東北楽天ゴールデンイーグルス

00 中村 真人

育成上がり、巧打者型

右投左打
智弁学園高〜近大〜シダックス 楽天07育成ドラフト2巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 49 144 42 6 3 1 57 12 6 6 0 12 0 14 .292
09 楽天 101 318 86 13 2 3 112 25 9 10 2 22 1 32 .270
10 楽天 26 40 9 2 0 0 11 2 0 0 0 1 0 2 .225
通算 4年 176 502 137 21 5 4 180 39 15 16 2 35 1 48 .273

08年途中育成選手から支配下登録、一気に台頭してきた外野手。野手陣の新星として注目され、レギュラー争いの一角に食い込む活躍。
社会人時代に縁のある野村監督の楽天に育成ドラフトで入団。アマ時代から大きな舞台での活躍があった選手で、育成選手としてのプロ入りは意外という声も一部であった。その評価を裏付けるように、1年目は二軍で3割4分の高打率をマーク。それ以上に172打席でわずか7三振という高いミート力を見せ付けた。2年目も二軍で高打率を続け、6月末に待望の支配下登録。一軍昇格したその日に先発出場しプロ初安打を記録。その後成績が伸びず一時二軍落ちしたが、終盤再昇格後は高打率で大いにアピール。積極的に先発で使われ、新たなレギュラー候補として台頭してきた。プロ初ホームランも放った9月以降は3割以上打ち、同じく育成から登録の内村と1,2番コンビを組む試合も。
ミート力は一軍レベルでも高く、三振の少ない巧打タイプ。とんでもない糞ボールを弾き返す悪球打ちで知られる。追い込まれても対応できるしぶとさがあり、打撃技術はなかなかのレベル。二軍では走れていなかったのに一軍では6盗塁と足でも結果を残し、実戦的な印象を残した。
翌09年は二軍でスタートしたものの、4月後半昇格以降は積極的に起用され、シーズン100試合出場達成。右投手相手のときはライトを中心に先発出場し、スタメン80試合。成績もまずまずで、ほぼレギュラーというところまで上昇してきた。しかし昨年は一転大幅後退。肘の故障から開幕にやや出遅れると、故障癒えても出番がなかなか廻ってこなかった。前半は4月半ばに1打席立ったのみ。後半ようやく一軍に戻り、8月以降は打撃で結果を残したものの、出場機会は少ないまま。前年300を越えた打席数が41にまで激減。
出遅れ以上に痛かったのが、同じ左打ちの外野手である聖澤のレギュラーへの飛躍。タイプの被る選手が序盤から積極的に起用され好成績も残し、完全に役割を食われてしまった。本来なら一軍にいる選手で、二軍ではレベルが数段上。今季は絶対に巻き返したいところ。脚力はあっても守備の判断力が悪い点でだいぶ損をしている。

 0 内村 賢介

育成上がり、小兵俊足型

右投左右打
山梨学院大付高〜JFE西日本〜BCリーグ・石川 楽天08育成ドラフト1巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 47 152 44 5 0 0 49 13 9 15 1 6 3 21 .289
09 楽天 62 68 11 2 0 0 13 5 10 7 0 10 0 14 .162
10 楽天 111 230 70 5 2 0 79 12 10 14 2 23 1 32 .304
通算 3年 220 450 125 12 2 0 141 30 29 36 3 39 4 67 .278

公称身長163cm、現役で最も体の小さい選手。俊敏な動きを見せる内野手で、08年育成選手として契約もシーズン途中に支配下登録、1年目から一軍で結果を残すことに成功した。
07年に発足したばかりの独立リーグ・北信越BCリーグから初めてのNPB入り。育成選手としてだったが、俊足で評価急上昇。7月末に支配下登録され、そして8月一軍昇格を果たした。昇格したその日に代走出場からプロ初ヒットを記録。そして高須が故障離脱したことからセカンドスタメンで起用されるように。
プレーを見てまず驚かされるのがその俊足ぶり。一塁への到達時間が非常に速く、平凡な内野ゴロを間一髪のタイミングにしてしまう脚力を持つ。画面越しでも一際小さく見える体がみるみるベースに迫る姿は印象的。そしてこの脚力も活かし、打撃でもなかなかのものを見せた。終盤はほぼ2番定着で打率も上々、内野の新星として脚光を浴びる活躍を見せた。
しかし背番号が一気に軽くなって期待された2年目は足踏み。オープン戦から打撃不振、シーズンも低打率に喘ぎ、ポジション争いからは離れてしまった。出場数は増えたものの代走・守備でのものが大半を占め、打席数は半減。盗塁は増えたがそれ以外はすべて後退に終わった。
打撃の弱さで伸び悩んだ2年目だったが、昨年は巻き返して向上に成功。シーズン当初は代走専門だったものの、5月高須や渡辺の代役としてスタメン機会が巡ってくると打撃で猛アピール。交流戦は4割という好調で、以降打席機会が大幅に増えた。二塁・遊撃だけでなく、外野の先発もこなし、初の100試合以上出場で打席数は200越え。そして終盤の好調でシーズン打率を3割に乗せ、イメージを一新する活躍を見せた。準レギュラーとして貴重な戦力に。
2ストライク後の打率が2割9分という高さで、特にフルカウントでは27打数13安打12四球と6割以上の出塁率。粘り強い打撃を身につけ好成績につながった。31試合で7失策とショートの守備は少し厳しい印象だが、起用の幅も随分広がった。高須が故障が多くベテランの年齢になることを考えると、二塁レギュラーも近い位置にありそう。10盗塁したものの失敗も7あったのは少しもったいない。

 1 岩村 明憲

メジャー帰り、強打型

右投左打 Gグラブ(00〜02,04〜06)、ベストナイン(02,06)
宇和島東高 ヤクルト97ドラフト2位〜06、(米メジャー07〜10)、楽天11〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
(08 TBR 152 627 172 30 9 6 238 48 8 3 3 73 4 131 .274
(09 TBR 69 231 67 16 2 1 90 22 9 1 3 24 1 44 .290
(10 PIT 54 165 30 6 1 2 44 9 3 1 1 26 0 31 .182
OAK 10 31 4 1 0 0 5 4 0 0 0 5 0 10 .129
メジャー通算 4年 408 1545 413 74 22 16 579 117 32 9 12 183 3 330 .267
日本通算 10年 977 3580 1073 166 27 188 1857 570 67 19 24 372 19 878 .300

