千葉ロッテマリーンズ

 0 荻野 忠寛

小兵リリーフ、故障低迷型

右投右打
桜美林高〜神大〜日立製作所 ロッテ07ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 58 0 5 5 30 1 58 2/3 51 3 41 20 3 2 16 2.46
09 ロッテ 53 0 3 3 9 10 49 1/3 48 6 39 13 2 3 20 3.65
10 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
11 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 5年 169 0 9 11 40 31 161 142 11 115 46 7 7 49 2.74

長年君臨した小林雅に替わって、08年クローザーを務めた右腕。リリーフの軸として活躍したが、ここ2年故障に泣かされ一軍から遠ざかっている。
公称身長174cmと投手としては小柄ながら、体格を感じさせないほど腕の振りは大きく、そしてこの投手の最大の武器は縦に大きく割れるカーブ。この球種をカウント球にも勝負球にも使え、緩急を駆使して的を絞らせないのが持ち味。速球の切れも良く、なかなかダイナミックな投球を見せる。
分離ドラフト下位入団ながら開幕一軍入りを果たすと、シーズン序盤から持ち味をフルに発揮。特に5月後半から17試合連続無失点を記録し、最後まで主力リリーフに定着。チーム最多の58試合に登板、薮田に次ぐ20ホールドを挙げて即戦力の期待に見事に応えた。ロッテの勝ちパターンといえば長年薮田・小林雅だったが、07年の安定感は荻野のほうがはるかに上だった。
そしてその二人が抜けた08年は抑えに定着。開幕当初こそやや不安定さが目に付いたが、徐々に落ち着いていった。7月以降はセーブを量産し、堂々のシーズン30セーブ到達。防御率も2点台前半に収め、完全に継投の軸に定着。
しかしフル回転の反動か、引き続き抑えを期待された翌年は不調。出足は普通だったものの、5月中旬に連続被弾で逆転サヨナラ負けを喫すると、その月末から急激に不安定に。6月は7試合で8失点と大きく乱れ、7月以降は抑えから外れ中継ぎに廻ることとなった。8月中旬以降ようやく立ち直って安定したが、そこまでの不調が響いて成績は平凡なものに終わった。
それでも50試合以上登板と欠かせないリリーフ要員だったが、今度は故障に苦しむことに。肘を痛め離脱し、6月に手術。実戦登板は一度もなくシーズンを終えた。フェニックス・リーグでようやく復帰登板したものの、昨年はまた実戦に姿を見せないリハビリ生活。一軍からは丸2年遠ざかることに。
終盤二軍戦に登板したが、打者14人で被安打7と手酷く打ち込まれ、さらには鼠径ヘルニアの手術と、道なお険しという状況。今季中に復活の道筋をつけられないとさすがに厳しいかもしれない。かつての小気味いい投球を取り戻せるか。

11 大嶺 祐太

速球派右腕、伸び悩み型

右投左打
八重山商工高 ロッテ07ドラフト(高)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 7 0 2 2 0 0 32 2/3 32 5 23 8 1 2 19 5.23
09 ロッテ 16 2 5 6 0 0 95 115 11 59 35 5 2 61 5.78
10 ロッテ 13 2 3 6 0 0 71 1/3 78 12 52 34 3 1 41 5.17
11 ロッテ 1 0 0 1 0 0 1 1/3 3 1 1 4 0 0 5 33.75
通算 5年 38 4 10 15 0 0 204 1/3 235 30 140 82 10 5 131 5.77

将来のエースと期待される若手投手。高校ドラフト1巡指名でプロ入りし3年目には開幕ローテーション入り。ただこのところは停滞状態。
石垣島出身。エースとして3年時に八重山商工を春夏連続甲子園出場に導き、1試合17奪三振を記録するなど活躍。その年の高校生ドラフトで2球団が競合し、抽選の末ロッテ入りとなった。チームの期待は大きく、いきなり背番号1番が与えられた辺りにもうかがえる。結果は伴わずも1年目の4月に早くも一軍で先発登板。ここからしばらく二軍で育成され、2年目は夏場にプロ初を含む2勝を挙げ一軍に前進。
そして飛躍を期待された3年目は開幕から先発入り。4月に1勝、5月には初完封を記録と序盤は順調も、ここで息切れしたか以降投球内容が悪化。夏場は二軍で再調整となったが、8月末から3連勝をマーク。シーズン5勝を挙げ主力定着に大きく前進。
堂々たる体格から繰り出す150kmの速球がなんといっても魅力。ただ力で押すという感じではなく、スライダーやチェンジアップの比率もなかなか多い。低めに決まったボールは角度もありかなりの威力。
いよいよ一軍完全定着を期待された10年は序盤に完封・完投で連勝と絶好のスタート。ところがここで勢いが止まってしまった。その後3連敗、一つ勝った後また3連敗を喫し、オールスター前に二軍落ち。3勝止まりと一歩後退でシーズンを終えると、昨年は大きく落ち込むことに。開幕直後に先発するも2回持たず5失点炎上で二軍落ちし、さらに肩を痛め後半は二軍戦登板もなし。はっきり伸び悩みという状態となってしまった。
ボールごとのばらつきが大きいという課題を克服できないまま迷い始め、故障で離脱とここ2年は非常に苦労している。だいぶ印象が薄くなってしまったので、今季は万全の状態で巻き返したいところ。瞬間的に見せる力をいかにコンスタントに発揮できるか。

12 吉見 祐治

長身左腕、便利屋型

左投左打
星林高〜東北福祉大 横浜01ドラフト2位〜10途中、ロッテ10途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 横浜 41 1 3 6 0 7 86 2/3 96 15 56 28 6 2 51 5.30
09 横浜 27 0 3 4 0 1 88 1/3 93 11 73 28 4 3 42 4.28
10 横浜 1 0 0 0 0 0 1 1/3 5 0 0 1 0 0 4 27.00
ロッテ 21 1 6 7 0 0 88 2/3 111 10 76 30 5 4 51 5.18
11 ロッテ 24 0 1 3 0 1 46 56 3 34 19 1 5 19 3.72
通算 11年 254 11 43 59 0 12 957 1086 141 689 319 39 33 516 4.85

横浜時代はエースにという期待もあった左腕。2年目の02年に飛躍を果たし11勝、惜しくも逃したが新人王を石川(ヤ)と激しく争った。
身長188cmの長身から、角度のあるボールが魅力。特に緩急のコンビネーションが持ち味で、100km未満のチェンジアップやスローカーブを駆使し、ストレートとの速度差は50kmにも至る。大学屈指のサウスポーとして大いに期待されての横浜入り。
1年目は即戦力の期待も空しくわずか7試合の登板に終わったが、翌年急台頭。低迷するチームにあって孤軍奮闘し、唯一の二桁勝利投手となった。ヒットを許してもなかなか崩れない粘り強さで防御率も3点台。これで左腕エース誕生、と大いに期待され、当然のごとく先発の軸に指名された。
しかし開幕投手にも選ばれた03年大不振。春先から先発しては早々にKOの繰り返しで3勝10敗と大きく負け越し、防御率に至っては8点台の惨状。チームの構想は完全に瓦解してしまった。そしてこれ以降は煮え切らないシーズンが続くことに。04年は7勝で勝ち越すも防御率5点台。05年は故障で4勝止まりに終わった。なかなかもう一皮がむけてこない。
06年援護に恵まれなかったこともあって2勝止まりに終わると、以降はリリーフでの登板が多くなり、便利屋的起用に。ただ内容はパッとしないままで、07年は終盤の先発で大炎上し防御率は4点台。二軍スタートながら自己最多の登板数を記録した翌年も、防御率はさらに落ちて5点台に終わった。09年は多少上向き、リリーフでまずまずの投球を見せた後先発登板。ただ先発時の防御率は4点台後半で、結局3勝まで。それほど印象を変えることは出来なかった。
停滞続きのまま中堅となり、10年も開幕直後に先発したものの2回持たずにKOされ二軍落ち。しかし5月金銭トレードでロッテに移ると、久しぶりにいいところを見せた。交流戦で昇格すると古巣相手に零封など先発連勝。6月になると派手に崩れ4連敗したが、8月にはまた3連勝。出入りは非常に激しかったもののシーズン6勝をマークした。5勝以上したのは実に6年ぶり。
ただトータルでは5点台の防御率で、特に先発時は不安定そのもの。昨年も交流戦の時期に先発していたが1勝3敗と結果は残せず、前半は二軍が長かった。良くなってきたのは7月の再昇格以降、リリーフに専念してから。チームの低迷で目立たなかったが、夏以降は落ち着いた投球を続けた。
あまり勝負強くない投手で、厳しい場面では頼りない。波が激しく、どこかに固定すると不足が目立ってしまうのが難。もう少しコンスタントに力を発揮できるといいのだが。現役投手で最高のシュアな打撃の持ち主だったが、パに移ったことで打席機会がほとんどなくなってしまった。

