 522 162 12 1 0 176 31 13 24 4 24 2 63 .310
09 広島 142 558 164 16 8 0 196 26 14 19 3 44 1 39 .294
10 広島 108 454 121 15 7 1 153 40 10 10 1 26 1 55 .267
通算 12年 1264 4304 1154 119 27 12 1363 229 134 227 22 265 19 566 .268

高卒1年目から主力となり、レギュラーを掴んだ内野手。その後長い低迷に陥ったが、復活し不動のレギュラーに。
高校時代はエース及び中心打者として活躍。「ポスト野村」として広島にドラフト1位指名されプロ入り。すると入団時から即センスの良さを発揮し、高卒1年目からセカンドを中心に準レギュラー格として一軍戦力となった。そして衰えの見える野村に替わってショートのレギュラーとなり、00年から02年まで3年連続規定打席到達。プロとしては小柄ながら俊足と打撃センスの良さを随所に発揮し、01年にはリーグトップの三塁打を放つなど2番打者として完全に定着。ただ一方で守備に難を抱え、00,01年と連続失策王の不名誉。これがしばらく大きな足枷となることに。
守備範囲は広いのだが安定感がなく、致命的なエラーを犯すこともしばしば。ショートでの起用に見切りをつけられ、03年からセカンドにコンバート。しかし負担が軽くなるはずがますます深みにはまってしまい、打撃までも狂ってしまった。極端な打撃不振で出場数激減。翌年以降もなかなか浮上できず、定位置どころか一軍定着すら覚束なくなってしまった。
自信喪失に陥っていた印象で、3年間低迷。存在感も希薄になりつつあったが、06年突然巻き返し。春先から打撃好調で、当初セカンドだった梵がショートに廻ると同時にスタメンセカンドへ。1番に定着し、4年ぶりに規定打席に到達、長く続いた泥沼から劇的に脱出を果たした。
不振の最大原因だった守備も、これまでの不安げな動きとは雲泥の差。かなり追い込まれていたが、ついに吹っ切れたようだ。07年は2番に廻って打率を落としたものの、08年は開幕から打撃好調。特に5,6月は4割前後の高打率で、その後も大きなスランプはなく、自身初の3割を達成した。梵の不調から1番に座るようになり自己ベストの活躍。一時の不調は完全に過去のものとなり、翌09年も3割は逃すも安定した成績。三塁打8本はリーグトップ。
内野のリーダー格として不動の存在で、昨年も1番二塁に固定。4月後半には実に2393打席続いた連続無本塁打を止める5年ぶりの一発も。ただここ2年に比するとやや調子に波があり、不振も何度か。さらに8月には肘を痛め、手術で終盤離脱。
少々不本意なシーズンではあったが、打線全体が低調な中自己最多の打点を記録。守備力はすっかり安定しており、今季も内野の要として期待される。昨年ビジター時の打率が非常に悪く、ホームゲームより1割近く低かった。

聖澤 諒

俊足外野、レギュラー飛躍型

右投左打
松代高〜国学院大 楽天08ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 34 41 11 0 0 0 11 3 5 1 2 5 0 10 .268
09 楽天 79 59 13 1 0 0 14 5 15 3 0 2 1 18 .220
10 楽天 135 517 150 25 4 6 201 43 24 24 1 32 3 96 .290
通算 3年 248 617 174 26 4 6 226 51 44 28 3 39 4 124 .282

俊足を売りとする外野手。昨年レギュラーに抜擢され、期待通りの活躍で主力に定着。
同僚の嶋から大学の主将を引き継いだ選手で、同大学から2年続けての楽天入りとなった。その脚力はチームトップクラスで、大いに期待され1年目から開幕一軍入り。序盤はもっぱら守備・代走要員として起用された。先発機会もあったが5月までは11打数ノーヒットでしばらく二軍落ち。しかし8月末に再昇格すると、先発して連続内野安打。ここからシーズン終了まで、出番は多くはないものの3割と結果を残した。まずまずのプロデビューを果たすと2年目はさらに出番増加。出場の8割が代走・守備固めでのもので、打率は大きく落としたものの、チーム2位の15盗塁と脚力を大いにアピール。
そして3年目の昨年は開幕からセンターでスタメン起用。その抜擢に応え、序盤から好結果を残しレギュラー定着を果たした。1番を任され、後半はさらに上昇。7月以降は3割以上打ち、終盤9月には4ホーマーも。シーズン3割には届かなかったものの、規定打席到達でなかなかの打率を残し、24盗塁・24犠打はいずれもチームトップ。大きく成長のシーズンとなった。
2年目まではヒットの半分が内野安打と足に依存しすぎだったが、レギュラーとなって大きく改善された。俊足を利して守備範囲も広く、打撃では左腕から3割3分をマーク。打率の割に出塁率が低く、1番として課題は残るが、新たな外野の要として今季も期待大。

