水田 圭介

リザーブ内野手、貧打型

右投右打
大阪桐蔭高〜プリンスホテル 西武01ドラフト7位〜09途中、阪神09途中〜10、中日11〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 西武 17 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 -
09 西武 7 11 2 0 0 0 2 0 0 0 0 1 0 2 .182
阪神 12 5 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 1 .000
10 阪神 - - - - - - - - - - - - - - -
通算 10年 130 72 7 0 1 1 12 4 4 6 1 4 1 18 .097

守備・代走要員の内野手。堅実な守備と足が売りだが、打撃が弱いタイプ。
所属したプリンスホテルの廃部により、規定より1年早くプロ入り。1年目から一軍出場したが、ちょっとプロでは貧弱な印象だった。当初3年間は一軍出場一桁で、ほぼ二軍暮らし。それでも年々出場機会は増え、05年は開幕一軍入り。二塁・三塁・遊撃をこなし、守備要員として少しずつ前進。
ただいかんせん弱いのが打撃。一軍では全く力不足で、これが明らかにネックとなっている。06年は長年守備要員だった上田が引退し出番が増えるかと思われたが、夏場まで昇格できず全く増えなかった。8月にプロ初ホームランを放つも、これがシーズン唯一のヒット。
ここで出場が増えなかったのは少々痛い。07年はスイッチに挑戦も、状況はあまり変わらず。右打ちに戻した翌年も打席に立ったのはわずか2度で、犠打と四球のみだった。守備固めとしても存在感が薄く、後半は完全に二軍暮らし。
09年は久々に一軍でヒットを放つも、一軍半を脱しきれない状態は変わらず。シーズン途中藤田とのトレードが成立して阪神へ移ったが、状況はあまり変わらなかった。出場のほとんどが代走・守備固めで、それも一軍定着にはやや遠い数字。
通算打率が1割に届いていないというのはさすがに弱々しすぎるか。昨年はプロ入り後初めて一軍出場なく終わり、新井良との交換で今季は中日へ移籍。もう30歳となっており、崖っぷちという状況は変わらない。

南 竜介

超強肩、一軍半型

右投右打
報徳学園高 横浜00ドラフト5位〜06途中、ロッテ06途中〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ロッテ 21 40 9 2 0 1 14 2 1 1 0 3 0 11 .225
09 ロッテ 15 39 11 2 1 3 24 8 0 0 0 1 0 10 .282
10 ロッテ 57 83 17 2 0 1 22 4 3 1 0 9 2 23 .205
11 ロッテ 32 39 7 1 1 1 13 3 1 2 0 1 1 10 .179
通算 12年 170 224 46 7 2 6 75 18 5 5 1 14 3 64 .205

プロでも有数の鉄砲肩を持つ外野手。横浜時代圧倒的な強肩が二軍の名物になったほどの存在。
投手として横浜入りも02年から外野に転向。その時点から肩は非常に高い評価を受けていた。03年から二軍ではレギュラー格となり、翌年からは一軍にも少しずつ登場。06年途中ロッテに移籍。
粗すぎる打撃がネックとなって停滞が続いていたが、08年は左投手から22打数7安打と結果を残し、6月にプロ初ホームランを記録。後半はまた二軍暮らしだったが、久々に上昇気配を見せた。そして09年は終盤大きな存在感を見せた。開幕から8月までずっと二軍暮らしでいたが、9月に昇格するとそこから3ホーマーの活躍。これまでにない打撃を見せ、自己ベストの数字を残した。左に強いところも再びアピール。
印象に残る活躍から10年は出場機会増加。ただ勢いを持続することは出来ず、パッとしない状態が続いた。ようやく打撃が上向いてきたところで、今度は手首を痛め長期離脱。出場数は自己最多を記録したものの、後半はほとんど不在で印象はむしろ薄くなってしまった。
不在の間に外野には新勢力が台頭し、大きく状況が変化。昨年は出番が半減し、後半はほとんど出場機会を得られない状態だった。強肩とパンチ力は得がたい特徴だが、30歳を越えた中堅選手としては一芸以外の技術も見せたいところか。今季は生き残りを賭けたシーズンとなりそう。