4年のメジャー生活を経て日本球界復帰の内野手。ヤクルト時代は「若松二世」の異名も取り、主砲として活躍。
「牛鬼打線」の宇和島東高からドラフト2位でヤクルト入り。当然期待は高かったが、台頭はその期待以上に早かった。3年目の99年には早くも池山からサードのレギュラーを「実力」で奪取。翌00年に初めて規定打席に到達、打率こそ下げたものの18ホーマー、そしてリーグトップの三塁打9をマーク。俊足強打を改めて印象付けると02年はさらにレベルアップ。自身初の3割に20ホーマー突破と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。首位打者争いにも名を連ね、20代前半の若さにしてリーグを代表する強打者へと成長した。
身長176cm(公称)と決して大柄ではないが、非常にパワフルなプレーを見せるスラッガー。俊足で強肩と、身体能力は非常に高い。三塁守備は当初は判断が悪く痛恨のエラーも再三見せたが、短期間で急成長。あっという間に不安の声は消えていった。
03年故障でシーズンの半分を棒に振り、実質初めて躓いたが、体調を戻した翌年はさらに一回りの成長。30ホーマーの大台を軽々と突破し、チームの日本人初の40本台に到達。積極的にガンガン振ってくるスタイルでリーグ新記録の173三振も喫したが、打率はしっかり3割を維持した。05年も30ホーマーを維持し打率も向上。2年連続の100打点で打線を牽引。
スロースターターで例年出足はあまり良くないが、どこかで爆発的に巻き返し成績は安定。WBC代表となった06年も、春先はぼちぼちだったが6月に高打率をマークし、8月には12ホーマーを量産。3年連続の3割30ホーマーを達成した。得点圏打率が悪かったのと2番にリグスが座った関係で打点は伸びなかったが、不動の3番として君臨。多かった三振も徐々に減ってきた。
この06年オフに以前から熱望していたポスティングを球団が容認し、タンパベイが入札、07年以降メジャーに。主に1番を打ち、07年は三塁、08年からは二塁に移ってレギュラーとして活躍。08年にはワールド・シリーズ出場も果たした。09年は再びWBCに代表出場と順調にきていたが、この年シーズン中に膝の靭帯断裂で戦線離脱。トレードでパイレーツに移った昨年は極端な大不振に陥り、一時解雇される事態に。9月にアスレチックス入りも全く結果を残せずに終わり、再び解雇に。
極度の不振でメジャー移籍が絶望視されたため、昨年早い段階から日本復帰が話題に。そしてシーズン後楽天と契約し、今季は5年ぶりに日本でプレーすることとなった。早い段階での渡米だったため32歳と働き盛りの年齢。故障の影響と昨年の不振が懸念材料ではあるが、中軸の活躍を期待される。

 3 ランディ・ルイーズ

途中入団、パワーヒッター型

右投右打
楽天10途中〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
10 楽天 81 282 75 16 0 12 127 38 0 0 1 26 3 114 .266
通算 1年

昨年途中楽天入りの外国人選手。リンデン、フィリップスともに低調な状況で、長打力向上を期待されての獲得。
メジャー経験は昨年も含めた3シーズンで68試合程度だが、09年わずか33試合で10ホーマーを放った実績を持つ。同じく09年3Aでは3割25ホーマー106打点の好成績を残した。両外国人の不振で長打力不足に苦しむ楽天が、5月後半に獲得を発表。
入団発表から間もない6月頭から即一軍出場し、2安打を放つデビュー。その数日後、DHがないことで控えに廻っていた試合で2試合連続代打ホームランと、期待の長打力も早速発揮した。その後もう一つパッとしない状態が続いていたが、8月以降調子上昇。低かった打率がだいぶ向上し、最終的にはまずまずと言える結果を残した。
アメリカ時代から三振の多い選手で、81試合300あまりの打席で114三振と多くの三振を喫した。粗さが同居するが、はまれば宮城の場外まで飛ばすパワーの持ち主。右打者ながら日本では左投手に1割台と苦戦、一方で右投手から3割をマークした。
向上してきたこともあって今季も残留。貴重な長距離砲として期待される。ただ守備は相当に悪く、一塁手で66試合11失策は段違いの多さ(昨年同ポジションで二桁失策は他にブランコのみ)。出来ればDHにしたいところだが…。

 4 高須 洋介

クラッチヒッター、故障多発型

右投右打
金沢高〜青学大 近鉄98ドラフト2位〜04、楽天05〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 123 383 108 20 1 4 142 45 6 32 1 29 4 38 .282
09 楽天 67 204 62 13 0 1 78 22 1 9 3 18 2 18 .304
10 楽天 102 369 99 16 0 6 133 48 1 12 3 30 7 44 .268
通算 13年 927 2797 755 138 12 18 971 289 60 165 17 217 35 359 .270

楽天移籍後急成長、中心選手となった内野手。堅実なプレースタイル以上に抜群の勝負強さが特徴的な選手。
即戦力内野手の期待を受けて近鉄入りし、2年目の99年に116試合に出場、実質レギュラーになっていた。打率は低レベルだったが、犠打24を記録しチームに少ない小技の出来る選手として台頭。水口の後継者として期待が高まった。しかし翌年故障、01年は病気で実質2年を棒に振ることに。せっかくのアドバンテージをふいにしてしまった。02年ようやく復帰したが翌年はまたも低迷。04年持ち直したが打率は低レベルで、控えの域を脱することはできなかった。
すっかり置いていかれてしまった格好だったが、05年分配ドラフトで楽天入り。これが大きな転機となった。安定した能力を持つセカンドとして開幕からスタメン起用され、そのまま完全にレギュラーに定着。低迷していた打撃も格段の進歩を見せ、ほぼ不動の2番打者として活躍を見せた。分配ドラフトからの楽天入りで最も成功した選手と言えるかもしれない。ここからは安定した活躍を続け、06年は初の規定打席到達で3割マーク。2番だけでなく3番に座る場面も。07年は出足いまいちで打率を落としたが、自己最多の盗塁を記録。
もともと器用な選手で、守備も堅実。最大のネックだった打力が向上したのが大きい。また非常に勝負強いことで知られ、06,07年と連続してリーグトップの得点圏打率を記録。「再現性が低い」と言われる得点圏打率だが、高須はコンスタントに高打率を続けている。
内野の要として重要な存在だが、タフさに欠けるのがネック。08年は前半好調だったが夏場に故障で戦線離脱。翌09年も5月の試合中に交錯で負傷し3ヶ月戦線離脱。相変わらずの勝負強さと安定した打棒を見せたが、故障に泣き出場数は移籍後最少に終わった。昨年も離脱があり、レギュラー復帰でも欠場する試合も多かった。打撃のほうではまたも3割5分とまたも高い得点圏打率をマークし、6ホーマー、48打点は自己最多。ただ極端な不振も目立ち、シーズン打率は移籍後最低だった。
出られさえすれば主力の選手だが、もともと故障が多く、年齢とともにフルシーズンのレギュラーというのは厳しくなってきた印象。しかし毎年変わらぬクラッチヒッターぶりは欠かせない戦力で、チャンスでの期待感は非常に高い。今季も存在感を見せるか。