13 橋本 健太郎

長身右腕、リリーフ型

右投右打
久御山高〜東北福祉大〜日本新薬 阪神05ドラフト4巡〜08、ロッテ09〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 阪神 10 0 0 0 0 0 13 17 2 15 6 0 2 8 5.54
09 ロッテ 2 0 0 0 0 0 2 3 1 1 1 0 0 2 9.00
10 ロッテ 9 0 0 1 0 1 5 2/3 4 1 5 4 1 0 4 6.35
11 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 7年 120 0 6 4 1 16 138 128 16 149 67 4 16 60 3.91

プロ入り1年目から50試合の登板をこなし、即戦力となったリリーフ右腕。ただ近年は一軍登板機会がガクッと減り、二軍停滞が続いている。
社会人からドラフト下位で阪神入りすると、実戦的な能力が評価されて開幕一軍入り。シーズンでも安定した投球を続け、4月中に初勝利を記録。重要な中継ぎの一人として重用されるようになった。特に前半はかなりの頻度で起用され、6月までで33試合に登板。1点台前半の防御率と文句なしの活躍。シーズン計51試合登板と即戦力に。
191cmの長身投手で、まずまずのスピードに最大の武器は切れのいいチェンジアップ。これが非常に効果的で、空振りを奪える信頼度の高い球種。奪三振率が高く、制球もなかなか安定していた。
2年目は一転、故障に悩まされてわずか2試合の登板に終わったが、07年は再び出番増加。46試合に登板し1年目を上回る奪三振率を記録、自己最多の3勝をマークした。ただ内容はいまいちで防御率はずっと4点台。7月にようやく調子を上げてきたところで腰痛でリタイア。終盤復帰したがかなり打ち込まれてしまった。
どうも細かい故障の多い投手で、体力面は課題。08年はまた登板数が大幅に減り、ほとんど二軍暮らしに終わった。09年キャンプ終了後にロッテへトレード。しかしさらに一軍が遠のくことに。わずか2度の一軍登板はいずれも失点、二軍ではイースタンのセーブ王となるも、一軍戦力になれず。
移籍以降は二軍に落ち着いてしまった印象で、10年も下では別格の成績も一軍登板は9試合止まり。数字も冴えないものだった。昨年はプロ生活で初めて一軍登板がなく、シーズン通して二軍暮らし。
ファームでは抑え役として11セーブも、防御率3点台後半は平凡。二軍の主力に留まっていては先が見えず、年齢的に今季はかなり正念場。再浮上なるか。

14 大谷 智久

2年目台頭、便利屋型

右投右打
報徳学園高〜早大〜トヨタ自動車 ロッテ10ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
10 ロッテ 11 0 1 1 0 1 15 22 2 5 4 0 0 12 7.20
11 ロッテ 34 0 3 9 0 5 120 123 8 78 23 3 1 45 3.38
通算 2年 45 0 4 10 0 6 135 145 10 83 27 3 1 57 3.80

華々しいアマチュア歴を経てプロ入り、2年目の昨年台頭してきた右腕。先発にリリーフにと様々な場面で起用された。
名門校のエースとしてセンバツ優勝、春夏連続甲子園出場。大学・社会人でも早い内から強豪チームの主力として活躍し、ドラフト2位指名を受けてプロ入り。1位指名の荻野貴とともに、同じトヨタからロッテに進んだ。
豊富な実績から即戦力とみなされ、1年目は序盤一軍でリリーフ起用。初勝利を挙げるなどスタートは良かったが、長続きはせず6月以降は二軍が中心となった。11試合登板とやや期待を裏切る形となったが、2年目の昨年は大きく前進。開幕一軍入りししばらくはロングリリーフをこなすなどで信頼を掴み、5月下旬負傷離脱したマーフィーに替わって先発転向。7月に先発初勝利を挙げ、9月までローテーションに加わった。
まずまずのスピードに多彩な球種を持つ幅広い投手で、まとまった制球力を持つバランスタイプ。高校時代から完成度の高さを評価されており、目を惹くような派手さはないものの破綻の少ない実戦派。
ただ先発としては結局3勝9敗と大きく負け越し。援護に恵まれなかった面もあるが、途中からは失点も多く不足も目立つようになった。先発15試合での防御率は4点台半ばで、終盤はリリーフに戻ることに。リリーフでは1点台そこそこの防御率で被打率も格段に低く、こちらのほうが向いている印象。2〜3イニングをこなせるのは大きな強みで、序盤でも投入できるのは魅力。

15 上野 大樹

先発期待、力投型

右投右打
帝京高〜東洋大 ロッテ09ドラフト3位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
09 ロッテ 16 0 1 1 0 0 29 2/3 31 1 23 15 0 0 13 3.94
10 ロッテ 7 0 0 0 0 0 15 16 0 6 7 0 0 7 4.20
11 ロッテ 14 1 4 7 0 0 83 2/3 82 3 36 19 4 1 33 3.55
通算 3年 37 1 5 8 0 0 128 1/3 129 4 65 41 4 1 53 3.72

3年目の昨年先発候補に浮上してきた投手。後半一軍定着を果たしローテーション入り。
巨人の左腕上野貴久投手の実弟で、高校大学と兄と同じ球歴を歩んだ(兄はさらに社会人を経て巨人入り)。大学では大場(ソ)のあとを受け、リーグ4連覇、選手権春秋連覇に貢献。最後の秋期リーグでは5勝を挙げMVPに輝いた。ドラフト3位でプロ入りし、前半は二軍だったものの36イニングで奪三振31、四球4と好成績。7月に一軍昇格を果たし、初登板は9打者から6三振を奪う上々のデビュー。以降リリーフで16試合に登板。8月にはプロ初勝利を記録し、まずまずのスタートを切った。
最速148kmの速球を軸とする本格派の投手。二軍では力の違いを見せ付けた格好で、上でもまずまずの結果を残した。だが飛躍を期待された10年は開幕一軍入りを果たしたものの、故障で躓き。序盤3試合に投げただけで夏場まで離脱。8月再昇格したが、3試合連続失点で終盤は二軍落ち。
改めて昨年は二軍スタート。一軍昇格は7月になってからだった。しかし1度リリーフで投げた後プロ初先発で完封勝利を記録。続くマウンドでも8回零封で連勝し、以降先発の一角としてシーズン終了まで登板。2度の3連敗と負け越したものの、4勝を挙げ大きく前進のシーズンとなった。
球速は以前より控えめでスライダー、フォークを交えて打たせて取る投球を展開。奪三振は少ないが力感はあり、はまった時には小気味いい投球を見せる。ただまだ課題は多く、先発としては中盤が大きな山。打者が二巡目となる4回の失点が非常に目立った。また左右で被打率が極端に違い、対左の克服も必須。ともあれこれをステップに、今季はシーズン通しての戦力を期待される存在。

17 成瀬 善久

エース左腕、切れ勝負型

左投左打 最優秀防御率(07)、最高勝率(07)
横浜高 ロッテ04ドラフト6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 22 3 8 6 0 0 150 2/3 126 12 119 35 3 3 54 3.23
09 ロッテ 23 5 11 5 0 0 153 2/3 146 14 156 28 3 2 56 3.28
10 ロッテ 28 7 13 11 0 0 203 2/3 173 29 192 34 4 8 75 3.31
11 ロッテ 26 6 10 12 0 0 189 2/3 188 15 151 18 1 3 69 3.27
通算 8年 136 29 63 40 0 0 949 1/3 840 86 839 163 19 18 319 3.02