宮出 隆自

大型選手、転向台頭型

右投右打
宇和島東高 ヤクルト96ドラフト2位〜08、楽天09〜10、ヤクルト11〜
試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁打 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
投手通算(6年) 49 0 6 5 0 104 2/3 89 12 100 53 1 3 55 4.73
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ヤクルト 29 47 6 0 0 0 6 2 0 1 0 2 0 13 .128
09 楽天 82 155 47 5 1 3 63 21 5 0 3 9 1 26 .303
10 楽天 34 78 12 5 0 0 17 4 0 0 0 10 0 21 .154
通算 15年 636 1561 430 66 11 36 626 205 15 22 8 106 13 317 .275

準レギュラークラスの外野手。190cmの長身で、投手としてプロ入りし実績も残しながら野手に転向。
高校時代はエースとして甲子園で活躍し、同時に打者としての素質も高く評価されていた。ヤクルト入りすると長身から投げ下ろすフォークを最大の武器とし、いずれもリリーフで通算6勝の成績。ある程度の地位は確立したが、多少限界が見えた感もあった。投手としてそこそこ成功していた分遅れたが、02年から野手転向。
打者としてはすでに00年に8打数4安打の実績を持ち、転向2年目の03年に台頭。パンチ力のある打撃で外野の一角に割って入り、夏場以降は完全に一軍定着。高齢化の進むチームの新たなレギュラー候補として脚光を浴びた。期待された翌年は春先に結果が残せず、未熟なところを見せてしまったが、05年大きく巻き返し躍進。日程が進むに連れて打率を上げ、7月は4割以上と大当たり。終盤骨折で離脱してしまったものの、一気に打席数が300を越え3割の好成績。8月以降は完全に5番定着を果たした。翌年は開幕直後こそ不調も5月に調子を上げてスタメンライトに定着。野手転向5年目で初めて規定打席に到達、完全にレギュラーとして一本立ちを果たした。
打席での構えは少し和田(西武→中日)を意識したような形。中距離ヒッタータイプで、軽めのスイングでセンター中心に弾き返す。盗塁技術には欠けるが、純粋な脚力もまずまず。
07年は岩村の抜けたサードに挑戦したが、経験不足は顕著で序盤不調。結局最も多かったのはリグスが離脱した一塁だった。打撃のほうはその後調子を上げ一時3割目前になったものの、終盤大ブレーキに加えて骨折でリタイア。前年並みの打率に落ち着いた。
それでも安定戦力として働いていたが、08年予想外の大不振に。序盤から低打率続きでポジション失陥、どころか一軍すら覚束ない状態となり、出場数は29に激減。打率1割台前半とほぼ自己ワーストの成績に終わり、全く存在感のないシーズンに。
やや居場所を失ったタイミングで、09年開幕直前に楽天へトレード。序盤は前年来の不振から抜け出せずにいたが、後半に入ると大きく巻き返し復調。打撃は終盤に向かうほど好調となり、対左腕のスタメンライトをほぼ確保。また代打で18打数7安打2ホーマーという好成績も残し、準レギュラーとして活躍を見せた。実にシーズンヒットの実に7割を左腕から記録。
しかし昨年はまたも大不振に陥り、序盤から低打率続き。6月以降は出番が大幅に減り、後半はほぼ二軍暮らし。全く戦力にならずシーズン後戦力外に。
移籍直前の08年と同じような感じで、前年打ちまくった左腕にもさっぱり。このところ年毎に乱高下が激しい。もう33歳の年齢からも、ヤクルト復帰の今季は巻き返さないといけない立場。

宮本 慎也

ベテラン内野、業師型

右投右打 Gグラブ(97,99〜03,09,10)
PL学園高〜同大〜プリンスホテル ヤクルト95ドラフト2位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ヤクルト 116 422 130 11 0 3 150 32 3 27 2 26 5 52 .308
09 ヤクルト 128 469 138 26 4 5 187 46 3 12 4 16 4 58 .294
10 ヤクルト 129 468 129 22 2 4 167 39 2 18 1 27 3 31 .276
通算 16年 1812 6490 1832 248 26 57 2303 503 107 367 25 351 80 806 .282