 6 塩川 達也

ユーティリティ、貧打型

右投右打
神戸国際大付高〜東北福祉大 楽天05ドラフト5巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 82 43 7 1 1 0 10 1 5 5 0 4 0 11 .163
09 楽天 24 18 3 0 0 0 3 2 1 1 1 0 0 5 .167
10 楽天 - - - - - - - - - - - - - - -
通算 6年 259 346 69 6 1 1 80 13 16 22 3 23 3 85 .199

楽天のユーティリティ。大学からプロ入りも1年目は二軍暮らしだったが、2年目の06年から台頭。
バランスの取れたタイプの内野手で、派手さはないがまとまりの良さが身上。即戦力期待も1年目は肩の不調もあって一軍には上がれなかった。06年も序盤は二軍にいたが、5月末に昇格すると代打でプロ初ヒット。沖原の不調もあって、これ以降ショートをメインにスタメン出場が多くなった。夏場はほぼレギュラー的存在に。
ただ出番が増えるにつれ打撃は落ち込み、結局2割そこそこの打率でポジションを奪うまでには至らず。これ以降一軍定着で出場数は増えたが、打席機会は激減した。渡辺直がショートに定着、草野の急成長で内野は埋まり、08年は出場の9割近くが代走・守備要員。
それでも一軍に定着はしていたが、09年は出番激減でそれも覚束ない状態に。開幕は出遅れ5月に昇格、しばらく一軍にいたが7月始めに二軍に下がるとそれ以降昇格なし。この流れは止まらず、昨年は一度も一軍に上がれず。
09年は移籍の小坂、昨年は西村に役割を奪われてしまった。一時取り組んでいたスイッチを諦めたものの、打てないのは相変わらず。内野は満遍なくこなしセンターでのスタメンもあるなど守備の汎用性は高いが、再浮上にはもうひとつ何か強みが欲しい。ジリ貧を止めないと厳しい。

 7 山ア 武司

ベテラン大砲、大復活型

右投右打 本塁打王(96,07)、ベストナイン(96,07,09)、打点王(07)
愛工大名電高 中日87ドラフト2位〜02、オリックス03〜04、楽天05〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 142 510 141 21 0 26 240 80 1 0 1 73 5 118 .276
09 楽天 142 536 132 27 0 39 276 107 3 0 4 67 4 114 .246
10 楽天 141 540 129 26 1 28 241 93 1 0 6 45 7 147 .239
通算 24年 2006 6533 1698 326 12 391 3221 1137 13 5 47 744 85 1571 .260

07年大復活、21年目にして二冠王を獲得したホームラン打者。ごつい体の通り鈍重で打つだけの存在だが、40歳を越えた今でも屈指の長距離砲。
中日入団当初は捕手だったが、打力を活かすためコンバート。ホームラン打者としての素質を買われながら、一本立ちにはちょっと時間がかかった。3年目の89年から94年まではエレベーター状態。89,90年と連続でファームの二冠王となったが、やはり大物打ちゆえの粗さが本格化の障害となっていた。
ようやく壁を越えたのは95年。この年16ホーマーを放って台頭すると、今度は一気に開花した。開幕からレギュラーとなった翌年は中軸に座って打ちまくり、3割をマークして39ホーマーの大活躍。本命松井を抑え1本差でホームラン王のタイトルに輝いた。名実ともに主軸打者となり、これで4番は当分安泰と思わせた。
しかし翌年大不振、ホームランも19本と半減。広く、ホームランの出にくいナゴヤドームに割を食った。無理に大きいのを狙うあまり、バッティング自体が雑になる悪循環。98,99年は20本以上打ったが、信頼はドンドン低下していた。
大柄な体格で、片手一本のフォローでレフトスタンドに放り込むプルヒッティングは迫力充分。ただバットがやや遠回りするスイングで、外角寄り高めの球を得意とする反面、内角には脆さがある。あまり勝負強さのない打者で、4番を任せるには物足りない面も強かった。守備は一塁がメインでかつては外野も守っていたが、鈍足で守備力はだいぶ低い。
00年2度目の3割を打つが18ホーマー止まり、翌年25ホーマーも打率は2割台前半と、確実性と長打が両立できないタイプ。02年出番激減すると翌年はオリックスへ。移籍1年目はパワーを見せつけたが、やはり確実性が低く、翌年は出番を減らして一発も4本止まり。
やや影が薄くなっていたところで、05年楽天へ。大物打ちの乏しいチームでは数少ない長距離砲で、ここで息を吹き返した。後半は4番に座り5年ぶりに規定打席到達し25ホーマー。フェルナンデスが加入した06年は5番がメインとなったが、日本人ではチームトップの19ホーマー。
年齢を考えればここまでも充分な働きだったのだが、07年は一気に若返ったような活躍を見せた。序盤打率は低いものの一発量産、そして5月に12ホーマーの爆発。この時点ですでに前年を上回る21ホーマーを放ち、フェルナンデスの不調もあって4番に座るように。同年生まれのローズとタイトル争いを繰り広げ、自身初の40ホーマー突破、後半ペースは落ちたものの1本差で11年ぶりのホームラン王に。のみならずこれも自己ベスト更新の108打点で打点王、見事な二冠王に輝いた。
技術的に大きく変わったということもなかったのだが、打席でゆったりできていたという印象が強い。これまでは長打を追って率を下げ、率を追って長打が出ずという繰り返しだったのだが、苦手は捨てるいい意味での割り切りができるようになった。
さすがに08年は一発は激減したものの、それでもチームトップの26ホーマー。前年からのいい状態はキープした。09年は前半パッとしなかったものの、後半25ホーマー、そして74打点の活躍。41歳のシーズンで39本塁打、100打点はいずれも新記録。打率は低かったが主砲として君臨しチーム2位浮上の原動力となった。
40歳前後になってから全盛期と思えるほどの充実ぶり。だが昨年はチームトップ、リーグ2位の28ホーマーとパワーは健在も、前半極度の低打率が響いて打率は前年よりさらにダウン。リーグ最多にして自己最多の147三振を喫するなど脆さも目立つシーズンとなった。
ただ例年後半は強く、昨年も7月以降の打率は2割6分。やや陰りも見えかけてきたが、依然飛ばす力は群を抜いており、今季も主砲として期待される存在。

 8 中島 俊哉

中堅外野手、左殺し型

右投右打
福岡工大付高〜九州国際大 オリックス03ドラフト8巡〜04、楽天05〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 81 178 56 10 1 5 83 25 1 1 1 21 4 28 .315
09 楽天 47 104 29 4 0 1 36 8 0 0 1 7 2 17 .279
10 楽天 4 7 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 2 .143
通算 8年 146 314 93 15 1 6 128 35 1 1 2 29 6 54 .296