早くから台頭し、ロッテのエースとして君臨する左腕。すでに二桁勝利4度とコンスタントな活躍を続けている。
高校時代は強豪校のエースとしてセンバツ準優勝。ただドラフトでは6巡と下位での指名だった。2年目までは二軍でもそれほど目立った存在ではなかったが、06年急成長で5月中旬に一軍昇格、即先発登板。見事に初登板初勝利を挙げた。その後2回打たれたが、6月には13奪三振の快投や完投勝利も記録。5勝を挙げ、左の先発要員として台頭。
そして翌07年は一気にジャンプアップの活躍。開幕からローテーション入りし6連勝スタート。一つ負けた後更なる快進撃を見せ、ここからシーズン終了まで驚異の10連勝をマーク。勝ちっ放しのままシーズンを終えた。最多勝には惜しくも届かなかったものの、わずか1敗で勝率は当然1位。同一リーグには14勝無敗だった。防御率も6月以降常に1点台を維持し、ダルビッシュを僅差でかわしてタイトル獲得。圧倒的な成績で一気に主力投手へ大飛躍のシーズンとなった。
球速は平均的ながら、高校時代から高く評価されていたのが変化球の制球力。プロでも四球は少なく、非常にまとまりのいい投手。また速くないといっても切れは良く、奪三振は多め。またそれ以外のアウトはフライが多いタイプ。
この活躍で一気に背番号が若返り、五輪代表にも選出された08年だったが、さすがに成績は落ちた。春先は3勝と快調なスタートだったものの、5月以降月ごとに防御率が悪化。帰国後立て直すも白星半減で6敗を喫し、防御率も3点台に終わった。前年に比べると切れが鈍っていた印象。
翌年も前半はあまり良くなく、7月末時点で防御率4点台といまいち。しかし8月以降急激に良くなった。ここから9試合で7連勝の快進撃、3完投を含み、その間の防御率2点ちょっとという安定感。これで2年ぶりの二桁勝利に届き、チームで唯一の10勝到達。奪三振は初めてイニング数を上回った。清水移籍の翌年は先発の中心として活躍し、2年連続二桁の13勝をマーク。ただ被打率は低かったものの、非常に被弾が多く両リーグ最多の29本を浴びた。これが響いて二桁11敗を喫することに。その代わりポストシーズンでは本領発揮し、シーズン中負けっぱなしだったソフトバンクに連続完投勝利を挙げ、チームの3位からの日本シリーズ制覇に大きな貢献
昨年も先発の軸として回転し、3年連続の二桁勝利。ただ5失点以上が6度と安定感に欠け、物足りなさも感じさせるシーズンだった。8月3連勝で巻き返しを期待させるも、9月以降は1勝も出来ず。結果リーグ最多の12敗を喫し、一軍キャリアで初めて負け越し。
前年泣かされた被弾はまたリーグ最多ではあったが、統一球効果もあり数は半減。ただ失点・自責点ともにリーグ最多で、防御率はリーグ16位とエースとしては不本意な成績だった。今季はもう少し調子の波を小さくしたいところ。防御率を2点台に出来れば。

19 唐川 侑己

エース候補、バランス型

右投右打
成田高 ロッテ08ドラフト(高)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 15 1 5 4 0 0 81 2/3 102 8 57 12 3 1 44 4.85
09 ロッテ 21 3 5 8 0 0 143 1/3 145 11 115 28 6 0 58 3.64
10 ロッテ 11 2 6 3 0 0 73 69 3 51 20 4 1 22 2.71
11 ロッテ 24 5 12 6 0 0 168 1/3 146 6 122 35 8 1 45 2.41
通算 4年 71 11 28 21 0 0 466 1/3 462 28 345 95 21 3 169 3.26

将来の主戦と目される若き先発右腕。高卒1年目から一軍で実績を残し、4年目の昨年二桁勝利達成。
高校時代はエースとしてチームを2度センバツ出場に導き、07年の高校生ドラフトで注目を集めた一人。由規(ヤ)、中田(日)とともに「高校ビッグ3」と呼ばれ、事実ドラフトの1巡入札はこの3人の独占だった。唐川には2球団が競合し、抽選の末地元ロッテ入り。
「将来のエース」という期待だったが、その台頭は予想以上に早かった。4月下旬に早くも一軍登録され、プロ初登板は先発。そこで7回を3安打無失点という快投を演じあっさり初勝利を記録。さらに次の登板では10奪三振3安打完投勝利を挙げ、いきなりローテーション入りとなった。さすがに後半は失速し、8月以降8点台の防御率と厳しさも味わったが、1年目から5勝は期待以上の結果。
速球とスライダーを中心としたバランスの良さを感じさせる投手。スピード自体は平凡だが、非常に四球が少なく、若さに似ぬまとまった制球力の持ち主。多彩な球種も操り、丁寧な投球で攻めるバランスタイプ。
2年目は開幕からローテーション入りし、5月に3連勝するなどシーズン序盤に4勝。ただ6月になった途端にパタッと勝てなくなり、結果的に前年と同じ5勝止まりで終わった。それでも防御率は3点台とし一歩前進。10年は前半打球直撃で指を骨折、終盤には肘を痛めと再三故障に見舞われ、シーズンの半分以上を離脱。登板数が半減したが、その中で防御率を2点台とし6勝マークと結果も残した。
改めて仕切りなおしの昨年は完全に主力投手に飛躍。前半2度の4連勝でオールスターまでに8勝をマーク。その後夏場は軽い故障が続いて調子も落としたが、終盤復調し3連勝。初の二桁12勝はチームの勝ち頭となり、防御率も2点台前半でチームトップ。最下位に沈んだチームにあって、先発陣ではただ一人勝ち越しに成功。
順調な成長曲線で右のエース格というところまで伸びてきた。今季も成瀬と左右の両輪として計算される存在。上位のソフトバンク・西武から計6勝というのも頼もしいところ。

21 内 竜也

快速リリーフ、故障多発型

右投右打
川崎工高 ロッテ04ドラフト1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
09 ロッテ 31 0 3 1 1 6 26 25 3 29 12 1 4 18 6.23
10 ロッテ 15 0 2 0 0 4 20 14 1 20 10 1 2 10 4.50
11 ロッテ 21 0 1 1 0 10 24 2/3 17 1 24 7 2 1 6 2.19
通算 8年 86 0 6 3 1 20 107 1/3 96 11 103 48 6 10 60 5.03

高校時代公立校のエースとして、強豪ひしめく神奈川県で一躍脚光を浴びた右腕。甲子園出場はならなかったが、その素質は高く評価され、ドラフト1巡でプロ入り。
高卒ながら1年目から一軍登板、それも4試合すべて先発というところに期待の高さが表れている。05年は一軍登板なく、二軍でももうひとつの成績だったが、3年目の06年は開幕一軍入り。5月上旬まで一軍に残り、リリーフでまずまずの投球を見せた。ただこの後ちょっと足踏み。翌07年二軍でチームトップの8セーブをマーク。そろそろ本格的に一軍に殴り込みかというタイミングだったが、オフに右肩を手術して08年は大半をリハビリに費やすことに。2年続けて一軍登板なしに終わった。
しかし09年3年ぶりに一軍入りを果たすと一気に登板数を増やしてきた。前半二軍で11セーブを挙げる活躍を見せ、6月後半に一軍昇格。7月にプロ初セーブを記録、その中旬頃から好調が続き、8月に入るとプロ初を含む3連勝。最終的に31試合に登板と、ブランクを経て大前進のシーズンとなった。
以前から速球派ではあったが、このシーズンから見違えるほどスピードが向上。故障前より平均球速が確実に上がった。最速145〜150kmの数字をコンスタントに出し、力で圧する投球で強い印象を残した。
この勢いを持続したかったところだが、翌年は開幕に出遅れ一軍昇格は6月。この時は内容が悪く前半はほとんど二軍暮らし。それでも終盤9月中旬に再昇格すると、リリーフで連勝するなど今度は非常にいいところを見せた。登板数は前年より半減したものの、ポストシーズンでは計9試合に登板し存在感上昇。
移籍した小林宏に替わる抑えも期待された昨年も開幕には少し出遅れたものの、4月末に昇格すると重要なリリーフとして戦力に。だがどうにも故障に泣かされる。7月に入ったところで肘を痛め離脱、手術に踏み切りこれ以降はリハビリに費やすシーズンとなった。実戦復帰まではたどり着けず後半を棒に振ることに。
ポテンシャルは非常に高いが、この故障の多さはリリーフ要員としては不安も大きい。今季いつごろの復帰になるか不透明だが、消耗を考慮した起用にせざるをえないかもしれない。とりあえず早い段階での復活が望まれる。