日高 剛

パンチ力、正捕手格型

右投左打
九州国際大付高 オリックス96ドラフト3位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 オリックス 134 417 112 27 1 13 180 47 1 18 3 28 8 67 .269
09 オリックス 93 295 75 15 0 5 105 34 1 2 2 13 3 36 .254
10 オリックス 79 219 61 9 0 6 88 24 0 4 1 18 1 25 .279
通算 15年 1393 3773 897 186 10 76 1331 417 10 144 27 275 39 641 .238

長年オリックスの正捕手格を務める選手。不動の正捕手とまでは言いがたいが、常に筆頭としてホームを守る存在。
高校からプロ入りし、中嶋がFA移籍した3年目の98年に強肩を買われ抜擢。そこまでの2年間一軍経験は全くなかったが、当時最もレギュラーに近かった三輪をあっさりと抜き、以来メインでマスクを被るようになった。ただ高いと言われていた打撃センスをなかなか発揮できず、確実性を上げるためにバスター打法をしていたことも。あまりの低打率で常時出場できずにいたが、01年辺りから意外性を発揮するようになってきた。02年は2割を切る低打率も初の二桁となる12ホーマーを放ち、当時のチーム内で貴重な長打力の持ち主に。
一方ディフェンス面は打撃以上に苦戦。強肩ながら盗塁阻止率はなかなか上がらず、それ以上にリード面で苦労した。チームが考えられないほどの投壊状態に陥ったことで、ますますパニックになってしまい信頼も低下してしまった。すべての責任を負わせるのは酷だが、厳しい目で見られてしまったのはやむをえない。
それでもメインを張り続け、徐々に守備の評価も上昇。05年球団合併で的山というライバルが加入したが、1番手の立場は譲らず。打撃は落ち込んだが、一転して強力になったリリーフ陣を支える働きを見せた。06年は先発出場が100試合を越え、盗塁阻止率4割と肩の強さもアピールした。07年はやや出場数が減ったものの、翌08年はしばらく存在感をなくしていた打撃でアピール。6月半ばまで3割をキープした打率は最終的に大きく落としてしまったが、6年ぶりの二桁本塁打は自己最多を更新。00年から常に100試合以上出場しながら届いていなかった規定打席に初めて到達した。
だがこれをピークにここ2年はやや下降気味。打撃の好調は09年序盤まで続いていたが、投手陣の不調とチームの低迷からか5月以降不調に陥り、さらに夏場に故障で1ヶ月近く離脱。これが響いて10年ぶりに出場試合が100を割った。そして昨年は別の意味で苦しいシーズンとなった。打撃のほうは好調だったものの、リード面で岡田監督の信頼を失い、二軍に落とされる場面がたびたび。8月以降は出場機会が極端に減り、結果スタメンマスクは53試合止まり。筆頭捕手の立場を鈴木に譲る形となってしまった。
そこまで鈴木と差があったようにも感じないが、長年メインでマスクを被っている割には信頼感に欠け、事実上ライバル不在で油断している面はあったかもしれない。FA宣言も噂されたが行使せず残留。今季はすっかり落とした信用をなんとしても回復したいところ。打撃は昨年非常に状態が良く、代打でも18打数7安打と好結果を残した。

英智 (蔵本 英智)

強肩、守備職人型

右投右打 ゴールデングラブ(04)
県岐阜商〜名城大 中日99ドラフト4位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 中日 77 70 15 2 1 1 22 7 4 5 0 2 0 23 .214
09 中日 71 121 26 2 0 1 31 10 4 4 1 2 0 20 .215
10 中日 68 127 28 3 1 1 36 9 8 10 1 6 3 20 .220
通算 12年 775 1218 291 40 7 11 378 114 47 58 7 49 16 248 .239