打撃で結果を残し進出してきた外野手。大卒入団から時間はかかったが、左キラーとして一軍戦力に。
高校では小椋(ソ)と同期。アマチュアでそれほど名の通った選手ではなく、ドラフトではチーム最後の指名。オリックスが試みた「契約金0選手」の最後の一人でもあった。それでも1年目から二軍で3割を打ち、2年目には10ホーマー。分配ドラフトで楽天入り後少し停滞したが、07年大きく打撃開花。序盤イースタンの三冠トップを走り、6月一軍昇格。少ない機会ながらも打率4割と上でも結果を残した。後半故障してしまったが、この勢いがさらに次へつながっていく。
翌08年はまず二軍で8試合3ホーマーと圧巻の結果を残し4月前半に昇格。すぐさまスタメン出場で2安打とアピールした。プロ初ホームランを放った5月は大きく数字を落としたものの、6月以降復調。好調は夏場まで続き、一気に準レギュラー級まで飛躍に成功。終盤やや調子を落とすも打率3割をキープし、まさに開花のシーズンとなった。
長所は一発を秘める打撃。振り回すばかりではなく、2ストライクからもしぶとさを見せる。また左投手に非常に強く、3割5分4ホーマーとキラーぶりを発揮した。盗塁にはつながっていないが脚力もあり、課題だった守備力も改善中。
09年は骨折離脱が響き出場数を減らしてしまったが、左投手時の先発ライトを宮出と分け合う形で出場。前年悪かった代打成績を著しく向上させるなど着実な前進を見せた。すべてのヒットが左投手からと相変わらずのキラーぶりで、クライマックスシリーズでは杉内(ソ)をKOする一発。
近年の活躍から昨年は背番号が8に。外野の一角も充分狙える立場にあったが、捻挫で開幕に出遅れ。これをきっかけに派手に躓くシーズンとなってしまった。夏場にようやく一軍昇格も、最初の打席でヒットを放ちながら以降6打席ノーヒットが続くと再び二軍落ち。これ以降再昇格できず、ほぼ二軍暮らしの一年に終わった。一軍出場は一桁に激減。
魅力は多い選手だが、どうも故障が多いのがもったいない。不在の間に、故障低迷していた牧田が大きく巻き返し、後半だけで6ホーマーの活躍。同じ右打ちの外野手、そして対左投手に結果を残したとあって役割を食われた格好となった。すでに30歳と年齢面で余裕はないだけに、今季は再逆転するぐらいの勢いを見せたいところ。

12 草野 大輔

小兵内野手、打撃優位型

右投左打
延岡学園高〜NTT東京〜NTT九州〜ホンダ熊本 楽天06ドラフト(大・社)8巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 118 328 89 15 0 3 113 36 2 7 4 20 6 33 .271
09 楽天 122 462 141 28 0 7 190 54 3 3 2 27 17 60 .305
10 楽天 111 346 89 25 1 5 131 48 0 1 2 23 6 43 .257
通算 5年 513 1580 450 93 3 23 618 184 6 17 10 109 37 187 .285

身長170cmの小兵ながらシャープな打撃を売りとする内野手。社会人で長いキャリアを重ね、ドラフト指名時29歳は、同年9巡指名された山崎隆とともにドラフト史上野手では最年長。2年目の07年打撃で大躍進。
入団時点ですでに中堅の年齢とあって、期待は当然即戦力。開幕一軍入りし、出遅れた高須の代わりにスタメンセカンドなども務めた。その後は沖原の不振で空いたショート、或いはフェルナンデスの守備固めなどに起用。
まずまずの出場機会を得た1年目だったが、売りの打撃は低打率に喘いだ。ショート定着を期待された07年も序盤は苦しみ、5月末時点で1割台。しかし6月4割で突如として打棒爆発。これ以降面白いようにヒットを量産し、後半は完全にレギュラーとなった。6月以降は.360、6ホーマーと文句のつけようのない活躍で3番など中軸を任されるように。
小柄でも力強く安定したスイングの選手で、ミート力も高く打撃に秀でたタイプ。あまり守備力は高くなく、ショートに渡辺直が定着し、起用がサードにほぼ固定されたことが好影響をもたらした。
08年はスタートが悪く、その後もややムラがあってだいぶ数字を落としたが、代打ではチーム一の成功率を記録。09年は故障で開幕出遅れとなったものの、4月中旬に復帰するといきなり4安打、5月末時点でまだ4割台と前半絶好調。夏場の不振や故障離脱もあって後半は数字を落としたが、初の規定打席到達で3割達成、主力打者の一人として見事な活躍を見せた。
しかし昨年は前半低調。らしくない低打率に喘ぎ、パッとしない状態に。夏場に調子を上げてシーズン打率は多少上向いたものの、前年克服した左投手にまた苦しみ、成績は大きくダウン。物足りないシーズンに終わった。
外野も守るなど守備位置の汎用性は高いが、逆にどこかに固定されることがなく、打撃が低調だとポジションも打順も流動的になりがち。どうも隔年傾向がうかがえるので、今季は本来の穴のない打撃を見せたいところ。ベテランの域に入るこれからは一年一年が勝負。

23 聖澤 諒

俊足外野、レギュラー飛躍型

右投左打
松代高〜国学院大 楽天08ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 34 41 11 0 0 0 11 3 5 1 2 5 0 10 .268
09 楽天 79 59 13 1 0 0 14 5 15 3 0 2 1 18 .220
10 楽天 135 517 150 25 4 6 201 43 24 24 1 32 3 96 .290
通算 3年 248 617 174 26 4 6 226 51 44 28 3 39 4 124 .282

俊足を売りとする外野手。昨年レギュラーに抜擢され、期待通りの活躍で主力に定着。
同僚の嶋から大学の主将を引き継いだ選手で、同大学から2年続けての楽天入りとなった。その脚力はチームトップクラスで、大いに期待され1年目から開幕一軍入り。序盤はもっぱら守備・代走要員として起用された。先発機会もあったが5月までは11打数ノーヒットでしばらく二軍落ち。しかし8月末に再昇格すると、先発して連続内野安打。ここからシーズン終了まで、出番は多くはないものの3割と結果を残した。まずまずのプロデビューを果たすと2年目はさらに出番増加。出場の8割が代走・守備固めでのもので、打率は大きく落としたものの、チーム2位の15盗塁と脚力を大いにアピール。
そして3年目の昨年は開幕からセンターでスタメン起用。その抜擢に応え、序盤から好結果を残しレギュラー定着を果たした。1番を任され、後半はさらに上昇。7月以降は3割以上打ち、終盤9月には4ホーマーも。シーズン3割には届かなかったものの、規定打席到達でなかなかの打率を残し、24盗塁・24犠打はいずれもチームトップ。大きく成長のシーズンとなった。
2年目まではヒットの半分が内野安打と足に依存しすぎだったが、レギュラーとなって大きく改善された。俊足を利して守備範囲も広く、打撃では左腕から3割3分をマーク。打率の割に出塁率が低く、1番として課題は残るが、新たな外野の要として今季も期待大。