27 古谷 拓哉

リリーフ左腕、切れ勝負型

左投左打
駒大岩見沢高〜駒大〜日通 ロッテ06ドラフト(大・社)5巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
09 ロッテ 4 0 0 0 0 0 5 1/3 8 0 3 4 2 1 7 11.81
10 ロッテ 58 0 3 0 0 11 55 2/3 48 4 52 30 2 3 18 2.91
11 ロッテ 21 0 1 0 0 3 19 25 0 14 9 1 1 12 5.68
通算 6年 84 0 4 1 0 14 82 87 5 70 44 5 5 40 4.39

5年目の10年一気に一軍定着を果たした左腕。前年までほとんど実績がなかったが、大きく伸び上がってきた。
高校時代はエースとして甲子園に2度出場。大学で一時軟式に転向したが、その後硬式に戻った。社会人を経て大・社ドラフトで指名されロッテ入り。アマ時代に名の通った存在ではなく下位指名だったが、1年目ファームで大活躍。主に先発で10勝を挙げ、イースタンの最多勝・最優秀防御率・最多奪三振に輝いた。しかし2年目は不振に喘ぎ、同期入団で一軍定着を果たした同じ左腕の川アに大きく水をあけられた。その後しばらく伸び悩みが続き、09年3年ぶりの一軍登板も結果を残せず。
パッとしない状態が続いていたが、10年急台頭。4月後半に昇格すると、3度目の登板で幸運なプロ初勝利。以降飛躍的に登板数が増え、オールスターまでに30試合登板。川アが阪神にトレードされ、手薄になっていたリリーフ左腕に一気に定着した。後半はやや失点が増えたものの、チャンスを活かし最終的に58試合に登板。
スピードは平凡ながら、躍動感のあるフォームから切れのある球を投げ込む。貴重な左腕ということで昨年も期待されたが、しかし勢いは持続できず。序盤6試合投げたところで背筋を痛め離脱。一軍復帰は8月になってからだった。後半は登板数が増えたが、全般的に内容が冴えず。登板数激減はともかく、成績をだいぶ落としたシーズンとなった。
5点台後半の防御率も特定の失点で跳ね上がったわけではなく、無失点で終わった登板のほうが少なかったという状態。被打率3割越えではさすがに厳しい。それでも現状リリーフ左腕の一番手という立場は変わらず、今季こそはその立場を固めたいところ。

28 山本 一徳

変則左腕、発展途上型

左投左打
安来高〜早大 日本ハム07ドラフト(大・社)5巡〜10、ロッテ11〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 日本ハム - - - - - - - - - - - - - - -
09 日本ハム 3 0 0 0 0 0 2 1/3 2 1 3 1 0 1 2 7.71
10 日本ハム 6 0 0 0 0 0 10 8 1 9 8 0 0 6 5.40
11 ロッテ 14 0 1 0 0 0 15 2/3 14 2 12 5 1 0 5 2.87
通算 5年 35 0 1 1 0 0 49 1/3 44 6 39 26 3 1 29 5.29

非常に独特の始動から特徴的なフォームで投げる左腕投手。球速表示以上に力強さを感じさせる投球が持ち味。
大学は希望枠入団の宮本と同期。アマチュアでの実績が乏しく、あまり名の通っていない存在だった。それでも日本ハム入りすると、1年目から開幕一軍入りするなど12試合に登板。内2試合には先発起用された。結果は良くなかったものの、意外と早くデビュー。
打者と正対するような構えからカクカクと動き、強引にも見えるリリースへとつなげていく個性的なフォーム。癖球の持ち主で、見かけのスピードよりも球威がありそうなタイプ。
まずまずのスタートだったものの、2年目以降はほぼ二軍暮らし。08年は一軍登板がなく、09年は3試合のみだった。10年も若干登板数が増えたものの一桁止まり。被打率は低く左打者は1割5分に抑えたものの、四球が非常に多く出塁は多く許して失点もかさんだ。
トレードで昨年はロッテへ。開幕一軍入りを果たし、前半はなかなかの登板機会を得た。主に敗戦処理ではあるが長いイニングのリリーフもあり、7月にはプロ初勝利を記録。14試合と自己最多の登板数となったが、8月以降はずっと二軍で前半のみの一軍に終わった。
乗っている時の球威には光るものがある。ただ左打者に3割打たれ5四球を与えというのは、求められている役割からすると非常に残念。ここをきっちり抑えられれば常時一軍もありえただけにもったいなかった。前進はしたものの後半は二軍ということで半歩止まりだろうか。リリーフ左腕のハードルは決して高くなく、今季は競争に勝ち抜きたい。

29 小野 晋吾

技巧派右腕、安定型

右投右打 最優秀勝率(00)
御殿場西高 ロッテ94ドラフト6位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 15 1 5 4 0 0 73 1/3 100 9 32 28 3 1 53 6.51
09 ロッテ 23 3 8 7 0 0 144 158 16 77 37 5 1 61 3.81
10 ロッテ 27 0 5 4 0 8 59 62 3 37 22 8 0 26 3.97
11 ロッテ 19 0 4 5 0 0 72 2/3 81 6 31 22 1 1 36 4.46
通算 18年 278 20 83 72 0 10 1344 1400 120 721 411 61 30 552 3.70

先発を基本に、リリーフもこなせるベテラン右腕。シュートを軸に打たせて取る投球が身上。派手さはないが堅実な戦力。
高校時代はオーソドックスな本格派といった印象だったが、入団から6年を経てコーナーを突くピッチングをマスター。プロでは横の揺さぶりを得意とする技巧派へと変身した。6年目の99年3勝を挙げて一軍への足がかりを得ると、翌00年一気にブレイク。日曜登板で常に勝ち続ける運(どういうわけか他の曜日の成績はいまいち)に恵まれ、「サンデー晋吾」の異名を取り13勝をマーク。防御率もリーグ2位と一気に主力投手にのし上がった。翌年も先発の一角を形成して10勝。
02,03年と故障の影響で不本意なシーズンを送ったが、04年前半リリーフで復調。この年後半には先発に戻り、そして05年は安定感ある投球を披露。前半だけで6勝を挙げ、終盤にはリリーフで3連勝、4年ぶりの二桁勝利を達成した。06年も勝ち星こそ伸びなかったものの、2点台の防御率でローテーションを維持。5年ぶりの規定投球回到達でリーグ5位の好成績を残した。翌07年もまた援護に恵まれなかったものの、後半巻き返し7勝、3点台前半の防御率と、きっちり仕事を果たした。
08年大不振に陥り、5月以降立て続けの大炎上で再三二軍落ち。自己ワースト6点台の防御率、5勝止まりと大きく期待を裏切った。それでも翌年はしっかり復調し、6月中旬から4連勝をマーク。最終的に8勝を挙げ、一つだけとはいえ4年ぶりに勝ち越すことに成功。
ただここ2年はちょっと故障が多くなっている。10年は先発として開幕3連勝を挙げたが、負傷降板して約1ヶ月離脱。復帰したマウンドで打球直撃し16球で降板、また1ヶ月離脱。7月には背中を痛めとアクシデント続きで散々な前半に。それでも8月復帰以降はリリーフで健闘しなかなかの戦力となったが、昨年最初の先発マウンドで足を痛め降板、また2ヶ月の離脱となってしまった。復帰して先発3連勝マーク、盛り返すかと思われたが、後半に入ると内容が悪化。リリーフに廻っても連敗を喫するなど不安定な投球が続き、シーズン防御率は4点台半ば、8月以降は6点近い不振で終わった。
圧倒的な力はなくとも粘り強く投げる投手だが、ちょっと昨年、特に後半はいいところが見られなかった。それ以上に故障が続いている点は年齢的にも大きな不安要素。いろいろな場面をこなせるだけに、今季は体調をキープしたいところ。