強肩を誇る守備の名手。04年台頭して優勝に大きく貢献し、守備要員と同時に準レギュラーとしても活躍。
入団当初は無名に近かったが、その強肩と俊足に注目されて4年目の02年急台頭。一軍定着を果たし、これ以降常にレギュラー候補に挙げられる存在となった。しかし03年は打席数が試合数の半分と完全に守備要員。もう一歩が抜け出せない印象だった。
04年もスタートは控え。前半はほとんどそのままだったが、後半見違える活躍。五輪で抜けた福留の穴を埋め、外野の一角を占める活躍を見せた。自身初の100試合以上出場を勝ち取り、打席数も大幅増。ゴールデングラブのタイトルにも輝き、最高のシーズンとなった。福留が故障で終盤も離脱したため、その存在は最後まで大きなものとなった。
翌05年シーズン4安打という極度の不振に陥り守備要員に逆戻りしたが、06,07年は再び準レギュラー格に。06年は2割そこそこの低打率で目立たなかったが、07年は打撃復調。特に後半は福留が欠場したこともあって貴重な戦力となり、自己最多の4ホーマーを記録。
ただどうも打撃面でこの水準を維持できない選手で、08年低打率に喘いで大きく後退。準レギュラーから控えに後退という形となった。100を切った打席機会は徐々に回復しているが、打率は低空飛行続き。昨年も前半は良かったものの、後半になるとさっぱり打てなくなり、最終的に3年続けて低打率に終わった。
ベテランの域に入っても守備力は依然戦力で、安定した力量は一枚上の存在。ただ近年は打撃があまりに弱く、スタメン機会も少なからずありながら非常に印象が薄い。ここでもう一奮起したいところだが。

桧山 進次郎

ベテラン代打、中距離型

右投左打
平安高〜東洋大 阪神92ドラフト4位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 阪神 94 110 33 8 2 0 45 19 0 0 1 9 1 26 .300
09 阪神 82 89 20 2 1 1 27 9 0 0 2 7 1 27 .225
10 阪神 72 67 17 3 1 1 25 12 0 0 0 3 1 18 .254
通算 19年 1766 4692 1223 227 25 158 1974 680 41 13 44 447 70 1058 .261

代打の切り札として知られるベテランの中距離打者。かつては中軸打者として活躍、プロ生活19年を数える生え抜き選手。
大学時代はスラッガーで鳴らし、大型野手の枯渇したチームで、入団当初は和製大砲を期待された。3年目までは一軍半も、4年目の95年からレギュラーとなり、96,97年は連続20ホーマー。ただ本質は中距離打者で、分不相応な背伸びを強いられていた感も強かった。確実性の低い打撃が続き、97年に極端な低打率に喘ぐとそれ以降スランプに。出場機会も徐々に減り、レギュラーからも遠ざかりつつあった。
しかし01年、ようやく自分のスタイルを確立するに至った。この年自身初の3割をマーク。ホームランは12本と控えめだったものの、4番を任され健闘。終盤にリタイアしたが、翌年もほぼ変わらない結果を残し、完全にイメージを一新した。さすがに中軸は荷が重いが、下位にあってはなかなかの存在感。守備もそう悪くはなく、打撃が安定してみると意外とバランスの取れた好選手となった。
これ以降しばらく安定戦力。徐々に打率が下がり気味だったが、04年は久々に3割復帰。ただ後半巻き返しトータルの打点は自己最多を記録したが、前半はチャンスにほとんど打てず、数字ほどには印象が良くなかった。翌年も傾向は変わらず、前半は2割そこそこの低打率、後半3割以上と極端な変わり身でトータルはそこそこ。どうも帳尻あわせという印象が強く残った。
それでも終わってみれば安定した結果を残してきたが、ポジションを奪われ代打がメインとなった06年は13年ぶりの1割台という冴えないシーズンに。そして翌年も傾向は変わらず、チームトップの75回と積極的に代打起用されたが、1割台の打率で結果は出せず。夏場には1ヵ月半もノーヒット状態があり、2年連続で低打率に終わった。
年齢的にもそろそろ引退がちらつく状態だったが、08年は久々に発奮。代打でついに好成績を残し、切り札として活躍を見せた。特に前半は好調で、6月末時点で4割近い高打率。代打起用86回は両リーグトップタイで、16年ぶりにノーアーチに終わったが、久々に3割をマーク。
近年は常に代打起用数が12球団最上位。ただ08年ほどの好調は続かず、翌年は大幅に成績ダウン。今度はチャンスにほとんど打てず、15年ぶりに打点が一桁に留まった。昨年は若干持ち直したが、切り札としては少し物足りない成績。
昨年守備についたのは1度のみ。代打屋としても長くなってきたが、実のところ08年以外はさほど結果は良くない。今季も代打の1番手と目されるが、年齢的にもそろそろ現役生活は晩年。