25 横川 史学

スラッガー候補、伸び悩み型

右投左打
常総学院高〜青学大 楽天07ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 55 140 32 3 0 4 47 15 2 2 0 11 0 37 .229
09 楽天 5 17 2 0 0 0 2 1 0 0 0 3 0 6 .118
10 楽天 4 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 5 .000
通算 4年 64 164 34 3 0 4 49 16 2 2 0 14 1 48 .207

長打力が魅力の外野手。08年一軍進出を果たしたが、以降2年は停滞。
高校時代は内野手として甲子園出場。大学で主砲として活躍しプロ入り。1年目は一軍出場はなかったものの二軍ではレギュラーとして積極的に起用された。成績は芳しくなかったものの、オフのウインターリーグで活躍。
2年目も開幕は二軍スタートも、5月初めに昇格。初出場スタメン抜擢でいきなり攻守に活躍を見せ、これ以降一軍定着。5月は3割の好成績を残した。日程が進むにつれ打率が大きく落ち込んでいったが、オールスターまでに4ホームランも記録。大きな前進のシーズンとなった。
貴重なスラッガー候補で強肩も評価される選手。たださすがに粗削りで、変化球への対応力がかなり低い。打率がどんどん急降下していったのはその点を見抜かれたためで、終盤は二軍で過ごすこととなった。
それでもパンチ力を買われ、09年は開幕一軍入り。しかし5試合すべて先発出場したがわずか2安打と結果を残せず、序盤で二軍落ち。さらには故障で、後半は二軍でも試合出場がなかった。昨年も序盤一軍で3試合のスタメン機会があったものの、1安打も出来ず二軍落ち。以降はずっと下で過ごし、出番はさらに減ってしまった。
二軍ではチームトップタイの12ホーマーと中心打者だが、一軍ではさっぱり通用しなくなってしまい、狭間で苦しんでいる。この辺りでもう一度巻き返せないと二軍止まりで終わる危険性も。

32 松井 稼頭央 (和夫)

メジャー帰り、身体能力型

右投左右打 盗塁王(97〜99)、ベストナイン(97〜03)、ゴールデングラブ(97,98,02,03)、MVP(98)、最多安打(99,02)
PL学園高 西武94ドラフト3位〜03、(米メジャー04〜10)、楽天11〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
(08 HOU 96 375 110 26 3 6 160 33 20 7 3 37 0 53 .293)
(09 HOU 132 476 119 20 2 9 170 46 19 16 4 36 3 85 .250)
(10 HOU 27 71 10 1 0 0 11 1 1 2 0 4 1 10 .141)
メジャー通算 7年 630 2302 615 124 20 32 875 211 102 47 16 188 11 403 .267
日本通算 10年 1159 4638 1433 271 51 150 2256 569 306 87 36 376 25 751 .309

西武時代、俊足強肩の不動のショートとして活躍した内野手。「リトル松井」の異名を取り、メジャーに近い選手と言われ続けた。04年から渡米し、今季8年ぶりに日本球界復帰。
高校時代は投手だったが、強肩と俊足を買われ内野手登録。同時にスイッチにも転向し、2年目に一軍出場&準レギュラー。3年目には早くもレギュラーとなりフル出場。西武のショートは黄金時代にもいまいち定着しなかったポジション。長い空白時代の後、とてつもない大物が定着した。
とにかく身体能力の高さが図抜けた選手で、走攻守すべてに光るアスリートタイプ。名手と言われる割に守備はポカも多かったが、スピード感あふれる目を惹くプレースタイル。盗塁王争い本命の脚力とセンス抜群の打撃で、一気に中心選手に。
96年から8年連続フル出場と不動の存在に君臨し、97年から3年連続盗塁王。打撃でも97年から7年連続3割を記録し、イチローが抜けた後は首位打者の本命に挙げられることも。もともとの打席のため力みが目立った右でのバッティングも徐々にこなれ、左でも長打が打てるようになるなど年々成長。当時大物打ちが不在だったチーム事情から中軸を任される機会も多く、99年からは一発も増え始めた。02,03年と連続でシーズン30ホーマーを放ち、スラッガーとしても活躍。
03年オフにFA権を行使し、メッツと契約してメジャーへ。日本人内野手の本命的存在としてその活躍が注目され、開幕戦初打席で初球ホームランの華々しいデビュー。しかしその後は苦難を味わった。天然芝環境では遊撃守備が見劣りし、シーズン途中に二塁へコンバート。また打撃も期待ほどの結果を残せず、レギュラーを維持し切れなかった。06年打撃低調でますます存在感が薄くなっていたが、ロッキーズに移ってようやく復調。07年はほぼ二塁レギュラーとして過ごし32盗塁を記録。08年に移ったアストロズでもほぼレギュラー。09年には日米通算2000本安打を達成。
しかし昨年は極度の打撃不振となり、シーズン途中からはずっとマイナーでプレー。メッツ時代からくすぶっていた日本復帰の噂がにわかに現実味を帯びてきた。そしてシーズン後楽天と契約し、久しぶりに日本でプレーすることに。
実績充分、攻守両面で期待の大きい存在だが、渡米直後から故障の多さが目立っていた点と、すでに35歳という年齢には不安も残る。持ち味であるスピードがどの程度維持できているか。

33 平石 洋介

中堅外野手、平凡型

左投左打
PL学園高〜同大〜トヨタ自動車 楽天05ドラフト7巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 6 13 3 1 0 0 4 1 2 0 0 1 1 1 .231
09 楽天 26 59 15 4 2 1 26 8 1 1 1 3 0 13 .254
10 楽天 28 33 8 3 0 0 11 0 0 0 0 4 1 5 .242
通算 6年 87 157 35 8 2 1 50 10 3 2 1 13 4 34 .223