30 伊藤 義弘

速球派、タフネス型

右投右打
東福岡高〜国学院大〜JR東海 ロッテ08ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 51 0 0 0 0 9 59 55 1 52 23 3 5 20 3.05
09 ロッテ 56 0 2 6 0 12 57 1/3 62 6 63 24 6 3 29 4.55
10 ロッテ 65 0 1 2 1 30 64 2/3 55 2 65 26 2 2 25 3.48
11 ロッテ 50 0 1 1 0 15 55 49 2 48 18 2 1 14 2.29
通算 4年 222 0 4 9 1 66 236 221 11 228 91 13 11 88 3.36

入団以来常に50試合以上の登板をこなすリリーフ右腕。様々な場面に登板し、チームの継投に欠かせない存在。
社会人から分離ドラフト4巡でロッテ入り。当時のチームは実績あるリリーフ投手がごっそり抜け、新たな陣容を整備する必要があった。そういう状況で伊藤にかかる期待も大きく、当然開幕一軍入り。開幕前には抑え候補という声もあった。ただやはりルーキー、序盤は登板ごとにムラが大きく、重要な場面を任せきるにはもう一つといった印象だった。それでもシーズン中盤ぐらいからはようやく落ち着きも出てきて、終盤はかなり好調、9月以降で防御率を1点近く良化させた。1年目から50試合に登板とタフなシーズンを過ごした。2年目はさらに登板数増加。ただ5月以降失点がかさんで防御率は4点台。6敗を喫するなど不安定なところは払拭できず。
しかし10年は大幅に存在感を増した。開幕からこれまで以上のフル回転で、新抑えの小林宏につなぐ存在として定着。フルシーズン活躍を続け、自己最多・チームトップの65試合登板、同じくチームトップでリーグ4位の30ホールドを記録。リリーフ陣の中心的存在となった。シーズン最後の登板ではプロ初セーブも記録。
150kmに迫るスピードとスライダーが武器の速球派。奪三振が多く非常に力強い投球が持ち味。コンスタントに投入できるタフな投手で、接戦となるとかなりの確率で登場する。ただ多少力任せなところも見られ、好不調の振幅が大きい面も。
昨年も主力リリーフとしてシーズン通して活躍。新加入のロサとともに薮田につなぐ役割、及びビハインドでも僅差なら登板し、4年連続の50試合登板となった。全体的な水準が上がった中で伊藤の防御率も大幅に改善され、自身初の2点台。
年々成績は向上しており、もうすっかりリリーフの柱的存在。力でグイグイ押しながらもここまでタフな投球を持続している。10年は少し投げすぎという印象もあったが、ロサの加入で多少負担は軽減されたか。今季も重要な戦力。

31 渡辺 俊介

サブマリン、技巧派先発型

右投右打
国学院栃木高〜国学院大〜新日鉄君津 ロッテ01ドラフト4位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 26 3 13 8 0 0 172 2/3 195 17 104 29 13 1 80 4.17
09 ロッテ 25 3 3 13 0 1 144 1/3 144 9 74 46 13 0 65 4.05
10 ロッテ 26 3 8 8 0 0 148 1/3 171 10 63 45 7 1 74 4.49
11 ロッテ 24 1 7 9 0 0 132 139 11 43 39 6 1 54 3.68
通算 11年 236 41 83 74 0 1 1483 1/3 1451 129 815 363 90 5 593 3.60

「世界一リリースポイントが低い」と言われるアンダースロー投手。大きく沈み込んで地面ギリギリからすくい上げるようにボールを放つ。サイドスローの変形とは違う、完全なるサブマリン投法で、ボールの軌道は極めて特徴的。
かつては全くの無名だったが、社会人時代に日本代表に選ばれたことでその存在が話題となり、その年のドラフトでロッテ入り。伸び上がってくる球質は絶えて久しいもので、1年目後半に一軍昇格し2勝。その個性はプロでも充分通用することを実証した。2年目は「追い風になる」と言われた新ストライクゾーンを意識しすぎて逆に不調に終わったが、3年目後半に覚醒。本来の投球を取り戻し、さらに切れ味もパワーアップ。瞬く間に勝ち星を積み上げ9勝。一気にローテーション入りから中心投手へと駆け上った。
スピード自体は並以下であっても、独特の軌道は全く別次元の球質。さらに際立っているのは緩急で、浮き上がってこない変化球が抜群の効果をもたらし、多くの打者が体勢を崩されてしまう。完投能力もあり、短い間隔での登板も可能。
これ以降はすっかり主力となり、04年は開幕から先発で初の二桁勝利達成。05年は更なる飛躍を見せ、開幕から6連勝スタート。圧倒的な安定感でチームを支え15勝を挙げた。杉内とタイトルを激しく争った防御率は、2点そこそこと例年なら充分タイトルを取れるレベル。一気にリーグどころか日本を代表する投手へ飛躍を遂げた。
この活躍でWBCにも出場した06年だったが、一転思わぬ不調に苦しんだ。開幕から不安定な状態で、6月から6連敗の泥沼。後半も立て直せず5勝11敗と大不振に終わった。翌年前半は復調で5月には4戦4勝。前年より防御率を2点近く良化させ、再び先発の中心的存在に。ただなぜか6月以降勝ち運から見放され、惜しくも二桁には届かずに終わった。
08年は前年とは逆に、4点台の防御率ながら勝ち星を伸ばしチームトップタイの13勝、3年ぶりに二桁勝利達成。しかし09年は派手に負け続けのシーズンとなった。開幕から3連敗、1勝の後今度は7月末まで5連敗、さらに4連敗と連敗の繰り返し。わずか3勝しか出来ず、13敗は同僚小林宏と並ぶリーグワーストタイ。打線との噛み合わせが極端に悪く、10もの負け越しを喫した。
10年はこの状態は脱し、先発の一角として7月末までに8勝をマーク。ところが8月以降急激に不安定となり、終盤9月は3試合続けて序盤KOされ二軍落ちの事態に。1ヵ月半で防御率を1点近く悪化させ、4連敗でシーズン終了。昨年も先発の一角で回転したが、オールスターまでは防御率4点台とパッとせず。後半持ち直しはしたものの、チームの低迷もあってそれほど目立たずに終わった。
近年は出入りが激しく安定感に欠けるようになった。先発の座は守っているものの以前ほどの存在感を発揮できなくなっている。ベテランの年齢となり、少し老け込んできたような印象も。今季は盛り返したいところだが。

38 中郷 大樹

リリーフ右腕、異質フォーム型

右投右打
那賀高〜JR四国 ロッテ07ドラフト(大・社)6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 2 0 0 0 0 0 2 2/3 1 0 3 2 0 0 1 3.38
09 ロッテ 14 0 0 0 0 0 16 19 2 17 7 1 1 7 3.94
10 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
11 ロッテ 24 0 0 1 0 0 26 29 2 19 6 2 0 11 3.81
通算 5年 46 0 0 1 0 0 49 2/3 57 4 41 20 3 1 22 3.99

社会人からプロ入り、リリーフ要員として期待される右腕。ただまだ目立った実績は残せていない。
140km台後半の速球とスライダーをメインに攻める投手。投手としてのタイプはオーソドックスながら、特徴的なのはフォーム。形自体はこれもオーソドックスなのだが、足を上げてから下ろすまでがスローモーションのように遅い。足をゆっくり上げる投手は珍しくはないが、下ろすまで同じようなペースでゆっくりというのはなかなか変わっている。「ゆったりした」よりもさらに一歩遅いモーションで、テイクバックに入ってからは急に速い。
即戦力の期待もあったが、2年間はほぼ二軍。一軍マウンドは一桁に留まっていたが、09年は開幕前から期待が高く最初から一軍に。4月はなかなかの登板機会を得た。ただ一度二軍落ちして以降ピリッとしない投球が続き、やや尻すぼみ。7月頭を最後に以降一軍登板なく、定着には至らなかった。翌年は7月に肘の手術をしたこともあり、シーズン通して二軍。
故障明けとなる昨年は前半二軍も、7月半ばから一軍に。リードされた場面でのマウンドが中心だったが、以降ほぼ一軍に落ち着き自己最多の24試合に登板。久々に一軍定着に前進。
ただ投球内容はあまりいいものではなく、それほどアピールできたとは言いがたい。三振が取れるのは魅力だが、被安打が多く左に弱く、信頼を掴むには程遠かった。さらなる前進にはもう数段レベルアップが必要。