平石 洋介

中堅外野手、平凡型

左投左打
PL学園高〜同大〜トヨタ自動車 楽天05ドラフト7巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 6 13 3 1 0 0 4 1 2 0 0 1 1 1 .231
09 楽天 26 59 15 4 2 1 26 8 1 1 1 3 0 13 .254
10 楽天 28 33 8 3 0 0 11 0 0 0 0 4 1 5 .242
通算 6年 87 157 35 8 2 1 50 10 3 2 1 13 4 34 .223

左の巧打型外野手。高校時代は大西(横→ソ)と同期で、大学・社会人を経てプロ入り。
楽天一期生ルーキーとして入団。ドラフトでは下位指名だったが、若手の少ないチームとあって積極的に起用された。1番候補のダークホースとして開幕2戦目には先発出場。当初はそこそこの結果も残していたが、しかし徐々に後退。5月上旬に二軍落ちすると、そのまま再昇格はなく、即戦力の期待には応えられなかった。
俊足巧打の外野手ということだったが、一軍ではちょっと非力さが目に付いた。球威に押され気味で、ヒットもすべて単打。それでも率が残せれば良かったが、1割台では厳しい。これ以降は存在感が薄くなり、2年目は4月末に2試合先発したのみ。07年は一軍に上がれず、08年も一桁の出場数にとどまった。
それでも09年は久々に光るところを見せた。交流戦中の6月に昇格すると勝負強い打撃を見せ、プロ初ホームランを記録。スタメン出場も増えるなど勢いを見せた。が長続きはせず、7月に入ると急ブレーキで打率も急降下。二軍落ちし、短い好調だけに終わった。
二軍で高打率を残し、出場数・打席数ともに自己最多更新で盛り返しはしたが、一軍定着には遠かった。昨年は出場数こそ微増も打席数は減り、ほとんど存在感のないまま終了。走攻守いずれにもそこそこの力はあるのだが、そこそこ止まりでこれといった特徴がないのが苦しい。すでに30歳となり、埋没しがちな立場で状況は厳しい。何か売りとなる部分が欲しいが。

平尾 博嗣 (博司)

万能内野手、体力不安型

右投右打
大宮東高 阪神94ドラフト2位〜01途中、西武01途中〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 西武 55 93 24 4 0 2 34 9 1 4 1 3 2 23 .258
09 西武 49 115 23 5 0 5 43 11 0 2 0 14 1 32 .200
10 西武 57 109 36 5 1 3 52 17 2 3 1 13 0 24 .330
通算 17年 713 1511 374 71 9 38 577 175 19 46 12 153 6 344 .248

伏兵的存在のベテラン。内野ならどこでもこなせるユーティリティで、堅実な守備と意外性ある打撃が持ち味。
阪神入団時は超高校級と謳われた大型内野手。ドラフト上位指名され、1年目から一桁の背番号をつけるなど期待は並々ならぬものがあった。2年目に一軍初出場、初ホームランを記録。3年目には76試合と出場数を伸ばしたが、ここで大きく足踏み。故障の多さから能力を発揮できず、伸び悩んでしまった。00年久々に出場機会を増やし注目されたが、翌年またも故障でシーズン途中に西武へ移籍。
移籍した年もほとんど出番はなくパッとしなかったが、翌02年一時三塁の定位置を奪う活躍を見せ復活。ここから成績が安定し始めた。右方向への意識向上で打撃も安定。三塁守備はチーム一の堅実さを誇り、貴重なバイプレーヤーとして台頭。完全にプロで生きる道が定まったようで、移籍が好結果をもたらした。松井稼頭夫が抜けた04年はその穴埋めを期待されたことも。若い中島が予想以上に活躍したためショートでの出番はなかったが、自身も好調で初の3割も記録。打撃は決め打ちが得意で時にとんでもないパフォーマンスも見せる。ムラッ気はあるが、侮れない存在。
相変わらず体力面には不安を抱えており、05年は出場数大幅減。続く06年は自己最多の打席数を記録し準レギュラーとして再浮上したが、成績はもうひとつ冴えなかった。打撃低調で目立たないシーズンが続いたが、08年再び意外性を発揮。シーズンはさほどではなかったものの、日本シリーズで5割以上の打率に2ホーマー6打点と大爆発し、目覚しい活躍で優秀選手賞獲得。
シーズンで2ホーマーがシリーズで2戦連発という辺りがいかにもらしいところ。これが持続しないところもらしい点で、翌09年は5ホーマーと一発だけは多かったものの全体的に低調。後半は出番が大幅に減った。しかし昨年は一転して絶好調。5月に昇格すると左投手に強いところを見せ6月は月間打率4割。7月極端なスランプに喘ぐも、8月以降はまた好調を維持し、自己ベストのシーズン打率を残した。左腕先発時は一塁や三塁でスタメン出場し、代打でも23打数8安打の好成績。
決して主力ではないが忘れた頃に何かやる選手で、数字以上に印象に残る癖のあるタイプ。さすがに以前のようにあちこち守るということはなくなったが、代打を含め打撃面で存在感を発揮。計算はしづらいが今季も戦力。