左の巧打型外野手。高校時代は大西(横→ソ)と同期で、大学・社会人を経てプロ入り。
楽天一期生ルーキーとして入団。ドラフトでは下位指名だったが、若手の少ないチームとあって積極的に起用された。1番候補のダークホースとして開幕2戦目には先発出場。当初はそこそこの結果も残していたが、しかし徐々に後退。5月上旬に二軍落ちすると、そのまま再昇格はなく、即戦力の期待には応えられなかった。
俊足巧打の外野手ということだったが、一軍ではちょっと非力さが目に付いた。球威に押され気味で、ヒットもすべて単打。それでも率が残せれば良かったが、1割台では厳しい。これ以降は存在感が薄くなり、2年目は4月末に2試合先発したのみ。07年は一軍に上がれず、08年も一桁の出場数にとどまった。
それでも09年は久々に光るところを見せた。交流戦中の6月に昇格すると勝負強い打撃を見せ、プロ初ホームランを記録。スタメン出場も増えるなど勢いを見せた。が長続きはせず、7月に入ると急ブレーキで打率も急降下。二軍落ちし、短い好調だけに終わった。
二軍で高打率を残し、出場数・打席数ともに自己最多更新で盛り返しはしたが、一軍定着には遠かった。昨年は出場数こそ微増も打席数は減り、ほとんど存在感のないまま終了。走攻守いずれにもそこそこの力はあるのだが、そこそこ止まりでこれといった特徴がないのが苦しい。すでに30歳となり、埋没しがちな立場で状況は厳しい。何か売りとなる部分が欲しいが。

35 大廣 翔治

中堅内野手、一軍半型

右投右打
桐生第一高〜東洋大 楽天05ドラフト6巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 8 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 .000
09 楽天 - - - - - - - - - - - - - - -
10 楽天 - - - - - - - - - - - - - - -
11 楽天 18 29 5 1 0 0 6 1 1 3 0 0 1 9 .172
通算 7年 37 56 7 1 0 0 8 1 1 4 0 0 1 17 .125
11年成績は7/24現在

なかなか一軍に定着できない中堅選手。楽天創設時のルーキーで、7年目を迎えたがもう一つ突き抜けない。
高校時代は2年生4番として夏の甲子園優勝し、大学でも1年から4番。ドラフトでは楽天に6巡指名され、高校の同級生一場とともにプロに進んだ。がっしりした体格の強打者候補と目され、将来の中軸を担う期待も。しかし最初の2年は二軍で過ごし、3年目ようやく一軍出場も19打数2安打と結果を残せず。翌年出番を減らすと腰痛の影響もあり09,10年は一軍出場なし。ほとんど埋没したまま6年が経過した。
もともとは三塁手だが一塁のほか、近年は外野も兼業。崖っぷちにいたが、今季は久々に一軍昇格。交流戦では一軍で初の長打・サヨナラ打を放ち、これが4年ぶりの一軍でのヒット。ただその後はもうひとつ続かず、一軍半を脱したとまでは言えない状態。
パンチ力が持ち味だが、近年は確実性を求める部分も。ただいずれにしろ上での結果を伴っておらず、存在感がいまいち。年齢的にそろそろ厳しい立場で、今季中にもう少し実績が欲しいところ。

37 嶋 基宏

正捕手、打撃覚醒型

右投右打 ベストナイン(10)、ゴールデングラブ(10)
中京大中京高〜国学院大 楽天07ドラフト(大・社)3巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 85 196 45 13 0 0 58 19 4 11 0 16 0 40 .230
09 楽天 106 249 58 9 0 1 70 14 1 20 0 22 3 55 .233
10 楽天 127 422 133 17 0 3 159 43 9 17 1 45 0 90 .315
通算 4年 443 1179 293 45 0 6 356 92 17 68 2 103 4 259 .249

1年目から8割の試合で先発マスクを被った即戦力捕手。野村監督の新たな愛弟子としてデビューし、楽天の正捕手に。
捕手になったのは大学以降だが、06年のドラフトではアマチュア屈指の好捕手と評価されていた。新人ながら開幕一軍入りを果たし、4月に入るとスタメン起用。以降すっかりスタメンに納まり、ほぼフル出場に近い状態で完走を果たした。
守備面を期待される選手で、打撃のほうはずっと低空飛行。バスター打法を取り入れるなどしたがシーズン打率は終始1割台で9番定住だった。一方で新人ながらリーグ2位の盗塁阻止率を記録。先行していた藤井が評価が低く、盗塁に関してはフリーパスに近い状態だったため、これが最大のアピールポイントとなった。
いきなり主力級の扱いとなったが、2年目は出場数減少。岩隈の復活とともにコンビを組む藤井が大きく巻き返し、先発をほぼ半数ずつ分け合う形となった。しかし09年は再びリードを奪い、84試合に先発出場。藤井の故障もあって筆頭捕手となった。前年両リーグワーストと多かった捕逸も減少。ただ夏場以降は苦労人の中谷が台頭し、マスクを譲る場面も増えた。藤井の戻ったクライマックスシリーズでは1度も先発がないなど、正捕手にはもう一歩届かず。
しかし昨年、課題と言われ続けた打撃が突然の大覚醒。これまで一度も2割5分を越えなかった選手が、開幕から常に3割越え。別人のような変身でついに完全な正捕手となった。目覚めた打撃は一度も不調がなく、3割をキープしたままシーズン完走。4割近い得点圏打率も残し、43打点をマーク。9盗塁するなどすべての面で自己ベストの記録を残した。
非力という印象しかなかった打撃が、実にしぶとく生まれ変わった。これで地位を固めたが、一方で守備面はやや停滞気味。失策8、捕逸6はいずれもリーグの捕手で最多。盗塁阻止率も2割台前半と低く、打撃ほど輝きを見せられなかった。今季はこちらでも向上を見せていきたい。

39 井野 卓

控え捕手、守備型

右投右打
前橋工高〜東北福祉大 楽天06ドラフト(大・社)7巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 23 23 2 0 0 0 2 2 0 4 0 1 0 5 .087
09 楽天 - - - - - - - - - - - - - - -
10 楽天 14 34 7 0 0 0 7 2 0 4 0 0 0 9 .206
通算 5年 41 60 9 0 0 0 9 4 0 8 0 1 0 17 .150

ディフェンス面を評価される控え捕手。大学からプロ入り、現在のところ一軍と二軍のボーダーライン上。
高校時代甲子園に出場し、大学でも活躍。分離ドラフト7巡というかなりの下位指名でプロ入りした。同じドラフトで松崎が1巡指名されており、バッテリーで楽天入り。1年目は二軍生活も守備面で評価され、2年目には一軍初出場。その初出場試合では悪送球に被サヨナラときつい洗礼を受けたが、翌3年目は大きく出番を増やした。
特に目立つ部分は少ないものの、配球面の評価がなかなか高い選手。一軍レベルではだいぶ貧弱な打撃が大きな課題で、守備面にウエイトの大きい捕手。
09年はシーズン通して二軍暮らしに終わったが、昨年は連敗していたラズナーと組んで勝利を呼ぶなど存在をアピール。チームの捕手では2番目の先発出場を果たした。と言っても嶋が打撃開眼で正捕手にがっちり座り、出場数そのものは少なめ。存在感は上がってきており、藤井のFA移籍ともなれば2番手の地位はかなり近い。年齢的にも勝負どころ。