43 光原 逸裕

技巧派、尻すぼみ型

右投右打
報徳学園高〜京産大〜JR東海 オリックス05ドラフト2巡〜10、ロッテ11〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 オリックス 2 0 0 1 0 0 1 2/3 8 0 0 5 1 1 11 59.40
09 オリックス 3 0 1 2 0 0 8 1/3 7 1 3 4 1 1 7 7.56
10 オリックス 1 0 0 0 0 0 1 2 2 0 0 0 0 2 18.00
11 ロッテ 3 0 0 3 0 0 12 2/3 23 2 3 6 1 2 11 7.82
通算 7年 28 1 8 12 0 0 120 1/3 166 18 58 55 9 5 92 6.88

オリックス時代の新人年に7勝を挙げた技巧派右腕。即戦力となったが、以降ずっと冴えない状態が続いている。
スピードは平凡で凄みはないが、球種豊富で散らして打たせて取るのが持ち味。身長(184cm)以上に長く感じさせるリーチで、ボールに角度がある。派手さはないがなかなか実戦的なところを見せた。1年目開幕一軍入りを果たすと2度目の登板で先発、そこから3連勝し、一気にローテーション入り。やや手薄だった先発陣の穴埋めに貢献。そこそこ失点も多かったが、7勝目は初完封で飾った。肩を痛めて7月に離脱してしまったが、無事ならば新人王久保の強力なライバルとなったかもしれない。
ただこれ以降は完全に低迷。06年はキャンプで肩の故障を再発し、丸1年を棒に振ってしまった。07年5月に久々に一軍復帰、2度先発登板したもののいずれも打ち込まれて4回途中KO。結局ほとんど二軍暮らしで終わった。
故障に泣かされた格好だが、明確な武器のないタイプでもありもともと被安打は多め。1年目は粘れていたが、それができないと打ち込まれてしまう。08年はさらに酷い内容で、開幕直後に2度先発もいずれも2回すら投げきれず。被打率6割台後半、許出塁率7割超とまさに滅多打ちで、全くいいところがなかった。09年5月に5回零封で4年ぶりの一軍勝利、久々にいいところを見せたが、後が続かず。再調整後の7月は一死しか取れず5失点KOと、ここ数年と同じ状態に。10年も交流戦で1度リリーフしただけ、しかも1イニング2被弾とあってすぐに二軍落ち。
昨年はロッテに移籍。環境は変わったが、状態は結局変わらなかった。序盤3試合に先発し、最初の登板ではそこそこ粘りも見せていたが、残り2試合はいずれも早期KO。3連敗を喫して5月頭に二軍落ちし、そのままシーズン終了。
平均球速130km台前半と球威不足で、決め手を欠くため被安打も四球も多い。この5年防御率が7点を下回った年がなく、正直一軍では力不足という印象しか残らない。先発候補といってもそろそろさすがに厳しい。

44 ヘイデン・ペン

先発右腕、速球型

右投右打
ロッテ10途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
10 ロッテ 8 0 1 3 0 0 46 1/3 45 6 27 16 2 0 19 3.69
11 ロッテ 4 0 2 2 0 0 26 26 1 15 6 0 1 10 3.46
通算 2年 12 0 3 5 0 0 72 1/3 71 7 42 22 2 1 29 3.61

10年途中にロッテ入りした外国人投手。先発を期待されての獲得。
来日時点で25歳と若い選手で、通算33登板4勝のメジャー成績だけでなく、3Aでもシーズン7勝が自己ベストと実績は薄い。獲得期限が目前の7月後半にロッテと契約し来日。先発要員としてまずは二軍で投げたものの、4回途中7失点KOという内容。ところがこの1試合だけで昇格すると、一軍では5回1失点の好投で初勝利を挙げた。その後は3連敗で終えたものの、ダルビッシュと投げ合って10回を無失点という試合も。ポストシーズンでも起用され、日本シリーズで先発勝利を記録。
150km前後の速球で押す、力強い投球が持ち味。スピードだけでなく、ブレーキの鋭いナックルカーブを持っており、これが決まると非常に打ちづらい投手。ただ未熟な面も強く、この強力な変化球を操りきれていない印象で、結果ひたすら力押しというところも目立つ。
シーズン成績は1勝のみだったが能力は高く、まだ若いということもあって昨年も残留。開幕3戦目に先発勝利と幸先の良いスタートを切った。ところがその直後に肘の痛みを訴え、その後帰国して手術となり、長期離脱。ようやく一軍復帰したのは9月の末で、シーズンの大半を棒に振ることとなってしまった。結果4登板のみで2勝。
故障で思わぬ誤算となってしまったが、まだ底は見せておらず今季も残留。今度こそ先発として活躍を期待したい。

45 松本 幸大

サイド左腕、リリーフ型

左投左打
育英高〜デュプロ ロッテ07ドラフト(大・社)8巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 18 0 1 0 0 1 15 2/3 18 0 16 6 0 0 9 5.17
09 ロッテ 6 0 0 1 0 1 2 2/3 10 1 1 3 1 0 9 30.38
10 ロッテ 10 0 0 0 0 1 11 2/3 20 4 6 6 1 0 15 11.57
11 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 5年 34 0 1 1 0 3 30 48 5 23 15 2 0 33 9.90

サイドスローから左右を揺さぶるリリーフ左腕。社会人からプロ入りし、2年目の08年一軍進出。
社会人に8年在籍し、大・社ドラフト8巡というかなり低い順位の指名で、中堅の年齢でのプロ入りとなった。貴重な左腕ということで即戦力を期待された1年目だったが、一軍登録はあったものの骨折などもあり登板なし。2年目も当初は二軍だったが、7月にプロ初登板を果たした。その後8月にプロ初勝利を記録し、ショートリリーフ中心に18試合に登板。一軍定着の足がかりを得た。
社会人時代に阪神ウィリアムスを参考にして変えたというサイドスローは、いかにも左殺し志向。しかし09年は全く戦力にならず後退してしまった。開幕直後に1イニング5失点と大炎上し、すぐに二軍落ち。夏場に再昇格も内容さっぱりで、シーズンのほとんどを二軍で過ごすことに。登板数6に激減。
10年は登板数10と微増したが、内容のほうは全く向上せず。被打率は3割台後半、肝心の左打者にも4割打たれ、それ以上に4被弾が多すぎた。昨年は一軍登板なく終わり、左腕リリーフの競争に加わることも出来ず。
二軍では43試合と数多く投げたが、成績は平凡で目立たないもの。プロ5年とはいえすでに31歳で、この辺りでアピールできないとちょっと厳しい。左は手薄なリリーフ陣に食い込むところを見せないと。

46 川越 英隆

実戦派、バランス型

右投右打
学法石川高〜青学大〜日産自動車 オリックス99ドラフト2位〜09、ロッテ10〜11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 オリックス 51 0 2 3 0 13 74 1/3 80 7 52 17 3 0 33 4.00
09 オリックス 24 0 0 1 0 1 31 2/3 45 4 17 5 1 0 17 4.83
10 ロッテ 15 0 3 2 0 0 29 1/3 49 4 14 3 2 0 24 7.36
11 ロッテ 18 0 0 0 0 2 19 2/3 17 0 15 2 0 2 3 1.37
通算 13年 298 21 54 76 0 16 1215 1/3 1364 131 767 290 29 19 554 4.10