平田 良介

若手外野手、停滞型

右投右打
大阪桐蔭高 中日06ドラフト(高)1巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 中日 59 97 26 3 0 1 32 9 0 5 2 6 1 25 .268
09 中日 42 85 23 7 3 2 42 9 0 0 1 8 1 19 .271
10 中日 6 12 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 4 .083
通算 5年 112 208 54 10 3 3 79 21 0 5 3 14 3 53 .260

高校ドラフト1巡指名の若手外野手。将来の主力として期待される選手で、一軍定着目前まで迫った時期も。
高校時代はチームメイトの辻内(巨)とともに活躍、この二人に岡田(オ)、鶴(神)を加えて「ナニワ四天王」と呼ばれた。甲子園で1試合3ホーマー、高校通算70本塁打のスラッガーとして中日入り。1年目、2年目と肩の故障で離脱があったが、07年は終盤に一軍ですべて先発出場。ポストシーズンもそのまま出続け、日本シリーズ最終戦では決勝の犠飛を記録した。翌年は5月の昇格時はすぐにUターンとなったが、6月に再昇格後は好成績。スタメンも増え、着実に前進してきた。9月には待望のプロ初アーチが代打サヨナラ弾。
一発を量産というよりはアベレージを残す中距離打者といった印象。09年期待されたレギュラー獲りはならなかったものの、左投手に強いところを見せわずかながら成績上昇。一軍定着にあと一歩という状態だったが、昨年は一転大きく後退。数えるほどの出場機会しかなく、放ったヒットはわずか1本のみ。シーズンのほとんどを二軍で過ごした。
二軍成績は悪くはないものだったが、3割未満でノーアーチとあまり魅力のない数字。ライバル的存在だったT-岡田は昨年タイトルホルダーまで飛躍、先行していたはずが一気に突き放された。まだ22歳と若く、ここからしっかり巻き返したいところ。目指す方向性がいまいちはっきりしない点が気がかり。

平野 恵一

小兵選手、アクロバット型

右投左打 ベストナイン(10)、ゴールデングラブ(10)
桐蔭学園高〜東海大 オリックス02自由枠〜07、阪神08〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 阪神 115 365 96 7 3 1 112 21 7 47 1 35 4 62 .263
09 阪神 132 404 109 15 5 0 134 18 3 28 1 22 7 53 .270
10 阪神 139 492 172 22 5 1 207 24 6 59 1 34 7 55 .350
通算 9年 779 2463 695 84 27 15 878 163 41 180 12 186 34 402 .282