44 中谷 仁

苦労人捕手、晩成台頭型

右投右打
智弁和歌山高 阪神98ドラフト1位〜05、楽天06〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 4 2 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 .500
09 楽天 55 100 20 1 0 3 30 14 0 14 2 12 0 33 .200
10 楽天 11 15 1 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 3 .067
通算 13年 95 149 26 1 0 3 36 15 1 15 2 13 0 50 .174

09年、苦節12年目にして一軍定着を果たした苦労人捕手。長い下積みキャリアを乗り越え、急浮上してきた。
もともとは高校bP捕手と評された大物。高校時代、3年春のセンバツ準優勝、夏に全国優勝と華々しい実績を残し、ドラフト1位で阪神入り。当時阪神は矢野の移籍前後であり、正捕手が流動的だった時代。当然将来の正捕手と期待は大きかった。しかしグラウンド外のトラブルで左目を負傷。一時失明寸前まで視力が低下し、選手生命を危ぶまれる事態ともなった。その危機を脱し、5年目に一軍初出場。初ヒットを記録も、阪神での一軍ヒットはそれだけで翌年から3年間は一軍出場なし。06年金銭トレードで楽天に移籍。
移籍1年目は4年ぶりに一軍出場を果たすも、翌年は1年二軍。08年も出場4試合と、移籍後も二軍のほうが長かった。ファームの古株といった印象であったが、09年急変。序盤はいつも通り二軍も、6月昇格し古巣阪神戦で12年目のプロ初ホームラン。7月に入ると出番急増し、藤井離脱の8月以降はスタメンも増加。過去11年の通算を上回る55試合に出場、内40試合で先発マスクと大躍進のシーズンとなった。クライマックスシリーズでも4試合スタメン出場し12打数5安打と活躍。
これといった強い個性があるタイプではなく、捕手としてはオーソドックスな選手。ただ守備面で破綻が少ないのが強み。分母が小さいとはいえ4割近い盗塁阻止率を記録した。打撃は基本的には弱いが、3ホーマーと意外性を発揮。
30歳にして脚光を浴びた遅咲き。だが昨年はまた大きく後退。嶋が打撃開眼で正捕手に固定され、控え捕手の出番は極端に減少。さらに第2捕手に井野が置かれたこともあり、開幕直後に1試合出たきり5ヵ月も一軍出場から遠ざかった。終盤少し出番は増えたものの出場数は計11試合に激減。
状況からやむをえない面は強かったが、また元の立場に戻ってしまうのは惜しい。今季は2番手の地位は確保したいところ。

46 鉄平 (土谷 鉄平)

移籍開花、巧打者型

右投左打 首位打者(09)、ベストナイン(09)
津久見高 中日01ドラフト5位〜05、楽天06〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 124 422 114 29 6 5 170 56 5 9 2 42 7 52 .270
09 楽天 132 496 162 26 13 12 250 76 13 8 5 47 9 76 .327
10 楽天 127 481 153 29 7 9 223 64 13 5 7 53 9 57 .318
通算 10年 673 2294 674 121 35 38 979 273 52 41 15 202 38 335 .294

楽天移籍後アベレージヒッターの素質を開花させた巧打者。元来評価の高かった打撃センスが大きく花開いた。
高校時代は「九州のイチロー」と呼ばれた存在で、中日時代からその打撃と俊足には大きな期待を寄せられていた。3年目の03年にはファームでレギュラーとなり、翌04年に一軍デビュー。05年も一軍はわずか2試合ながら、ファームではリーグ3位の打率を残し、もう台頭は目前といったところで楽天に金銭トレード。
移籍して登録名を「鉄平」に変更した06年は、開幕からいきなり1番スタメン。すると一気に飛躍のシーズンとなった。当初こそ波が激しかったものの、5月に4割近い打率を残し爆発。6月も好調を持続し、交流戦では3割4分の高打率。一軍定着どころか完全にレギュラーポジションを手中に収めた。一時調子を落として、野手としては新記録となる9打席連続三振、20打席以上ノーヒットなど試練も味わったが、盛り返して規定打席到達、見事3割をクリアした。三塁打はリーグトップを記録。
二軍とはいえ良績を残してきただけあって、やはりスイングはシャープ。鋭いライナー性の打球が飛ばせる。バットコントロールが巧みで、速球にも力負けせずきれいに弾き返せる打者。
これ以降すっかりレギュラーとなったが、07,08年はやや停滞感も。07年は10ホーマーを放ったものの、開幕から打率は上がらず、前年から5分も落としてしまった。打順も渡辺直の1番、草野の3番が固まると転々として定まらず。翌年は少し改善したものの、序盤と終盤が悪く平凡な成績に。打順はやはり固まらず、8番が最も多かった。
しかし09年頭打ちムードを一気に払拭。好調なスタートから前半は徐々に数字を落としていたが、7月3割6分と盛り返すと8月は4割超の爆発で月間MVPに。後半3割中盤の高打率を記録し、夏場に打率トップに立つとそのまま首位打者のタイトルに輝いた。打率だけではなく、後半は11ホーマー60打点とスラッガーの資質も発揮。途中からは3番定着で、チームの2位躍進に大きく貢献。
これまでやや強かったムラッ気が出なくなり、安定した打棒を発揮するようになった。昨年も開幕から常に一定の結果を出し続け、終盤足指の骨折で離脱するも2年連続の3割達成。前年より三振をだいぶ減らしてきた。特に日本ハム戦には4割超と滅法強く、それも敵地札幌ドームでは31打数16安打と手のつけられない状態だった。
もうすっかり安定した存在だが、細かい欠場が意外と多い点は不安材料。無事ならば3割は確実に狙え、再度の首位打者も可能性充分。

50 ルイス・ガルシア

途中入団、苦戦型

右投右打
楽天11途中〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
11 楽天 28 92 20 2 0 2 28 7 0 0 0 3 0 21 .217
通算 1年
11年成績は7/24現在