オリックス時代3年連続開幕投手を務めたかつてのエース級右腕。上背はあまりないものの、バランスの取れたフォームから低めに丁寧に投げ込む投手。派手さはないが落ち着いたマウンドさばきが身上。
アマチュアでも地味な存在だったが、ドラフト2位でプロ入りすると1年目いきなりローテーションに入り11勝をマーク。防御率2点台の高い安定感で、松坂という怪物がいたため遠く及ばなかったものの、例年なら充分新人王を狙えるデビュー。一躍エース候補とまで呼ばれた。驚くほどの球はないが、全てが高い次元でまとまったタイプ。特に変化球の制球が良く、容易に四球を出さない制球力は強みだった。
しかし2年目途中故障でリタイアすると、ここから苦難が始まる。翌年復帰も6点台の防御率で負け越し。雪辱を期した02年には更なる悪夢が待っていた。シーズン途中から全く勝てなくなり、プロ野球史上7人目の12連敗で15敗の大負け。この連敗は翌年も止まらず、故障癒えても連敗を15に伸ばしただけに終わってしまった。どうも故障以降変に力押しする面が強くなり、かつての丁寧さが失われていた印象。勝てない焦りから力んでいたかもしれない。
04年ようやく連敗は止まり、7勝を挙げて復調。主力投手として返り咲き、05年は防御率を5年ぶりに3点台に戻した。JP(パウエル)の抜けた06年は改めてエース格となり、内容をさらに良化させた。どうも勝ち運のない投手で、援護に恵まれず9勝に終わったが、一時の不振から脱出に成功。
ただ今度こそ二桁と期待された07年はまたも不振に。不安定な投球が続き、防御率はずっと5点台。7月末の4勝目が最後の白星と、中心投手としては不本意なシーズンに終わった。08年も先発でスタートしたが、ピリッとしない内容が続きここで配置転換。5月以降はリリーフに転向となった。ようやく夏場に復調を見せ、7,8月好調で存在感急上昇。シーズン13ホールド中10をこの2ヶ月で稼ぎ、10年目で初の50試合以上登板。07年までの登板の内8割以上が先発という投手だったが、新たな一面を見せるシーズンとなった。
しかしこの状態は翌年に続かず、リリーフでも冴えない投球で再三登録抹消。夏場には2ヶ月も二軍調整が続いた。最後までピリッとしないままシーズンを終え、登板数は前年から半減。故障以外でこれほど一軍を離れたのは初めてのことで、一気に主力から転げ落ちるにとどまらず、シーズン後には戦力外通告。
テストを経て10年はロッテへ。開幕当初先発で投げ2勝を挙げるも、内容としてはあまりいいものではなかった。アクシデントで一時離脱し、復帰した交流戦ではリリーフで大炎上、しばらく二軍調整。3勝を挙げたとはいえ防御率は7点台で、復活とは言えず。ただ昨年は二軍スタートも、交流戦中に昇格すると主に敗戦処理ではあるがなかなかの投球。18試合登板で1点台前半の防御率という結果を残した。
悪くはなかったが8月末に二軍となり、以降実戦登板はなし。シーズンが終わらない内に引退報道が出て、本人がそれを否定するという一幕もあったが、結局昨年限りで現役を退くこととなった。まだ余力はありそうだが38歳という年齢を考えれば妥当なタイミングか。今季は二軍の投手コーチに就任。

47 那須野 巧

長身左腕、伸び悩み型

左投左打
駒場学園高〜日大 横浜05自由枠〜09、ロッテ10〜11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 横浜 22 0 5 12 0 0 80 2/3 98 16 55 33 4 5 58 6.47
09 横浜 12 0 0 0 0 2 7 9 1 5 5 0 1 9 11.57
10 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
11 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 7年 121 0 13 27 1 14 266 2/3 299 39 185 125 6 20 156 5.27

大学bP左腕として自由枠入団した先発候補。期待は大きかったがここまで結果を出せていない。
身長192cmの長身をさらに際立たせるような大きなフォームで、長いリーチを活かした角度のある投球が持ち味。スピードもそこそこあり、大学時代は絶対のエースとして活躍。当然即戦力の期待を受けての横浜入り。
しかし1年目はわずか8試合登板1勝と期待はずれな結果に。内容も散々で全く戦力にならなかった。2年目はようやくローテーションに名を連ね登板数倍増。だが突如制球を乱す自滅癖を持ち、9番から4連続四球、2連続押し出しという場面もあった。弱い先発陣を救うところまではいかず、最後は3連続KO、3勝8敗と大きく負け越してシーズン終了。
07年は心機一転、開幕からリリーフに転向。シーズン通して定着した左腕リリーフは唯一で、登板数が非常に増えた。チームでは木塚に次ぐ63試合に投げ、自己最多の4勝をマーク。ただ出足は良かったものの、その後は波が激しく、手放しで成功とは言えない内容だった。左腕ながら左打者に3割打たれ、フルタイム登板のリリーフとしては微妙な印象。
精神面が弱いとも言われるが、そのせいか一度落ち込むと長引く傾向あり。08年は改めて先発入りしたが、前半に自己最多の5勝を挙げるも防御率は5点台、7月に入ると3連続KOで二軍落ち。故障もあって後半は一つも勝てずに終わった。12敗と派手に負け越し、防御率も6点台とさっぱりの成績。ショートリリーフ起用となった09年も結果を残せず、5月後半以降はずっと二軍暮らし。故障にも苦しみ、ほとんど存在感のないまま終わった。
07年に入団時の高額な契約金発覚で騒がれたが、その評価に見合った活躍は依然出来ていない。10年ロッテに移籍も上向くどころか初めて一軍登板なしという結果に終わった。昨年も引き続き二軍暮らしに終わり、シーズン後戦力外に。
技巧に優れたタイプではなく、故障以降スピードが落ちているのが痛い。左腕とはいえ近年の実績が皆無で、もうさすがに厳しいか。期待は非常に大きかったのだが…。

48 秋親 (山田秋親)

元大物右腕、捲土重来型

右投右打
北嵯峨高〜立命大、IL福岡 ダイエー/ソフトバンク01ドラフト2位〜08、ロッテ10〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ソフトバンク 1 0 0 0 0 0 2/3 1 0 0 2 0 0 1 13.50
10 ロッテ 28 0 1 0 0 2 31 1/3 31 3 29 20 6 5 17 4.88
11 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 10年 126 2 16 11 1 2 266 1/3 255 37 218 142 21 15 141 4.76

大学時代にアマチュアbPの評判を取った投手。一度戦力外となるもアイランド・リーグでプレーし、トライアウトを経て10年ロッテに復帰入団。
アマ時代は複数球団で争奪戦が繰り広げられた逸材で、鳴り物入りでダイエー入り。二桁勝利で新人王は確実と言われていた。しかし1年目2勝止まりと大きく期待を裏切ると、これ以降も真価を発揮できないシーズンが続いた。
力の抜けたフォームからストレートは常時140km台中盤を計時し、伸びも充分。鋭いスライダー・カーブも持ち、ボールだけを見ていたら何で勝てないのか不思議なほど。しかし制球力が不安定なのがすべてを台無しに。特に不調時には変化球で全くストライクが取れず、苦し紛れに投げる直球を狙われ痛打というパターン。2年目序盤4連勝し本領発揮かと思われたが、この欠点を見抜かれた途端に急失速。03年はリリーフに廻って台頭を狙うも、今度はスタミナ不足という欠陥をさらしてまたも春先だけで失速。
それでも04年は光を見せ、リリーフで好投。三瀬につなぐセットアッパーに定着、新たな継投の軸となり、チームを支えることに成功した。6勝は自己最多で、防御率も自己ベスト。いよいよ本領発揮かと思われたが、翌年開幕直後に故障で離脱。これ以降はまともに登板すらできなくなってしまった。ほぼ丸2年実戦登板から遠ざかり、07年久々に復帰。夏場に一軍にも登場したが、以前よりはっきり球速が落ち迫力のないマウンドだった。翌年も1度一軍登板があったが、打者5人に1安打2四球という冴えない内容。すぐに二軍に逆戻りし、シーズン後とうとう戦力外に。
それでも現役に意欲を持ち、09年はアイランド・リーグ福岡に練習参加、秋に入団してプレー。そしてトライアウトを経てのロッテ入りとなった。正直どこまでやれるか微妙と思っていたが、4月末に一軍昇格すると5月は11試合に登板とフル回転。この月2失点とかなりの好投を見せ、6年ぶりの一軍勝利も記録。6月後半までは非常に安定した状態で、この時期は欠かせない存在ともなっていた。たださすがにばてたか、6月末から5試合連続失点。シーズン17失点の内13が最後の8試合に集中し、8月頭を最後に以降は二軍暮らしに。
かつての持ち味であったスピードは戻ったとは言えないが、その分切れを武器にして丁寧に投げていた印象。前半の好調時には以前の危なっかしさが薄れていた。ただ若い頃からシーズンのスタミナには課題があり、失点が続いた時期は四球・暴投も多発と完全に息切れ。
見事復活を果たしたが終盤も一軍に戻れず、昨年は一転一度も一軍に上がれず。年齢的にも立場的にも余裕はなく、今季は再び正念場。