身長169cmの小兵選手。セカンドと外野をこなすマルチプレーヤーで、積極果敢な守備が持ち味。
大学時代は守備力を高く評価され、即戦力ショートとして自由枠でオリックス入り。1年目はわずか7試合の出場で期待に応えられなかったが、2年目は開幕からスタメン二塁に抜擢された。しかし期待された肝心の守備で精彩を欠き、送球が不安定でミス多発。サードで起用されたオーティズともども、チームの守備力を破綻させる一因となってしまった。本来のショートに戻るとだいぶ違ったが、それでも当初の期待からするとやや物足りない結果に。
守備面では期待はずれで始まったが、予想以上に打撃は成長。小柄でも速球に振り負けないスイングの持ち主で、04年はほぼ1年通してスタメンを維持し規定打席にも到達。特に開幕直後はかなり好調で、最終的にもまずまずの成績を残した。05年は球団合併で水口というライバルが加わったが、実質セカンドレギュラーとしてさらに向上。キャリアを積むうちに守備の硬さも取れ、再三美技を披露するように。
小柄でも運動能力は抜群で、アクロバティックなファインプレーを見せる。ただこの運動能力の高さが06年大きな事故を呼んだ。ファウルフライを捕球したあと一塁フェンスに激突。骨折こそしなかったものの、複数箇所の肉離れや捻挫という重傷を負い、以降シーズンのほとんどを棒に振ってしまった。復帰した07年は外野をメインにしたものの、打撃不振に陥り自己最低の打率で全く印象に残らず。
それでも08年阪神へ移籍すると復調。開幕から2番レギュラーとして起用され、3年ぶりに100試合以上出場、規定打席到達を果たした。打撃は調子の波が激しく平凡な打率に終わったが、リーグトップの犠打を記録しカムバック賞も受賞。翌09年は常態化していたシーズン中の長期離脱もなく、フルシーズン戦力に。セカンドとセンターを掛け持ちしてほぼ常時出場。
移籍後2年とも充分戦力だったが、昨年はそれを大きく上回る活躍で大きな存在となった。開幕から非常に打撃好調で、高打率を維持。ポジションを分け合っていた関本を控えに追いやり、2番セカンドに安定。打棒は7月月間4割3分とさらに加速。後半3割7分という高打率を叩き出し、最後まで好調のまま突っ走った。タイトルには届かなかったもののリーグ2位の3割5分をマーク、これが初めてのシーズン3割。
過去2年どこかであったスランプが全くなく、最初から最後まで勢いが止まらなかった。つなぎ役と同時にチームトップの出塁率で、得点力向上に与えた影響は大きい。突然の上昇だけに状態を維持できるかどうかはなんとも言えないが、新たな一面を見せて今季も重要な戦力。どの相手からも満遍なく打った中で、特に広島戦は打率4割超、出塁率はほぼ5割と大暴れ。

廣瀬 純

強肩外野手、レギュラー覚醒型

右投右打 ゴールデングラブ(10)
佐伯鶴城高〜法大 広島01ドラフト2位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 広島 16 28 3 1 0 0 4 1 0 0 0 2 0 8 .107
09 広島 94 195 54 9 1 5 80 22 1 4 4 7 3 32 .277
10 広島 135 482 149 32 3 12 223 57 3 8 4 36 16 66 .309
通算 10年 636 1267 362 66 4 32 532 140 10 25 14 78 40 222 .286

昨年プロ10年目にして待望のレギュラー定着を果たした強肩外野手。届きそうで届かずにいたポジションをついに掴んだ。
大学時代三冠王を獲得するなど活躍し、ドラフト2位で広島入り。同じ右の外野手で、大学の後輩という共通点から「山本浩二2世」の期待も。即戦力として1年目から80試合に出場。ただ打率はそこそこだったものの長打が乏しく、もう一つ目立たない結果に終わると、2年目以降ジリ貧に。年々出場機会が減り、04年はわずか10試合のみ。なかなか二軍を抜け出せずにいた。
そんな流れが05年ようやく変化。この年序盤非常に好調で、離脱緒方の代役として出番を増やした。緒方復帰後は機会に恵まれなかったが、翌06年は出番急増。84試合に出場し、5ホーマー、4盗塁とこれまで期待を裏切っていた部分でも力を発揮。07年も7月に4割3ホーマーの活躍を見せ、準レギュラー格として一軍定着。
「鉄砲肩」とも形容される抜群の強肩の持ち主。打撃面でも決して悪くない数字を残していたが、ポジション獲りにはもうひとつきっかけを掴めずにいた。08年はFA移籍した新井の後継候補の一人にも挙げられ、サードに挑戦したが、これが負担になったか大不振で出場数も大幅減。
しかし09年は外野に専念して巻き返しに成功。天谷とライトを分け合うようになり、自己最多の出場数で再台頭。これがレギュラー定着へつながっていった。昨年は開幕からスタメン起用され、しっかり結果を残しライトのポジションを確保。特に交流戦を含む5,6月は絶好調で、3割後半の打率を記録。当初下位だった打順も5番を多く任されるようになっていった。後半8月以降やや調子を落としたものの、レギュラーとしてシーズンを完走し初の規定打席到達、そして初の3割を達成。二桁本塁打も放ち、大飛躍のシーズンとなった。
57打点はチーム2位の数字で、低調な打線の中で存在感を大きく上げた。左打者に偏り気味の外野陣だけに右打ちの廣瀬の存在は貴重で、守備面でも強肩で大きな戦力。今季もポジションを維持し、さらに向上も見せたいところ。30歳を越えてチャンスを掴んだ。