長年球界屈指のショートと言われたベテラン内野手。手堅い守備としぶとい打撃で活躍し、40歳近くなった今でもレギュラーを手放さない職人タイプ。
守備の上手さは入団時から評価が高く、2年目に台頭を見せると3年目の97年からレギュラーに定着。守備力も高かった池山をサードに移動させてショートに落ち着いた。99年から5年連続でゴールデングラブ受賞。当初は完全な守備の人で打撃は期待薄と言われていたが、この面でも着実に成長。さすがに名門で揉まれてきたしたたかさで、精度の高い小技は高い評価を得た。巧みな右打ちをマスターすることで、00年には打率3割を達成。打っても送ってもきっちりとした仕事ぶりを見せ、ある意味でヤクルト野球の象徴的存在ともなった。01年には67犠打のシーズン日本記録を樹立。
とにかくあらゆる面で隙のない好選手で、それはオリンピック代表としても実証。03年の予選では慣れない二塁を危なげなくこなし、翌年のアテネ本戦でもチームトップの打率5割と大活躍。WBCにも出場し、08年の北京では再び主将と国際経験も豊富。
日本では当初の非力という風評を覆すように、03年から一発が少し増えた。04年は五輪その他で90試合の出場にとどまりながら自己最多の11ホーマー。4年ぶりの3割にも達し、非常に好調だった。ただその一方で三振も増えて、05年は自己最多の88三振。打率も99年以来の低さに終わった。
ちょっと粗っぽくなっていたが、06年は元の状態に戻って好調。リグスが2番に入ったことで6,7番の打順が多かったが、開幕から高い打率を維持し続けた。夏場から立て続けに故障発生で8年ぶりに規定打席に届かなかったものの3割。その調子は翌年も維持し、開幕からずっと打棒安定。終盤不振に陥ってあと5毛足りなかったものの、四捨五入で3割となった。
名手の遊撃守備もさすがに年齢から範囲が狭まり、08年途中から三塁に比重を移すこととなった。それでも堅実なグラブ捌きは依然変わらず。打撃のほうは全く衰えが見えず、08年も3割達成。09年は8月以降やや息切れをして3割には届かなかったものの、二塁打26本は15年目にして自己最多の数字だった。7度目のゴールデングラブを今度は三塁で受賞。
昨年も引き続きレギュラーサード。交流戦で大きく落ち込んで成績は下げたが、後半は3割と盛り返した。さすがにもう40歳とあってもろもろ衰えは見せつつあるが、まだレギュラー水準の力は残している。経験豊富な大ベテランとして今季もチームを引っ張る存在。

三輪 正義

小兵選手、快速型

右投左打
下関中央工高〜山口産業(軟式)〜I・L香川 ヤクルト08ドラフト(大・社)6巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 ヤクルト - - - - - - - - - - - - - - -
09 ヤクルト 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -
10 ヤクルト 10 16 3 0 0 0 3 0 1 0 0 0 0 0 .188
11 ヤクルト 32 12 1 0 0 0 1 0 3 3 0 0 0 1 .083
通算 4年 45 28 4 0 0 0 4 0 4 3 0 0 0 1 .143
11年成績は7/24現在

圧倒的なスピードを売りとする選手。徐々に一軍に進出し、代走屋として地位を掴みつつある。
高校卒業後は軟式で野球を続け、その後アイランド・リーグに参加の雑草育ち。07年には出場86試合で40盗塁と走りまくり、その年の大学・社会人ドラフトでヤクルトが指名、プロ入りとなった。すると1年目から二軍で24盗塁、失敗わずか2という快速ぶりを発揮。2年目にはレギュラーとしてチームトップ・リーグ3位の打率3割、そして36盗塁を決めイースタンの盗塁王と最高出塁率獲得。一軍初出場も経験。昨年も規定打席不足ながら3割の打率にチームトップの23盗塁、一軍でも初盗塁と初安打を記録。
そして今季は一軍での出番は随分増えてきた。ほぼ代走専門という起用ながら交流戦では二塁スタメンも経験。内外野こなせる利便性もあり、着実に一軍に食い込んできた。プロでも有数の俊足は大きな武器で、二軍での打棒が上でも出せるようになればさらに重要な存在になる可能性も。