49 薮田 安彦

晩成投手、ベテラン守護神型

右投右打 最多ホールド(07)
上宮高〜新日鉄広畑 ロッテ96ドラフト2位〜07、(米ロイヤルズ08〜09)、ロッテ10〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
(08 KCR 31 0 1 3 0 - 37 2/3 41 6 25 17 0 1 20 4.78)
(09 KCR 12 0 2 1 0 - 14 29 3 9 7 0 4 21 13.50)
メジャー通算 2年 43 0 3 4 0 - 51 2/3 70 9 34 24 0 5 41 7.14
10 ロッテ 63 0 2 5 1 28 65 2/3 59 9 57 22 3 2 23 3.15
11 ロッテ 53 0 1 2 31 5 56 2/3 38 4 57 13 0 1 11 1.75
日本通算 14年 459 7 47 66 41 104 952 2/3 915 114 667 338 23 37 406 3.84

04年からリリーフで急台頭、ロッテのセットアッパーとなった投手。小林雅につなぐ存在として活躍し、2年のメジャーを経て10年からロッテ復帰。
かつては地味な先発要員。社会人から入団して1年目はローテーション入りし4勝とまずまずのスタートを切ったが、翌年は5勝止まりで9敗と負け越し。さらに翌年は2勝に終わり、あと一歩が抜け出せない状態だった。当時はフォークがすべてで他にこれといった武器がなく、波の激しさにも苦労していた。シーズン5勝が自己ベストで、先発としては谷間要員を脱出できず。
平凡な成績が続いていたが、初めてリリーフに廻った04年急激な変貌を遂げた。想像以上にピッチングが安定し、リーグトップの66試合に登板。初めて防御率を2点台とし、大覚醒のシーズンとなった。続く05年もセットアッパーとしてフル回転。チームトップの51試合に登板し、ついに「5勝の壁」を突破して7勝をマーク。阪神の「JFK」に対抗して、藤田・小林雅のイニシャルを取り「YFK」(かなり安易だが)などとも呼ばれた。ポストシーズンは7試合無失点。チームの日本一にも大きく貢献。
これまでは淡白な印象もあったが、想像以上にリリーフが向いていたようで、先発時代よりスピードも向上。奪三振率も一気に上がり、かつての半技巧派のイメージは全くなくなった。割合ムラがあってポカも多いのだが、スピードが乗っている時にはかなりのパフォーマンスを見せる。
WBC代表にも選ばれた06年は肩を痛めて離脱するなど苦しい場面もあったが、防御率は自己ベスト。相変わらずチームの継投を支える働きを見せた。そして翌年は04年に次ぐ登板数で34ホールド、自身初めてのタイトルに輝いた。小林雅の不振から終盤は抑え役もこなし4セーブを記録。
コンビを組んでいた小林雅と同じく、シーズン後FA宣言しロイヤルズと契約。08年からはメジャーに。ただ1年目は31試合登板も内容はいまいち。2年目はマイナーがメイン、8月後半にメジャー昇格も12試合で無失点が3度だけという滅多打ちを浴びてしまった。
シーズン後ロッテと契約し、10年は3年ぶりに復帰。すでに36歳とあって不安もあったが、開幕から大きな戦力となった。小林宏につなぐセットアッパーとして前半絶好調。疲労からか後半は防御率4点台後半と失速してしまったが、伊藤に次ぐ63試合に登板しフル回転。ポストシーズンで7試合無失点と活躍、チームの日本一に貢献。
さらに昨年は初めてシーズン通してのクローザーとなり、力強い投球を見せた。前年とは違い夏場も好調に過ごし、30セーブ突破。防御率1点台は自身初で、奪三振率も9を突破。もう38歳だが150km前後とスピードは衰えず、むしろ渡米前より今のほうが速いほど。若々しい投球で今季もリリーフの中心。

69 ビル・マーフィー

荒れ球左腕、先発大変身型

左投左打
ロッテ10〜11
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
10 ロッテ 38 1 12 6 0 5 144 127 9 125 84 3 11 60 3.75
11 ロッテ 10 0 2 5 0 0 52 56 1 33 20 2 1 23 3.98
通算 2年 48 1 14 11 0 5 196 183 10 158 104 5 12 83 3.81

10年ロッテ入りの外国人左腕。当初リリーフ要員とされたものの、先発に廻って予想外の活躍。
メジャー実績は2年で通算18試合のリリーフ登板のみ。マイナーでは先発経験も多く、08年は3Aで8勝を挙げているが、09年は45試合リリーフ登板だった。チームの構想はリリーフ要員で、開幕から4月末までに15試合登板。ただ三振はよく取るものの四球も多く、あまり計算できないという印象だった。
ところが5月頭に先発登板すると5回1失点に抑え来日初勝利。この時点ではまだ谷間の起用ということでその後3試合リリーフ登板したが、そこでは非常に内容が悪く立て続けに失点。そこで中旬にもう一度先発すると、6回で7四球を出しながらも1安打1失点という投球を見せ勝利。これ以降ローテーション入りし、大きく印象を変えた。6月後半まで投げれば勝つの連続で開幕から6連勝をマーク。2連敗した後また連勝、完投勝利も挙げて8月中に10勝到達。最終的にチーム2位の12勝を挙げ、構想とは違う形で大当たりとなった。
150kmに迫るスピードを持ち、大きく割れるカーブに魅力のある投手。アメリカ時代から三振も四球も多いという荒れ球タイプで、リリーフでは不安定さが顕著だったが、先発に廻るとこれがいいほうに回転して一変した。走者は出しても少ない被安打で抑えきりなかなかの安定。
この活躍から先発を期待された昨年だったが、2勝するも5月後半走塁中に足を痛めるアクシデント。肉離れで離脱となってしまった。7月末に復帰も、先発して敗れるとまた抹消。8月末に再登録されたが3連敗を喫し、故障復帰以降は4戦全敗。9月前半に二軍落ちすると一軍には戻れなかった。
故障後の後半は被打率が大幅に跳ね上がり、元来の制球の悪さとあいまって非常に不安定な状態に。チームにとっても大きな誤算となった。契約更新はされず、昨年限りで退団ということに。

99 カルロス・ロサ

速球派、セットアッパー型

右投右打
ロッテ11〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
11 ロッテ 62 0 3 4 1 25 73 2/3 62 2 48 19 3 1 17 2.08
通算 1年

150kmを越える速球が持ち味の外国人投手。リリーフ要員として開幕直前に獲得され、セットアッパーとして回転。
26歳と若く、メジャー通算は31試合だが内22試合が10年の登板という上がってきたところの選手。同じく10年3Aで13セーブを記録。4月に入ったところで入団が発表された。開幕からリリーフとして積極的に起用され、伊藤とともに薮田につなぐ存在となった。時折痛打され4敗を喫したものの、チームトップの62試合登板に25ホールドを記録。チームの継投の一角として重要な戦力に。
最大の武器は平均で150km前後のスピード。勢いで押し込むタイプで、奪三振はそれほど多くない。前年3Aでもだいぶ四球が多かったようだが、こういう面は出ず、短いイニングを力で押し切った。
やや一本調子でビシッと抑えた試合は意外と少ない。ただ馬力を感じさせる投球は魅力で、今季もリリーフ要員として活躍を望まれる。