今季途中入団の外国人選手。期待された選手が軒並不振で低調な打線強化を期待されて獲得された。
06年の第1回WBCで5番を務めていた選手。メジャー経験はなく、05年途中からはずっとメキシカン・リーグでプレー。シーズン毎に波が激しいが昨年は同リーグで21ホーマーを放っている。04年には3Aで32ホーマーを記録。今季もメキシコでプレーしていたところ、6月に楽天と契約し来日。
非常に特徴的なフォームで、腰を落として大きく足を広げたがに股の構え。バットも体に抱え込むように低い位置に持つ。二軍戦には出場せず即一軍で起用され、すぐにスタメン起用。4試合目で初ホーマーを放つなどスタートはいいものだったが、そこから急激に当たりが止まり低打率続きに。山アの故障から4番を任される試合もあったが、なかなか成績は上がらず期待には応えられていない。
一塁とDHのみの選手でこの打撃では厳しい。入団会見で積極的な打撃をアピールした割には仕掛けが遅く、率も低いが長打も少ないと現状見るべきところがほとんどない。超打高と言われるメキシコでも成績にムラがあり、今後どこまでアジャストできるか微妙なところ。

63 牧田 明久

中堅外野手、強肩型

右投右打
鯖江高 近鉄01ドラフト5位〜04、楽天05〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 - - - - - - - - - - - - - - -
09 楽天 37 24 3 1 0 0 4 2 0 0 0 0 0 6 .125
10 楽天 81 182 53 15 3 6 92 16 2 1 1 4 2 26 .291
通算 10年 290 503 129 23 3 7 179 36 12 8 1 28 6 83 .256

近年台頭してレギュラー候補に浮上した外野手。楽天移籍でチャンスを得た一人。
ドラフト下位で近鉄入り。一軍出場がないまま4年が経過し、分配ドラフトで楽天へ。新球団では数少ない貴重な若手選手で、05年一軍に初登場。ここでは目立つ成績は残せなかったものの、06年5月に昇格すると6月は4割近いアベレージで先発出場も急増。以降ほぼ一軍定着を果たした。
俊足・強肩と身体能力に恵まれ、チームではトップクラスの外野守備力を持つ。特に肩は06年チームトップの補殺5を記録し、大いに注目された。礒部が精彩を欠いたこともあって後半も積極的に起用された。
07年はさらに出場機会増加。一気にレギュラーとまではいかなかったが、着実な前進を見せた。打率も向上し、4月にはプロ初ホームランも記録。徐々にポジション獲りに近付いていたが、翌年は一歩後退。前年終盤に肘を痛め、手術をしたことからリハビリに近い状態で一軍出場なく終わった。この不在の間に外野陣は新鋭が続々台頭し、翌年一軍復帰は果たしたものの出場数は少なく、そのほとんどが守備固めでのものだった。
やや後れを取った印象だったが、昨年は巻き返して再浮上に成功。序盤好調でアピール、その後不調で一旦落ち込んだものの、後半大いに盛り返し出場数急増。計48試合とスタメン機会も多くなり、レギュラーに接近してきた。自己最多の打席数で好結果を残し、6ホーマーはすべて8月以降に放ったもの。
対左3割4分に4ホーマーとキラーぶりを発揮し、一旦先行を許した中島を再逆転。パンチ力も見せられるようになり、今季は改めてのポジション獲りを期待される。この勢いを持続したい。

66 西村 弥

守備型内野手、貧打型

右投左右打
沖縄尚学高〜東京情報大 楽天06ドラフト(大・社)5巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 9 17 2 1 0 0 3 3 0 1 0 1 0 6 .118
09 楽天 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000
10 楽天 73 42 9 1 1 0 12 3 5 3 0 3 0 16 .214
通算 5年 131 123 19 3 1 0 24 7 5 7 0 5 0 47 .154

堅実な守備力を評価される内野手。1年目、ショートのレギュラー候補として塩川や草野とポジションを争った。
その軽快な動きが野村監督に評価され、新人開幕一軍入り。その後何度か登録抹消を繰り返したが、1年目から47試合の出場機会を得た。沖原の不振でショートが空位となったため、先発出場機会も21試合。まずまずのスタートを切った。
ただ守備はともかく、レギュラーを狙うにはあまりに打撃が弱すぎる。やっと1割を越える打率で、三振の数も非常に多い。07年はショートに新人の渡辺直が定着、レギュラー争いどころか一軍出場すらなく終わってしまった。08,09年と一軍出場はあったものの、いずれも夏場に数試合のみでほとんど二軍暮らし。
しかし昨年再浮上に成功。序盤から守備要員として一軍に定着し、1年目を越える自己最多の73試合に出場。主に三塁の守備固めと代走での出場で打席数は少なかったものの、スタメンも8試合ありジリ貧状態から脱出に成功。
相変わらず打撃は弱く2割を越えるのがやっとだったが、これも一応自己ベスト。これまで一軍では失敗ばかりだった盗塁も5を記録し、足も活かせるようになった。メジャー帰りの実績者が二人加入した内野陣だが、今季もこの立場を維持していきたい。

68 枡田 慎太郎

若手内野手、一軍半型

右投左打
智弁学園高 楽天06ドラフト(高)4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
08 楽天 2 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 .000
09 楽天 2 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 2 .000
10 楽天 17 48 10 3 0 0 13 1 0 0 0 6 0 13 .208
11 楽天 7 11 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0 7 .091
通算 6年 31 77 16 4 0 0 20 3 0 3 0 7 0 20 .208
11年成績は7/24現在

一軍への挑戦が続いている若手選手。目立った実績は残せていないものの、打撃センスの高さを期待される一人。
ボーイズ・リーグ時代から知られた存在で、強豪高に在籍しながら甲子園には縁がなかったが、強打者として評価され高校生ドラフト4巡指名を受けて楽天入り。高校時代は外野手でプロでも1年目は外野登録だったが、幅を広げるため当初からショートなどでも起用された。その1年目は二軍で少ない打数ではあるが3割4分の高打率をマーク。内野手となった2年目も好成績を残し、早くも一軍出場を勝ち取ると11打数5安打二塁打1打点2という素晴らしい結果を残した。期待株と目されたが、ここから足踏み。翌08年は二軍で初めて規定打席に到達しチームトップの9ホーマー54打点を稼ぐも、打率は伸び悩み一軍出場は大幅減。翌年ファームでの本塁打は11本に増やしたが打率をさらに落とし、一軍は遠いままだった。
そろそろ上での結果が欲しいところで、昨年は終盤一軍に昇格、自己最多の17試合出場、内12試合で先発と積極的に起用された。打率は低かったものの二塁打3本でアピール。しかしこれを持続できず、今季は前半7試合の出場も1安打のみで二軍に逆戻り。
3年目辺りからパンチ力を押し出したスタイルを取っており、ここから三振が目に見えて増えた。それでも二軍では安定した成績を残し続けているが、一軍ではなかなか力を発揮できていない。一軍と二軍の中間レベルに落ち着いてしまった感もあり、そろそろここを脱却したいところだが。ショートやセカンドを中心に起用されてはいるが、守備力には不安が残り、なおさら打ってアピールしたいところ。